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391

ジ「……普通なら、もうすぐ夏休みも終わり、か……ふん……」
雛「でも暑いのよー」
ジ「!?雛苺…いたのか。…そうだな、以前に比べれば涼しくなったけど、まだまだ暑い」
雛「そんなジュンにはい!アイスなのー」
ジ「お…気がきくな。ありがと、もらうよ」ハグハグペロペロ
雛「どう?おいしい?」
ジ「ん…ちょっと酸味があるけど…甘くて…うん、おいしいな。なにこれ?」
雛「トモエバーなの」
ジ「ブーッ!」
雛「夏はトモエバー!」
ジ「なんだよそれ!」
雛「トモエを溶かして固めてできたアイスなのー」
ジ「かかかか柏葉を溶かしたってえええお前ちょっと待てそういうネタやるときはNGつけろとあれほど…」
巴「何を慌ててるの?桜田くん」
ジ「あああ柏葉がアイスになるなんてそんなばか……え?」
雛「ジュンったらおかしいのよ、慌てちゃって」
ジ「え…だって、柏葉を溶かしたって…」
巴「あ…食べてくれてるんだ…。うん、そうよ、それは私を溶かしたの」
ジ「でも…お前…そこにいるし……んん……?いったい柏葉の、何を溶かしたんだ?」
巴「……ポッ」
ジ「!?お、おい…なぁ、何を溶かしたんだよ、柏葉の、何を溶かしたんだ!?何を固めたんだ!?」
雛「食料品の製造過程なんて知らぬが仏なの~♪」

 

 



392

巴「じゅ…十四万五千円…?」
み「ね、ね、すごいでしょうジュンジュン!」
ジ「べ…別に…あれはたまたまっていうか…」
み「もー謙遜しちゃって可愛い!これはジュンジュンの才能よ!
  ほらほら、ジュンジュンなら間違いなく売れっ子になれるわ!私といっしょに頑張らない?」
ジ「……でも……僕……学校が…」
み「えぇ~…そんないまさらぁ…うぅ、目の前に金の卵が、ダイヤの原石があるのに…もったいないよぉ…」
ジ「そんな大袈裟な…」
み「巴ちゃんからも言ってあげて!才能を無駄にしちゃだめだって…ね、巴…ちゃん……?」
巴「じゅーよんまん…ごせーえん…」
ジ「……柏葉……?」

巴算です。
御破算で願いましては。
服一着 14万5000円なり
あと一着 14万5000円なり
ひいては 私と桜田くんと子どもの食費三人分で5万円なり
ひいては 光熱費で2万円なり
ひいては 通信費で2万円なり
ひいては 交通費とか保険とかもろもろで5、6万円なり
ひいては かなり遊んでも5万円なり
ひいては 貯金で3万円なり
ひいては 桜田くんの家は借家じゃないので家賃かかりませんでは。
これだけやっても三人暮らしていくには十分で、さらに家族を増やせそう!?

巴「さ、桜田くん…いくら甲斐性あるって言われても…その…せめて、赤ちゃんは、高校に入ってから…
  えっと、そうじゃなくて、高校もちょっとはやいんだけど……あ、それに…
  子どもも大きくなったら教育費がかかっちゃうよね…うーんうーん……」
ジ「なに悩んでるの!?」

 

 



393

柏葉巴、入浴中

巴「……」ワシャワシャ
 「……」ザパーン
 「……」

――私には、夢がある。

巴「……」ゴシゴシ
 「……」ザパーン
 「……」

――あの窓からのぞく、外に向かって……。

巴「……」

――私は、言わなければならない。……変わるために。

巴「……」

――いざ、ゆかん。

巴「…きゃー!桜田くんのえっちー☆」
ガターンバタバタ
巴「!?桜田くん!?脱衣所にいたの!?」
ジ「い、いきなり何を言い出すんだよ!」
巴「……うぅ~…だ、だって…幼なじみなら一度は言ってみたかったのに…き、聞かれてた……なんて…あ…あぅ……」
ジ「お、おい……わ、忘れるよ、忘れるから…な?」
巴「……うん……でもなんでそんなところにいるの?」
ジ「お互い忘れて差し引きゼロだ」

 

 



394

新種の生命体の行動観察報告

人間ではないが、限りなく人間に近い生命体(仮にTと呼ぶ)を確認した。
生命体Tは生活のほとんどをある人間たちの住処で過ごすようで、そこで観察される行動は非常に興味深い。
その住処には人間が2体住んでおり、両者は外見上いくつかの大きな差異をもっている。
ここではその2体をそれぞれ、人間J、人間Nと呼ぶ。
生命体Tは、人間Nと共通の特徴を多くもつようだが、人間Nの半分以下のサイズしかない。
時折人間Nと同種と見られる人間が住処を訪問するが、そのとき生命体Tは、
意味があるとは思えない不必要な行動をそわそわと繰り返し、通常では見られない挙動を示す。
その行動を見ていると、何故か、なんともいえずいたたまれない感情を我々に引き起こす。
しかし、ある人間(仮にHと呼ぶ)が訪問したときは、生命体Tは人間Hと一緒になって、
傍目にも落ち着いた行動を取るようになる。
人間Hはそれとは反対に、その行動を活発にして、生命体Tの周りを飛び跳ねるなどする。
これは他の人間とは見られない傾向であり、生命体Tと人間Hの間にはなんらかの共生関係があると推測される。
同じく生命体Tと共生関係があると見られるのは、住処の住民である人間Jだ。
生命体Tは人間Jと一緒にいるとき、人間Hといるときと同じように落ち着いた行動を取り、動作が緩慢になる。
両者は常にお互いの位置、状況、のみならず心理まで把握しているらしく、普通人間たちの間で見られるような、
視覚による確認、また口から放たれる音波の振動の聴覚による確認なしに、コミュニケーションを取ることができる。
不可解であり、ひょっとすると我々に知覚できないなんらかの伝達物質が両者の間には介在しているのかもしれない。
また、生命体Tと人間Jは常に一定の距離を保つ。これが、人間Hとの関係と比較したとき、最大の差異ではないか思う。
というのは、生命体Tと人間Hは好んで接近する傾向があり、ほとんど密着していることも少なくない。
しかし、生命体Tは人間Jに一定の範囲以上接近すると、どちらともなく離れてしまう。
といって、離れすぎることはなく、他の人間たちの関係に比べれば近い距離が常時保たれている。
その距離が両者にとってもっとも心地よいものであるらしく、なにかの拍子に密着などすれば、
両者とも心拍数や表皮の色、発汗量などに明らかな変異が起きる。
その状態を観察したとき、理由はわからないが、観察者である私は不思議な浮遊感を覚え、腹の奥あたりがムズムズとした。
両者は関係をもつことで、周りのものにも影響を与えるなんらかの波長を生み出すのではないか。謎は多い。

この生命体の研究は、恐らく学問上何の役にも立たないどころか時間の無駄ですらあると確信するが、
どういうわけ妙に放っておけないため、私は今後も意味もなく観察を続ける所存だ。

 

 



395

あらすじ:巴里(ともえざと)に来たジュンたちは、原人のような儀式をする巴たちを見てしまった。(cf:381

雛「なぁるほど、トモエが増殖する理由の一端がわかったのよー」
ジ「他にもまだ増え方あるのか!?」
雛「きっと他にもあるのよ。だからジュンを探してるの」
ジ「な…それはどういう…いや、いい。どうでもいい。知りたくない」
の「やっぱり動物の基本は有性生殖じゃないかしr」ジ「だからいいってば!」
雛「あーあ、ジュンが大声出したから見つかっちゃったなの」
ジ「え!?嘘!?」
雛「ほらあそこ、夜行性のトモエがおよそ3匹血走った目でジュンを求めてるの」
ジ「柏葉が3人!?このままじゃ捕まるぞ、なんとか逃げないと…」
の「もう観念して捕まっちゃったらいいんじゃないかなぁ?
  お姉ちゃんはいいわよぅ、でもこの年で伯母さんなんて、ちょっとやぁねぇ」
ジ「お茶漬けのりは黙ってろよなもう!ああやばい、捕ま…」ズガァン!
巴s「キャアァッ!」ジ「!?」
雛「あー!本物のトモエがきたのー!」
の「すごいわぁ、一撃で三人もの巴ちゃんを倒すなんて、さすがオリジナル…」
ジ「か、柏葉…」
巴「……なんのことでしょう……私は正義の味方、巴メイデンです…柏葉巴なんて知りません…」
ジ「いやどうみても柏葉だけど!?っていうか正体隠すなら名前ひねろよ!」
巴「私トゥモーエは、桜田くんの貞操を守るため、しばし同行させていただきます…」
ジ「ひねってそれ!?ってかなんでそんなバレバレの嘘つくの!?」
雛「自分と同じ顔した人たちが、本能剥き出しで好きな人に襲い掛かってる光景なんてみたら、
  とてもじゃないけど名乗り上げることなんてできないのよー」
の「そうよぅジュンくん、乙女心をちゃんとわかってあげなきゃ」
ジ「ええー…そんないまさら感がすごいんだけど…というかお前らも正体バラしてんじゃん…」

 

 



396

ジ「ちぇっ、どいつもこいつもわかってないよ。多数派だってだけで、自分が正しいと思いこんでるんだからさ」
巴「でもね桜田くん、やっぱり、学校は行ったほうがいいわ。桜田くんだって、本当は…」
ジ「なんの話ですか」
巴「え、違ったの?」
ジ「違う違う、そんなんじゃない」
巴「じゃあ何の話なの?」
ジ「柏葉には関係ないよ」
巴「そう…でも安心して、桜田くんがきのこの山が好きなことは、誰にも責められることじゃないわ」
ジ「そんな話でもない!!でもきのこの山はうまいよな、量もちょっと多いし、あのカリッとした感触g」
巴「そうね、私たちまだ中学生だから、こうしていつも一緒にいるのは、褒められたことじゃないかもしれない。
  けど、私は気にしない。桜田くんといっしょにいると、すごく、素直になれるっていうのかな…」
ジ「だからそんな話じゃないっていうか聞けよ!きのこの山は…」
巴「そんなこと聞いてないけど」
ジ「はいすいません…ってなんで謝らなきゃいけないんだー!柏葉から話を振ってきておいて…」
巴「で、何があったの?」
ジ「……。……まぁ、ちょっとした意見の食い違いだよ」
巴「そう。昔から、意地っ張りなまんまだね。……うんせっ」
ジ「わわっ……な、なに!?」
巴「……雛苺直伝『ジュン登り』。…ちょっと難しいね」ナデナデ
ジ「ば、ばか…こっ…子ども扱いするなよ!柏葉だって、どうせ僕なんかヒキコモリの…」」
巴「どうでもいいよ」ナデナデ
ジ「うー……」
巴「それに少数派でいてくれないと、私ピンチだしね」ボソッ
ジ「え?」
巴「なんでもない」ナデナデ
ジ「……柏葉…………ありがと」
巴「……うん」
ジ「僕は一人でも、自信をもって主張するぞ!真紅は貧乳というけれど、成長したら多分並乳くらいになるそのほうが萌えうわなにをするやめ(ry」
紅「……」シュゥゥ
巴「本当にどうでもよかったね」紅「よくないわ」

 

 



397

ジ「……なぁ、柏葉……その、お願いがあるんだけど……」
巴「なに?」
ジ「えぇっと…」
巴「遠慮しなくていいよ」
ジ「その……あの、実は、新しい服…ドレス、みたいなの……作って…。
  で、できれば、柏葉に着てもらえたら…なんて…あ、いや、嫌ならいいんだけど!」
巴「……え……」
ジ「だ、だめ…?」
巴「ううん…!喜んで、着させてもらうわ。……わぁ、素敵……」
ジ「そ、そっか…よかった…実は……柏葉を、イメージして作ったんだ」
巴「…私を?」
ジ「……うん。ごめん、言わないほうがよかったかな…」
巴「……桜田くん…私、すごく嬉しい…」
ジ「ほ、ほんと…?」
巴「ん……。……に、似合うかな?」
ジ「似合うよ!……あ、や……その……」
巴「……」
ジ「だ、黙りこむなよ…」
巴「あ、ご、ごめんなさい……。……桜田くん……」
ジ「え?」
巴「ありがとう……」
ジ「……。……あ、あのさ、せっかくだから……絵、描いてもいいかな?」
巴「絵を?」
ジ「こう見えて、けっこううまいんだぞ?」
巴「じゃあ…お願いするわ。…なんだか、夢見てるみたい…」
ジ「……おだてるなよ。それじゃ、そこに座って…うん、よし」カキカキ

巴「…という経過で、どうしてこの絵の私は裸エプロンなのか聞きたいんだけど」
ジ「なんていうかその、すみません」

 

 



398

ジ「くそっ…!」
巴「どうしたの?」
ジ「柏葉…ごめん、前回は……」
巴「ああ…ドレス姿の私をなぜか裸エプロンに妄想して絵にしちゃったことね」
ジ「い、言うなよ…反省してるんだから」
巴「本当に?」
ジ「うん…僕は、悔しいんだ」
巴「……悔しい…?」
ジ「すごく…柏葉に似合うからと思って…ドレスつくったのにさ…」
巴「それは…嬉しかったよ」
ジ「なのに…なのに…」
巴「…そんなに責めないで」
ジ「裸エプロンのほうが可愛いなんて!やっぱり僕はまだまだだ!」

巴「私、ドレスよりも裸エプロンのほうが似合っちゃうのかな…」
雛「原因はジュンの心よ」

 

 



399

巴「うわぁ…」
雛「トモエー?なにかあったのー?」
巴「wikipediaって…こんな言葉ものってるんだね…」
雛「…”裸エプロン”…編集した人の顔を見てみたいのよ…」
巴「でも…これによると、裸エプロンは男の子の夢で、新妻の記号でもあるんだって」
雛「ほえー、そんなものなのねー」
巴「じゃあ、桜田くんが執拗に私に裸エプロンさせたがるのは…」
雛「おー新妻フラグなのー」
巴「新妻……」
雛「トモエが遠い目してるの」
巴「じゃあ…あれは…間接的な告白…!?ごめんね桜田くん、気付いてあげられなくて…」
雛「それは違うと思うのよー、たとえそうだとしてもそんな最低な告白は気付かない振りしてあげるのが優しさなのー」
巴「そうかな…」
雛「ええ、そうよ。だから服を脱ぐのを今すぐやめるの」
巴「なら、私はどうしたらいいんだろう…」
雛「とりあえずインターネットをもっと有効に使うの、若奥様とかで検索するのやめるの」
巴「……雛苺の言うとおりね、私、どうしても、そういう…人の意見ばかり気にしちゃうんだ。
  もっと自分の感情、思ったことに素直にならないと…よし」
雛「だから服脱ぐのやめるのー!」



蒼「雛苺はいい子だなぁ」
紅「まったくね」

 

 



400

巴「最近ワイドショーが賑わってるね」
ジ「総裁選なんて、格好の話題だろうさ。ま、僕には関係ないけどな」
巴「でも桜田くん、政治は大切よ。私たちの生活にも、すごく影響があるわ」
ジ「ふん、なんだかんだでやっぱり柏葉は優等生だよ。とにかく僕にはどうでもいいんだ」
巴「そんなことじゃいけないと思うの。私たち一人一人がきちんと心がけて…」
ジ「かたいなー。教科書音読してるんじゃないんだから」
巴「だってそうでしょう?たとえば、少子化問題、この解決のためには私たちが…」
ジ「……その話は随分前にやった(cf:291)」
巴「そうだっけ」
ジ「…まぁ、真面目に言えば、僕らがいくらがんばったところで、どうにもならないさ」
巴「そうなのかなぁ…老後、不安だね」
ジ「そんな先のことは知らないね」
巴「私は不安…ねぇ、桜田くん、私より先に死なないでね?」
ジ「はぁ?」
巴「だって…桜田くんがいなくなったら、私どうしたら…でも、それじゃ桜田くんが寂しくなるよね」
ジ「おいおい、こんな縁起でもない話やめようよ」
巴「でも、いずれくることじゃない…一番いいのは、死ぬときはいっしょ、かな…?」
ジ「たしかにそれは一つの理想かもしれないけど…」
巴「…なんだか、そうなる気がする。そのときは…手を繋いで逝きましょう?」
ジ「あは……なんだか、暗いんだか明るいんだかよくわかんなくなってきたな……」
巴「ふふ…」



ジ「……って、老後に僕と柏葉が一緒にいることは確定なのか?」
雛「ツッコミ遅いの」

 

 



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