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雛苺とガン」(2006/03/30 (木) 21:33:45) の最新版変更点

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新春迎えて心機一転、ここは私立有栖学園 水銀燈「はぁ~・・・この季節ってめんどくさぁ~い・・・」 等とぼやく水銀燈、それもそのはず・・・この季節は身体検査があるからだ そしてしばらくすると雛苺のクラスの学級委員が保健室に入ってきた 生徒「失礼します、尿検査のはここにおいて置けばいいですか?」 入ってくるなりキッっとした声で話す生徒、しかし水銀燈は気の抜けた声で 水銀燈「い~わよぉ~・・・その辺おいておいてぇ~」 と実にだるそうに一声あげただけであった 3日後、検査の結果が有栖学園へ届き水銀燈が結果を見る・・・すると再検査の欄に雛苺の名前があった 水銀燈「はぁ~・・・苺大福ばかり食べてるから糖尿病にでもなったのかしらぁ~・・・ほんとぉにおばかさぁん」 などと言いつつ、面倒見の良い水銀燈は放課後雛苺を誘い近くのくんくん病院で審査を受ける事を進めた 水銀燈「雛苺~、面倒でしょうけど今日は検査を受けなさぁ~い」 面倒と言うものの面倒くささを感じさせない水銀燈の一声に対して・・・ 雛苺「でもでも、それが終わったら帰れるし、水銀燈先生と一緒ならいいのー!」 と元気な声で返された そして目標のくんくん病院に到着し受け付けを済ませロビーで待ってる水銀燈、その間に審査を受けてる雛苺 しばらくすると、医師らしき人物に呼ばれ医務室に呼ばれる水銀燈 一体どうしたというのだろう?と彼女にしては珍しく頭に?マークを浮かべていた・・・が医務室で話を聞いて事態は急変する 医師「すみません、急にお呼びして申し訳ありませんが・・・」 暗い顔で語りかける医師、さらに続けたその言葉は・・・ 医師「雛苺さんは・・・・癌に侵されてる可能性があります」 水銀燈「は?!?!?!?!?」 固まる水銀燈、もう脳内が一瞬真っ白になった 水銀燈「どうして・・・・あの・・・おばかさぁんが・・・?」 もう自分でも何を言ってるか判らない水銀燈、しかし医師は続ける 医師「ま・・・・まだ癌と確定した訳ではありません・・・しかし、もし癌なら極めて危険な位置に・・・」 医師も医師である、本来なら”確定した訳ではありません”でとめればよいものを一言余計に付けてしまったのだ その後の説明は右から左へ流れるように聞こえては消えるという内容であった 医師「とにかく、明日もう一度検査をしないことには・・・」 そう言い残し次の患者へ移る医師、残された水銀燈は虚無を見つめていた しばらくしてようやく我に返った水銀燈 水銀燈(何分・・・いや何時間?それともまだ5分も経ってない?) もはや時計を見る気力も無く医務室から出てる水銀燈・・・そこへ 雛苺「あー!水銀燈先生もきたのー!」 と、無邪気に水銀燈が戻ってきたのを喜ぶ雛苺の姿があった 水銀燈「あ・・・ぁ・・・・・ごめんねぇ・・・ちょっと・・・私も・・・検査受けてて・・・」 と見え見えの嘘をつく水銀燈、その顔は今にも泣き出しそうであった 雛苺「・・・・だ、大丈夫なのー?うにゅ~分けてあげるから少し食べるのー!」 それに対し嘘かどうかなど気にする素振りすら見せない雛苺、これを見て水銀燈は病院のロビーで崩れて泣いた・・・ そしてくんくん病院を後にする2人・・・本来ならそこで別れるのだが・・・ 水銀燈「・・・・ちょっと、雛苺・・・」 と声をかける水銀燈、今は泣き止んでるが声はまだ若干裏声である 水銀燈「・・・・今夜・・・うちに来なさい」 そして今にも崩れそうな気持ちを抑えてはっきりと雛苺に伝える 雛苺「えっ・・・いいのー?」 それを満面の笑みを持って返す雛苺、水銀燈はまた心が縛られる感じに見舞われる 水銀燈「いいから来なさい!来ないともう二度と誘ってあげないわよ!」 急に声を大きくして怒鳴る水銀燈、それは自分の心を鼓舞するかのような行為であった それからしばらくして雛苺と水銀燈は街の南にある住宅街へ行き、水銀燈の家に辿り着いた 水銀燈は一軒屋に住んでおり、見た目はオーソドックスな家であったが家の中はくんくん人形やらで埋め尽くされていた 隠れくんくんファンである水銀燈が他人を滅多に家に招かないのもこの為である 水銀燈「ただいまぁ~・・・」 誰も居ない家に対して水銀燈が声をかける、その相手は無論くんくんである・・・しかし今日は返事があった 雛苺「おかえり~!お邪魔しま~す!」 そう、水銀燈の後ろから元気良く声を上げた雛苺である いつもの水銀燈なら、”大声だして・・・ほぉんと、おばかさぁ~ん”等言うのだが今日は黙ったまま部屋に雛苺を連れて行った そして部屋についてからしばらくして水銀燈から飲み物を取ってくると言われ洋間に待たされる事になった雛苺 雛苺は考えた、何故今日の水銀燈はこんなにも元気が無いのだろうか?何故急に家に誘うのか?しかし考えても答えは出なかった・・・ そんな事を考えてるうちに水銀燈が戻ってくる・・・手には洋酒を持って 水銀燈「お待たせぇ~♪」 そして持ってきたウイスキーをテーブルの上に置く・・・ 水銀燈「雛苺・・・今日はこれ全部を空にするわよぉ」 そして雛苺にも飲めと遠まわしに告げる水銀燈、それに対してまだ酒を飲んだ事の無かった雛苺は戸惑うが・・・ 雛苺「わ・・・わかったのー!」 と戸惑いながらも元気良く水銀燈に返事を返した 二人が飲み始めて30分経過、水銀燈はまだ酔った様子も無くまだまだいけそうであったが一方の雛苺は目が回りフラフラグロッキー状態であった 水銀燈「でねぇ・・・真紅ったらぁ・・・この私にゴミ捨てしてこいなんてねぇ~・・・」 と愚痴を言う水銀燈、それを上の空で聞いてる雛苺・・・いやもう声は届いてないのかもしれない しかし、水銀燈はずっと頃合を見計らっていた・・・ せめて酒の勢いで病状を伝えないと自分が潰れてしまいそうだったからわざと飲んで忘れてこれが悪い夢か何かだと思いたかった しかし、非情にも今日はいくら飲んでも酔いはせず、逆にどんどん意識がはっきりしてくる 飲み始めて1時間経過、もう雛苺は倒れ寝てしまっている・・・・ そんな雛苺に毛布をかけ、電気を消す水銀燈・・・しかし部屋からは出ずに暗闇の中一人で飲む・・・ そしてついに意を決して寝ている雛苺に告げる・・・ 水銀燈「・・・あなた、癌なんだってぇ・・・」 もう一口・・・いやもう一杯一気に飲み干す 水銀燈「・・・しかもぉ・・・かなり危ないんだってぇ・・・」 知らずの内に唇が震えだす 水銀燈「・・・・・・ごめんね・・・結局しっかりと言えなかった・・・・」 この言葉を最後に決壊が崩壊したように泣き出す水銀燈 その夜、水銀燈の家では洋間から水銀燈の嗚咽と雛苺の寝息しか聞こえなかった 次の日、学校を休み朝一で病院に向かう水銀燈、それにつれられ同行する雛苺・・・ そう、再検査をする為に学校を休んだのだ、それも無断欠席 そして学校に行こうとする雛苺を無理やり再検査させ、結果を聞く・・・ もう覚悟が決まったのだろうか、昨日のような感じにはならなかった・・・ そして、ついに医師に呼ばれ医務室に行った水銀燈・・・しかし 医師「う~ん・・・どうも癌が綺麗さっぱり消えてるんです・・・」 と医師からは意外な言葉が伝えられた・・・そして別の意味で頭が真っ白になる水銀燈 水銀燈「は・・・?それはどういう・・・?」 やっとの思いで気持ちを整理し医師に聞く水銀燈、そして医師からは検査結果のカルテを見せられる 医師「良く見てください、ここの○○なのですが・・・・・・」 そして意味のわからない説明を30分聞いた水銀燈だったが結局は何故なのかは判らなかった そしてロビーに行くと雛苺が水銀燈を待っていた 雛苺「水銀燈先生おそいのー!」 いつものように出迎える雛苺、それに対して小さく”おばかさぁ~ん”と言う水銀燈があった その日、いつもの変わりない生活に満足する水銀燈と満面の笑みの雛苺の姿があった fin
新春迎えて心機一転、ここは私立有栖学園 水銀燈「はぁ~・・・この季節ってめんどくさぁ~い・・・」 等とぼやく水銀燈、それもそのはず・・・この季節は身体検査があるからだ そしてしばらくすると雛苺のクラスの学級委員が保健室に入ってきた 生徒「失礼します、尿検査のはここにおいて置けばいいですか?」 入ってくるなりキッっとした声で話す生徒、しかし水銀燈は気の抜けた声で 水銀燈「い~わよぉ~・・・その辺おいておいてぇ~」 と実にだるそうに一声あげただけであった 3日後、検査の結果が有栖学園へ届き水銀燈が結果を見る・・・すると再検査の欄に雛苺の名前があった 水銀燈「はぁ~・・・苺大福ばかり食べてるから糖尿病にでもなったのかしらぁ~・・・ほんとぉにおばかさぁん」 などと言いつつ、面倒見の良い水銀燈は放課後雛苺を誘い近くのくんくん病院で審査を受ける事を進めた 水銀燈「雛苺~、面倒でしょうけど今日は検査を受けなさぁ~い」 面倒と言うものの面倒くささを感じさせない水銀燈の一声に対して・・・ 雛苺「でもでも、それが終わったら帰れるし、水銀燈先生と一緒ならいいのー!」 と元気な声で返された そして目標のくんくん病院に到着し受け付けを済ませロビーで待ってる水銀燈、その間に審査を受けてる雛苺 しばらくすると、医師らしき人物に呼ばれ医務室に呼ばれる水銀燈 一体どうしたというのだろう?と彼女にしては珍しく頭に?マークを浮かべていた・・・が医務室で話を聞いて事態は急変する 医師「すみません、急にお呼びして申し訳ありませんが・・・」 暗い顔で語りかける医師、さらに続けたその言葉は・・・ 医師「雛苺さんは・・・・癌に侵されてる可能性があります」 水銀燈「は?!?!?!?!?」 固まる水銀燈、もう脳内が一瞬真っ白になった 水銀燈「どうして・・・・あの・・・おばかさぁんが・・・?」 もう自分でも何を言ってるか判らない水銀燈、しかし医師は続ける 医師「ま・・・・まだ癌と確定した訳ではありません・・・しかし、もし癌なら極めて危険な位置に・・・」 医師も医師である、本来なら”確定した訳ではありません”でとめればよいものを一言余計に付けてしまったのだ その後の説明は右から左へ流れるように聞こえては消えるという内容であった 医師「とにかく、明日もう一度検査をしないことには・・・」 そう言い残し次の患者へ移る医師、残された水銀燈は虚無を見つめていた しばらくしてようやく我に返った水銀燈 水銀燈(何分・・・いや何時間?それともまだ5分も経ってない?) もはや時計を見る気力も無く医務室から出てる水銀燈・・・そこへ 雛苺「あー!水銀燈先生もきたのー!」 と、無邪気に水銀燈が戻ってきたのを喜ぶ雛苺の姿があった 水銀燈「あ・・・ぁ・・・・・ごめんねぇ・・・ちょっと・・・私も・・・検査受けてて・・・」 と見え見えの嘘をつく水銀燈、その顔は今にも泣き出しそうであった 雛苺「・・・・だ、大丈夫なのー?うにゅ~分けてあげるから少し食べるのー!」 それに対し嘘かどうかなど気にする素振りすら見せない雛苺、これを見て水銀燈は病院のロビーで崩れて泣いた・・・ そしてくんくん病院を後にする2人・・・本来ならそこで別れるのだが・・・ 水銀燈「・・・・ちょっと、雛苺・・・」 と声をかける水銀燈、今は泣き止んでるが声はまだ若干裏声である 水銀燈「・・・・今夜・・・うちに来なさい」 そして今にも崩れそうな気持ちを抑えてはっきりと雛苺に伝える 雛苺「えっ・・・いいのー?」 それを満面の笑みを持って返す雛苺、水銀燈はまた心が縛られる感じに見舞われる 水銀燈「いいから来なさい!来ないともう二度と誘ってあげないわよ!」 急に声を大きくして怒鳴る水銀燈、それは自分の心を鼓舞するかのような行為であった それからしばらくして雛苺と水銀燈は街の南にある住宅街へ行き、水銀燈の家に辿り着いた 水銀燈は一軒屋に住んでおり、見た目はオーソドックスな家であったが家の中はくんくん人形やらで埋め尽くされていた 隠れくんくんファンである水銀燈が他人を滅多に家に招かないのもこの為である 水銀燈「ただいまぁ~・・・」 誰も居ない家に対して水銀燈が声をかける、その相手は無論くんくんである・・・しかし今日は返事があった 雛苺「おかえり~!お邪魔しま~す!」 そう、水銀燈の後ろから元気良く声を上げた雛苺である いつもの水銀燈なら、”大声だして・・・ほぉんと、おばかさぁ~ん”等言うのだが今日は黙ったまま部屋に雛苺を連れて行った そして部屋についてからしばらくして水銀燈から飲み物を取ってくると言われ洋間に待たされる事になった雛苺 雛苺は考えた、何故今日の水銀燈はこんなにも元気が無いのだろうか?何故急に家に誘うのか?しかし考えても答えは出なかった・・・ そんな事を考えてるうちに水銀燈が戻ってくる・・・手には洋酒を持って 水銀燈「お待たせぇ~♪」 そして持ってきたウイスキーをテーブルの上に置く・・・ 水銀燈「雛苺・・・今日はこれ全部を空にするわよぉ」 そして雛苺にも飲めと遠まわしに告げる水銀燈、それに対してまだ酒を飲んだ事の無かった雛苺は戸惑うが・・・ 雛苺「わ・・・わかったのー!」 と戸惑いながらも元気良く水銀燈に返事を返した 二人が飲み始めて30分経過、水銀燈はまだ酔った様子も無くまだまだいけそうであったが一方の雛苺は目が回りフラフラグロッキー状態であった 水銀燈「でねぇ・・・真紅ったらぁ・・・この私にゴミ捨てしてこいなんてねぇ~・・・」 と愚痴を言う水銀燈、それを上の空で聞いてる雛苺・・・いやもう声は届いてないのかもしれない しかし、水銀燈はずっと頃合を見計らっていた・・・ せめて酒の勢いで病状を伝えないと自分が潰れてしまいそうだったからわざと飲んで忘れてこれが悪い夢か何かだと思いたかった しかし、非情にも今日はいくら飲んでも酔いはせず、逆にどんどん意識がはっきりしてくる 飲み始めて1時間経過、もう雛苺は倒れ寝てしまっている・・・・ そんな雛苺に毛布をかけ、電気を消す水銀燈・・・しかし部屋からは出ずに暗闇の中一人で飲む・・・ そしてついに意を決して寝ている雛苺に告げる・・・ 水銀燈「・・・あなた、癌なんだってぇ・・・」 もう一口・・・いやもう一杯一気に飲み干す 水銀燈「・・・しかもぉ・・・かなり危ないんだってぇ・・・」 知らずの内に唇が震えだす 水銀燈「・・・・・・ごめんね・・・結局しっかりと言えなかった・・・・」 この言葉を最後に決壊が崩壊したように泣き出す水銀燈 その夜、水銀燈の家では洋間から水銀燈の嗚咽と雛苺の寝息しか聞こえなかった 次の日、学校を休み朝一で病院に向かう水銀燈、それにつれられ同行する雛苺・・・ そう、再検査をする為に学校を休んだのだ、それも無断欠席 そして学校に行こうとする雛苺を無理やり再検査させ、結果を聞く・・・ もう覚悟が決まったのだろうか、昨日のような感じにはならなかった・・・ そして、ついに医師に呼ばれ医務室に行った水銀燈・・・しかし 医師「う~ん・・・どうも癌が綺麗さっぱり消えてるんです・・・」 と医師からは意外な言葉が伝えられた・・・そして別の意味で頭が真っ白になる水銀燈 水銀燈「は・・・?それはどういう・・・?」 やっとの思いで気持ちを整理し医師に聞く水銀燈、そして医師からは検査結果のカルテを見せられる 医師「良く見てください、ここの○○なのですが・・・・・・」 そして意味のわからない説明を30分聞いた水銀燈だったが結局は何故なのかは判らなかった そしてロビーに行くと雛苺が水銀燈を待っていた 雛苺「水銀燈先生おそいのー!」 いつものように出迎える雛苺、それに対して小さく”おばかさぁ~ん”と言う水銀燈があった その日、いつもの変わりない生活に満足する水銀燈と満面の笑みの雛苺の姿があった fin ---- 後日談 後日・・・・・くんくん病院は何者かの放火によって炎上していた 幸いにも負傷者は出なかったがくんくん病院は完全に焼け崩れてしまった 雪華綺晶「・・・なぁ、水銀燈・・・本当によかったのか?」 肝の据わってる元軍人雪華綺晶が水銀燈に尋ねる 水銀燈「あらぁ、私に大恥かかせたんですものぉ~・・・当然の報いよ♪」 そしてこれが当然の結果であると言わんばかりの水銀燈の姿があった

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