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ローゼン家の人々

<episode-09 前編 ~the first volume~>

さて姉の紹介も終わったし別の話に移ろう。
今日は六月某日、僕が養子になって十年目だ。
今日は養父のローゼンさんもドイツから帰ってきている。
そして大事な話があるとして僕らを一カ所に集めた。
そしてこんな話を始めた
「ジュン、君の実父から養子になって十年目にこの話をするように頼まれててね。今やっと肩の重荷がとれるときがきたみたいだ。まず一つ目を言おう。君の家族とは近々会えるよ。」
これには驚いた。母さんや父さん、それに姉ちゃんと会えるなんて。
「二つ目は実は養子縁組みなんて組んではいないんだ。つまり君はローゼン家の養子であり、違う存在なんだ。」
これには姉ちゃんたちが大いに喜んだ。それもそうだろう。戸籍上では違う家の人間なのですぐに婚姻届が出せるからな。
ん?今文法的におかしなことを言ってなかったか?
「最後に君が我がローゼン家にて過ごしてきたのは君の失った過去につながるらしいんだ。」
これには心底驚かされた。僕の過去、それは家族が行方不明になってローゼン家にお世話になる以前の記憶のことだ。僕は全く覚えておらず、失われた過去に繋がるというものはこの眼鏡らしい、僕は目がいいのに眼鏡をかけている。
しかしこの眼鏡が
ないと精神にものすごい負担がかかる。
僕の記憶に関係する?いったい何なんだろう?しかし僕の考えを吹き飛ばす声がした。
「ジュン、あなたも弟として十年目なんだからお姉ちゃん祝ってあげるぅ、そしてそのままお姉ちゃんと既成事実つくっちゃわなぁい?」
「ジュン、こっちで翠星石と祝うですぅ、そしたらベッドで…何でもないですぅ!」
「ジュン君、その…僕と話でもしないかな?ベッド脇で…」
「あらぁ、ジュンはカナとテラスで語り合うべきかしらぁ!そのまま楽してズルしてジュンは頂きかしらぁ」
姉たちの誘惑だ。
「ジュン、特別に祝ってあげるわ、あなたのベッドで。光栄に思いなさい。」
「ジュンは雛と一緒に寝るのぉ」
「ジュンと…一晩中…」
「あら、ジュンは私と優雅に一晩を過ごすべきですわ。」

はぁ、大変だ。
そんなこんなた゛パーティーは始まる。カナ姉ちゃんのバイオリンの演奏に合わせて雪華姉ちゃんと約束通り(ep7 参照)踊る。
そんななか暫くしてローゼンさんは僕を呼んだ。
「あっそうだジュン、君に渡しておきたい物があるんだ。ちょといいかな?」
「いいですけど…」
「ありがとう。まずはこの紙だ。これは大事な公的文書だから無くさないように、
次にこのトランクだ、これはなんでも桜田家の家宝の御守りだそうだ。困ったとき、必要なときに開け方を思い出すだろう。と君の実父は言っていた。」
必要なとき? それっていったいいつだ?それに思い出す?つまり記憶は故意に消されたのか?しかしまたも考えごとを姉妹が邪魔する。
「やっぱり中身って大人のオモチャじゃないのぉ?お姉ちゃんと使ってみない?何か思い出せるかもよぅ?」
「ジュン!不潔ですぅ!でもジュンの記憶の為なら手伝ってやっても…」
「ジュン君がこんなものに興味があるなんてちょっとショックだけど…でも、その…僕で試してみてもいいよ」
「ヒナもおもちゃでジュンと遊ぶのぉ!でも大人のってなになのぉ?」
「そのっつまりベッドの上で…エッ……かしら…」
「ジュン、下僕の願いも聞き入れるのも主人のつとめね、あなたがそう望むなら…」
「ジュン…私は…いつでも…OKだよ?…」
「たまには優雅で大胆もいいですわね、素敵ですわジュン。」
「だぁ~!いつそう決まったんだ!しかも義父さんの前だろ!何か言ってやってよ義父さん」
「いやいやジュンが娘の夫だったら一生安泰だな。さすが我が娘たちだ。」
ダメだ、この親にしてこの子ありだ。

にぎやかなローゼン邸の夜は続く。


次の日の朝、ローゼンさんは再びドイツへたった。
いっつも忙しい人だ。
そして僕は再び机の前で頭を抱えていた、家宝の入ったトランクもそうだが今自分を一番悩ませているものはこの紙だ。中には十数枚の公的文書とこれに関する説明書きの紙の束、その一枚目を見て僕は驚愕してしまった。それは桜田ジュン、つまり僕の婚姻が成立しているということであった。
to be continue.

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