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   「第1話」

 むかぁしむかし、ある村に大きな神社がありました。
その神社には一人の神さまが住んでいました。
ところがその神さまには『姿』が無く、誰にも気付いてもらえません。
神さまは『自分の姿』が欲しくてたまりませんでした………


「……ジュン?聞いてるの?」
「……………ん?」
「……絆ックル!!」
「ごふぁぁぁ!」
「…まったく、あきないわねぇ。」
「見ている方は面白いですわ。」

真紅、ジュン、水銀燈、雪華綺晶は小学校の頃からの親友で、高校も同じ所にかよっていました。

夏休みの前半も過ぎたこの日は、遊びに出掛けた帰りに近くの喫茶店に寄ったのです。

「はぁ…、いい?
一週間後の鹿毛酉神社のお祭りは夕方6時に集合よ。」
「はいはい…。【宵祭り】と【本祭り】の2日とも同じ時間か?」
「【本祭り】は5時にきらきーの家よぉ。浴衣着るんだからぁ。」
「ジュン様の分も用意しておきますわ。後でサイズを教えてくださいね。」 

鹿毛酉(かけとり)神社はこの街に古くからある神社で、周りを大きな林で囲まれて住宅密集地の真ん中に小島のように建っています。

鹿毛酉神社の祭りの歴史は古く、江戸時代の頃は10年に1度の雨乞いの為だったのですが、この地域が住宅街になった60年程前からは毎年行われるようになりました。

祭りは
前日の【宵祭り】
当日の【本祭り】
翌日の【明け祭り】
の3日間かけて行われます。

今年は丁度10年目、いつもの年よりも大掛かりに行うとの事で、1週間前なのに早くもお祭りムードが漂っていたのでした。 

この4人も

「今年こそは、水銀燈に射的で勝ちたいのだわ。」
「あらぁ?、去年張り合ってぇ、特大くんくんぬいぐるみ取り損なった負け犬さんは誰かしらぁ?」
「あれは貴女が身を乗り出すなんて卑怯な事をしたからよ!」
「そうよねぇ♪お子様体型には届かないしぃ、真似出来ないものねぇ♪」
「な、なんですってぇ!!訂正しなさい水銀燈!!」

「ジュン様、2人を止めないのですか?」
「恒例だしな。触らぬ神に祟り無しっていうだろ?巻き込まれたくないな。」
「それもそうですわね。
ああ、それにしても出店が楽しみですわ。焼もろこし・焼きイカ・お好み焼き、綿アメ・かき氷・フランクフルト!!」
「よだれ垂れてるぞ。今年は店ごと食い潰すのはやめろよ?」
「ジュン様こそ、ヒモくじ屋にいちゃもんつけるのを…」
「あ、あれはおかしいからだよ!絶対ゲームとかヒモ繋がってないに決まってるんだ!」


すっかりお祭り気分で、浮かれてしまっていました。

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