ローゼンメイデンが教師だったら@Wiki

雛苺と万引き

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水銀燈「悪いわねぇ…買い物に付き合ってもらっちゃって…」
カートを押しながら、そう言う水銀燈。「全くですぅ」と翠星石。
その日、外食続きでお金の無い水銀燈は、家庭科担当である翠星石と、雛苺を連れて近所のスーパーへとやってきた。
どうせ買うのなら、専門家の意見を聞いたほうがいいのではと考えての行動だった。
翠星石「雛苺、いつまでそこでお菓子を見続けてるですか!?もう行くですよ!」
雛苺「えー!?待ってーなのー!」
そういい、急いでみんなの元へ駆け寄る雛苺。
そして、あらかた買い物を終えると、水銀燈は雛苺の車の運転席に座った。
いつも愛用してる車でスーパーに行くというのは、水銀燈のプライドが許さなかったらしい。
水銀燈「じゃあ、帰るわよぉ」
そういうと、水銀燈は静かに車を発進させた。

その後、車内では学校の話や、料理の話などいろいろな話が展開された。
その時、ふと鼻をかもうとポケットからティッシュを取り出そうとする雛苺。
しかし、ポケットに手を入れた瞬間、ある異変に気がついた。
雛苺「きゃあああああああ!!」
その悲鳴を聞き、思わず急ブレーキをかける水銀燈。
水銀燈「…ちょっと、何なのよぉ…急に大声出して…」
雛苺「ど、どうしよう…。さっきのお店にあったお菓子、お金払わずに持って来ちゃったの…。」
翠星石「はぁああああああ!?何してくれてるですか、このおバカ苺!!」
そう言いながら、雛苺の頭を叩く翠星石。一呼吸おいてから、話を続ける。
翠星石「…まあ、一緒にいたのが蒼星石や真紅じゃなかっただけマシかもですぅ…。やっちまったもんは仕方ねぇから、さっさとみんなで食っちまうですぅ♪」
そう言って、証拠隠滅を図ろうとする翠星石。「ダメよ!」と、その手を払う水銀燈。
翠星石「痛っ!何しやがるですか!?」
水銀燈「今からそれ、戻しに行くわよ。」
いつになく真面目な顔つきで、水銀燈はそう答えた。

翠星石「な、何言ってるですか!?そんなの、わざわざ怒られに行くようなもんですぅ!!」
雛苺「うー…怒られるの、怖いのよ…。」
水銀燈「仕方ないでしょう?わざとじゃないとはいえ、持ってきちゃったのは事実なんだし…」
「でも…」と、雛苺。
水銀燈「私もね、昔万引きしたことがあるの。その時、私も今のあなたみたいに悩んだわ。
でも、気がついたら1回が2回、2回が4回って具合にどんどん増えていっちゃったの…。
で、ある日見つかって、親呼ばれて…。その時、親の顔見て初めて気がついたわ。なんて馬鹿なことしてたんだろうって…。」
運転席から手を伸ばし、雛苺の頭をなでながら話を続ける水銀燈。
水銀燈「一度悪いこと覚えちゃうと、その根はどんどんと広がってしまうの。まるで、白い紙に墨汁を垂らしたようにね。だから、早めに手を打たないとダメなの。
…ほら、翠星石を見てご覧なさい。もう手の施しようの無いことになってるでしょう?」
翠星石「なっ!?言うに事欠いて、なんて事言いやがるですか!?」
そんな翠星石の声を無視し、水銀燈の話は続く。
水銀燈「あなたには、とってもいい子だわぁ。ちょっとお馬鹿さんだけど、とっても素直だし、みんなに優しいし…。だからこそ、私が歩んだような道を歩んでほしくないのよ…。わかった?」
雛苺「…うい…。」
水銀燈「よしよし、大丈夫よ…。事情を話せばきっと分かってもらえるわぁ。」
そういうと、水銀燈は車をUターンさせ、元来た道を戻り始めた。


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