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水銀燈は研究所から抜け出してからというもの、当てもなく彷徨う日々を送っていた。そして、
そんな中、自分に秘められている力に気付いた。人間から勝手に力を奪うことが出来る能力である。

水「ふん…人間から力を奪うなんて、これじゃ益々悪魔みたいじゃないのよぉ…」

天使なら人間に力を分け与えそうだが、自分はその正反対に力を奪う…
水銀燈にとってそれが益々自己嫌悪感を増幅させる原因であった。

水「…アリスは力を分け与えることが出来るのかしらぁ…」

水銀燈はそんなことを考えながら一人彷徨い続ける…

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水銀燈はとある教会に来ていた。当てもなく彷徨うのに疲れ、ここで一休みしようと
思ったのだ。しかし、それと同時に、もうこれ以上彷徨う必要などあるのか?
いっそのこと死んでしまえば…そうすればもう悩むことも無くなるのでは?
そんなことも水銀燈は思うようになっていった…

水「…もう、疲れたわぁ…」

水銀燈はそのまま眠りに就こうとした。そのとき…

?「…天使さん?」

水「誰!?」 ?「きゃっ!!」

水銀燈は突然誰かに話しかけられ、思わず大声を出してしまった。

水「貴方は誰なの?」
?「あ、あの、私の名前はめぐって言うの。この教会の近くの病院に入院してるの」

その話しかけてきた少女は、「めぐ」と名乗った。彼女が言うには、ここの近くの
病院に幼い頃からずっと入院しており、偶に病院を抜け出してはこの教会に来ているらしい。

水「ふ~ん…それで、何しにここに来てるのぉ?まあ、大方病気を治して欲しいとかでしょうけど…」
め「ううん、そうじゃないわ」
水「あらそう…じゃあ、何をお願いしてるのよ?」
め「天使さんにね、早く私の命を持って行って下さいって、お願いしてるの」
水「はぁ?貴方何を言ってるの?」

この子は何を言ってるの?天使に命を持って行って欲しいなんて…
水銀燈はめぐが言った事に耳を疑った。命を奪うのは、普通悪魔とかの仕事だと思うのだが…

水「貴方…変わってるわぁ…」
め「そうかな?私はそうは思わないけど…それより貴方…」
水「なぁに?」
め「貴方…天使さんでしょ?」
水「はぁ?貴方何言ってるのよ…」

め「だって!!その背中に生えてる翼、どう見ても天使さんのものでしょ!?」
水「こんな真っ黒な翼の天使なんて居るわけないじゃない…本当におばかさぁん…」
め「そんな事ないわ!!貴方はきっと天使さんよ!!私の黒い天使さん!!」
水「黒い天使?何よそれ、馬鹿じゃないの?それは天使じゃなくて悪魔って言うのよ」
め「そんな事ないわ。あ…そういえば、まだ貴方の名前聞いてなかったわね。教えて、天使さん」
水「なんであんたなんかに…」
め「ねぇ教えてよ~。私はもう名前言ったんだから、今度は天使さんの番でしょ?」

めぐは水銀燈に構わずにそう続けた。水銀燈はそんなめぐの様子に観念したのか、
仕方無しに名乗ることにした。

水「私の名前は水銀燈よ」
め「水銀燈…素敵な名前ね!!やっぱり天使さんだわ!!」
水「はぁ…」
め「ねえねえ!!これから私の部屋に遊びに来ない!?部屋って言っても病室だけど…」
水「はぁ?」
め「ねえいいでしょう?」

冗談じゃないわよ!!水銀燈は最初そう思った。しかし、これから先何もすることはないし、
何をしたらいいのかも分からない…だったら、少し位この子と一緒に過ごすのも悪くない…
水銀燈はそんなことも思った。それに…

水(黒い天使さんねぇ…私のことを天使と呼んでくれるのは、この子以外いないでしょうねぇ…)

天使と呼ばれて少し嬉しかったりもしていた。今まで自分は悪魔だとばかり思っていて、きっと
人間も私のことを悪魔だと恐れるだろうと思っていた。なのに、この子は私のことを天使だと言った。

水「そうねぇ…少し位ならいいかもしれないわぁ」
め「本当!?ありがとう天使さん!!」
水「但し、私は気が変わったら直ぐに出て行くからそこのところよろしくねぇ」
め「分かったわ!!それじゃ早速行きましょ!!」
水(…本当に分かったのかしらぁ?)

こうして二人は出会ったのだった。そして、この出会いが水銀燈の運命を大きく動かすのだった…

『水銀燈の逆襲』第二話~出会い~ 完

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