ローゼンメイデンが教師だったら@Wiki ひなまつりケーキ

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蒼星石「………」
 蒼星石が、無言でボールの中身を泡だて器でかき混ぜている。
真紅「………」
 真紅も同じように無言で、ジーッとオーブンの中で焼いている生地を見ている。
翠星石「ひな祭りだからってなんで、チビ苺の為にケーキなんぞやかにゃぁあらんのですか」
 と、ぶつくさ良いながら、苺をスライスしている翠星石。
 そう、今三人はケーキを作っていた。
 他の教師は、現在居ない。というか、さっさと帰った。
 金糸雀は「みっちゃんと外食の予定があるかしらー」と、言って帰っちゃったし。
 水銀燈は「スーパー○○でヤクルトが大安売りなのよぅ!」と、ヤクルト求めて帰ったし。
 薔薇水晶は「……きらしー……雪華綺晶先生と……実家に……」と、実家に日帰りだし。
 雪華綺晶も薔薇水晶と同じく日帰りで実家。
 と、言う訳で現在この三人しかいない。
 雛苺は? と、言うと巴に部活に連行されていった。
巴「さぁ、部活に行きましょう。そして、皆にこってりしっぽり絞ってもらいましょうね」
雛苺「いやぁなのー! ともえー! はなしてぇーーー!!」

 そもそも、何でこんな事になったのかというと、やっぱり我が駄目校長ローゼンの提案。
ローゼン「ひな祭りだから、雛苺先生にケーキ一つな」
 良くわからん発言が、現実になるんだからどうしようもない。
 翠星石は、それならみどりの日なら私にケーキ一つとでも言うつもりですか? と、思ったりする。
翠星石「蒼星石~クリームの方はどうですかぁ?」
蒼星石「もう十分だと思うよ」
 そう言って、蒼星石はボールの中身を見せる。
 十分にホイップされたクリームが出来ていた。
翠星石「ん? 蒼星石ちょっとじっとしてるです」
蒼星石「え?」
 とりあえず、翠星石に言われたとおりじっとしていると
 ペロン。と、翠星石が蒼星石の頬をなめた。
蒼星石「にょわ!?」
 突然の出来事に、変な声を上げる蒼星石。
翠星石「頬にクリームがついてたです」
 いたずらが成功したとばかりに、にやりと笑う翠星石。
 もう。と、頬を赤らめる蒼星石。
真紅「アナタたちねぇ……ラブコメするんなら二人だけの時にやりなさい」
 はぁ。と、ため息をついてそんな二人を見る真紅。

真紅「イチャイチャイチャイチャイチャイチャイチャと……」
 と、ブツブツ文句を言う真紅。
蒼星石「いや、イチャついてた訳じゃないよ?」
 額にマンガみたいな汗を浮かべて真紅にそう言う蒼星石。
翠星石「まぁ、そんなことはどうでもいいです。生地は焼けたですか?」
真紅「……まぁ焼けたんじゃないかしら?」
 と、真紅が取り出したスポンジ生地は……
蒼星石「真っ黒だ」
翠星石「消し炭ですか? これ」
真紅「………くっ」
 苦い表情をする真紅。
蒼星石「時間は、まだあるから作り直そうか」
翠星石「そうするです。翠星石は、ちょっと植物に水やってくるです。今日はあげて無かったです」
 翠星石は、ホイップしたクリームの入ったボールと苺とスライスした苺をちゃんと冷蔵庫に入れて
 調理実習室を後にした。
真紅「悪いわね……」
蒼星石「まぁ、真紅先生には、お世話になってるしね」
真紅「そ、そう……」
 そう言って二人は、また生地を位置からつくり始めた。
 覚束無い手で、作業する真紅を見て、後ろからこうすれば良いよと手を添えて教える蒼星石。
真紅「あ、ありがとうなのだわ」
 心なしか真紅の頬が赤いのは気のせいだろうか?

巴「雛苺先生を連れてきました」
雛苺「ぐてぐてなのー……づがれ゛の゛ー……」
巴「先生? 皆にこってり絞られたのは先生がちゃーんとこないから悪いんですよ?」
雛苺「うぐ……今度からちゃんと行くの」
 調理実習室に入ってくる二人。
 そんな二人を見て翠星石は、やぁっときたですか。と、つぶやく。
蒼星石「あぁ、巴君も来たんだね。一緒にどうだい?」
巴「え? いいんですか?」
蒼星石「もちろん。雛苺先生を連れてきてもらったからね。それに、思いのほかケーキが大きくてね」
 と、チラッと出来たケーキに目線を移る。
 結構大きめのケーキ。さすがに、あれは女性四人だけで食べれるかどうか不安だ。
 それに、この後の晩御飯のことを考えると女性四人で無理して食べて辛くなるのが必須。
巴「では、お言葉に甘えて」
 と、巴は蒼星石にお辞儀した。
雛苺「雛のお祭りだから、雛が一番おっきーのほしーの!」
真紅「まぁ別にいいわよ。私はそんなに食べないのだわ」
蒼星石「僕も同じくだね」
翠星石「私もですぅ」
巴「右に同じく」
 そして切り分けられるケーキ。

 五人で、それぞれの切り分けたケーキを攻略していく中、ドタドタと煩い足音が調理実習室に近づいてくる。
 スパーンッと勢い良く開けられた扉。
 その向こうには、この企画(?)を発案した我が愛すべき馬鹿校長ローゼン。
ローゼン「俺の分のケーキある?」
五人「「「「「ありません」」」」」
ローゼン「ぐはっ! 来るのが遅かったか! ラプラスめ! イスにロープでぐるぐるに固定するからだ!」
 と、叫ぶローゼンだったが。
ラプラス「そうしなきゃ校長は逃げるでしょうが」
 いつの間にかローゼンの後ろに居たラプラスが、めがねの位置を直してそう言った。
ローゼン「げっ!? ラプラス君!?」
ラプラス「まだ、未処理の書類が残ってますが?」
ローゼン「三十六計っ」
ラプラス「逃がしません」
 ぐいっと、何処からか取り出したロープをカーボーイの様にローゼンに投げつけ瞬く間に拘束。
ローゼン「まだだ! まだおわってなーい!」
ラプラス「はい、まだ書類の処理は終わってません」
 引きずられていくローゼン。
 少々のドタバタはあったが、五人はケーキをおいしくいただいた。