ローゼンメイデンが教師だったら@Wiki

カラオケ大会

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匿名ユーザー

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だれでも歓迎! 編集
「と、言うわけでカラオケ大会をしたいと思うのだが!どうだろう?」
いきなり職員室に入ってきたローゼンの第一声がこれだ。
どういうわけなのか誰にも伝わっていない、いつものことなのだが・・・。
「ぼ、僕は遠慮しておこうかな、歌はあまり得意じゃないしね」
「蒼星石がしないなら翠星石もしないですぅ、おとといきやがれですぅ」
「ヒナも遠慮しておくのー」「カナもかしらー!」
「誰か、紅茶を入れて頂戴」
「もしもしぃ?今欲しいものがあってぇ・・・」
「訓練しないと」「・・・怪我しないように・・・」
半数の教師は校長の話すら聞いていない始末。
「優勝者は・・・3ヶ月間給料2倍」
ローゼンがポツリとそう呟く。
「たまには歌もいいかな、やっぱり僕は参加するよ」
「翠星石も参加するですぅ」
「うにゅーも倍なのー」「卵焼きも倍かしらー」
「紅茶も倍なのだわ」「もしもしぃ?ごめんねぇ?やっぱり自分で買うわぁ」
「優勝はいただく」「・・・私は・・・」
こうして、教師陣は今、カラオケボックスの中にいる。
一番大きな部屋を選び、それぞれ喉慣らしをしたり、飲み物を飲んだりと思い思いの行動を取っている。
そして、ジャンケンで歌う順番を決め、椅子に座る。
「ここでルールを紹介しよう、勝負の方法はカラオケの採点だ。
 歌う人は舞台の上で歌ってもらうぞ、ちなみに・・・採点の厳しさはMAXにしてもらったのでよろしく」
ローゼンのどうでもいい説明を適当に聞き流しながら、第一歌手、雛苺の登場だ。
「じゃあ歌うのー!聞いて欲しいのー!」
雛苺の歌を聴いてる者は、色々な事を考えているだろう。
これなら勝てると思う者、これはヤバイかもしれないと思う者。
そして曲はついにサビまで来ていた。

「こなぁぁぁぁぁぁぁうにゅぅぅぅぅぅぅ!!なのー、心までうにゅ~」
その瞬間、おそらく雛苺以外の全ての人間の思考は一致しただろう。
何故、替え歌なのだろうか。
真紅は飲んでいた紅茶を噴いてしまっている。
曲も終わり、得点がディスプレイに表示される。
「ヒナは69点なのー!まずまずなのー!」
雛苺の歌は決して下手ではなかった、ただ、替え歌を歌ったのが勝負の分かれ目というやつだ。
本人はそれに気付くことなくとても満足している、おそらく給料2倍の事も忘れているのだろう。
次は雪華綺晶の番だ。
一体何の曲なのだろうか、知らない者はそう思うだろう。
だが、知っている者は・・・。
「だめですぅ、笑いが止まらねぇですぅ」
翠星石に至っては机をバンバンと叩きながら笑っている。
「だ、だめだよ、翠星石、雪華綺晶は真面目に歌ってるんだから・・・ふふふっ」
翠星石を注意しながらも笑いを堪えきれない蒼星石。
そして、雪華綺晶の歌もラストに近くなってくる。
「だるいぞ体!だるいぞ体!そんなに若くない~」
いつの間にか雪華綺晶もノリノリである、こんな姿、薔薇水晶すら見たことないようだ。
何故雪華綺晶はこんな曲を知っているのだろうか。
曲が終わり、ディスプレイに得点が表示される。
「75点・・・まぁ悪くない」
出てきた点数に少々不服だったようだが、雛苺には勝っていたので良しとする。
「そういえば雪華綺晶はどうしてこの曲知ってるですかぁ?」
「薔薇水晶の持っていたDVDを見ました」
薔薇水晶にそんな趣味があったなんて・・・。
その場にいた全ての人間は驚きを隠せなかった。

そして、次は・・・真紅の番だ。
真紅が曲を入力しようとした、その時。
「待ちなさい、次は私です」
突如部屋に侵入してきたラプラスによってマイクを奪われる真紅。
「何をするの!?」
「事情は聞かせていただきました、ここは私が百点を取って給料2倍・・・
 じゃなくてこんな馬鹿げたことを終わらせるのです」
そう言って曲を入力するラプラス。
ラプラスの歌は予想以上にうまかった。
本当に百点を取れるぐらいの勢いだ。
「R.N恋するウサギちゃん~」
そして・・・とても鬱陶しい歌声がボックス内に響く。
耐えかねた翠星石が演奏解除ボタンを押す。
「な、何をするのです!こんな事をすれば貴方は失格ですよ!?」
「うるせぇですぅ!てめぇの歌声を最後まで聞くぐらいなら失格になった方がマシですぅ!!」
そう言って翠星石はラプラスをそのまま部屋の外へ放り出す。
「開けるのです!私は続きを・・・」
「うるせぇって言ってるですぅ!真紅、歌っちゃってくださいですぅ」
真紅はそれを聞き、曲を入力する。
この時、誰もが思った、優勝したら翠星石に何か奢ってあげようと。
真紅の歌は英語の教師をやっているだけあって微妙な発音などもしっかりしている。
「白馬の王子様なんて信じてるわけじゃない~」
しばらくすると曲が終わり、ディスプレイに得点が表示される。
「89点なのだわ」
ご満悦な様子の真紅、それもそのはず、現在一位なのだから。

そして次は・・・水銀燈である。
「私は敢えて替え歌でいくわよぉ」
この発言にその場にいる全員はビックリした。
「ちょっと、私に勝てないのならおとなしくリタイアするのだわ」
「違うわよぉ?替え歌は時として凄いってところを見せてあげるぅ」
そう言って水銀燈は曲を入力する。
「ススス、ススス、水銀燈ぉ~!」
またしても真紅は紅茶を噴出してしまう。
「ちょ、ちょっとどういう事なのだわ、自分の名前を出すなんてふざけないで頂戴」
水銀燈は真紅に対してOKサインをだした。
おそらく、心配しなくても大丈夫と言いたいのだろう。
曲が終わり、ディスプレイに得点が表示される。
「あらぁ?89点だわぁ・・・おっかしいわねぇ」
一人で意外そうにしてる水銀燈。
替え歌と同じ得点だったので落胆の表情を隠せない真紅。
次は・・・金糸雀だ。
「カナの本気を見せてやるかしらー!」
曲を入力する金糸雀。
それに伴い耳栓を用意する翠星石。
歌い始める金糸雀。
耳栓を蒼星石に付ける翠星石。
「巫女みこナースかしらー!!」
もはや歌というよりも絶叫に近いものがあった。
蒼星石以外の皆は全員耳を押さえて苦しんでいる。
やがて、曲が終わり、得点がディスプレイに表示される。
「測定不能ってどういうことかしらー!?」
マイクを床に叩きつけて地団駄を踏む金糸雀。
卵焼きを用意する薔薇水晶。
「ありがとーかしらー」
どうやら薔薇水晶のおかげで金糸雀の機嫌は直ったようだ。

そして、次は薔薇水晶の番である。
「・・・私はいいです・・・」
そう言ってリタイアする薔薇水晶。
そのままマイクは蒼星石へとまわっていく。
「さて、最後は僕だね、翠星石の分まで頑張らないと」
慣れた手つきで曲を入力する蒼星石。
隣でニヤニヤしている翠星石。
(優勝は絶対蒼星石ですぅ)
歌い始める蒼星石。
(あ、ありえないのだわ)
(うまいわねぇ)
(どうしてメニューにうにゅーがないのー!)
(むすぅ~かしらー!)
(お腹空いた・・・)
(・・・プロデビューできそう・・・)
「一億と2千年経っても愛してる~」
少しして曲が終わり、ディスプレイに得点が表示される。
「う~ん、99点か、まぁまぁかな、やっぱり基本は大事だよね」
微笑みながら蒼星石が席につく。
待ってましたとばかりに翠星石が蒼星石に抱きつく。
「流石蒼星石ですぅ!」
「ちょ、ちょっと・・・恥ずかしいよ」
今まで暇だったローゼンの最後の役目の時がきた。

「優勝は蒼星石君だ、ちなみに以下の順位はこうなっている」
2位真紅、水銀燈
4位雪華綺晶
5位雛苺
6位金糸雀、薔薇水晶、翠星石、ラプラス
こうして、カラオケ大会は幕を閉じる。
後日談・・・
「皆、今日も行くよね?」
「もちろんですぅ!」
「いくのー!」「かしらー!」
「行くのだわ」「行くわぁ」
「行く」「・・・私も・・・」
蒼星石は給料が2倍だった3ヶ月間の間、他の教師達に奢ったり、生徒達のために部費に当てたりしていた。
そのせいで蒼星石は自分のために使えたお金は結局他の月と変わらなかったようだ。





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