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<h1>わたしのわるいひと 5話</h1>
<br /><br />
簡単に言うと、寝ようと思ってうとうとしてたらご主人様が乗ってた。<br />
「何やってんですかご主人様」<br />
「だ、だって師匠がキセイジジツを作れって」<br />
「だからどこの誰ですかその師匠ってのは! ぶっとばしてやる!」<br />
いたいけな若者に変なこと教えやがって。<br /><br /><br />
とりあえずご主人様をベッドの上で正座させる。おれはベッドを降りその前に立っている。<br />
「いいですかご主人様。安易に人のいうことを信じるものじゃありません」<br />
「はい」<br />
「特に性的なことに関しては慎重になりなさい」<br />
「はい。ごめんなさい」<br />
「わかればよろしい」<br />
おれは手を組んでご主人様を見下ろした。<br /><br />
「で、ヨーはしたくないの?」<br /><br />
「……話を聞いていましたかご主人様」<br />
「え? それとこれとは別でしょう?」<br />
それはそうだが。<br />
「いいですかご主人様。おれはヒトですよ。いつ死ぬかもわからない最弱生物ですよ。そんな奴とヤりたいっていうんですか」<br />
「好きだもの」<br />
うん、単純だなああんたは……本当に。<br />
「ヨーって変なの。私のこと好きって言ったのは嘘だったの?」<br />
「……嘘ではないです」<br />
――ただ、拒絶されるのが怖かっただけだ。<br />
みっともない。<br /><br /><br />
「ん……」<br />
身をかがめて、まずは唇を奪う。一瞬逃げようとする頭を捕まえてモフモフと撫でた。<br />
ご主人様の口の中をむさぼるようにかき回す。<br />
向こうの舌がおそるおそる応えてくれる。それに絡ませ吸ってやる。<br />
しばらくして唇を離すと、いやらしい唾液がつーっとつながった。<br />
「怖くないんですか?」<br />
「ヨーに怖いことされても、いいもん」<br />
だからそんなこと簡単に言わないでほしい。<br />
しかし異世界に落ちてきて、散々な目に遭って、もう二度と普通に女を好きにはなれないだろうなと思ってたのに。<br />
気づいたらこうやって人外とキスしてる……おれって一体。<br />
未来ってのはよくわからんな。<br />
そんなことを考えながら、寝巻きをするする脱がした。<br />
「ひっ」<br />
ご主人様がびくりと震える。寒いもんな。<br />
「ちゃんといい子にしててくださいね」<br />
その耳にささやいて、乳首をきゅっとつねった。<br />
「ひゃ、ひゃん」<br />
ご主人様の胸、わりと小さいけど、無くはない……揉みやすい程度の大きさだな。<br />
両手を使ってこねてみると、ぴくぴくと小さい耳が動く。面白い。<br />
北国生まれのせいか肌も白くて綺麗だ。<br />
「そんなに見ちゃいやだよ……」<br />
「見ないとできないじゃないですか」<br />
そう嘯いて、その先端に吸い付く。<br />
「きゃ!」<br />
ちゅーと吸っては離しを繰り返してやると、ご主人様の腹が上下する。<br />
「んあ、あ、あっあ」<br />
かわいい。<br />
頭からばりばり食ってしまいたいくらいかわいいなあ。<br />
おれはご主人様の足の間に割り込んだ。<br />
「ひゃっ! な、なにするの」<br />
「いいこと」<br />
ご主人様の太ももをさすさすしながら、おれはにこにこ笑った。<br />
小さな下のお口はすでにちょっと濡れている。<br /><br />
やべえテンション上がってきた。<br /><br />
ご主人様の割れ目をそーっと撫でる。<br />
「やっ……そんなこと」<br />
「いい子にしてるって言ったでしょう?」<br />
そう言いながら、割れ目の中へくちゅりと指をもぐりこませた。<br />
「だめ、だめだよう」<br />
ご主人様のそこはぬるぬるしていて、やわらかくて、触っていて気持ちがいい。<br />
今すぐ突っ込んでやりたいところだけど、我慢我慢。<br />
ぐちぐちとこすってやると、そのたびにご主人様がいい声で鳴く。<br />
喘ぎが耳から脳みそを回っておかしくなりそうだ。<br />
「ああ、あっ……ヨー、何か変だよ」<br />
やっぱりよく知らずにああいうこと言ってたんだな。予想はしてたけど。<br />
返事をせずにおれはご主人様のぬるつく中に中指を差し入れた。<br />
「うわっ! そんなとこ指いれちゃ……あああ」<br />
第三関節まで深く差し入れると、すぐにぎりぎりまで引き抜いた。<br />
「あっ……あ、きゃあ……んん!」<br />
それだけでご主人様はびくんびくんと体を震わせる。<br />
「すごく狭いですね」<br />
「ひゃあ、あん、あああ」<br />
指をまげて引っかいてみたり、かき混ぜてみたりして、いじくりまわす。<br />
ご主人様は黒い目を潤ませ、息も絶え絶えだ。白い肌が桜色に上気している。<br />
かわいい。<br />
「や、ヨー、ヨー。何か来ちゃう、来ちゃうよお!」<br />
「もういっちゃうんですか?」<br />
ご主人様は切なげにおれの頭を掴んだ。おれは上目遣いにそれを見る。<br />
「大丈夫ですよ。気持ちよくなるだけですからね」<br />
そう答えて指の速度を上げる。聞こえよがしにいやらしい音を立てて煽る。<br />
「えっ……あっ! ひゃ、ああん。あ、っあ!」<br />
ご主人様はひときわ大きい痙攣をしておれにしがみついた。どくどくっと蜜があふれる。<br /><br /><br />
おれはご主人様が落ち着いたのを見届けると、ベッドに押し倒した。<br />
「え、こ、こっちでするの」<br />
「前からのほうがよく見えていいでしょう?」<br />
ひょいとご主人様の足を持ち上げてしっかり開かせると、おれはにやにやと笑った。ご主人様は押し黙る。<br />
すでに準備が整った自分自身をあてがう<br />
「いきますよ」<br />
ご主人様はこくんとうなずいた。<br />
「ヨー」<br />
「何ですか?」<br />
「手、繋いでて」<br />
「はい」<br />
覆いかぶさりご主人様の手を握ると、一気に貫いた。<br />
「きゃあっ!」<br />
奥まで押し込むと、とろっと愛液がにじむ。<br />
「ご主人様?」<br />
ご主人様の様子がおかしいのに気づいておれは尋ねる。<br />
「どうして泣いてるんですか? 痛いですか」<br />
「ん……」<br />
「大丈夫ですか? やめますか?」<br />
「ちが、う……うれしい、うれしいの」<br /><br /><br />
血が逆流するんじゃないかというくらい興奮した。<br />
この人を犯したい。<br />
頭からしっぽまでぐっちゃぐちゃに汚してやりたい。<br />
「……動きますよ」<br />
「う、うん……」<br />
おれはゆっくりと腰を使い始める。<br />
「あ、あ……ああん」<br />
「大丈夫ですか?」<br />
「うん…あ、ああっ!」<br />
少しずつ、ご主人様の声が甘くなっていく。<br />
おれもそれに合わせて、徐々に腰を激しく打ち付ける。<br />
彼女の中は狭くて、暖かくて、すぐに搾り取られそうだ。杭を打ち込むたびに、とろとろと穴から蜜が流れる。<br />
いくのがもったいないくらい気持ちいい。<br />
「ひゃあ、あっあ。ヨー、ヨー」<br />
ご主人様が強くおれの手を握ってくる。おれもそれを握り返した。<br />
シーツにいやらしい液が流れて落ちた。ご主人様の目に涙が浮かんだのを、舌で舐め取る。<br />
荒い吐息が交わって一つになった。<br />
「ヨー、ヨー、また、また、変になっちゃうよお……」<br />
「いっちゃうんですか?」<br />
「うん、いっちゃう、いっちゃうよお」<br />
「おれも、そろそろ……」<br />
最後の力を振り絞ってぐちゃぐちゃとご主人様を犯す。ご主人様は口を閉じることができないのか、ほほをよだれがつっと伝った。<br />
「ああっ……ああ。いくよお」<br />
ご主人様が気をやってしまったのを確かめてから、おれも思いのたけをご主人様の中に放った。<br />
どくどくとご主人様の中を流れて、あまった分があふれ出した。<br />
「いい子でしたね」<br />
おれはご主人様の頭をモフモフなでた。その手の甲に、ぴりりとした痛みを感じた。<br /><br /><br /><br />
十数分後、ベッドの脇。<br />
「ヨー、ごめんね、ごめんね」<br />
「別にたいした怪我じゃないんでいいですよ」<br />
手に絆創膏を貼りながら、おれは答えた。<br />
やっぱり体のつくりが違うんだなあ……。ちょっと爪を立てただけで。<br />
ご主人様はしゅんとしている。耳もしっぽもちょっと垂れている。そんなに気にすることないのに。<br />
「まあ、そこまで言うならまた埋め合わせしてもらいますから」<br />
「うん、わかった」<br />
本当にわかっているのか……まあいい。<br />
ヒトの人生は短い。ご主人様をたくさんかわいがってやろう。<br />
もちろん性的な意味で。<br /><br /><br />
ヨーは眠ってしまった。<br />
星明りに手を透かしてみると、爪に血がこびりついている。<br />
やっぱり私はヨーとは違う存在なんだ。そう思うと悲しくなってくる。<br />
でも、同じ存在だったとしてもきっと悲しい。<br />
なぜなら、私は嘘つきだから。<br />
本当はこの世に存在すべきでない子どもだから。<br />
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