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昨日はあれから、大変だったな。
結局姉さんがジュン君を泊めちゃったんだ。
「お前は蒼星石と一つのベッドで寝てろですぅ♪邪魔するほど翠星石は野暮じゃないですよ♪」
とか言っちゃって。

結局、ジュン君はリビングで寝たんだけどね。
はぁ…ちょっと残念かな…って!僕は何を考えてるんだ!
いや、でも、ジュン君と一緒に寝たかったけど、そういうのにはまだ早くて…!つまり僕は…ああっ!

こほん。

今日はバスケの大会の日。
僕ら3人は、みんなで朝早く家を出た。
姉さんの、初めての手作りのお弁当を持って。

「♪♪」
僕らの先を歩く翠星石。
素直じゃなくて、でも強くて真っ直ぐな、僕の姉さん。
新しいところに進むときは、いつも手を引いてくれた。

「翠星石!車来てる!」
慌てて翠星石の腕を引くジュン君。
僕の愛する人。この一言に尽きるんだと思う。

「あ、ありがとですぅ…」
ああ、二人して見つめあったりなんかしちゃってさ。
今ならはっきり言える。僕が感じている感情は「嫉妬」そのものなんだと。

はっきりこういうんだ。僕は…ジュン君の彼女なんだから。
「…ジュン君?その手はもう離していいと思うけど?」

慌てて離れる二人。
そんな二人をすこし冷ややかに、でも極上の笑顔で眺める僕。蒼星石。
ジュン君の恋人。翠星石の双子の妹。
二人が大好きさ。比べたりなんか、絶対にできないんだろう。

大会は、体育館の広い、僕らの通っている学校で開かれるんだ。
ここ数日、いろいろあった学校で。
本当にいろいろあった。
でも、そんな出来事は、本当に大切なことを崩したりはしなかったんだ。


僕らは、いつものように歩いている。そう、いつものように。
はぁ。姉さん、わざとジュン君から離れて歩いてるよ。でも…楽しそう。
となりにはジュン君がいて。
てを繋いで。そして…
もう一人、笑顔の翠星石。
幸せって、こういうことなんだよね?
せせこましい世界の中でいろいろあったって、皆が笑顔でいられること。
さあ、今日も頑張るぞ!姉さんのお弁当も楽しみだな!


歩いていて、ふと見えたのは金色の影。
浮かぶのは碧く碧く、輝く二つの円。

「おーい!真紅!」


土曜日の朝。仲良く歩く四人。
全く元気な、寄り添う三輪の花。そこにはもう一輪、新しい花が咲いていて。
そんな。そんな、景色。

四人の新しい始まりの、景色。
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