ローゼンメイデンが教師だったら@Wiki 有栖学園教師、金糸雀。担当は化学。

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有栖学園教師、金糸雀。担当は化学。
超が付くほどのドジっぷりで様々なトラブルを起こす。
今日もまたそのドジっぷりを遺憾なく発揮し教頭達に大目玉を食らっている最中である。
ラプラス「金糸雀先生またですか?!あの薬品類は結構高いんですよ!!」
金「ご、ごめんなさいかしら~・・・、つい手がすべって・・・」
ラプラス「それが大人の言い訳ですか?!」
ローゼン「まあまあ、悪気があってやったわけじゃないんだしさー、許してあげようよー?」
ラプラス「悪気がなければなお悪いわ!!いいですか?この際言いますけど、金糸雀先生のおかげで
      わが校は、壊滅的な経済的損失を被ってるんですよ?!・・・え~と・・・」
どこからともなく電卓を取り出し、計算を始めるラプラス
ラプラス「少なく見積もっても、このぐらいです!!」
バンと電卓を両者に突きつける。0がいっぱい並んでいるが、金糸雀は直視できない。
ローゼン「・・・え?こ、こんなに?!・・・いやー、金ちゃんさー、流石にこれはマズイわー・・・」
金「ご、ごめんなさいとしか言いようが無いかしらー・・・」
ローゼン「う~ん・・・あんまり僕も小言は言いたくはないんだけどねー・・・
      やっぱり、色々と気を付けてくれないとさー、僕達も困っちゃうんだよねー。
      まあ、僕からはこのぐらいかな?」
ラプラス「それだけ?!まったく・・・金糸雀先生も以後・・・わかってますよね?」
金「い、以後気を付けますかしら~・・・」

金「はぁ~・・・ようやく解放されたのかしら~・・・まったくほんのちょっと薬品棚の
  瓶を何個か落としちゃっただけなのに・・・あのウサギ教頭もネチネチしつこいのかしら~・・・」
確実に金糸雀が悪いのだが、何故か反省の色が見えていない。
それでも落ち込んではいるのだが、ふと前を見ると自分の受け持ちのクラスの生徒が見えた。
気分転換にでも話しかけようとする金糸雀。だが、今の金糸雀にとって最も聞きたくない言葉が聞こえてくる。
生徒1「お前さ、次の授業どうする?」
生徒2「はぁ?次の授業?ああ、化学か。・・・いいや、俺サボる。」
生徒1「あら?それまたどうしてよ?」
生徒2「何かつまんないから。それに受験に必要なわけじゃないしさー、
     俺はここでゆっくり昼寝と洒落込むよ。」
思わず、話しかけようとした手を引っ込めてしまう。
よくよく考えると最近の化学の授業中の生徒達の態度はあまり宜しくない。
そうか、こういうわけだったのか。あまりにも辛い現実に金糸雀の頬に涙が流れる。
金「・・・うう・・・」
悲しみのあまり生徒達に気付かれまいと、その場を後にしてしまう。
トイレで顔を洗い、職員室に戻ると、翠星石が生徒達と楽しそうに談笑している。
自分もああなりたい・・・しかし、それは無理なのではないだろうかと考えていると
昼休みの終わりを告げる予鈴が鳴り出す。
翠「おおっと・・・少し話しに夢中になりすぎたですぅ・・・ほら、おめえらも
  とっとと自分の教室に戻らねえと、怒られるですよぉ!!」
そういって翠星石も授業へと向かおうとするのだが
金糸雀は黙ったままで座っている。
翠「ちょいと金糸雀!!金糸雀も次の授業があるんじゃねえですかぁ?!」
金「・・・へ?あ、ああ、そ、そうだったかしら~・・・」
そう言ってのろのろと立ち上がり、授業へと向かう金糸雀。
あまり元気の無い様子に翠星石も心配したが、その時は自分の授業のことで
頭がいっぱいで金糸雀のことまで頭が回らなかった。
翠「・・・?おっと、翠星石も次の授業へと向かわねえと・・・」

やはり、さっきの教頭の小言と生徒の言葉が響いたのか
授業中も心ここに在らずといった感じで、落ち着きのない様子の金糸雀。
放課後に入っても、それが治まる様子も無く、残業を任されてから気付けば深夜。
翠「金糸雀?ちょいと、もう終電がなくなっちまうですよぉ?帰らなくていいんですかぁ?」
金「・・・・」
職員室に残っていたのは翠星石と金糸雀だけで
帰り支度を済ませた翠星石が、金糸雀に声を掛ける。
翠「金糸雀?!」
金「・・・え?ああ、翠星石・・・。何の用かしら・・・」
翠「何って・・・もう夜も遅いですし、終電がなくなっちまうから帰らなくていいんですかって聞いてるんですぅ・・・」
金「え?もうそんな時間なのかしら?」
翠「何を寝ぼけたことを言ってやがるですかぁ?翠星石はもう先に帰るですから戸締りよろしく頼むですよぉ。」
金「わ、わかったかしら・・・」

戸締りをしっかりとし、学園を後にする金糸雀。
帰り道では今日の出来事が頭を駆け巡る。
教頭の小言はもちろん生徒達のあの言葉がズシリと響く。
金「はぁ・・・まさか、生徒からあんな言葉を聞くなんて・・・そんなにつまんないのかなー・・・
  カナはやっぱり教師に向いてないのかしらー・・・」
自分としては一生懸命やったつもりなのに、教師としての限界を感じ始める。
そんな感じで寂しげにゆっくりと歩いてた為か、駅に付く頃には終電が出発してしまった後だった。
金「・・・今日はとことんツイてないのかしら~・・・」
こうなれば歩いて帰ってやろうと考えたが、女性の足にその距離はあまりにも無謀である。
その考えを却下し、次の駅前の漫画喫茶で夜を明かすことにしようと決める。
金「そこまでなら歩けるのかしら~」
そういって歩いていくが、何時まで経っても次の駅に着きはしない。
迷ったはずは無いのだが・・・そんな金糸雀の前に1つの校舎が見えてきた。
金「こんな所に学校なんてあったかしら~・・・?」
不思議なことにその学校はこんな時間だというのに、明かりが付いている。
まだ、誰かが残って作業しているのだろうか?
金「でも、場所的にあそこは教室だと思うんだけど・・・」
そんな時間だというのに何をしているんだろうと考えていると、急に声をかけられる。
生徒?「貴方、先生ですか?」
金「きゃぁ!!・・・び、ビックリさせないでほしいのかしら~・・・。
  まあ、カナは一応、教師なのかしら~・・・」
行き成り現れて、教師だったら一体なんだというのだろう。
生徒?「良かった~・・・お願いがあるんですが、あの授業をしてもらえませんか?」
金「は?」
何を言ってるのか、こんな時間に?何故?疑問を枚挙してたらキリが無いが
生徒らしき人物は金糸雀の腕を取って強引に事を運んでしまう。

生徒?「良かったー、先生がこないので僕達いつまでも帰れないんですよー」
金「ちょ、ちょっと貴方、な、何をするのかしらー!!」
強引に教室まで連れて来られたが、やはりおかしい。
こんな時間なのに生徒達が一人も欠けることなく、満員状態。
金「あ、貴方達、か、帰らなくていいのかしら~?」
当然の疑問を投げかけるが、何故か生徒達の反応は淡白で。
生徒1?「ああ、いいんですよ。僕達、勉強がしたいんですから。」
金「え?え?で、でも・・・」
いくら勉強が好きだといっても、これは異常じゃないだろうか・・・
しかし、授業をしてやらんことには解放してくれそうも無いのでしかたなく授業を始める金糸雀。
金「もう、分かったかしら~・・・それじゃ、この金糸雀様の授業を受けれることに感謝しなさい!!」
生徒達「「ワーワーワーワーワー」」
物凄い歓声。授業を始めると、ノートを一生懸命取り出す生徒達。
質問攻めにあったり、その反応一つ一つが金糸雀にとっては嬉しい。
有栖学園ではいらない授業扱いされていたのに、何ていい子ばかりなのか。
次第に教師としての自身を取り戻す。その後は、解放されてそのまま帰れたのだが・・・
疑問は解消されないまま次の日も、何故か惹かれる様にこの学園へと足を運ぶ。
そしてまた、とりつかれたかのように深夜の授業を行う。

そんな日々が続いて一週間。
金「皆々様、おはようかしら~・・・」
紅「おはよう・・・って貴方?!な、何なの、ソレは?!」
金「・・・え?」
紅「隈よ、隈!!そんな酷い顔で授業を行うなんて教師としてはあるまじきなのだわ!!」
金「そんな酷いの・・・?」
本当に金糸雀の目の下の隈は酷い。連日徹夜作業してただけでは出来ないくらい真っ黒である。
翠「おはようですぅ~!!」
金「あ、翠星石~・・・カナの顔が酷いって真紅が言うんだけど・・・」
翠「うわぁ~・・・たしかにこいつは酷いですよぉ~・・・家庭科教師として忠告しますけど
  ちゃんと栄養とか取っているんですかぁ~?」
金「まあ、一応・・・」
紅「とりあえず顔を洗うなり、お化粧で隠すなりしてくるのだわ!!」
そう言ってトイレへと向かうのだが、翠星石はそのいつもとは違う様子に戸惑いを隠せないでいる。

昼休み。最近、一人で食事を取ることになった金糸雀の元へとやって来た翠星石。
金糸雀のここ最近のいつもとは違う様子が心配でたまらないのだろう。
翠「ちょいと金糸雀。最近、何かあったんですかぁ?何か揉め事とか・・・」
金「な、何でも無いかしら~・・・」
翠「何でもって・・・その隈や疲れまくった様子のどこが何でもないっていうんですかぁ?!
  翠星石は心配しているんですぅ!!また一人でベソかいて泣いているんじゃねえかって・・・。」
金「翠星石・・・目障りなのかしら・・・。・・・ここに来た時からカナにちょっかいばかり・・・
  いつも子供扱いで・・・。どこにでも出てきて先輩面して・・・おまけに生徒にも人気者で・・・」
翠「おめえは教師になるためにここに来たんじゃねえですか?!この有栖学園に!!
  それに物覚えの悪い後輩を持って、翠星石だって迷惑していたんですぅ!!?!」
金「す、翠星石ぃ~!!」
翠「先生を付けるですよぉ!!このデコスケェ!!」
金「もう放っておいてほしいのかしら!!」

そんな喧嘩があっても、やはり心配なのか金糸雀の帰りを付けてしまう翠星石。
別に校長命令でもなんでもない、彼女の独断専行である。
残業を終えた後を、ひっそりと後ろから尾行しつつ、何もなく家へ帰ればそれでよし。
そして、何か問題があった場合は・・・携帯をギュっと握り締める。
翠「まったく・・・あの策士はどこか抜けてやがるですからねぇ・・・」
金糸雀はまたもあの学校へと行こうとしているんだろう。
その後を着いていく翠星石と、ふらふらと足取りの覚束ない金糸雀。
翠「?どこ行くんですかねぇ~?あの策士様は・・・」
そして例の学園に着き、中に入っていく金糸雀。
翠「な・・・何でこんな時間に他の学校なんぞに行ってやがるんですか?!」
金糸雀が何をしているのかと窓を覗き込むと、そこには常軌を逸した光景が写っていた。
翠星石から見ると何もない教室で授業を行う金糸雀の姿がそこにあった。
翠「な、何やってるんですかぁ!!」
たまらずに飛び込む翠星石。
金「あれ?翠星石~・・・何をしているのかしら~・・・」
翠「何って・・・おめえこそ何をやっているんです?!」
金「カナは今授業中なのかしら~・・・だから放っておいてほしいのかしら~・・・」
そう言って翠星石は周りを見るが誰一人としていない。
翠「授業って誰に対してやっているんですか?!誰もいねえじゃねえですか!!」
金「そこにいるのかしら~・・・ここの生徒は皆いい子ばかりで・・・」
翠「冗談じゃねえですよぉ!!とっととこんな場所とはオサラバするです!!」
そういって金糸雀の腕を掴むが、金糸雀は翠星石の腕を振り放してしまう。
翠「なっ?!」
金「カナはここで授業をやっているのかしら~・・・有栖学園にいても生徒達はカナの授業なんか聞いてもくれない・・・
  でも、ここだったら・・・皆はカナの授業をちゃんと聞いてくれるのかしら~・・・」
翠「そんな現実逃避してどうするですか?!誰もいないのにそんなことしても意味ねえじゃねえですか?!
  いつも・・・いつも生徒に対してはひたむきにぶつかっていたじゃねえですか?!」
金「・・・それでもカナはいつも・・・人気者の翠星石にはわからないかしら・・・」

翠「分かりたくもねえです、そんなもの!!とりあえず、こんな場所はとっとと出るです!!」
金「あ・・・ちょっと・・・カナはまだ授業が・・・」
強引に金糸雀の手を取って、校舎を後にする。

翠「まったく・・・何をしてるのかと思えば・・・」
金「カナ早く戻らないと・・・まだ授業が・・・」
翠「な、何言ってるんですか?!おめえの職場は有栖学園でここじゃねえでしょう?!」
金「あんな場所より・・・こっちのほうがいいのかしら~・・・」
翠「まだ、そんなことを・・・いいですかあ?生徒の中にはそりゃ・・・嫌な奴だっているですぅ・・・
  けど、おめえのことを慕ってくれてる奴だっているんですよぉ!!おめえはそれを裏切るんですか?!」
金「そんなの・・・いないのかしら・・・皆に怒られっぱなしで・・・生徒にもつまらない授業だって言われてるのに・・・」
翠「いるです!!絶対、いるですよ!!いいですか、今後変な真似しないようにおめえは
  またこの翠星石がしっかりと指導してやるです。ありがたく思うです。」
金「・・・」
翠「分かったですね?」
金「分かったかしら・・・でも・・・」
翠「でももへったくれもねえです!!さ、今日はもう帰るですよ!!」

翌日の職員室。金糸雀には翠星石の指導という名目で監視がつくことになる。
それに耐えられないのか放課後になって一目散に金糸雀は逃げ帰ろうとするが
それを翠星石が許さない。
翠「・・・どこ行く気です?」
金「・・・」
翠「また、あの場所に行く気ですね?絶対に阻止してやるですぅ・・・」
金「だって・・・今日の授業中も皆やる気なんて無かった・・・カナもう嫌なのかしら・・・」
翠「だからって」
と言いかけたところで生徒が職員室に入ってくる。
ツカツカと金糸雀の元へと向かってくる。
生徒「あの~・・・今日の授業なんですけど・・・」
何だろうか、授業に対してまで何か嫌味でも言われるのだろうかと金糸雀は身構える。
生徒「いや、この反応についての講釈なんですけど、ちょっと分からないところがあって・・・」
金「え?」
生徒「いや、あの教えてほしいんですけど・・・」
金「貴方、カナの授業聞いてるの・・・?」
生徒「え?当たり前じゃないですか・・・先生の授業結構面白いし、まあ皆つまんないって言うけど・・・
   それに何か見てて飽きないですから、ハハハ」
翠「ホラ、やっぱりいるじゃねえですか・・・おめえのこと慕ってくれる奴が・・・。」
生徒「へ?」
金「うう・・・ぐす・・・ひっく・・・」
生徒「え?ちょ、ちょっと先生?!」
その言葉を受けて泣き出す金糸雀。嬉しさで心が溢れる。
生徒「ま、参ったなー・・・」

次の日から、学園には金糸雀の甲高い声と活気溢れたいつもの姿があった。
金「さあ、今日もズルして楽して化学を極めるのかしら~!!」

終わり