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GWも終わり、
今日から学校です。

巴「おはよ~」
翠「おはようです」
蒼「おはよー」

…戦いの日々の始まりです…。

巴「おはよう御座います」
母「おはよう。3人とも、頑張ってね!」

…ABCとイヤでも顔を合わせなければならない日々が始まるです。

翠「それじゃ、行ってくるです」
蒼「行ってきまーす」
母「行ってらっしゃい」

…改めて気を引き締め直し、家を出発しました。

──さて。
ABCの言う事を少しでも信じた私が馬鹿でした…。
そろそろ徹底して叩き潰さないと、ジュンは永遠に苛められるままです…。

ついこの間、ABCを追い掛けて家に帰った時に、ばらしーたちが言ってたです。

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薔「ジュンが熊みたいな人に撮られてたよ」
金「デジカメで」
翠「デジカメは分かりますが…熊?」
雪「眉毛がありませんでしたの…」
薔「それで、頭がつるっつるの人!」

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翠「…」

絶対Cのクソ野郎です。
あいつらの家は向こうの小学校区内としか知らないので、
その件について家まで押しかけて問い詰めることは出来なかったです…
くぅ~~~!

それで、きっとジュンに口止めを強要してやがるんです。
『この事を言ったらまた病院送りにするぞ!』とか何とか言って…!
ジュンは何も言わずに家に帰っていきましたからね…。

…今日それを持ってきてたら全力でぶっ潰してやるです。

蒼「また黒板に落書きしてるんだろうなぁ…」
巴「そんな事して、何が楽しいんだか…」

今日からジュンの家を経由して学校に向かうことにしました。
中学校とは逆方向なんですけど、
ジュンを元気づけるためと、
ABC勢力と戦うべく士気を上げるために…と
蒼星石と巴とで相談して決めたです。

──で、あっという間にジュンの家に着いたです。
まぁ、逆方向って言ったって近いので全然関係ないですけどね。

あ、ジュンが2階の部屋からこっちを見てるです。

じゃあ私も思いっきり手を振ってやるです~。

──お~い!

翠「解決したら絶対学校に来るですよ~」

…ジュンは手を振るだけですか。

蒼「あんまりそれを大声で言うのも、どうかと思うよ」
翠「…あっ。そうですね…」
蒼「…」
巴「…じゃ、そろそろ行かなきゃ。あいつらが来る前に」

…じゃあ、ジュンも元気そうですし、学校に行くですか。

~~~~~

学校に着いた頃にはまだ誰もおらず、
ABCは今日は3人揃ってギリギリの時間に登校してきたです。
まぁ、黒板に落書きされてないだけ今日は気分がいいです。
あと、お母様がいよいよ梅岡に“物申す”はずなので、
それも合わせて今日は気持ちよく授業に臨めそうです。

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──1時間目が終わったです。
休み時間にまた信者を増やそうとするんでしょうね。
ABCは…

A「はい、全員集合!」

ま~た始まったです…。

C「ちょっとこれ見てくれよ。裁縫ヲタクの写真なんだけどw」

…。

B「幼女と戯れているロリコンの図…かwww」

…やっぱり持ってきたですか!
しかもわざわざ焼いてきたですとぉ?

翠「ちょっと見に行ってくるです…」
S「いや、お前は危ないから俺が偵察に行く」
T「じゃあ代わりに俺も行く」
翠「でも翠星石はあいつらをボコボコにしてやったですよ?」

──凍りつく空気。

どうしたですか?
あいつらの暴走を制止しようとは思わねぇのですか?

翠「もう我慢ならねぇです。ちょっくら殴り込みに行ってくるです」

…次こそは再起不能にしてやるです──

e「…ちょっと待って!」

…何ですか?
少ししか待てねぇですよ。

e「それ、いつの話?」
翠「ゴールデンウィーク中の話です」

またみんな固まったです…。

U「…まぁ、お前もジュンをボコボコにしてた時期があったからな…」
翠「…」

このタイミングで去年の話ですか…。
忘れたい話ですのに…。

U「幼稚園の頃からの幼馴染で、今までずーっと支えあってきたお前を
  あいつが嫌いになるわけないだろ…」
翠「あんな事言われてるのに気づいたら、誰だって怒るですよ!」
U「そうじゃなくて…」
翠「そうです!」

…わからん奴ですねぇ!

U「だからあれは照れ隠しなんだって──」
翠「あれのどこがそれなんですか!?──」
k「はいはい、仲間割れはそこまで!」
S「つーか、まだ和解してないのかよ」
翠「……ですぅ」

みんなため息をつきやがるです…
何か翠星石も急に悲しくなってきたですぅ。

学校でジュンが何度謝りに来ても、
今まで一切それを受け入れてきませんでしたね…。

だって…思い出せば思い出すほど腹が立つんですから、
どうにも受け入れ難かったんです。
でも何だか切なくなって…

人が大勢いるところで大泣きなんてしたくないですし、
お互いの家にいる時も、暗黙の了解であの事は口にしませんでしたし、
でも…あいつはすっかり暗い人間になってしまって…。

T「何で…」
翠「…」

──ジュンをヒッキーにしてしまったのは、私…

…。

k「はいはい!みんなで問い詰めないで…」
e「可哀想…」
U「…」
S「…」
T「…」

もっと早くに受け入れてやれば、ABCに苛められても、
逃げ場を確保できて、ヒッキーにならずに済んだかもしれないですのに…

テレビとかで引き篭もりの特集をやってるのをチラッと見たりはしたんですけど、
こんな身近にいるジュンがそれになるなんて…

S「──とにかく、俺とTとで見に行ってくるよ」

とりあえず、奴らの仲間が集まってる教室前方にはSとTが向かいました。

k「今日は話し合う必要がありそうね」
U「ジュンとな」
翠「…わかったです」

…しっかし、みんな興味津々でABCの周りに集ってやがるですねぇ。
ケラケラ笑ってる奴なんか、とっととくたばればいいですのに…

T「おい!これ翠星石の妹たちじゃねぇか!ざけんじゃねぇぞ!」

…おぉっ!ナイスアピールです!
ドキドキ

A「あぁ?何か文句あんのか?ロリであるのには変わらんだろ」

写真を見て首をかしげる子を見てると、
大体は同じ小学校だった顔ぶれですね。

S「…大げさに言って、イジメの正当性でも主張したいのか?」
C「なになに?お前、やろうっての?」

…おぉおぉ。
険悪なムードになってきたです…。

蒼「…この集まり、何?」

教室の後ろのドアに蒼星石と巴が来たです。

蒼星石とも巴とも、私がABC討伐派に入ってから、
隔絶感などすっかり消えてなくなってしまったですね。

翠「ジュンが金糸雀たちと水鉄砲で遊ぼうとした時の写真を使って、
  ロリコン主義者だと洗脳しようとしてやがるです」
蒼「…」

…蒼星石は顔をしかめたです。
そらそうですよね…

巴「…やるしかないのかもね」

…さぁさぁ、教室前方の空気がますますピリピリしてきたですよぉ~。
翠星石も向かうですかね。

B「おい、先公来たぞ!」

おやおや…。
Bの声ひとつでみんな散ってしまったです。
また一つ、爆弾を抱えたままになったですか…。

チッ

~~~~~

──臨時の部活が終わったです。
ずっと1時間目の件のことを考えてました…。

何か今日は梅岡だけでなく、いろんな先生が1組の周りをウロウロしてたので、
大騒動に発展することなく1日が終わってしまったです。

…あの写真のこと、
幼稚園や小学校が一緒の人で、私と蒼星石とジュンの関係を知ってる人は、
こちらの仲間入りですね。

今日をもって小学校の校区ごとの派閥がクッキリと出来上がりました。

あいつらは実にいい感じで墓穴を掘ってくれたです。
デジカメも壊さずにいて、ある意味正解だったようですね。

あと、さっきお母様と電話で話しましたが、
今日の放課後にしっかりとイジメの件で話し合ってきたようですし、
いよいよ外堀は埋められたって感じがするです。

これで、ジュンの復帰へのカウントダウンが始まったのも同然ですね~。

ピーンポーン

翠「…」

2階にでもいるですかね…あ、ジュン。
…ん~?ちょっと待ってろっていうジェスチャーですか?
待ってやるですけど、あんまり遅いと連打──
──しない約束でしたね。確か…

今日は…去年の件で和解をするという目的もありますし…。
どうやって和解の話に持っていきましょうか…。

~~~~~

──う~ん…
それにしても、待たせる人間ですねぇ。あいつは。
…もう1回押してやるです。

ピーンポーン

──ま~だで~すかぁ~?

…ガチャ

ジ「おかえり」

おっ…おかえり?

翠「…たっ…ただいまです──」
ジ「…」

~~~~~

──おかえり…ですか。

…。

おかえり。

ただいま。

…う~ん。

このガランとした家の中にジュンと私がポツンと…。

ジ「──何か飲むか?」
翠「そんな…別にいいですよぉ」
ジ「いや、麦茶ぐらいは飲みたいだろ?
  今日は5月にしては暑いとかテレビで言ってたぞ?」
翠「…そうですねぇ。ジュンがそこまで言うなら…」

ジュンからグラスに入った麦茶を1杯受け取って、
少し口にしました。

翠「ありがとうです」

…私は考えたです。
もし私が、独りこの家でヒッキーとして生活するなら、どうなるか。

…翠星石は…向いてないですねえ。ヒッキーには。
普段からあれだけ大人数で囲まれて生活してる限りは、
いきなりこういう環境で生活するとなると、寂しくて泣いてしまいそうです…。

ジュンは寂しいって思わないんですかね?
まぁ思ってないからヒッキーになれるんでしょうけど…。
こんな環境にいたら、そりゃますます性格も暗くなるでしょう…ね。

でもジュンは完全にはヒッキーじゃないはずです。
こっちの家にはよく遊びに来ますし、
街にも行けましたし…。
明るさを取り戻すチャンスだってあるです!

さっきのジュンの発言だって──

──はっ!
危ねぇです…。
ぼーっとしてるところをジュンに突っ込ま…

…おめぇもぼーっとしてやがるですかw

翠「──何をぼーっとしてるですか?」
ジ「…ん?あ…いや、ちょっとね」
翠「“ちょっと”って何です?」
ジ「…何でもないよ」
翠「…」

逃げられました…。
少しくらいなら話してくれたっていいですのに…。

ジ「…で、今日の学校はどうだったんだ?」

…こいつの応対、何か癪に障るですぅ…。

翠「…」
ジ「…」

…まぁ…仕方ないですねぇ。

翠「こっちで下の4人と遊んでたときの写真を見せびらかしてたです」

もちろんABCの話です。
ばらしーたちから聞いた時から想定はしていたのですが…。

ジ「やっぱりな」

…は?

翠「…」
ジ「そうなると思ったよ」

たっ…他人事扱いですか…?
これは酷いです──

翠「…じゃあ何で翠星石にその撮られたことを言わなかったんですか?」
ジ「…」

ポカンとした顔すんなです!
いやいやいや…何て野郎ですか──

翠「何で何も言わないんですか?」
ジ「…」

ジュンが自ら何も口にしない、
メールでも一切そのことを伝えてこない…

翠星石はあいつらに脅されて何も言えないものだと思ってましたよ。

翠「おめぇの事なのに、何でばらしーたちの方が先に伝えに来るんですか?」
ジ「…」

この分だと、ただ翠星石と話すのが面倒だから戦闘放棄──
──もういっそ、ABCを野放しにして一生ヒッキーとして生きていくとか、
そんな理由で何も言ってこなかったと受け取るですよ!

翠「おかしいです!何で今日の今まで私に言わなかったんですか?」
ジ「…別に…撮り逃げされたら…無理だろ」

何ですとぉ?

…もう思わずテーブルをバン!と叩いてやったです。

翠「そんなだから水銀燈が怒るんですよ!」

逃げてばかりじゃ永遠に攻められるですよ?
苦しいまま過ごす事になるんですよ!
分かってるんですかね?…このチビ人間は…。

ジ「い…」

…何ですか?
まだ反論するですか?
そういう甘え方をされるのは好きじゃないですよ!

ジ「…お前に言ったところで何も──」
翠「そーですか!翠星石はやっぱり世話焼き過ぎですか!お荷物ですか!」

…今の発言は…本気ですよね?

たとえ去年の発言が照れ隠しだとしても、
今のは本心ですよね?

で・す・よ・ね?──

…いい加減にしないと思いっきり引っ叩くですよ…?

ジ「…お前?何か学校であったのか?」
翠「…」

はぁ…。
ここまで来ると、むしろ呆れてくるです…。

ジ「…」
翠「…」

そういや、ジュンはいっつも私に聞いてばっかりで、
自分の事はあんまり言わないような気がするです。
大抵は翠星石から聞いて、ようやく口を開く感じですし…?

──ま、好きにしやがれです。
翠星石なんて、どうせ信用なんかされてないですよ~だ。

ジ「どうしたんだよ?」
翠「…ジュンが何も教えなかったんですから、翠星石だって何も言わんですっ!」

どいつもこいつも…!

…。

もう…抑えきれんです…。
さっさと…さっさと帰ってやるです!

~~~~~

──っぐ…。

ったく、誰のためにABCと戦ってるんだか分かんなくなっちまったです…。

…しばらく、ジュンとは距離を置いてみた方がいいですかねぇ。
ホント空回りしてる気がしてならないです。
ジュンには優しくしすぎました…。

あいつを街に引っ張って連れて行ったのは間違いだったかもです…
今やそれのおかげで、胡坐までかき出したじゃないですか!
水銀燈もそりゃ怒りますよ…。
見通しが甘すぎました…。
やっぱり少しは自分も戦うという気迫を見せてほしいものです。

──決めたです。
ちぃとばかりそっとしておいてやるです。
少し寂しいですけど、たまにはこういうのも必要ですよ。きっと。
ジュンも、そして翠星石のためにもなるはずです。
お互い、冷静に自分を見つめなおす絶好の機会でしょうから──



…ね。
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