ローゼンメイデンが教師だったら@Wiki 翠星石と弁当

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昼休みの食堂。多くの学生が、友達と一緒に弁当や食堂のメニューを食べている。
その中で、群れることを拒むかのように一人で食べる生徒がいた。
翠「まぁた菓子パンだけですか?」
翠星石がその生徒の前の席に腰掛ける。
「あ…、先生…」
翠「毎日毎日菓子パンばっか…。本当に不健康な野郎です。それに、何で一人で食べてるですか?」
「毎日菓子パンばかりで、恥ずかしいから…」
翠「弁当を作ってもらえば良いじゃないですか」
「お父さんもお母さんも共働きで毎日夜遅くまで働いているから朝は疲れて寝てるんです…。僕も朝は部活の朝練があるし…
食堂のメニューを毎日食べるほどお金もないし…」
そう言うと生徒は目を伏せた。持っている菓子パンの袋が微かに震えている。
翠「本っ当にしょうがないヤローです!ホレッ!!」
翠星石はそう言うと、自分の弁当を生徒に差し出した。肉から野菜まで、バランスよく盛られていた。

「え・・・?でも、コレ先生の…」
翠「きょ、今日はたまたま作りすぎただけです!!どうせ翠星石一人では食べきれないから分けてやるです!!
何勘違いしてやがるですか!?と、とっとと食いやがれです!!」
翠星石はそう言うと、生徒に無理矢理箸を持たせた。
「い、いただきます…」
生徒は恐る恐る弁当のおかずを口に運んだ。ホウレン草をベーコンでくるんだものだった。
「美味しい・・・!」
生徒の表情がぱぁっと明るくなった。それを見て、翠星石が得意げに腕を組んだ。
翠「あ、当たり前です!!翠星石は家庭科の教師です!!このくらいできて当然です!!」
「それに・・・やさしい味がする・・・」
翠「え・・・?」
生徒の目からぽろぽろと涙がこぼれた。
翠「な、なに泣いてやがるですか!?」
「すいません…こんな美味しくて優しい料理を食べたの久しぶりだから…
あの、ありがとうございました…」
生徒はそう言うと、弁当箱を返そうとした。だが、翠星石がそれを押さえる。
「え・・・?」
翠「おかず一つだけで腹が膨れるはずがないです。もっと食いやがれです。
午後の授業でぶっ倒れられても面倒です」
翠星石はそっぽを向きながら一気に捲くし立てた。
「でも、翠星石先生の分が…」
翠「だぁー!人の心配するよりもまず自分の心配をしやがれです!
お前のような育ち盛りが菓子パン一つだなんて、家庭科の教師として許せないだけです!!」
「ありがとう・・・ござい、ます…」
涙ながらに弁当を口に運ぶ生徒を、翠星石は両手で顔を支えながら微笑んでみていた。
生徒は半分ほど弁当を食べると、翠星石に返した。

「ありがとうございました。本当に、美味しかったです・・」
翠星石は、生徒から弁当箱を受け取ると、大袈裟に溜め息をついた。
翠「しょうがねえです。明日から、翠星石がお前の分の弁当を作ってきてやるです」
「え・・!?」
翠「翠星石の手作りですよ?光栄に思いやがれです!!そしてお前の友達に見せびらかしてやるです!!」
「でも、お金が・・・」
翠「翠星石はお前のような学生ごときに金をもらうほど落ちぶれた生活はしてないです!!」
「い、いいんですか…?」
翠「弁当の一つや二つ増えた所でたいした変わりは無いです!」
「本当に、本当にありがとうございます…」
生徒は再び涙した。
翠「その代わり!」
翠星石はそう言うと、生徒の顔を自分のほうへ向かせた。
「・・・はい・・・?」
翠「今度の期末試験では家庭科のテストで良い点取りやがれです」
翠星石がそっと生徒に微笑みかけた。
「はい…!!」