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ジ「退院おめでとうめぐ。これお祝いな」
め「ありがとうジュン君。フルーツとか嬉しいわ」
ジ「闘病生活を戦い抜いたご褒美ってヤツさ。そういえば、さっそくペットを飼ったんだって?」
め「そうなの。ずっと飼ってみたいなーって思ってたから、退院を気に思い切って」
ジ「へ~。それで?何飼ったんだ?」
め「う~ん、拾ったから詳しくは解らないの」
ジ「あ、捨てネコか何かか?」
め「そんなところ。今はまだ怯えてるみたいであんまり言う事聞いてくれないけど…」
ジ「あー、捨てられた動物ってそういう事あるよな。可哀相に」
め「でも愛をもって調教すればきっと心を開いてくれると思うの」
ジ「そうだな。頑張って…て、なんかガタガタ音がしないか?」
め「あら、もう起きちゃったのね。ジュン君悪いんだけど…」
ジ「ん、じゃあまた。言う事聞くようになったら見せてくれな」
め「ええ。じゃあね」
バタン。
め「さて、と…」
ガチャ…


銀「んー!!ん~~~!!!」ガタガタガタ

 




め「じゃ~ん!どうかしら水銀燈。似合う?」
水「…なんでいきなりレオタード?」
め「ん~、やっぱりそろそろ私の新しい一面を開拓しようかなって。それでまずは優雅にバレエや新体操をやってみようかな~と。で、この姿どうかしら」
水「え、ええ…いいんじゃないかしら…(流石病人だけあって体も細いし色も白いわねぇ…まるで妖精みたいな…じゅる…はっ!生唾が!いけないいけない、私はノーマル。私はノーマル…)」
め「ありがとう水銀燈。よし!じゃあ早速開脚でもして柔軟性をアピールよ!ほっ!」
水「アピールって、貴方体柔らか…」

グギッ!ブチブチブチィ!!!

ジ「で、骨盤骨折に肉離れの全治3ヶ月、と…」
水「ごめんなさい…私が止めるべきだったんだわぁ…」
め「う~~ん…痛い…痛いいいぃ~…」

 



「来週はジュン君が来る日。私の知らない事を教えてもらう日…」

「でも私はあの子よりお姉さんなんだから、初々しいだけじゃだめよね…」

「どうしようかな…うん、やっぱり初めては自分でしよう。痛いかもしれないけど…ジュン君を血で汚しちゃうのはイヤだもの」

「前に水銀燈から借りたヤツがあるけど…うそ、こんなのが入っちゃうの!?あの穴に!?う~ん…怖いなぁ。でも、私はお姉さんなんだから…!」

「んっ…くっ…あ、入りそ…痛っ!」

「やだ、血が出ちゃった…まあ初めてだから当たり前よね。よし…今度こそ」

「ふっ…ああ…んんん…!あはっ…!入った…?入ったの?あはは…凄い…ちゃんとすっかり入っちゃってるわ…これでジュン君にも…」

ガラガラガラ…
「めぐちゃん、検温の…ちょ、めぐちゃん!?」
「うふふ…見て、佐原さん…ホラ、こんなにすっぽり入っちゃったのよ…」
「あらやだ…血が出てるじゃないの…」
「初めてだもの。でも、これで…」


め「ジュン君にお裁縫習う時もバッチリね。やっぱり私は女の子だもの。こういうジャンルで男の子に頼りっぱなしは女が廃るわ」
佐「糸通しくらいで大袈裟ねぇ。ほら、指見せて。消毒とバンテージ貼ってあげるから」
め「いいた…あ、なんか努力してます~!って感じがするわね。よし、もう一度!」

うん、糸通しなんだ。すまない。




め「はい、水銀燈。朝のお目覚めMEGUミルク♪」
水「…ねぇメグ?前から思ってたんだけど」
め「あら、なあに?」
水「MEGUミルクって言ってるけど、貴方母乳なんか出ないでしょぉ?」
め「・・・」
水「・・・」
め「やだわ水銀燈…忘れたの?ホラ、私と貴方の子供よ」
ジ「おぎゃー」
水「へ?…ええええええーーー!?!?」


水「う゛~ん…う゛う゛~ん…どうしてぇ…う゛~ん…」
め「ふふっ、気持ち良さそうに寝てるわ。きっと幸せな夢を見てるのね」




銀「む…妙に小腹が空いたわねぇ。あまり寝る前に食べるのは良くないけど…このままじゃ寝付き悪そうだしぃ。あら?そもそも何か食べるモノあったかしら?」
タタタタ、ガチャ
銀「え~~と、牛乳…卵…豚肉…お豆腐…めぐ…まいたけ…あ♪プリンがあるじゃなぁい♪いっただきぃ♪」
バタン。
銀「えっとそれからガムテープガムテープ…これでよしっと。うふ♪プリンいただきまぁす。…ん~、んまい♪」
コト。タッタッタ。
銀「さて、また歯を磨いて寝るとしましょうねぇ~」
パフ。
銀「おやすみぃ」

ガタガタガタ…アレ!?ア、アカナイ!ガタガタガタ…ダ、ダレカー!ガタガタガタ…スイギントー!タスケテー!ガタガタガタ…




コツ、コツ、コツ
佐「はぁ…夜の見回りは疲れるわね~…あら?」
き…い…
佐「声?あれは…あ、メグちゃんの部屋ね。まったく夜更かししてー、もう」
好き…嫌い…
佐「花占いかしら。きっとお相手は水銀燈さんね。あれ、でもお花って今は無かったような…」
ガラガラ
佐「メグちゃん、夜更かしは…」
ポタ…ポタ…
め「好き…嫌い…」
佐(点滴の…雫で…!?だってあれ…あと3時間は持つのに…!?)
ポタ…ポタ…
め「好き…嫌い…」
ポタ…ポタ…
め「好き…嫌い…」
ポタ…




sinineta 

-最後に、海が見たい

彼女がそう言ったから僕は彼女を連れて病院を抜け出した。色々と準備して、彼女を抱いて、走る。途中、一瞬だけ佐原さんと目が合った。

-行ってきます
-気をつけてね

僕達は、海へと向かった。

「ふうん…黄色いのね、海。赤…かな?」
そこは浜辺。僕の腕の中で彼女が呟く。
「夕方だからな。昼は青いよ」
「そう」
さして関心も無さそうだ。いや、縁が無いのを自覚しているのだろう。彼女の海は、今目の前にあるものが全てなのだから。
「あーあ、もっと色々二人でしたかったのになぁ。ジュン君が奥手なのが原因ね」
「…ごめん」
僕が告白したのは二週間前。解っていたけど、告白した。知っていたけど、告白した。そして、『遅いわ。バカ』と言われた。
「まぁ私自信予想外だったからね。こんなに早いなんてなぁ…残念」
彼女は続ける。
「色々話して、色々な場所に行って。デートして、エッチして。結婚して、子供が出来て…」
まるで、それを見てきたかのように。
「本当はね…?出来るって…信じてたんだ…願っちゃったんだ…」
声が震える。そして、僕を睨んだ。彼女は、怒っていた。
「ジュン君のせい。私がこんなに辛いの。貴方のせいよ。私は昔に諦めてたのに。諦めようとしてたのに」
「…ごめん」
解ってた。なのに告白した。僕は、残酷な人間なんだろうか。
「貧相な語彙ね。死にゆく女に『ごめん』しか言えないの?」
「…ごめん」
今度は彼女は笑った。心から楽しそうに。でも…
「ゴフッ…!」
「めぐ!」
その幸せは、口から出る血によって止められた。
「あはは…どうしてかな…怖いよ…あんなに、当たり前だったのに…怖い、怖いよ…ジュン君!」
「めぐ…めぐ!」
「私まだ貴方に何もして無いのに!色々してあげたかったのに!エッチな事だって…してあげたか…ゴブッ!…あはっ…」
「めぐ!」
「嫌よ!死にたくない!私まだ死にたく…な」
最後は言葉にはならなかった。代わりに出た血を、僕は全身で受け止めた。

そして、海の色が彼女と僕の服色から彼女の髪の色になった頃、海岸に佐原さんが車でやってきた。
「めぐちゃんとね、約束したの」
手紙を差し出された。
「きっと、潔よい最後にはならないだろうからって」
真っ白な封筒。飾り気のない、純粋で、無垢で、ただありのままの封筒。そして、ありのままを綴った手紙。
「今読む?」
「いえ」
今はまだ、受け取れない。だって-
「彼女が、恥ずかしがると思うので」
「…そう」
だって、めぐはまだ、ここにいるのだから。

 



「・・・」
朝起きて最初に確かめる事は、私がちゃんと生きているかと言う事。

手を動かしてみる…よし。
足を動かしてみる…よし。
一度目をつむって頭を回してみる…よし。
そして、ゆっくり目を開けると…ふふっ。
「おはよう。水銀燈」
少し目つきの悪い、10分1の水銀燈お人形。ジュン君に注射器突きつけ…じゃなくて、頑張って頼んで作ってもらったの。ジュン君はやればできる子ね。
「さて…」
さあ始めよう。今日も生きていられた事を喜ぼう。自分の生を、彼女と讃えよう。

め「水銀燈!水銀燈!水銀燈!水銀燈ぉぉぉおおおおおおおおおおおおうわぁぁあああああああああ!!!
あぁああ…あああ…あっあっー!!水銀燈!水銀燈ぉおおおうわぁあああああああ!!!
クンカクンカ!クンカクンカ!スーハー!スーハー!いい匂い…
んはぁあ!水銀燈の銀のロング髪クンカしたいよぉ!クンカクンカ!
あぁあ!間違えたペロペロしたいよぉ!ペロペロ!髪髪ペロペロ!カミカミペロペロ!きゅんきゅんきゅい…」
佐「・・・」
め「・・・」
佐「おはよう、めぐちゃん」
め「ねぇ…佐原さん」
佐「何かしら」
め「他人が見る自分のキャラクターって、自己アイデンティティの確立に重要な意味を持つと思うのね?」
佐「はぁ」
め「けれど毎日の習慣、その人の慣習というのも日常を日常たりえる存在として認識する大切な儀式だと思うわけ」
佐「…それで?」
め「続きやるから出てってくれない?」
佐「…オーケー。グッドラック」
め「イエア」




「ねぇジュン君。私を見て」
「メグ…」
「本当は解ってるでしょう?自分がどうしたいのか。私には解るもの。アナタは真紅さんのよりも私がいいのよ」
「それは…」
「躊躇うのはどうして?いいえ、それも解ってるわ。遠慮してるんでしょ?真紅さんに悪いからって」
「・・・」
「そんなのイヤ。私は許さないわ。ナンセンスだもの。ねぇ…私を見て?私だけを見て?ほら…とても美味しそうだと思わない?」
「ハア…ハア…」
「くすくす…カラダは正直ね。さあ、いらっしゃい。ジュン君の好きなようにしていいのよ」
「メグ…メグ…!」
「さて、どっちにするの?真紅さん?それとも…」
「僕は…」
「ん?なあに?」
「メグの方がいい…」
「ジュン君は正直なイイ子ね。私、そういう子大好きよ。じゃあ早速…」
「ゴクリ…」


め「ノリさーん!カレーの具はポークでお願いしまーす」
の「はいは~い。ちょっとまっててね~♪」
真「ああ…なんてこと…なんてこと!カレーの具は何時だってバード(カラス)と決めているのに…!」
ジ「ごめん真紅。でも正直それはないわ。てかメグのパーティーなんだから自重しろ」
め「カレー♪カレー♪美味しいカレ~♪死にたてホヤホヤ豚さんカレー♪」




め「人間の生存本能ってすごいわね」
J「突然どうしたんだ?」
め「心臓を患ってた時を思い出したの」
J「もう昔の話だな」
め「そうね、昔の話ね」
J「で、それがどうかしたのか?」
め「そういえば心臓を患ってからそれを守るかのように胸が大きくなったなぁって」
J「ただ単に成長期と重なっただけじゃないのか?」
め「・・・夢を壊されるってこういう感じなのね」
J「悪かったな、現実的で」
め「誰も悪いとは言ってないでしょ?」
J「じゃあそれが事実だとしてなんで完治した今もその・・・大きいまんまなんだ?」
め「それはこれの存在意義が変わったのよ」
J「変わった?」
め「そう。守るものからかきたてるものへね」
J「かきたてる?なにを?」
め「あなたの生殖本能をよ」
J「僕は襲わないからな」
め「あら、残念」
J「生憎、こういうのには慣れててね」
め「釣れない人ね。そんな人は私にモテモテよ」
J「気持ちだけで十分だよ」

おわり
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