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家に帰ってみると、家の中では何も変化は無かった。
しかし、ジュンの周りを囲む空気だけは、何故か妙に重々しく迂闊な質問をさせない。
ジュンは、例の8人(雪華綺晶以外)皆を呼び出し、今までの事を話し始めた。


J「・・・最初っから単刀直入に言おう、俺はホムンクルスだ。」


ざわめきが広がる、今日のこの調子だ、嘘を言ってるわけではないため、対応に困ったのだろう。
雪華綺晶は、この事を勿論知っている。


J「俺は、今までそして之からも、二度と作られる事は無い産物だと。」
J「俺は、入隊して直ぐ特殊な実験体として、保管された。」
J「何でも俺の体は特殊だったらしい、神は俺の何処が憎いんだろうな?」


その時、誰かが生唾を飲む音がした。


J「その後、様々な薬物投与、改造、筋肉の圧縮・・・様々な事をされた。」
J「悲惨だ・・・あの時はそう思えた、しかし日が進むに連れてそういった感情も消え失せて行った。」
J「狂わなかったのは、俺の体の特別な作用で俺が受ける、精神的ダメージすら削っていたらしい。」
J「その時は、俺と同じような人が数人居た、どいつもこいつも大抵は死んでいった。」
J「哀れな事に、そいつ等の中には人身売買で、よこされた奴もいたらしい。」
J「6ヶ月だ・・・6ヶ月の実験の末、今の俺(ホムンクルス)ができた。」
J「暫くは体が変化し続けて、自分でも中々使いこなせなかった。」
J「何もかもが厭になって、その後あそこで暴れる気にもなれなかった。」
J「実験が終わる日まで、いろんな人が遊びに来てくれた。」
J「どの人も良い奴ばかりだった、国に帰れば家族も居る奴も居た。」
J「結局、残ったのは俺だけだった、後にも先にも俺だけ、他の数人は中途半端な身体で逃げていった。」
J「その後は、軍の特殊中位として任務に付いた。」
J「そして今に至る。」
J「あんな馬鹿げた事は、人がするべき行為ではない、あれ以来俺のような、ホムンクルスを作るのは中止になった。」


皆が黙りこくる、普通の人だと思っていたジュンが(確かに身体能力は異常だが)。
ホムンクルス(人造人間)だった事に、聞いていた8人は驚いた。


J「暫くしてここに来て、それ以降俺は人には出来ない事が、出来るようになってしまったのが判った。」
J「200キロの弾が、止まって見えて。」
J「トラックの衝突が昔感じた、子供のパンチ位しか効かなく。」
J「鋼鉄を豆腐の様にバラバラにし、硬球は握るとBB弾ぐらいのサイズに。」
J「その力は実に、巨大すぎた・・・いつの間にか俺の人格は、それを非常事態と認識し。」
J「自分の中に様々な人格を生成し、その各人格にその力を隠し、俺は自分の力も隠す事にした。」
J「いつか、今日のような日が来るまで、何日も・・・何ヶ月も・・・」
J「決して、この引き継いではいけない、ストーリーを揉み消すために。」


其処まで言うと、ジュンは立ち上がった。


J「・・・質問は?」


素っ気無い一言だった、しかし其れは余りに疲れて聞こえてしまった。
とても、余りに寂しい話だった。


J「・・・無いのか・・・それでは、講習会を終わる。」


それだけ言うと、ジュンは自分の部屋に入っていった。
余りに急な話だった、余りこういう話に耐性が無い雛苺と金糸雀は、ただただ呆然と立ち尽くしていた。


雛「・・・ジュン、話している途中何か寂しそうだったの・・・」
金「確かに、そうだったかしら・・・」


しかし皆何も言わない、言うにも言い出せない空気のまま、皆は解散した。
各自は自分の部屋の戻り、自分に出来る事は無いかと探したが。
生憎何も見つかる事は、出来なかった。
その中で、雛苺は感情が失せる事について考えていた。
ジュンが、感情が失せていくという言葉が、酷く印象に付いたのだろう。


雛「感情が無いってことは・・・うにゅーとか食べても、美味しいとか思えないのかなぁ?」
雛「それは・・・嫌だなぁ・・・ちょうちょさんを見ても、綺麗と思えないのかなぁ?」
雛「どんなに友達が居ても、楽しくも無いのかなぁ?それは・・・哀しいなの・・・」


いつの間にか雛苺は寝ていた、見たのは何故か変な夢で。
ジュンが虚ろな目をして、ただ座っている夢だった。
周りは皆楽しそうなのに、一人だけ虚ろな目をして、ただジッと座っていた。
その周りをちょうちょが舞っても、花が咲き乱れていても、眉一つ動かさない。
そしてジュンは何処からか湧いた手に、連れ去られてしまった。


・・・目が覚める・・・最初に見たのは、白い天井・・・徐々に脳が覚醒する。
起き上がって、最初に見たのは翠星石で。
目が覚めて、一番最初に言われたのは、翠星石の大丈夫ですか?で。
第二声が、とっとと用意をするですよ、だった。
じっくりと考えてみる、寝る前の記憶は無い。
雛苺はどうやら、うなされていたようだ。


その頃のジュンはと言うと・・・


J「さぁ・・・覚悟と我慢の時間だ・・・」
ア「さっさと用意しろよ、あの姿のほうが早いな。」
J「・・・出来ればこういう理由で、使いたくなかった。」
ア「早くしろ、バレて移動手段がなくなるぞ?」


それもその筈、使えるのは家にある大型防弾車のみ。
おまけに、何処が安全なのか判らないため、迂闊な雪華綺晶のテレポートは出来ない。
おまけに何時から、こうなったのか判らないため、何時陸軍が来るのか判らない。
しかも生憎誰一人、陸海空軍のレーダーの番号を知る者も居ないため、陸軍との会話もまま成らない。
相手もコレを読んでるであろうがため、追い討ちになるのは目に見えている。
まさに、地獄だ。


翠「つまり、この家が見つかるのも時間の問題、とっとと出て安全な所に逃げてしまう、と言う事です。」
雛「うゅ?それじゃあ、この家ともさよならなの?」
翠「お馬鹿苺にしては、随分いい線をつきますね、判ったらとっとと家を出る用意をするです。」
雛「雛は馬鹿じゃないもん!」
翠「はいはい、さっさと用意するですよ?」
雛「うぃー・・・」
翠「さてと、私も用意をしないといかんです・・・」


そう言うと、翠星石はさっさと行ってしまった。
さっさと用意をする雛苺、持ってきたのが基本的に少なかったため、用意する量は他の人より無かったが。


雛「ふぅ・・・やっと終わったの・・・」


ふと何処からか甘い香りがする、匂いを辿っていくと・・・ジュンの部屋のようだ。
最初は入る事に良心が咎めたが、余りある好奇心に勝てなくなったのか、入っていく。
其処に居たのは、白いコートのようなよく判らない、丈夫そうな服を着て長い黒髪の人が居た。
胸の膨らみから、女性である事が雛苺にも判った。(用途はよく知らないが。)
どうやら、匂いはこの人から出てるようだ。


雛(うゅ・・・甘ーくて優しい、とても良い匂いなの・・・)
雛「うゅ・・・おじゃましますなのー。」
??「えーっと?・・・あれ?貴女はだぁれぇ?」
雛「うゆ?雛は雛苺って言うのよ、あなたは?」
メ「私はメグ、姉崎メグ!雛苺ちゃんかぁ・・・良い名前ね、それじゃあ用事があるからじゃあねぇ?」


少し雛苺を舐め回す様に見た後、もの欲しそうな顔をした後。
メグは、颯爽と廊下を駆けて行ってしまった。
此処の先には男子トイレと、掃除用入れしかない。


雛「あ・・・誰だったんだろう?まぁいいか。」


その後をゆっくり追うように、雛苺は其処を出て行った。
メグの行った方に進んでいて、水銀燈に会った。


雛「うゆ?」
銀「あらぁ、雛ちゃんじゃない、用意は出来たのぉ?」
雛「うい!雛はもう用意は出来たのよ。」
銀「良い子ねぇ。」
雛「えへへー・・・あ!此処を黒くて長ーい髪の人は、通らなかった?」
銀「うーん・・・生憎そういう人は、見てないわぁ、ごめんねぇ?雛ちゃん。」
雛「うゆ?うーん・・・判ったの!それじゃあ、また後で会うの!」
銀「はーい、また後でねぇ?」


そう言うと、雛は自分の部屋に戻り、荷物を持って広間に上がっていった。
暫くすると、皆が上がってきたが、やはりメグの姿を見ることは無かった。


J「さて・・・後は、車に乗って行くだけだ。」
翠「本当に、大丈夫なんですかぁ?こんなチビ人間と一緒なら、心配で心配で堪らんのです!」
J「なっ!お前の方が・・・まぁいいや、とっとと行くとしよう。」
翠「・・・何か物足りんです・・・」
薔(翠星石Mだ・・・)


そう言うと、全員は車の所に行き、荷物と乗せ整理すると全員は車に乗り込み、点検をすると出発した。

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