あの世に嫌われているけどじゃいじゃいじゃい
「じゃいじゃいじゃい」
いんとぅーざないっ
「ざっつおーらいっ」
水銀燈「元気ねぇ…入院中なのに…ねぇ…」
「いいじゃないか」
そうよ、じゃいじゃいじゃいよ
水銀燈「あのねぇ…貴女達がJIVE INTO THE
NIGHTにハマってるのはわかるわぁ…」
から一緒にじゃいじゃいすればいいじゃないじゃい
「それがいいじゃい」
水銀燈「語尾にまでじゃいがつくなんて…重症じゃいじゃい」
移ってるじゃないじゃい
水銀燈「認めたくないわぁ…」
「あはは」
くすす
「さ~て、ちょいと屋上行ってくるわ」
あら、荷物でも持って、引っ越すつもり?
「さてどうでしょうね」
-ガタン
水銀燈「最近、彼はいつも屋上ねぇ…」
何してるんだか
水銀燈「気にならないのぉ?」
彼は何考えてるか私にもわからないし…それに…
水銀燈「それに?」
何だか邪魔しちゃいけない気がするから…ね
水銀燈「純情ねぇ…」
何とでも言いなさい
水銀燈「おや手厳しい」
♪~Country road take me home to the place I'll belong~
水銀燈「綺麗な歌声ねぇ…」
彼だよ…きっと…
水銀燈「何でわかるのぉ?」
昔、昔ね…彼が入院したばかりの時…彼がいつも口ずさんでいた歌だもの
水銀燈「へぇ…意外ねぇ…彼が」
水銀燈の前じゃあああだけど、私と二人きりの時は結構静かなのよ
水銀燈「嘘みたぁい」
でしょ? でも、そんな彼が大好きなんだけどね。私は
水銀燈「一人の男性としてぇ? めぐ」
え? いや友達としてだよ。あはは、やだなぁ、もう
水銀燈「めぐ…素直になりなさぁい。貴女は彼が好きなんでしょう?
異性として、一人の男性として」
…ええ、そうよ。私は彼が好き
私に生きる意味を教え、私の考えを変えた彼が好き
水銀燈「よくできましたぁ」
-ガタン
「やっほ」
あ、帰ってきた。歌声が病室まで聞こえていたわよ
「うっわ、恥ずかしい」
ねぇ…
「ん?」
今度…機会があったら…私も一緒に歌を歌わせて
「そんな事か…お安いご用だよ」
ありがとう
「わっ…急に抱きつくなっての!!」
いいじゃないじゃい、減るもんじゃないし
「そうだけどさ…少しは考えようぜ…」
えー、君は私が嫌いなの?
「いや、そういう意味じゃなく…何というかさ…無闇に抱きつかれるのは…ね、水銀燈も居るし」
何言ってるの、私だって好きじゃなければ抱きつかないよ
「え…それって…」
か、勘違いしないで…単に好意に値するだけで…
「だよ…な」
う…うん
ああ、何で私は素直になれないんだろ…
こうやって反省している間に、私は彼を思っている
この張り裂けそうな気持ち…私が死にそうになったら、君が原因だよ
私にどう頑張っても治せない【病】を植え付けたんだから
あの世に嫌われているけどじゃいじゃいじゃい・完