※上記の広告は60日以上更新のないWIKIに表示されています。更新することで広告が下部へ移動します。

「はい。これで大丈夫。」

「あ、ありがとう。」

「ううん。こちらこそ、足手まといでごめんなさい。」


 イヴは、ユリウスの怪我を見て、包帯をしまった。

 気まずい。

 気まずい雰囲気が二人の間にたちこめる。

 双方、動こうともしない。立ち上がろうともしない。

 なにも話そうとしない。

 ただじっと座っているだけ…。


「…もう暗くなる。

どこかで野宿するか。」


 ユリウスはそういうと、イヴは「うん。」とうなづきながら立ち上がった。

 ユリウスは立ち上がると、森の奥へとつっきていく。

 イヴもそれに続いて歩く。


 やがて、ほこらのようなところが見えた。

 ユリウスとイヴは、ほっとしたような笑顔で、そのほこらへと走っていく。


「よし。これなら雨にもぬれないだろう。」


 ユリウスとイヴは、ここで寝ることにした。

 このほこら、見た目よりずっと頑丈で全て石造りだった。

 多少ひび割れたブロックがあるが、石は規則正しくならんで、隙間風も入ってこない。


「うん。しっかりした造りだな。」

「でも変だわ。こんな、人も足を踏み入れないような森の奥にほこらがあるなんて…。

誰がなんのためにつくったのかしら?」

「ま、とりあえず今は今を考えろってことだ。」


 ユリウスは適当な場所を見つけると、ごろんとよこに転がった。

 そのとき、背中に激痛が走り、ユリウスは表情をゆがめ、体を丸めた。


「ユリウス!?」

「あ、いや。なんでもない。」

「…そう。」


 イヴは、心配そうな声でそうつぶやいた。


Next




| 新しいページ | 編集 | 差分 | 編集履歴 | ページ名変更 | アップロード | 検索 | ページ一覧 | タグ | RSS | ご利用ガイド | 管理者に問合せ |
@wiki - 無料レンタルウィキサービス | プライバシーポリシー