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401

ジ「……」ボーッ
巴「……」ボーッ
ジ「……」ボーッ
巴「……」ボーッ

蒼「……あれは……」
雛「お月見してるのよ」
蒼「まぁ…お団子置いてあるから、そうじゃないかとは思ったけど…」
雛「いい雰囲気なのー」
蒼「そ、そうなの…?もうちょっと何かしゃべりったりしたほうが…」
雛「そんなのいらないの」
蒼「え…?…ああ、なるほどね。言葉なんていらないくらいの仲、ってことなのかな?
  ふふ、あの二人らしいね。…ちょっと妬けちゃうな」
雛「ノンノン、二人ともおしゃべりしたくないわけじゃないのよ?」
蒼「?でも、何もしゃべってないけど…」
雛「よーく見て見るの」

ジ「……」ボーッ……チラ
巴「……」ボーッ……チラ
ジ「……」ボーッ……チラチラ
巴「……」ボーッ……チラチラ

雛「お互い会話を切り出すタイミングが掴めてないだけなの」
蒼「……なるほど……」

 



402

ジ「ゲホゲホ」
巴「桜田くん?だいじょうぶ?」
ジ「うん……」
巴「しんどそうだけど。…熱があるんじゃない?」
ジ「だいじょうぶだって…」
巴「だめ、ちゃんと体温を計らないと。ほら、体温計。あーんして」
ジ「ばっ……ばか、それくらい自分で計るよ!」
巴「…そう?」
ジ「なんで残念そうなんだ……やれやれ」パクッ……ピピピ
巴「終わったね」
ジ「どれどれ……37.8度か……」
巴「口にいれるとちょっと高めってことを考えても…風邪だね。休んだほうがいいよ」
ジ「別にこれくらい…」
巴「こじらせたら余計に辛くなるよ?ちゃんと寝ないとだめ。おかゆつくってあげるから」
ジ「い、いいよ別に…」
巴「遠慮しないで。あ、体温計片付けておくね」
ジ「う、うん……」(///)
雛「わー、ジュンのお顔真っ赤なの!」
ジ「……!雛苺いつのまに…!ち、違う、これはちょっと熱があるからで……う~……寝るっ!」スタスタ
雛「んふふ~、ジュン照れてるのー♪ねー、トモエ!」
巴「……」
雛「……トモエ……?」
巴「桜田くんが使った体温計……口に……咥えた……」
雛「トモエ、負けちゃダメ」

 



403

巴「具合はどう?」
ジ「んー……まぁまぁ……」ズズッ
巴「まだちょっと鼻が出るみたいだね」
ジ「むしろ鼻は出てきたって感じだな。前は喉がいたかったんだけど、今平気だし」
巴「ちょっとずつ上にあがってるね」
ジ「次は頭か……っておい!」
巴「……」
ジ「……わ、悪かったよ……つまらないこといって…厳しいな柏葉……」
巴「…でも、頭も一応みておく?」
ジ「…はぁ?お前それはどーゆう…」
巴「悪かったらいけないし」
ジ「柏葉、お前けっこう引っ張るんだなぁ…」
巴「そ、そういうわけじゃ…」
ジ「いいって、もう。ってか、治りかけだからそろそろ寝るよ。
  多分起きたら治ってるんじゃないかな」
巴「……そう」
ジ「?……あ、おかゆありがとな」
巴「……うん」スタスタ
ジ「…なんだ、アイツ…?」


雛「おでこ合わせたかったのね」

 



404

巴「あ……風邪治ったんだ」
ジ「まぁ、なんとか…あ……その、看病、ありがとな」
巴「……」
ジ「ん…?ど、どうした?」
巴「……おかしい」
ジ「へ?」
巴「桜田くんの風邪が治ったのに、私、風邪ひいてない」
ジ「いや……いいじゃんか」
巴「桜田くん看病したのに。おかしい。どうして?」
ジ「どうしてって……」
巴「こういうときは、看病した側が風邪をうつされて……っていうお約束になるはずなのに……」
ジ「風邪ひきたかったのかよお前」
巴「そういうわけじゃ……でも、桜田くんに看病してほし……ううん、いい、もういい」プイッ
ジ「お、おい!こんなことで怒るなよ…!」
巴「……でも……せめて、おでこを合わせて”んー、熱っぽいな”……」
ジ「は?なんだって?」
巴「……」
ジ「か、柏葉……?」
巴「桜田くん」
ジ「!な…なに?」
巴「頭突きして」
ジ「なんで!?」

 



405

のう‐さつ〔ナウ‐〕【悩殺】
 
[名](スル)ひどくなやますこと。
特に、女性がその美しさや性的魅力で男性の心をかき乱し、夢中にさせること。
「男を―する目付き」
 
[大辞泉]  



巴「……」
 「……」
 「……」
 「クネッ」
雛「無理よ」

 



406

巴「まだ暖かいけれど、自然も色づいてきて、秋って感じになってきたね」
ジ「うん、そうだな。夜はけっこう寒いし」
の「それじゃあ、みんなで紅葉を見に行きましょう!」
ジ「ブッ!?なんでだよ!」
巴「……いいですね」
ジ「柏葉さん!?」
の「さっすが巴ちゃん!それじゃあ早速準備しないとねぇ…」
雛「わーい、みんなでおでかけなのー!ほらほら、ジュンも支度するのよ!」
ジ「お、おまえら…勝手に話を進めるなー!」
巴「そうね……物騒な世の中だもの、細心の注意を払わないと」
ジ「いや、そういうことでなくて」
巴「お弁当一つにしても、メタミドポスやらメラミンやらやらメラゾーマやらが入ってるかもしれないもの…」
ジ「なにいってんの!?」
の「……巴ちゃんのいうとおりねぇ…お姉ちゃん怖いわぁ……」
ジ「お弁当ったって普段食べてるご飯と一緒だろ!?」
巴「でも安心して、柏葉家では毎年田舎から大量のお米や野菜が送られてくるの。
  100パーセント純国産、噂の健康有機野菜をあなたのお宅に即日お届け」
の「すごいのねぇ、巴ちゃんのおうち!」
ジ「いやいや感心してないでさ、もう何の話だよ!?」
巴「私が責任をもって、雛苺や桜田くんたちの安全を保証するわ」
ジ「はぁ!?」
雛「つまりお弁当はトモエが作ってくるってことなの」

 



407

ジ「あ、今日のお昼ご飯……カレーか……」
巴「……いや?」
雛「ちゃんと食べなきゃめーなのよ」
ジ「いや……っていうかさ……昨日の晩御飯も、今日の朝ご飯も……」
雛「食欲の秋!なのー」
ジ「なんでお前は同じもんばかりそんなにガツガツ食えるんだ……」
巴「ほら、桜田くんも」
ジ「うーん……いまいち食べる気が……。……パクッ」
巴「そうそう。今回で終わりだから」
ジ「……カレーまじかれー」
巴「え?」
雛「……」
ジ「……」
巴「え?」
ジ「ご、ごめん……」
巴「え?」
ジ「や、だから…」
巴「え?」
ジ「その…」
巴「え?」
ジ「いや…」
巴「え?」
ジ「本当にごめんなさい」
雛「トモエ案外厳しいのね」

 



408

ジ「はぁ……」
巴「……物悲しい秋?」
ジ「…いや、そういうわけでは……」
巴「ため息なんてつくから」
ジ「ため息くらいつくだろ。…なんか嫌になっちゃってさ…」
巴「桜田くん……。……私ね、桜田くんには感謝してる」
ジ「は?僕に…?変なこというなよ、僕はなにもしてない」
巴「ううん、桜田くんは、私にいろいろなことを教えてくれた…」
ジ「……僕が……冗談じゃない、何も教えられるようなことなんて…」
巴「しっかりして。桜田くんはいつだって、私の進むべき道を見せてくれた……
  気づいて無いかもしれないけど……」
ジ「……」
巴「……私はシャープペンを使ってます」
ジ「……え?」
巴「かつて私は鉛筆を使っていました……ガチガチの鉛筆派でした。
  そこへ桜田くんが一言、『鉛筆削るの面倒くさいんだよな』とシャープペン。
  桜田くんが使った後のシャープペンのぬくもりを感じるべく、
  幼き日の私はシャープペンを使ってみました。
  ……カルチャーショックでした。書き辛いということもなく、
  常に芯の太さが一定であるために常に均等に文字を書け、
  芯の入れ替えは非常に楽……。
  ね、桜田くんはいつだって、私に新しいことを教えてくれたわ」
ジ「バカにしてない?」

 



409

ジ「……しかし、紅葉を見に行くったって……」
巴「……外に行くのはいや?」
ジ「おわぁっ!?か、柏葉……。……別に、そんなわけじゃないけど」
巴「……公園、行かない?」
ジ「……え?」
巴「外、ちょっと出てみようよ」
ジ「……いいけど」
巴「少しずつ、ね」
ジ「……ふん」



雛「というわけなのー」
の「へぇ、それで二人で公園に…巴ちゃんさすがだわぁ…」
雛「えへへ、こうなれば当然、不良に絡まれたトモエをジュンが助けたりとか…」
の「ヒナちゃん、漫画じゃないんだからそんなことは起こらないわよぅ」
雛「そうー?じゃあねー、クラスメートに見つかって…」
の「それもないわねぇ」
雛「急な突風でトモエのスカートがめくれて、しかも慌てて倒れこんだジュンがトモエを押したおすちょっといやんなドッキリハプニング…」
の「どうしてヒナちゃんって発想がちょっと親父なのかしら…」

ガチャッ 「ただいまー…」

雛「あっ、おかえりなさいなのー!…帰ってきたわ!」
ジ・巴「ふぅ…」
雛「ねぇねぇ、二人っきりのおでかけ、どうだった、どうだった?」
巴「本当にまったく何事もなかったわ」
ジ「鬱陶しいくらいなにもなかった」
雛「そうみたいね」
の「そんなものよ」

 



410

あらすじ:巴里(ともえざと)へ連れてこられたジュンたちは、本物の巴と再会した。(cf:395

ジ「なにこれまだ続くの。帰りたい、早く帰りたい」
巴「ええ、帰りましょう」
の「でも道がわからないわねぇ」
雛「こんなときは、まず情報収集よ!それがRPGの基本なのー」
ジ「RPGなのこれ!?っていうか情報ったってどこに…」
雛「ここをもう少し行ったところにトモエ村があるのよ」
ジ「これまた身も蓋もないネーミング…どんな村かはもう想像ついたよ…行きたくない…」
の「でも、他に行くところもないでしょう」
巴「……桜田くんは、私が守る」
ジ「いや…守るっていうか…襲ってくるのもお前なんだけどな…」
巴「……違う、あんなの私じゃない」
雛「トモエの一面なのよ」
巴「違う…みんなで桜田くんの盗撮ビデオ見て喜んでたあんな人たちが私だなんて…絶対違う…」
ジ「あいつらそんなことしてたの!?」
の「そういえばヒナちゃんが盗撮ビデオをエサにして逃げたきたものねぇ(cf:372)」
巴「でもだいじょうぶ、全部やっつけて、ビデオも破棄しておいたよ」
ジ「そ、そうなのか…」
巴「ええ。私がいれば安心だから、大船に乗った気でいてね」
ジ「うん……いや、それはありがたいんだけどさ、とりあえずそのやたらパンパンに膨らんだ鞄の中身をみせてくれない?」

 



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