「EL3」(2006/04/02 (日) 17:04:59) の最新版変更点
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植えた獣を思わせるような唸り声。
ユリウスは、剣の柄を握りながら、周囲にいるコボルト達を睨みつけた。
背中に深く入り込んだ痛みを抑えながら、攻撃態勢を構えた。
「ガウッ!」
二匹のコボルトが一斉にユリウスに飛び掛った。
ユリウスは落ち着いてねらいを定め、剣を振り下ろした。
「はぁっ!」
気迫の入った声で、二匹のコボルトを切り捨てる。
二匹のコボルトは、儚い声で苦しみを味わう。ユリウスの刃には、その二匹の血がべっとりとついている。
それを見たほかのコボルト達は、ユリウスが強持てに見えたのか、森の奥へと群れて逃げ去った。
ユリウスは、コボルト達が見えなくなるまでずっと剣を構えていた。
やがて、コボルトが一匹も見当たらなくなると、彼は自分の剣をさやに収めた。
そして、脱力感を感じると、ひざをがくっと地につけ、前に倒れた。
「ユリウス!?」
イヴがユリウスのもとへと駆け寄り、彼の体を抱き起こした。
「ユーリ…。」
イヴが心配そうな声を出すと、ユリウスは剣を杖の代わりのようにつきながらゆっくりと起き上がった。
ユリウスは、優しく微笑み、イヴに話し掛けるように言った。
「あ…いや、心配ないよ。ちょっと疲れた…だ…け…。」
「で、でも…背中の傷…。」
「い、いえ。なんともありませ…」
ユリウスが全てを言う前に、イヴが彼の背中の傷を触った。
「…っ!!」
ユリウスは苦痛をこらえ、さきほどまでの優しい笑みの表情をゆがませた。
イヴは、瞬時に顔をしかませ、持っていたバッグから白く長い布を取り出した。
「やっぱり駄目よ。手当てしなきゃ。はい。これ包帯代わり。止血くらいしなきゃ。」
植えた獣を思わせるような唸り声。
ユリウスは、剣の柄を握りながら、周囲にいるコボルト達を睨みつけた。
背中に深く入り込んだ痛みを抑えながら、攻撃態勢を構えた。
「ガウッ!」
二匹のコボルトが一斉にユリウスに飛び掛った。
ユリウスは落ち着いてねらいを定め、剣を振り下ろした。
「はぁっ!」
気迫の入った声で、二匹のコボルトを切り捨てる。
二匹のコボルトは、儚い声で苦しみを味わう。ユリウスの刃には、その二匹の血がべっとりとついている。
それを見たほかのコボルト達は、ユリウスが強持てに見えたのか、森の奥へと群れて逃げ去った。
ユリウスは、コボルト達が見えなくなるまでずっと剣を構えていた。
やがて、コボルトが一匹も見当たらなくなると、彼は自分の剣をさやに収めた。
そして、脱力感を感じると、ひざをがくっと地につけ、前に倒れた。
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