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雛「今日はーイチゴジャムをつけるのー♪」
金「カナはタマゴサンドかしらー」
雛「真紅はパンケーキ?イチゴジャムをつけたらおいしそうなのー」
真「ほら、時間がないのだから早く食べなさい!」
現在、昼休み……ではなく二時限目が終わった後の休み時間。乙女達は所謂早弁中である。
水「フフフ……真紅も今では普通に早弁ねぇ……」
真「貴女だっておにぎりを食べているじゃない。お互い様よ」
水「ウフフフフ……そう言えば貴女、前に間食ばかりしてって私に言って、その次の授業で盛大にお腹を鳴らしてたわねぇ」
真「た、たった一度の事をいつまでも言わないで頂戴!」
水「あの時の貴女、とっても美しかったわぁ……お腹はまるで野獣のような音を立てて、それでいて顔は耳まで真っ赤で……」
真「う、うるさいのだわ!」
……そう、その時の音やら姿をよりにもよって隣の席の水銀燈に見られてしまい、現在に至るのだ。
間食はあまり褒められた物ではないが、しんと静まり返った教室で腹の虫に合唱された方が、乙女のプライドはズタズタだ。
雛「……あれ? 蒼星石達はまたおむすびなの? たまにはパンにすればいいのにー」
蒼「うん、だっておにぎりの方が僕のお茶にも合うしね」
翠「私はどっちでもいいですけど、蒼星石が私の分も作ってくれるから食べてるです」
真「……まあ、それは人それぞれ好きにすべきなのだわ。私だって、紅茶に合うからパンを食べているのだし」
水「あらぁ、私はおにぎりの方が好きよぉ……パンよりもねぇ」
真「……あら、確かに貴女はおにぎりを食べる事が多いわね。でも、それは人それぞれ……」
水「そんな問題じゃないわぁ……おにぎりは、パンよりよっぽどいいのよぉ」
真「……貴女、どうしていつもそうつっかかってくるの?」
いつしか水銀燈は蒼星石達の方へ移動していた。傍から見れば3on3の様相である。
水「フフフ……なら真紅ぅ、ここで決着をつけましょう? おにぎりとパン、どちらが真に間食に相応しいか……」
雛「パンおいしいのー!」
翠「どうせなら関西弁で言いやがれですぅ! ……なんか、チビ苺がそう言うとおにぎりを応援したくなってきたです」
金「そりゃあ、卵かけごはんもおいしいけど……間食ならやっぱりパンかしら」
蒼「ぼ、僕はどっちでもいいと思うなあ……いや、僕はおにぎりしか食べないけどさ」
真「……なんだか変な流れになってきたのだわ。でも、水銀燈の顔を見てると何かムカツクのだわ」
かくして、パン派vsごはん派の宿命の対決は始まった。


真「先手必勝なのだわ。雛苺、そのパンをおにぎり派に向けなさい!」
雛「はいなの!」
翠「うっ……うまそうなイチゴジャムですぅ……」
蒼「ああっ! 翠星石の体がどんどんパン派に引き寄せられていく!?」
真「フフ……ごはんでは決して作れないイチゴ味……パンなら、様々な組み合わせの味を生み出せるのだわ!」
金「すごいかしら!いきなり一歩リードかしら!」
雛「翠星石、一口だけあげるのー。あーんしてー」
翠「あああああー……んぐぅ!」
雛「あー!? 半分以上食べられちゃったの……」
翠「ほへはなはなはいへるれふへー。ひょうほほほろははんはにふいへははんへほはいへふ」
金「一口であんなに頬張るなんて鬼かしら……しかも何言ってるかさっぱりかしら!」
真「でもこれで、早くも私達の勝機は見えたのだわ」
水「あらぁ、おにぎりだって色んな味があるわよぉ。試しにコンビニにでも行ってごらんなさぁい」
蒼「そうだね。この前とろろこんぶを試してみたけど、あれって意外とおいしかったよ」
金「ええっ、とろろこんぶなんておうどん以外に使うのかしら!?」
蒼「今日もそれでおにぎり作ってきたんだけど……一口どう?」
金「わ、私は翠星石みたいに鬼じゃないから、一口だけ……う、うまいかしら!」
翠「やっぱり、おにぎりは手軽でおいしいですぅ。米さえ炊けば自分で作れるからパンより経済的ですし」
雛「ああっ、翠星石が裏切ったのー!」
金「今度は自分のおにぎりを食べ始めたかしら……本物の鬼かしら……」
真(雛苺、食べられ損ね。でもここは黙っておくのだわ……)


水「おにぎりはやっぱり腹持ちが全然いいわぁ。パンよりずっとねぇ」
真「あら、私はパンで十分足りるわ。貴女は食べすぎで胃まで大きくなったのではなくて?」
水「フフ、相変わらず意地っ張りねぇ……でも、そろそろお終いよぉ、真紅ぅ……」
真「な、何を言うつもり?」
水「そう言えば、おにぎりは一つで大体200kcalって所ねぇ……真紅、貴女のそのパン、何kcalあるのぉ?」
真「えっ……なっ、300を軽く超えている……!?」
水「しかも、腹持ちの良さはお米の方が断然いいわぁ……勿体ないと思わない? カロリーが高い方が早くお腹がすくなんて……」
真「そんな……そんな……!?」
金「ああっ、真紅が揺らぎ始めたのかしら!」
雛「真紅、がんばってー!」
翠「うう、カロリー関係の話は耳が痛いですぅ……」
蒼「真紅も意外と気にしてるもんね……」
水「それに、これはある人物の実体験なんだけど……以前間食でパンばかり食べていたその人、いつしか体重が5kg以上増えたんですって」
真「……!!」
水「それで危機感を覚えたその人はパンからおにぎりに切り替えたのよぉ。すると、いつしか体重は元通りになりましたとさ……」
翠「な、なんか妙に生々しい話ですぅ……」
蒼「多分、これ書いてる人の実体験なんだろうね。でも、間食を止めずおにぎりに切り替えたっていうのが……」
真「あ、あああああ……!」
水「あらあら……どうしたの真紅ぅ? 何か身に覚えでもあるのぉ?」
真「……確かに、最近増えてきているとは思っていたのだわ……でも、やっぱり……!」
蒼「……勝負あり、だね」
翠「乙女に体重関係は反則ですぅ。タチが悪いですぅ……」
金「タチが悪いのはそっちも変わらない気がするかしらー……」


雛「うう……でもでも、雛はイチゴが好きだから……」
水「あらぁ、食べてもちゃんと運動してカロリーを使い切れば問題ないのよぉ。それに、何を食べるのも人の好き好きだしぃ」
雛「うにゅ……そうだよね。ヒナ、ちゃんと食べた分も運動するもん!」
金「カナだって、やっぱり好きな物を食べたいかしら! 二人で頑張るかしら、雛苺!」
雛「うん!」
翠「この翠星石も時々なら食べるのを手伝ってやらんでもないですよ?」
金「それは絶対遠慮するかしら」

水「……さて、こっちはもうダメねぇ」
真「……」
蒼(そこまでショックを受けなくても……)
水「……真紅ぅ、これ……」
真「……何なの、貴女の食べかけのおにぎりなんて向けて……」
水「敗者への恵みよぉ。かわいそうだから一口あげるわぁ……新しい仲間に……」
真「……!」
水「おにぎりは、パンみたいに簡単に他の人が横から食べる事がしにくいわぁ……でも、心を通わせた者にはあげられる……」
蒼(いや、確かにつまみ食いとかしにくいけど……)
水「さあ、口を開けて……」
真「……あ、むぅ……!」
水「……どぉ?」
真「……しょっぱい、のだわ」
水「そりゃあ、梅干だものねぇ」

蒼「……全く、君も真紅相手だと妙に張り切るよね」
水「ウフフ……真紅の食べかけのおにぎり……あんなに悔しそうで、しょんぼりした真紅の食べかけ……うむぅ、おいしいわぁ……」
蒼「それが目的か」

余談だが、体重が元に戻ったという話は、ある日インフルエンザでぶっ倒れて寝込んだ後に勝手に戻ったのが真相。
その後間食をこれまでのパンからおにぎりにシフトし、以後体重が増える事はなかった。あと、作者は決して米農家出身じゃない。







真「確かにおにぎりはおいしいのだわ。でも、やっぱり紅茶には合わないというか……」
水「あらぁ、私のヤクルトのカロリーは午後ティーの半分もないわよぉ?」
真「……!!」
水「……じゃあ、また敗者への恵みを……」
真「……ちょびっとしか飲めないのだわ」
水「そりゃあ、ヤクルトだものねぇ。でも、乳酸菌はたっぷりあるわぁ」

蒼「量からしてヤクルトの方がカロリー少なくて当たり前なのに……」
翠「真紅、すっかり騙されてやがるですぅ」
水「ウフフフ……」

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