サイエンスコミュニケーション/サイエンスコミュニケーターの定義

 

サイエンスコミュニケーターや、サイエンスコミュニケーションに対する、語義上の定義は以下のようなものがある。

 

-サイエンス・コミュニケーション

「科学というものの文化や知識が、より大きいコミュニティの文化の中に吸収されていく課程」スーザン・M・ストックルマイヤーら(「サイエンス・コミュニケーション」、丸善、日本語版への序文)

-科学コミュニケーション

「研究者、メディア、一般市民、科学技術理解増進活動担当者、行政当局間等の情報交換と意思の円滑な疎通を図り、共に科学リテラシーを高めていくための活動全般」文部科学省科学技術政策研究所(調査資料100)

「科学研究の知を扱う様々な場面において、立場の異なった人々が科学研究の知を題材に情報交換し、意見を言い、双方向に交流すること、すなわち科学研究の知を通じた双方向交流」NPO法人サイエンス・コミュニケーション (設立趣旨書

 

-科学技術コミュニケーター

「科学技術コミュニケーターとは,科学技術の専門家と一般市民との間で,科学技術をめぐる社会的諸課題について双方向的なコミュニケーションを確立し,国民各層に科学技術の社会的重要さ,それを学ぶことの意義や楽しさを効果的に伝達することができる人材です。」北海道大学CoSTEP (ホームページ

 

 

それぞれ、強調するポイントが異なるために、若干の表現は違うが、本質的な違いが存在するとは言えない。むしろ問題となるのは、「範囲」であろう。さまざまな周辺分野との間で、自らをサイエンスコミュニケーターと定義するか否か、など、意識の違いはある。

2008年現在で言うならば、広義のサイエンスコミュニケーションに入る職にある方々でも、サイエンスコミュニケーターに入れられることに抵抗感を感じる方は多い。特に、以前から、マーケットがある程度成立している人々の間に、そういう意識が強いように見受けられる。

 

最終更新:2008年11月10日 21:39