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雛苺、教頭になる」(2006/09/25 (月) 20:58:41) の最新版変更点

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『「自分に向かない」…校長・教頭の降格申し出が激増』 という新聞の見出しをみて感想を漏らす教師達 真「・・・うちの校長にはありえない話ね」 翠「少なくとも自覚はねーです」 蒼「教頭は大丈夫かな」 金「教頭が辞めたら誰がこの学校をまとめるかしら~」 雛「その時はヒナが教頭になるの~」 ―数日後―   プルルルルルル…   朝から自宅の電話が鳴り響く。 雛「う~ん…。眠いの…。」   毛布に体ごと包まり、防音を試みる   プルルルルルルー プルルルルー   それでも早く取れと言わんばかりに電話は鳴る。 雛「うみゅー…。分ったから静かにしてほしいの」   だるそうにベットから起き出す。 雛「もしもしなの…」   起きたばかりのせいか。まだボーっとしている 真「教頭!今何時だと思っているのですか!?遅刻しますよ!」 雛「ひぇ?教頭?職員会議?」   真紅の前半の台詞は理解できなかったが、職員会議と聞いて咄嗟に時計を見る。   現在の時刻 AM8:05 雛「ち、遅刻なのー!」   急いで電話を切り、支度をして、朝ご飯も食べずに、家を出た   職員室に辿り着いた雛苺は同じ教科を持つ翠星石に出会った 雛「あ!翠星石おはよ…」 翠「やっと来たですぅ。真紅ー、やっと教頭が来たですよ」   教頭?さっきから何故、皆自分の事を教頭と呼ぶのだろう。   そういえばここに来る途中でも、朝練をしている部活生に『教頭おはようございます』と挨拶された。   ラプラス教頭はどうしたのだろうか。   頭の中が?で一杯になっている間に、真紅がやってきた 真「教頭おはようございます。教頭が遅いから会議は私たちで進めておきました。   後これは今日の書類です。校長先生に渡して下さい」   そう言って大量の書類を渡される 雛「う…ちょっと待ってなのよ。一体どういうことなの~。わけがわからないの~。」 真「あら?この間貴方が教頭になりたいって言ったから、その通りになったのよ。」 雛「…でもラプラス教頭はどうしたの?」   素朴な疑問をする 翠「前の教頭なら雛苺の変わりに家庭科の先生をする事になったです。」 雛「…うぃ?確か教頭の担当教科は倫理だったような…?」 ラ「それなら心配に及びません。」 雛「ぴぎゃ!教頭いつのまに…。」   後ろにはいつのまにかラプラスが立っている ラ「私はもう教頭ではありませんよ。…もう校長の相手をするのには疲れたんです。   そんな未熟な自分は教頭に向いてないじゃないかと思っていたのです   胃も痛いし…。そして困っている所に雛苺教頭が名乗りあげてくれたものですから助かりました。」 雛「う…。確かに言ったけど、あれは冗談なの…。」 ラ「冗談でももう決まった事です。それに家庭科のことなら安心してください。私結構人参料理は得意なんですよ。倫理もそのまま続けますから問題ありません。」   ラプラスがエプロンを着て人参を煮込む所を想像して、うげ…となる雛苺 ラ「とにかく、貴方にはまず、校長室に行ってその書類を処理させてください。」 雛「う…。わかったの…。」 雛「失礼しますなの~」   校長室に入るとローゼンが待っていた ロ「よー教頭。今日もいい天気だね~。」   片手を挙げながら軽々しく挨拶。その言葉を無視しローゼンのデスクに書類を置く 雛「これが今日の書類なの~。処理して下さいなの~」 ロ「えー!面倒くさい~。教頭やってよ。」   ぶーたれるローゼン 雛「駄目なの。今日中にやらないと怒られるの~」   誰に怒られのかということはともかく。とりあえず脅すつもりで言ったのである ロ「仕方ない…。いつもの方法で行くぞ。」 雛「…いつもの方法?」   雛苺の言葉も聞かずローゼンは後ろの窓から飛び降りる。 雛「あ!ち、ちょっと待つのー!!」   急いで窓に駆け寄るが、ローゼンは既に地面に着地していた。 ロ「悔しかったらここまでおいでー。それじゃっ!」   そして何処かに走り去っていった。飛び降りて追いかけようと思ったが、怖くて飛び降りられない 雛「うぅ…取り逃がしたの…」   これからどうしていいのか分らないので、ラプラスに相談しに行く ラ「そりゃもちろん。教頭が校長の代わりに処理するんですよ。今日中に処理しないと駄目ですよ?」   あの書類を自分で処理する?しかも今日中に?考えただけでくらりとしそうだった   再び校長室に戻る。やはりローゼンの姿は無い。   代わりに大量の書類が積まれてあるだけである 雛「えっと…。これは明日の朝礼の言葉なの~。   うぅ…何か書けばいいかわからないの…とりあえずやってみるの」   とりあえず、少しずつ書類を片付けていく。   しかし、一向に減る気がしない   一時間後 雛「もー!ちっとも減らないのー!うぅ…。教頭なんて…教頭なんて…二度となりたくないの…。」   そう呟いて雛苺は疲れて寝てしまった 雛「うゆ…。眠いの…。ハッ…!寝てしまったの!……あれ?」   目が覚めて周りをキョロキョロする。しかし、そこはいつもと変わらない自分の部屋だった。   雛苺は自分がいつも寝ているベットの上にいた 雛「…夢だったの…。良かったぁ。」   一息ついて安心する。   とその時   プルルルルルー 雛「ぴぎゃ!」   自宅の電話が鳴る。丸で夢の内容と一緒だ 雛「…もしかして」   恐る恐る電話に近づき、受話器を取る。すると受話器から真紅の声が響く 真「雛苺!今何時だと思っているの!?もうすぐ職員会議始まるわよ!」   電話の内容は夢と同じ。しかし真紅は自分の事を教頭とは呼んでいない 雛「真紅ぅー、ヒナはヒナなのよね?教頭じゃないのよね?」 真「…?何を言っているの?教頭はラプラス教頭なのだわ。おかしなこと言ってないで早く来るのだわ。」   ガチャと電話が切れる。   そしてしばらく沈黙して、現実である事を確かめる 雛「痛いのー。でも良かったの…。今度は現実なの~」   頬をヒリヒリさせながら一安心する。   そして、ふと時計を見る   現在の時刻 AM8:05 雛「ち、遅刻なのー!!」     職員室に来ると、翠星石と出合った。思わず唾を飲み込む 翠「全くお馬鹿苺はノロマのノロマ助ですぅ。とっくに会議は終わったです。」   今度も同僚は自分の名を呼んでくれた 雛「ご、ごめんなさいなの…。でもよかったの~」 翠「よかった?会議に遅刻して何がうれしいですか。あ、真紅ー、やっと雛苺が来たですよ」   真紅が雛苺に気づいてやって来る。 真「全く…。会議に遅刻するなんて教師としての自覚はあるのかしら?」 雛「うゆ…。ごめんなさいなの…。」   シュンとする雛苺 真「まぁ、今回は許してあげるのだわ。会議の内容は金糸雀からでも聞いて頂戴。」 雛「了解なの~」 真「全く…返事だけはいいのだけれど」 雛「あの~教頭先生…」 ラ「何です?雛苺先生?」   ラプラスの前でおろおろしている雛苺。 雛「えーっと…これあげるのなの」   そう言ってラプラスの前にお茶とあるものを置く ラ「苺大福…?何だかよくわかりませんが有り難く受け取っておきます。   …しかし、これは雛苺先生が食べるのでは?」 雛「いいのなの~。教頭先生いつも頑張ってるからご褒美なの~。教頭の仕事はとっても大変なの~」   後半はうんざりした様子で言う ラ「丸で実際に体験したような言い方ですね。」 雛「まぁ、気にしないでなの~。それじゃあ、これでなの~。…あ、教頭」   再び声を掛けられたので、ラプラスは下げた頭をまた上げる ラ「なんでしょうか?」 雛「えっと…、教頭は教頭を辞めないでなの~。教頭は立派に教頭やってるの~。だから自身持つの~」   そう言って自分のデスクに戻っていく ラ「一体何の事やら…」   訳がわからないラプラスだったが、   この学校も中々悪くないなと目の前にある苺大福を見て思うのだった

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