第5回講座 牌効率について

周りに比べ、なんで自分だけこうも聴牌速度が遅いのだろう…
もっと速く聴牌に構えるにはどうすれば…
とお嘆きの貴方
安心してください慧音先生が疑問に答えてくれました。


と言うわけらしいです。
慧音先生、分かり易い講義をありがとうございます。

他にも良くある非牌効率的な切り方の場面というものが多々あるので思いついた人は是非加筆して欲しい by慧音




ここからは皆様の心の隙間を埋めるボーダー商事の提供でお送りいたします
これの文章はこのページが作られる前に作ったから長くなったわ…

この言葉の意味が分からない…と言われそうな物は用語集を見れば載ってると思うわ
私が知っている事を全て書き上げた訳じゃないから足りない部分は
チルノとレティが書いたブログのチルノートを読んで補完して頂戴


牌効率の基本の考え方は
  • 4面子1雀頭をどうやって作るか意識する
  • シャンテン数を意識する(2、3シャンテン以降は特に)
  • 他の牌と有効牌が被らないようにする
 (例:2445と24④⑤は同じカンチャンリャンメンだけれど2445は有効牌が被るので有効牌の枚数が減る)
  • 牌の形を様々な角度から見る(例:2334を1面子+孤立牌だけでなく両面2つとして見る等)
こんな感じだから、これを頭に入れて読んでいくとこれ以下の文章も分かりやすいかもしれないわね
項目が下に行くほど内容が分かり辛くなっていると思うから、順々に読んで行くといいと思うわ



麻雀の上がり形について


これは基礎中の基礎だけれど再確認しておきましょう
麻雀の上がり形は面子雀頭
だから最終的には5面子は必要ないし雀頭は2つも3つも必要は無いのよ
面子候補が5個や6個あっても上がるまでには必ず4個に削る事になるし、
面子候補を3個に削ってしまったら結局もう1個作る事になるの
4面子1雀頭と言う事はほとんどの人が知っているとは思うけれど、その辺を意識していない人は結構多いわね


ターツについて


これも基礎中の基礎ね

両面(リャンメン)…②③のように①または④の両端を引けば面子が完成する形。2種8牌が有効牌になる
嵌張(カンチャン)…②④のように間の③を引けば面子が完成する形。1種4牌が有効牌になる
辺張(ペンチャン)…①②のように③を引けば面子が完成する形。1種4牌が有効牌になる
シャボ…②②④④のように②か④を引けば面子が1つ完成するトイツが2つある形。2種4牌が有効牌になる

見ての通り効率を考える上で両面が重要なのが分かるかしら
嵌張は②④から⑤を引けば④⑤と両面変化があるのに対し、
辺張は①②から④を引いてさらに⑤を引かないと両面変化しないわね
だから優先度は両面>>嵌張>辺張と言った形になるわ(シャボについては後述)


孤立牌の扱いについて


ポイント1と2だけ覚えれば他は読まなくても問題無いわ
その理由を知りたかったら全文読んで頂戴


配牌は普通、4つの面子候補がどれになるのか分からない所から始まる事がほとんどよね
4つの面子候補を作るために孤立牌を重ねたり隣を引いて繋がるのを待つと思うから、
数牌の優先順位を示すとこんな感じになるわね

1の有効牌「11 12 13」となる「123」
2の有効牌「12 22 23 24」となる「1234」
3の有効牌「13 23 33 34 35」となる「12345」
4の有効牌「24 34 44 45 46」となる「23456」
(以下略)

ポイント1:孤立牌の優先順位は「3~7牌>>2,8牌>>1,9牌」
      カンチャンになった時の両面変化を考えると3~7の中でも優先度は少し変化するけれどね


ただ、同じ有効牌を持つ牌でも優先順位が変化する事はあるのよ
適当に例を挙げてみるわね
例:一二三四七九25②⑦⑨⑨西 ツモ北
例で言えば2切りと②切りでは差が出るわね
何故差が出るのかと言えば、2は5と有効牌が被るからなのよ

②の有効牌は「①② ②② ②③ ②④」と「①②③④」を引いた時になるわ
2の有効牌も「1234」だけれど、5の有効牌が「34567」だから、
「125 225 235 245」と、3や4を引いた時以外は無くても問題無いのね

では孤立牌として考えた場合、どのような時に有効牌が被るのか2を例にして考えて見ましょう
2と2、2と3,2と4はすでにトイツやターツになっていて孤立牌とは呼べないので除外して考えましょう

2と5の場合…1234と34567と、有効牌が「3と4」の2種が被っています
2と6の場合…1234と45678と、有効牌が「4」の1種が被りますが、4を引いた時は246のリャンカンになります
2と7の場合…1234と56789と、有効牌は被りません

2と5の場合だけ明らかに2がいらない子になっている事が読み取れるかしら
この2と5はスジ牌の関係になっているわね
スジ牌とは孤立牌の有効牌が最も被る形だと覚えておけばいいわ
スジ牌は切ってもまずフリテンになる事は無いと言う意味でも安心して切っていいのよ
下の例みたいにその周囲の牌を引き続けて2面子作る形にでもならない限りフリテンにはならないわ
(例:69で9を切ったら、5778を引いて56778のフリテンになった)

特に1と4を持っていた時の1は「114 124 134」と重ねなければ使い道が無いから、字牌と同じような扱いになるわね
しかも1よりは字牌が重なった方が何かと便利だから、14と持っていた時の1は真っ先に捨てたほうが良いわ
69の9も同じ事が言えるわね

ポイント2:スジで持っている孤立牌は、有効牌の枚数が同じ他の孤立牌より優先順位が低い
    (例:2と5と②の3つの中では2が一番いらない子)


ターツの扱いについて


有効牌が被る牌を避けると言うのは孤立牌だけでなくターツでも言えるのよ

例:12 45 ①②
12落とし…36③の3種12牌
①②落とし…36の2種8牌
12の待ちと45の待ちが被るから、同じ形のターツを同じように落としても有効牌が変化するのよ
このような形は2つの面子を完成させるのに被っている有効牌を引く必要があるから2度受けと呼ばれているわ

例:2233 ②③ ⑨⑨
②③落とし…1234⑨の5種14牌
2落とし…134①④⑨の6種20牌
3落とし…124①④⑨の6種20牌
2233のような形は一盃口が狙えるから割と好む人がいる気がするけれど、
基本的には23落としの方が大幅に有利よ

例:23 56 ②③
23落とし…47①④の4種16牌
②③落とし…147の3種12牌
この場合、②③落としで4が入ると23456の3面張になるけれど、
3面になる可能性を考慮しても直接の受け入れの1種4牌を削る程の価値は無いのよ

例:2445 ②④
24落とし…36③の3種12牌
②④落とし…36の2種8牌
ターツ同士の受けの被る形は積極的に落としましょう


トイツの扱いについて


牌効率を考える上でトイツは重要なのよ
シャボ待ちは基本的にカンチャン、ペンチャン待ちより優秀だとも言われているわ
ただし、トイツは2つまでと3つ以降では有効牌の増え方が減るのよ

シャボ待ちは「②②⑥⑥」とあった場合にそれぞれ②と⑥が残り2枚だから有効牌は2種4牌となると言うのは前述した通りだけれど、
トイツが3つあった場合、例えば「33②②⑥⑥」があるとしましょう
これを面子にするためには3②⑥の3種6牌になるわね
トイツを1個から2個に増やした時は有効牌が2種4牌増えるのだけれど、2個から3個に増やしても有効牌は1種2牌しか増えないのよ

ポイント:門前時にトイツが3つ以上あり、他に面子候補があるならトイツは崩して他を補強した方が良い

手役を考えたり鳴きを入れる事で少し変わってくるからその辺は注意よ
ポン出来るのだから、鳴くつもりがあればトイツはある程度多くても構わないのよ


複合した形について


トイツとしても見る事が出来るしターツとして見る事も出来る
そんな複合した形を意識して、有効牌の少ない面子候補を補強して行く事が牌効率の考え方の基本になるのよ

中膨れ形、ノベタン形等について


これはありがちで重要な形になるわね

2344…234+4または23+44と見る事が出来る。頭が欲しい時に有効
2334…234+3または23+34と見る事が出来る。良形ターツが欲しい時に有効
2345…23+45または2+345または234+5と見る事が出来る。良形ターツが欲しい+頭が欲しい時に有効

優先順位は大体こんな感じよ

普段の優先順位…2345>>2334>>2344
ターツが足りていてとにかく頭が欲しい時の優先順位…2344≧2345>>2334

リャンカンについて


リャンカンと言うのは246等のカンチャンが複合した形ね
246の場合の有効牌は35の2種8牌になるのよ
待ちの枚数自体はリャンメンと変わりは無いわ
リャンメンとの違いは、リャンメンはその待ちを作るために2枚使用するのに対し、リャンカンは3枚必要なの
優先度としてはリャンメン>>リャンカンという事を覚えておきましょう

トイツターツの形について


この形は頻出でリャンカンと同様に重要だけれど、案外理解していない人が多いわ
少し詳しく説明しましょう
トイツ+ペンチャン…例:112
トイツ+カンチャン…例:113
トイツ+リャンメン…例:223
雀頭候補が他にあるとすると、このトイツ+ターツの形をシャボとして見る事が出来るようになるのよ
具体例で言うと、

例:一二三 456 99 ①②② ⑦⑧ 西 
西を切った場合、有効牌は9②③⑥⑨の5種16牌
①を切った場合、有効牌は9②⑥⑨の4種12牌
②を切った場合、有効牌は③⑥⑨の3種12牌

①や②切りをすると見ての通り有効牌が3/4になる上に、愚形テンパイの確立も相対的に高くなるわ
1枚余分に抱える事で愚形の受けが4枚増えるから愚形の受けを補強するのに丁度良いわね
ただしトイツについての中で言ったように、トイツが3個以上になると効果が薄くなるから注意よ

トイツ+リャンメンの場合はこうなるわ
例:一二三 456 99 ②②③ ⑦⑧ 西
西切りの場合、有効牌は9①②④⑥⑨の6種20牌
②切りの場合、有効牌は①④⑥⑨の4種16牌
②を切る事で有効牌が4/5になるわね
良形の方が相対的に受けを広げた時の効果は薄くなるけれどこれはこれで重要よ

基本的には良形より愚形の受けを広げる事を優先したほうがいいわね
有効牌が増える枚数は違わないのだから、相対的に愚形であればあるほど効果は高いのよ

おまけ

2246とある場合、
リャンカンとトイツ+カンチャンのどちらかに受けるかと言う話であれば、
面前で平和が見込めるのであればリャンカン有利
鳴きを入れて行けるのであればポンがある分(チーと違ってどこからでも鳴ける)トイツ+カンチャンの方が有利よ


他に覚えておくと良い形


334557…「33455」に目が行きがちだけれど、
「345+357」と見るとリャンカンになっているのよ。「46」の2種7牌待ち

134556…「1+345+56」の4-7待ちと見がちだけれど、「135+456」と見れば2も待ちに含まれるのよ。
「247」の3種11牌待ち
(134456の場合は1があっても無くても単なる2-5待ち)

112346…「11+234+6」と「1+123+46」と見る事が出来るのよ。
少し分かりにくいトイツ+カンチャンの形よ

122346…一見しただけでは分かりにくいでしょうけど
「123+246」と見る事が出来るのよ。「35」の2種7牌待ち

224466…ここから1面子+1トイツを作りたい場合は2(有効牌が346の3種8牌)や
6(245の3種8牌)切りではなく4(2356の4種12牌)切りが正解なのよ

122345…「1+22+345」と「2+123+45」と見る事が出来るわ。
特に2を鳴く事で喰いタンに持っていける時は重要よ
(上のように順子にリャンメンがくっ付いた3面張の形になっていれば、
どれがトイツでもトイツ+面子として見る事が出来るから注意が必要よ)

24455…このように4455とトイツが隣り合っている形から一つ離れて牌がある場合については、
頭が無い場合は3引きで「234+55+4」と見る事が出来るから2に価値があるけれど、
他に頭があれば2が無くても34455と見る事が出来るからさっさと処理して他の牌を補強した方がいいわ
ただし、234455の形が完成しているのなら2は受けが広がるような牌になるわ
「2+345+45」で面子+リャンメンと「234+55+4」で面子+トイツとしてみる事が出来るのよ

223445…何も考えずにリャンメンを確定させたりイーペーを確定させないように
「2+234+45」の面子+リャンメンと「22+345+4」の面子+トイツの形に見れるのよ
特に頭が無い時にこの形を崩すのはよく考えてからにしましょうね

233345…23345のような面子+リャンメンの形から3を引くとこんな形になるわね
「23+3+345」の面子+リャンメン、「2+333+45」の面子+別の形のリャンメン
「2+33+345」の面子+トイツと様々な形に見る事が出来るわ
この場合だと頭があれば14に加えて36と頭の牌も待ちに加わり(3を抱える事で3種7牌有効牌が増える)、
頭が無ければ頭として使う事も出来る形だと覚えておいて

シャンテン数について


シャンテン数が低くなる(手が整う)ほど有効牌は少なくなるわね
テンパイ時が最も有効牌が少ないので従来は牌効率と言えばテンパイ時が最も手広くなるような打ち方が重要とされてきたけれど、
現在ではテンパイ時の次に有効牌が少ない1シャンテン時に広く受けるようにするのが基本の考え方になっているのよ
最終的に上がるのが目的なのだから、どんな綺麗な形のテンパイ形が見える1シャンテンでもテンパイしなければ勝負にならないし、
特に面前で行く場合はどこからでも上がれるテンパイと違って自力でツモって来なければいけないと言うのが辛いのよねえ

では1シャンテンとはどのような状態なのか頭に入れておきましょうか
例:一二三45699②②③⑦⑧
見ての通り、あと1枚でテンパイになるわね
待ちは「9①②④⑥⑨」の6種20牌
リャンメン2つに加えて片方のリャンメンにシャボが複合した1シャンテンね
これを完全シャンテンと呼ぶ人がいるので以後そう呼ぶわね
これはすぐに面前でテンパイ出来そうだと思えるかもしれないけれど、
この形の1シャンテンをテンパイするまでにかかる平均巡目は6巡と言われているのよ
1シャンテン時とテンパイ時に大きな隔たりがあるのは分かってもらえるかしら
例えばこの形の1シャンテンでリーチに全ツするつもりがあれば追いつくまで6巡程度ツモ切りになるのを覚悟する必要があるのよ
これが「デジタル麻雀=速度重視」と言われる大きな要因ね

だからこそ上で言ってきたようなターツを補強して有効牌を増やす打ち方が重要になるの

上に挙げた例として、1シャンテン時は上がりに必要無い牌が北の1枚だけになっているのは分かるかしら
1シャンテン時にターツを補強出来る牌は1枚だけなのよね
2シャンテンなら2枚、3シャンテンなら3枚と手が整っていない時ほど多くなるわね

1枚余分に抱える事で有効牌が増える形は、1シャンテン時に削る必要が無いから重要なのよ
リャンカンやトイツ+ターツの形を説明した理由が分かってもらえるかしら
特にトイツ+ターツはリャンカンと違ってどの形からでも補強が可能だから特に重要なのよ
2,3シャンテン時にやたらとターツを増やして手広く受けても、ターツは最低2枚使うのだから結局はどれかを崩さないといけないのよね
逆に受けを広くしようと意識しすぎてターツを削って面子候補が4つに足りなくなると言う事も起こり得るから注意が必要よ

これが最初に言った、4面子1雀頭を意識すると言う事

面子候補が足りないのであればターツの補強は程々にして孤立牌を抱える事も大事になるし、
面子候補が有り余っているのであれば状況に応じてターツを削って他のターツを補強する事が重要になるのよ


雀頭より面子を優先する


雀頭は出来るだけ固定しない方がいいわ
雀頭よりもとにかく面子優先で作るべきね
1シャンテン以前は頭なんて簡単に作れてしまうのよ

例1:二三四七八九⑦⑧2367北
例2:二三四八八③④⑦⑧2367

両方とも2シャンテンだけれど、上が2面子+ターツに対して下が1面子+頭+ターツになっているわね
どちらが有効牌が多いかわかるかしら

例1の有効牌は「⑥⑨1458+⑦⑧2367北」リャンメンの受けが6種24牌、頭受けが7種21牌で合計して13種43牌
例2の有効牌は「②⑤⑥⑨1458」の8種32牌

例2は全てリャンメンターツで遊び牌が無いにも関わらず、例1よりも受けが少なくなっているわね
両方ともここまで広ければそこまで大きな差は出ないけれど、
頭が無い状態の受けが広い事がやたらと多いのが分かってもらえるかしら
ターツの受けになる牌+ターツのどれかが重なる牌が有効牌になるから異常に広くなるのよ
ターツの受けが悪い(カンペンチャンが多い)ほど相対的に頭待ちの有効牌の比重が増えるわねえ
頭は崩してもいいと言いたい訳ではないから勘違いしないように
面子と頭なら面子を優先しなさいという話よ

現在では1シャンテン時も基本的には面子を優先させた方がいいと言われているわね
例3:一二三六七八⑦⑦⑧⑨2367
ここから⑧⑨を落として頭を確定させるか⑦を落として面子を確定させるのか
従来ではここから⑧⑨落としが主流だったけれど、現在は⑦を切った方がいいといわれるようになったのよ
⑧⑨落としの有効牌…「1458」の4種16牌
⑦落としの有効牌…「12345678」の8種28牌
有効牌だけで言えば圧倒的に⑦落としだけれど、⑦落としで「1458」を引いたらピンフが消えるし愚形テンパイになると言われそうね
頭待ちは他の牌に重なって良形変化が簡単に見込めるし、テンパイと1シャンテンには大きな差があると言うのは前述の通りよ
特に「12345」や「23445」などと面子とターツがつながっている場合の頭待ちはいっそう受けが広がり、
愚形テンパイになる割合が減るから重要よ

手役やドラが絡む場合、鳴いた場合には状況が変化するけれど、
基本的に優先順位は面子>>>雀頭(特に2シャンテン以前)と言う事は覚えておきましょう

アンコについて

アンコは面子としても1個減らしてトイツとしても見る事が出来るから重要よ
特に頭が無い時の手広さは凄いのよ

例:一二三 456 ②③ ⑦⑧ 西西西

この場合の有効牌は、①②③④⑥⑦⑧⑨の8種28牌で、全てリャンメン待ちに出来るわ
前述した頭待ちの場合は愚形テンパイがあるけれど、これは全て良形の受けにする事が可能なのよ
七対子決め打ちや相当特殊な状況でもない限りアンコはテンパイまで抱えた方がいいわね

カンツになったら即カンする人が多いけれど、アンコに戻したほうがはるかに受けが広がる事もあるし、
アンコ+孤立牌としても見る事が出来るのだから、カンする前によく考えましょう

鳴きについて

鳴きの重要性と鳴きを踏まえた打ち回しの指針について軽く話してみましょう
実際の鳴き方についてはチルノが講座で解説しているわ

シャンテン数について説明した項目で、完全1シャンテンの形であっても、聴牌までに平均6巡かかると言ったわね
そこで聴牌まで6巡かかったとして、その後和了までこぎつけるには…と言った事を考えると、常に門前で上がろうとするのはかなり難しいのよ
手代わりを待つ事にも似たような事がいえるけれど、まあそこは置いておきましょうか

そこで重要になって来るのが鳴きの技術よ
鳴きは門前と違って確実に手が進むわ
チーは上家から、ポンはどこからでも鳴けるから、門前と比べて聴牌までは実質倍近くの速度になるわ
とは言えツモと違って他家のいらない牌だから、単純計算にはならないけれどね

1シャンテンまでは早いけれど、聴牌後は門前も鳴いた状態もどこからでも和了が可能だから同じになるわ
1シャンテンまでの受けが広い分、門前時よりも聴牌形がどうなるかを意識してもいいかもしれないわね

鳴いた場合安くなるから和了してもしょうがないと思う人もいるかもしれないけれど、
自分が和了しない場合の得点の期待値は0じゃなくてマイナスなのよ
1000点で和了する事の価値は1000点以上だと言う事を意識してみるといいわ

簡単に鳴きのメリットとデメリットについてまとめてみたわ

鳴きのメリット
・確実に手を進める事が出来る
・他家が切った牌で手が進められるため、実質手広くなる
・他家を警戒させる事が出来る

鳴きのデメリット
・鳴いた時点で狙える役がほぼ確定する(裏、一発等が付かない)
・手が縮むために守備力が下がる
・手が読まれやすくなる

打ち回しの指針


鳴く前に意識すべき事をまとめてみたわ

鳴いた場合に手役は付けられるのか
その手を門前で仕上げると、鳴いた場合と比べてどの位高くなるのか
鳴いた場合に速さはどうなるのか
周囲の状況はどうなっているのか
鳴いた後にどのような形が残るのか

これらの事を総合的に考えられるといいわね
例えば門前で作っても裏やら何やらが乗らないと安い手を無理して門前で作る必要はないし、
高い手が必要な時には下手に鳴いて安手を確定させてはいけないわ
周囲が早そうな時に門前で手を作ろうとしても間に合わない恐れが大きいし、
周囲が早すぎる場合は迂闊に鳴いて守備力を下げない事も考えないといけないわ
形が固定されてしまうから、より4面子1雀頭を意識した方がいいわね
守備面に関してはある程度慣れてからでもいいとは思うけれど…
とにかくこのように状況に応じた打ち方が求められるし、難しいからこそ鳴き方で差が付くのよ


鳴きを意識するのであれば、役牌を大切にする事と、喰いタンを意識する事が重要になるわね
この2つは頻出する役で、門前では遠そうな所からでも鳴きを入れる事で和了を狙って行けるから重要よ

役牌は数種持っておけばどれか重なる可能性は十分見込めるから、
手が遅そうな時は数牌を切り飛ばして役牌を数種抱えるように打つといいわね
守備面でも攻撃面でも重要な打ち方になるわ
ちなみにかわし手としての役牌後付けは私は好きよ
字牌トイツを持ったままであれば手が短くなっても守備力は大して下がらないもの
手牌が多ければ安牌が増える可能性は高くなるけれど、結局の所、その時に安牌が無ければどうしようもないのよねえ
どちらかと言うと、愚形から鳴かずに役牌が出るまで待つ方が安牌は無くなり手は遅くなるわで良くないと思うわ

喰いタンに関しては、普通手で狙える場面が多いのと、少し手を崩せばタンヤオ移行が出来る場面が多いからよ
例えば端牌トイツを持っていて門前ではタンヤオが望めないけれども、トイツを崩して鳴いて喰いタンに持って行く…と言った感じになるわね
これは愚形があったりして自分の手が遅そうな場合や、門前で仕上げても大した事の無い手等に有効的かしら
門前ではとうてい上がれなさそうな手も喰いタンを駆使すれば上がりきれる事があるわ
ただし、喰いタンは特に守備力が薄い形になりやすいから、両刃の剣であると言う事も覚えておきましょう
速度は十分か、打点は十分か、とにかく上がらないといけない状況なのか等を考えた方がいいわね


総括

何か実践編とか応用編とか書こうとしていた気がするけれど、チルノートでやたら詳しく解説してあるし、
あれを合わせて見れば十分な気がしてきたから総括に入るわね


・牌の形は様々な角度から見る事
223をリャンメンとトイツとして見る等、柔軟に見ていく事が有効牌を増やす上で重要なのよ
言われないと気づかない形と言うのはよくあるだろうから、頻出パターンは覚えておくといいわね

・良形より愚形を補強する事
その場での有効牌の枚数が同じでも、良形が残った時と愚形が残った時ではその後の有効牌が増えたり減ったりするわね
これはそのままの内容よ

・4面子1雀頭を意識する事
最終的に必要なのは4面子1雀頭
一時的にターツを5個6個と持つのもいいけれど、ターツを1個崩して他のターツを補強する事も大切
聴牌に近付くほど有効牌は加速度的に減っていくのだから、その場その場でのシャンテン数の増加にとらわれ過ぎてはいけないのよ
逆にターツを補強し過ぎて、持っているターツが面子に変わっても3面子1雀頭にしかならないと言う状況を作らないように
ターツ候補が少ない場合は、補強しなくても元々受けの多い223のようなリャンメン+トイツの形から2を切って孤立牌を抱える等も必要よ

・今が何シャンテンなのかとその有効牌を意識する事
4面子1雀頭を意識する事と被る気がするけれど微妙に違うのよ
あっちは全体の形を意識するのが目的で、こっちはあとどの程度でテンパイ出来るかを意識するのが目的ね
あまりシャンテン数が高い時から考えてもしょうがないから、2シャンテン位から意識して行けるといいわねえ
これを意識していると、手役が見える時にどの程度手を崩す必要があるのか、割に合いそうなのか等を考えるのに非常に役立つわ
他にも最低何枚でテンパイするのか、テンパイまでに何枚危険牌を切らなければいけないのかを考えやすくなるから、
降りるか攻めるかを判断する時にも役立つのよ

・場を見る事
いくら有効牌を広くしようとしても、広げた所を他家が全部捨てていたら全く意味が無いわ
今まで散々有効牌が「○種××牌」だから云々と言っては来たけれど、
実践では他家が切ったりして大分減っているはずだからあれは目安程度に捕らえればいいのよ
これから有効牌を勉強する人は、少しずつでいいから場を見て判断出来るようにするといいわね
場を見る事が出来るようになれば牌効率以外の部分も確実にレベルアップするわよ

というか場を見るのは必須項目だぜ
少し話は逸れるが、危険牌の探知にも必要なことだからな
慣れない内は他家がリーチを掛けてから場を吟味するというパターンになりがちだが
ツモ切りか、手牌から切ったかを見られるようになればいいな
全部見るのは辛いと思うが、中盤以降からでも意識していればかなり違うぜ


最後に一言


牌効率を覚えたての人は、ここで覚えた事を全てを一度にやろうとしても多分頭が追いつかないと思うのよ
少しずつ自分のペースで進めて行けばいいわ
理屈だけ理解しても実際打つと頭が追いつかないだろうから、牌譜とにらめっこしながら実践をこなして行く事をお勧めするわ
以前の牌譜を見て、「あ、牌効率が良くなるようにこれを抱えてればテンパイ出来てたのに」と思える所があればレベルアップしている証拠よ

あくまでも牌効率はその場その場で良くなる方を選ぶ考え方ではなく、
アベレージを良くするための考え方だから、結果だけで打ち方の良し悪しを判断しては駄目よ

それから、これは点数状況や役を絡めた時やテンパイ時に受けが広がる打ち方については言及してないわよ
1シャンテンの受けを広げる事が大事とは言ったけれど、テンパイの受けがどうでもいいかと言われれば決してそんな事は無いからね
その辺の細かい事を書くと異常に長くなるから各自で勉強して頂戴ね


ここが分かり難い、これについて教えて欲しい等あったら言って頂戴
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最終更新:2009年08月29日 04:43
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