猫耳少女と召使の物語@wiki保管庫(戎)

世界のジョーク小ネタ

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世界のジョーク小ネタ



<1>

大陸中の種族の紳士が乗り込んだ豪華客船が、氷山に接触、沈没し始めた。
周りの海は、冷え切った厳寒の北の海。
身体能力に優れたオスの獣人達だからこそ、流石に簡単に死んだりはしないだろうが、
それでもやっぱり冷たいのは嫌、みんな飛び込むのを躊躇っている。

船長は、乗客をスムーズに海へ飛び込ませるために、

ネコには 「生還の暁には今回の体験を出版してベストセラー、大儲け間違いなしですよ」
ウサギには 「そんなんだから自分の国でも女性に頭が上がらないんですよ」
イヌには 「規則です。飛び込んでください」
オオカミには 「イヌ族の方々はもう飛び込みましたが」
トラには 「飛び込まないでください」
キツネには 「油揚げの積荷が流されてしまいました! 今追えばまだ間に合います!」
クマには 「クマって体大きいわりに泳ぎが得意なんですってね、是非とも見せてくださいよ」
カモシカには 「所詮は弱小種族の出ですか、そんなんだからコンキスタドールとかされるんです」
ヘビには 「ここで飛び込めずして何が砂漠の覇者。…さて王の器が一番大きいのは誰でしょうね?」
ネズミには 「飛び込め! 飛び込め! さっさと飛び込まないと海に放り込むぞ!(怒声)」
ペンギンには 「…あんたらは大丈夫そうですね」
シロクマには 「あんたらも意外と抵抗なさそうですね」
ライオンには 「飛び込めないんですか? 4000年の武術も大したことないんですね(嘲笑)」
ジャガーには 「お噂のヒトの世界の泳法とやら、ここで使わずしていつ使います?」

「船長! まだ飛び込んでいない種族の方がいますッ!」
「いいんだ、放っておけ」
「!? 何故!」
「…だってあいつらトリとサカナだし」

片方は空を飛べ、もう片方は水中呼吸可能。
そういやそうよねと思いつつ、副船長が船長の様子を改めて観察すると、なにやら顔が真っ青だ。

「あの、船長、どこかお体の具合でも?」
「……いや、俺はどうしたらいいんだろうな、って思ってな…」

船長は、ヒトだった。


<2>

大陸中の種族の淑女(+紳士)が乗り込んだ豪華客船で、火災が発生した。
当然騒然となり甲高い悲鳴が木霊し始める船内だが、なんか一部あんまり慌てていない、
むしろ状況を楽しんでる女性も多いような気もするのは気のせいか。
…っていうか、コラ、そこのネコの女性の方、「こういうシチュもいいにゃ…」とか言いながら
通路の隅っこで自分の召使いを押し倒すのはやめてください。
あんたの周りだけ、明らかに悲鳴じゃなくて嬌声が上がってるんですよ。
ああもう、周りで顔を隠しつつしっかり指の隙間から見てる皆さんも、早く避難して!

船長は、乗客をスムーズに海へ飛び込ませるために、

ネコの姫様には 先に召使い君を放り込んだ後で 「召使い君に先越されてますよー?」
ウサギの姫様には 「ここで死んじゃったらもう召使い君とエッチできませんよ?」
キツネの巫女姫には 「あっ、油揚げだ。…大変です召使いさん、お姫様が海に落ちました!」
イヌの親衛隊長には 先に召使い君を投げ込んだ上で 「姫君の所有物を助ける事に、
           彼女の親衛隊長として何もおかしな所はありませんよね?」
ヘビの姫様には 「貴女が死んだら、召使い君は実質そこのロリっ子精霊の独り占めに……
           …って、うわ、ものすごい勢いで飛び込んだよあの人」
イヌの工作員には 連れのカモシカ男を突き落とした上で 「まだ利用価値があるんでしょ?
           …ええ、ハイハイ分かってます、利用価値があるから助けるだけ、と」
オオカミの女族長には 「族長たるもの、まずは先陣を切って飛び込んでみせるのが道理かと」
ライオンの武術娘には 先に召使い君を蹴り落とした上で
           「なんか貴女の大事なオモチャがドンブラコッコと流されてってますが」
カモシカの騎士娘には 「隣の召使い君が必ず守ってみせるとおっしゃっています」
ピューマの夫妻には 「こういう時手を取り合って飛び込めるのが仲睦まじい夫婦というものです」
ジャガーの双戦士には 「クェンチィとピクェロ。…さてお二人の背中を守るべきはどなたで?」
トラの領主娘には 「…は? 『こいつは魔王だからこんな事態指一本で解決できるはずなのよ?』
            何寝ぼけたこと言ってるんですか、いいから早く飛び込んでください」
タコの女博士には 「早く飛び込……って、ゲゲェーっ、なんだあのロボ!?
            人の形した鉄の塊が水上を高速でフロート移動してやがるッ!?」
オニカサゴの魔女には 「いやぁ、ヒトって脆いし、泳げないし、水の中でも息できないし。
               ほんっと簡単に死んじゃうんですよねえ~。…おや、どうしました?」
ライオンの獣人女性にも 召使いのヒトを突き飛ばした上で
            「ああ溺れてる、溺れてる。あれは早く誰か助けてあげないと死んじゃうなぁ」
戦鳥族の女性には 「(…うわ、あいつ太股で挟んでもらってる。羨ましいなチクショウ)」
ネズミの領主には 「ああ!そこ!! いつまでも二人でモジモジしてないでさっさと飛び込め!
            こんな状況でも見せつけてんじゃねえよウゼェな!!」
ライオンの武術家には 「ほぉ、これ以上彼女が不幸な目にあうのを見過ごすと。そうおっしゃると」
キツネの男の子には 「これって、隣の召使いちゃんにいいトコ見せるチャンスですよねぇ」
イヌの軍人には 「守るって約束したんでしょう? 男だったらこういう時どうするべきなんですか?」
ネコの探偵には 「ヒトの女一人守ってやれなくて何が探偵ですか」

「船長! 無事全員飛び込みました!!」
「うん、そうか、良かった。じゃあ俺はこの艦と一緒に運命を共にするから」
「ハイッ! …って、え、えええエエ!? せんちょ、何言って
「うっせえうっせえ、うっせえやい!(泣)
どいつもこいつも、イチャイチャべたべたラブラブしやがって! ウザいんだよ!
俺だってな! 俺だってどっかの姫様の召使いになりたかったよ!
それが何だよ、ちょっと海技士航海資格持ってたからって、
落ちモノの船駆って大陸中の海を右に左にだ、商売女抱く暇すらありゃしねぇ!
もういいよ、こうやって見せつけられ続けるくらいなら、いっそ……
「好きです」
「そう好き…………ハイ?」

前部甲板の夜空の下、パチパチという音に、ほんのりと赤く照らされた彼女の顔。
もうすぐそこまで火は迫っている。この船が沈むのも時間の問題で。

「せんちょうが、好きなんです」
「…え?」
「…その、仕事の上での立場上、ヒトでもせんちょうの方が上司に当たりますし」
「え? え?」
「船の上にいるせんちょうが好きで、私はそんな船長の優秀な部下で…」
「え?え?え?え?」
「…怖くて。そういう関係が壊れたら、拒絶されたらって思うと怖くて。…でもっ!」
「えええええええええええええええ????」


「……わたしの、めしつかいに、なってくれませんか…?」
「………………………うん(///)」



かくてしっかりと手を繋ぎ、甲板を踏み蹴って夜の海へと身を躍らせる二人。

…のちにこれら一連のエピソードが「タイタニャック」の題名で映画化され、
映画館設備を有する全ての大陸諸国で記録的な大ヒットを打ち上げる事になるのだが、
それはまたいつか、別の話。

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