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女神

僕は〈女神〉になるために世界を旅し、力と力の資質を奪っていた。
力と力の資質を奪う事は相手の命を奪う事を意味する。
女神になる理由は至ってシンプル。僕の故郷を壊した奴等に同じ思いをさせるため。あの帝国の奴等を…しかし奴等はそれなりに力を持っている。
しかも故郷の生き残りは僕と姉だけだった。その姉も行方不明。
だから僕は力を欲する。
一人で復讐するために。
…復讐をする前に死んでしまうかもしれない。
僕はそれでもいいと思っている。
それは今まで旅をしていてわかっていた。
しかし姉の手がかりはふと立ち寄った町の酒場で手に入れた。

男1「おい!あの噂聞いたか?」
男1「この近くの森にいるらしいぜ。」
男1「奴を倒せばオレらはこんなシケた生活しなくて良いんだぜ!」
男2「そうだな…行くか」
隣のテーブルで彼等の会話を聞いた僕は彼等の後を着けた。



森の中
僕は旅人のフリをして木に隠れて様子を伺っていた。
男達と旅人が何かを話している。
旅人は女性のようだ。少し言葉を交わした後、旅人が男の後ろに瞬間移動し…!?(アレは間違いなく陰術と空術)
力を使ったようだ。
男が振り返ると黒い影の男がナイフで男を刺していた。
男が倒れると、黒い影は男に馬乗りになり、ナイフで体を滅多刺しにされた。
辺りにザシュ!ズシャ!音がこだまする。
男「!?うわ~!!」
もう一人の男は叫びながら逃げていった。しかし僕はこの力を知っている。見たことがあった。
女性「そこにいるのは誰ですか!?」
言葉と一緒にナイフが飛んできた。
ナイフは木に刺さり木を腐食させた。
「かくれんぼは終わりですぅ。」
まぁアレじゃあバレて当たり前かと思いながら、僕は女性に声を掛けた。あぁ満月がキレイだ。
僕「(ビックリしたように)ど、どのようなご用件でございましょうか?ほら、僕はこの通り只の旅人でして、金目の物は持ってないですよ!」
?「追いはぎなんてする気はないですぅ。私の名前は翠星石ですぅ。あなたは?」


僕「僕は桜田JUM(偽名)女の子っぽいけど立派な男だよ(間違いない。姉さんだ。眼鏡で目の色は変えている。これではバレない)」
翠「その眼鏡は力が込められてるです。」
翠「そんなシロモノどこで手に入れたですか?」
僕「これはね、やられたのさ。」
僕「大きな国同士の争いが起きて僕の故郷の国が戦場になったんだ。」
僕「必死に兵士から逃げてた時にやられたのさ。しばらくはまだみえていたけど、徐々に見えなくなってさ。」
僕「生き残りのお爺さんが職人(マエストロ)で、僕にこの眼鏡をくれたんだ。お爺さんはその直後亡くなったよ。」
翠「…辛い事思い出させて申し訳ねぇです…」
しばらくの無言の状態が続く…
僕「翠星石の目的は何?」
翠「生き別れた双子の妹を捜し出す事です。私の国はみんな、不思議な力を持っていて、双子は特に魔力が強いんです。」
僕「だから僕の眼鏡にも気付いたんだね。」
翠「そうです。しかし私の国では双子はいなくなります。」
僕「どうして?」
翠「双子のままでは不完全なのです。私の国は二人の不完全な力を持つ者より、一人の完全な力を持つ者が必要とされているからです。だから、翠星石は妹を…蒼星石をこの手で…殺して吸収しないといけないのです。」
僕「そうなんだ。負け=死か…実は僕も生き別れの姉を探しているんだよ。(何も後悔する事はないんだ。僕は帝国に復讐するんだ!今更逃げはしない。…)」
翠「奇遇ですぅ。JUMのお姉さんはどんな人ですか?」



僕「…翠星石みたいな姉さんさ。まるで瓜二つ。だって僕も双子の姉さんを殺して姉さんの力を奪う必要があるんだもの…
僕「ねぇ姉さん?」
翠「まさか…」
僕「そのまさかさ。姉さん。僕は蒼星石。」
蒼「さあ姉さん、久々の再会を祝おうよ。姉さんの血の雨でさ。」
蒼星石は眼鏡を外し、旅人から奪った服を脱ぎ捨てた。
蒼「さあ始めよう。今夜は僕らに合わせたように満月だ。」
蒼星石は力を使い、翠星石を彼女のフィールドに連れて行った。
蒼「姉さん、僕は僕らの国をメチャクチャにした帝国が許せないんだ。」
蒼「だから、姉さんを吸収したら真っ先に帝国を荒れ地にするよ」
翠「やめろと言ってやめる蒼星石じゃないです。仕方ないけど殺るです。」
翠「恨むんじゃねぇですよ?蒼星石。姉さんの力を見せてやるです。」
蒼「弱い犬ほどよく吠えるって言うよね。しかも此処は僕のフィールドだよ?姉さんに勝ち目はないよ?」翠「おしゃべりは終わりです。蒼星石。さっさとおっ始めるです。」
真剣な眼差しの二人。
蒼「レンピカ!!」
蒼星石の手には巨大な鋏が握られていた。
翠「出てくるです。スイドリーム!」
翠星石の手には如雨露が。


蒼星石が走って翠星石に斬撃を加えようとする。
翠「盾!」
蒼「ちっ!カードかっ!」
翠星石を囲むように亀甲状のバリアが張られた。
ガシーン!!!空気が震え、蒼星石がバリアの反動で吹き飛ばされる。
翠星石は空間を操る空術を使い、蒼星石の真後ろに立った。
翠「剣!」
翠星石の手に東洋の剣が出現し、蒼星石を突き刺した。
しかし手応えはない。
蒼星石は光を操る陽術で自分の姿をした蜃気楼を作り出していた。
蒼「甘いね。姉さん。僕は二度目は乗らないよ。」
蒼星石は神秘の石・ルーンを使い、己の身体能力を大幅にアップさせた。
ズシャーン!! バキバキ!! グシャ!! ズシュ!!
蒼「…ハァハァ、中々やるね姉さん。」
翠「…ゼェゼェ、蒼星石もです。」
翠「今、私達の国はないです。」
翠「だから、私は蒼星石と一緒に暮らしたいです。」
蒼「…」
蒼「でも、僕もう飽きちゃったよ。」
蒼「そろそろ終わらせるね。」
蒼「オーヴァドライブ!」蒼星石は時間を操る時術の最高奥義である術を発動させ、翠星石の体を切り刻んだ。
翠星石の体は真っ赤に染まり、右肩から下、左膝から下は無い。
蒼「だから言ったじゃないか。僕のフィールドで僕は負けないって。」
翠星石の返り血で全身を真っ赤に染めた蒼星石は翠星石を吸収した。
蒼「思っていたより、ずっとあっけないね。ねぇ姉さん。」
蒼「僕達、やっと一緒に為れたね。僕嬉しいよ。」
蒼星石は自分の頬を伝う涙に気付いていない。



至高の術師になった蒼星石は空術で帝国に赴き、破壊の限りを尽くし、文字通り帝国を荒れ地にした。
蒼星石が破壊したモノ…
人…建物…様々だった。

こうして蒼星石は女神になった。破壊と絶望を運ぶ女神に。
のちに人は蒼星石をこう呼ぶ…“ブラッディーヴィーナス”と…


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