ローゼンメイデンが教師だったら@Wiki 雪華綺晶への贈り物

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  クリスマスも間近に迫った頃。

真「一体誰なの!? この私がサンタクロースの親戚だなんて、初等部の子に触れ回ったのはっ」
銀「あら、すごい手紙の量ねぇ。それみんな下駄箱に入ってたの?」
真「っ! さては水銀燈、あなたの仕業ね? 自分の下駄箱がいつも手紙で一杯だからって……」
銀「当て推量でものを言うものじゃないわ。それに……そんなに自慢できるものでもないのよぉ。例えばこれ、読んでみる?」
真「ええと、『僕を思いっきり口汚く罵ってください』……。こちらのは、『ぜひハイヒールで踏みつけて欲しい』……」
銀「もっとすごいのもあるわよぉ。投函される半数がこんな調子。毎日がこれだと、いい加減うんざりしてくる……」

  と、そこへ手紙の束を抱えて蒼星石登場。

真「今日も大量みたいね」
銀「いいわねぇ。あなたのお手紙は、マゾヒスティックな煩悩を炸裂させるものじゃなくて」
蒼「……半分以上が、女の子からの手紙じゃなければね」

  そろってため息を吐く三人。
  その日の帰り。

雪「…………」
真「あら、珍しいわね。あなたの下駄箱にお手紙なんて」

  雪華綺晶が手紙を開封すると、中から出てきたのは。

銀「へぇ……iPod丸ごとなんて、豪勢ねぇ」
蒼「自分の肉声で告白だなんて、なかなかお洒落だね」

  イヤホンを装着し、メッセージを再生する雪華綺晶。

雪「…………」
銀「ねえねえ、何て言ってきてるのぉ?」

  雪華綺晶はメッセージを聞き終わると、iPodをひょいとゴミ箱へと放り入れる。

銀「ちょっと! もったいない……捨てるのなら、私に頂戴よぉ」

  水銀燈がゴミ箱に手を伸ばそうとすると。
  中から立ちのぼる白い煙。

蒼「火事!?」

  蒼星石も慌ててゴミ箱の中を覗き込む。
  入っていたのは、iPodと封筒のみ。他に火の気はなかった。

真「そのプレーヤーが燃えたのかしら? 酷いいたずらね」

  蒼星石は、しばし考え込むと。

蒼「……これってまさか、『なお、このiPodは自動的に消滅する。成功を祈る』……なーんてことはないよね?」

  そう冗談めかして言い、雪華綺晶を振り返ると。

雪「…………」

  彼女は目を丸くして、まじまじと三人を見つめ返していた。

蒼「…………」
真「…………」
銀「…………」
雪「…………」
蒼「…………」
真「…………」
銀「…………」
雪「…………」

  重苦しい沈黙が、教職員用の玄関口を支配する。

蒼「あ、あの……冗談だから」

  蒼星石がやっとのことで、それだけ口に出すと。

雪「……そう……。ご機嫌よう……」

  雪華綺晶はくるりと踵をめぐらせ、すたすたと校舎を後にした。
  残された三人は、へなへなとその場にへたり込んだ。



雪「……ばらしー……。二十八日は、晩ご飯いらないから……」
薔「……了解……」
雪「……お夜食もいらないから……」
薔「……わかった……」
雪「……ふふふふふふふふ……」
薔「……お姉ちゃん、とても嬉しそう……」



  おまけ。

真「およしなさい、水銀燈。レディーがゴミ箱をあさろうだなんて、はしたない……」
銀「あら、こんなところにくんくんの携帯ストラップ、2007年新春紋付き羽織袴バージョンが」
真「どこっ、どこっ、どこにあるのっ!? ない……ない……。水銀燈っ、さては騙したのね!?」
銀「あらあら、真紅ったら、すっかり汚物まみれになって……。淑女が聞いて呆れるわね」