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高1の夏休み、僕は何となく翠星石たちの家にお邪魔していた。
リビングは丁度いい感じで冷房が効いている、そんな昼下がり。
この日は例のごとく、かの4人衆のうちの2人の遊びに付き合わされていた…。

ジ「何で大量の座布団と布団がここに…?」
雪「遥かな大空にぃ──」
薔「──光の矢を~放つぜぇ!」
ジ「わわわ…やめろっ!飛び掛って来るなぁぁぁぁ!!!…」

薔「I can fly!」
雪「Hey!」ドスッ!
ジ「うっ!…」
薔「You can fly!」ムギュー!
雪「Hey!」ムギュー!
ジ「抱きつくな!w」
薔「We can fly!」ムギューーッ!!
雪「Hey!」ムギューーッ!!
ジ「カッ…ぐるじい!」
雛「もっと!もっと!なの!」
ジ「おいおい雛苺も来たのか…」

薔「I can fly!」
雪「Hey!」ドスッ!
ジ「…(何で僕を倒す?)」
薔「You can fly!」
雪「Hey!」ドスッ!
ジ「こらっ!座布団は…」
薔「We can fly!」
雪「Hey!」ドスッ!
ジ「ふもっ…」
雛「もっと!もっと!なの!」
ジ「わわわ…布団を持って来て何をする気だ!…?」

薔「I can fly!」
雪「Hey!」ガバッ!
ジ「暗い」
薔「You can fly!」
雪「Hey!」ガバッ!
ジ「狭い」
薔「We can fly!」
雪「Hey!」ガバッ!
ジ「重たい…」
雛「もっと!もっと!なの!」
ジ「もう勘弁…(こいつら…今日は何時にも増して元気だなぁ…)」

薔「I can fly!」
雪「Hey!」ドスッ!
ジ「どっちかが乗っかってきたぞ…」
薔「You can fly!」
雪「Hey!」ドスッ!
ジ「2人乗ったな…」
薔「We can fly!」
雪「Hey!」ドスッ!
ジ「あ、軽い…雛苺か」
雛「もっと!もっと!なの!」
ジ「──ん?…何もない」
薔「もっと!もっと!」
ジ「──あれ?」
翠「もっと!もっと!ですぅ!」
ジ「うわあぁっ!!この声翠星石だろ?!すいせ──」

ズドン!

ジ「う゛っ………反則…だ……」
雛「ジュン~大丈夫なの~?」
雪「ジュン?…ジュ~ン!!」

~~~~~~

──僕に覆い被さっていた布団や座布団は全て取り払われた。

ジ「…」
雪「ごめんなさい…やりすぎたかも…」
ジ「……別に…気にしなくていいよ……ただ…最後は重かった…」
薔「ぶっw」

コツン!

薔「あイタっ…」
翠「…ジュン?」
ジ「ん?…どうした?…」
翠「翠星石はお前より軽いです!」
ジ「あぁ、そんくらい判ってるよ。ただ、ばらしーたちと比べるとだな──」
翠「後で話があるです」
ジ「…え…えぇ?何で?」
翠「…」
ジ「…お前は同い年なんだから、ばらしーたちに混じってやるもんじゃ──」
翠「…」
ジ「それにいい年して“加減”ってものを──」
翠「…」
ジ「そ、そんなに膨れなくてもいいじゃないか!」
翠「問答無用!」

僕は翠星石に引きずられて1階の和室に連れ込まれた。
確かここは翠星石の御両親の部屋だった気がする。
…まぁ見事なまでに押入れの中からシーツやら毛布やらが垂れ下がり、
座布団の残りや、枕などが畳の上に散乱していた。
そして、リビングにある布団は明らかに冬用のふかふかの布団である──

ジ「あぁ…これで怒ってたのか…」
翠「さぁ、片付けやがれです。リビングのやつも合わせて!」
ジ「何で僕が!?」
翠「あの子たちが押入れの上の段に手が届くわけがないからジュンがやるんです!
  しかも、これ全部上の段にしまってあったものですからね!」
ジ「…」
翠「もちろん、あの子たちには後で翠星石がた~っぷり説教してやるつもりです?」
ジ「…そうか」
翠「ホッとするなです!」
ジ「わ…わかったよ…」
翠「…んもう、じゃーない野郎ですねぇ。翠星石も手伝ってやりますよ…」
ジ「お!やった!」
翠「ジュン!調子こいて安心すんじゃねーですよッ!?」
ジ「あ、悪いw」
翠「ふん……さ、始めるです」

再びリビングに目を遣ると、主犯格の3人は既にどこかへ逃げていた。
危険察知能力も相当なものがある。毎日鍛えているんだろうか…?

──そんなことを考えながら翠星石と協力し合って布団を片付けていると、
あることが気になってきた。
ほんと些細なことなんだけど、忘れないうちに翠星石に聞いてみた。

ジ「実は翠星石も途中から合流して布団被せてただろ?」

…聞いた瞬間、わずかに口元がニヤッとしたように見えたが、
この件に関して、翠星石はずっと黙殺を貫き通したのだった──

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