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「一つ屋根の下 第五十一話 JUMと体育祭 開幕」



「ふっ……ようやく俺の活躍のときが来たな……」
僕は今、運動場にいる。教室で使ってる椅子に座ってる。太陽が照ってる。秋なのに今日は少し暑めだ。
いや、寧ろ僕の近くにいる奴が暑いと言うべきだろう。ベジータは体操服に身を包み、白いハチマキを
頭にしっかり巻いていた。ちなみに、僕はハチマキは首から提げてる。ぷら~んって。
そう、文化祭が終わっても学校祭は終わってない。今日からは体育祭なのだ。
「だがな、JUM……俺には一つだけ悔しい事がある……」
「…なんだよ。とりあえず聞いてやるからさ。」
どうせ下らない事だろう。実際下らなかった。
「何故ウチはブルマじゃないんだ!?女子の体操服がブルマじゃないなんて俺は認めない!!俺はブルマが
好きなんだよ!!もはやブルマはエロゲーやギャルゲの中だけなのか!?ブルマァアアアアア!!!」
そんな事僕に聞かれても。しかも、絶叫しないでくれ。とりあえず、知らない人のフリをしとこう。
ちなみに、べジータの言うようにウチの学校の体操服は男子女子ともに下はハーフパンツだ。まぁ、無難だね。
「……JUMはブルマがいい……JUMが好きなら……はくよ?」
持ってるのか薔薇姉ちゃん?いや、はかないでいいから。僕は別にブルママニアじゃないし。
「そうだよね……JUMの秘蔵の本や動画は……制服モノはあったけどブルマはなかったし……」
ぐあ……また見つけられたのか。僕にプライバシーって今更ながら無いんだろうか。
「おはよう、みんな!!担任の梅岡だよ!!」
と、無駄に燃えてる暑苦しいのがやってくる。やってきたのはいいんだよ。担任だからさ。でもさ……なんで…
「今日から体育祭だね!みんなで頑張って学校優勝しような!!先生、思うんだ。友達って言うのは…」
もう耳にタコな講義が始まる。いやさ、そんな話する前に言う事ないか?あんた。
「……先生。一つ聞こう。」
べジータがゴクリと唾を飲み、額に汗を滲ませてる。ああ、あいつブルマは好きでもあれはやっぱダメか。
「ん?何だ!何でも答えるぞ!?」
「……何でブルマなんですか……?」


「はははっ、決まってるじゃないか!僕がブルマ好きだからだよ。今はほぼ絶滅状態で寂しいが何時か必ず
僕がブルマを復活させようと思ってるんだ!!」
ビシィとウインクして親指を突き出す変態教師。上のラガーシャツはいいけど、下がブルマなのが激しく
ミスマッチだ。しかも、ブルマの色はこれまたマニアックな赤だ。よく見れば無駄にスネ毛が剃ってありツルツルだ。
「JUM……ここからが本当の地獄だぜ……」
うん、こんなのが後半年近く担任なのは本当に地獄だよね。と、そんな事を思ってるとスピーカーから
集合がかかる。うちは一学年5クラスだから全校で約600人程度だ。少子化なのかなぁ。
太陽の下、校長の話と体育の先生の話を聞く。相変わらず、ダルイ。汗が額から滲み出る。
でもまぁ、不思議と体操服着てると汗まみれになっても気にならないよね。
「それでは、体操を行います。全校生徒は広がってください。」
ラジオ体操をやるらしい。僕らは前後左右の人とスペースをとって音に合わせて体操をする。
隣を見ると、相変わらず無表情で薔薇姉ちゃんが体操をしている。しかしあれだね。
体操ってさ、筋肉を伸ばしたりするじゃんね?するとさ、服にピッチリ体がついて何と言うか……
腰に手を当てて、上体を後ろに反らす。薔薇姉ちゃんを見ると、イナバウアーよろしく後ろに反っている。
そのせいか、かなり強調された胸が…うん。
他のクラスを見れば、一番前で小さい金髪が腕をブルンブルン回してる。あの元気さはヒナ姉ちゃんだろうな。
その隣のクラスの先頭から2番目の真紅姉ちゃんはすでに上だけジャージを着ている。寒いのか?
「……体操服は体型隠しにくいから……真紅が貧乳なのはバレバレなのにね……」
隣からボソリと声が聞こえてくる。どうやら心を読まれたようだった。


さて、ここらで体育祭の説明をしておこう。ウチの学校は学年優勝のほかに、学校優勝と言うのがある。
昨日銀姉ちゃんが言ってた、学校優勝したクラスの姉妹が僕を自由にできるってのは、コイツね。
数ある競技で点数を重ねていき、まずは学年でトップを争うわけだ。そこで、学年優勝した三クラスが
最後にリレーを行い、それに勝ったクラスが学校優勝になるらしい。つまり、学校優勝するためには
先ずは学年を制さなくてはならないらしい。初めから全力でいかなくては優勝できないだろう。
『100M走の選手は集合して下さい。』
アナウンスがかかる。ちなみに、僕は運動は得意じゃない。参加競技は借り物競争とか、玉入れとか運の方が
絡む競技だ。一方、薔薇姉ちゃんやベジータはバリバリの運動系だ。
「よし……それじゃあ勝って来るね……」
薔薇姉ちゃんが長い髪をポニーテールに纏め、額にハチマキを巻く。やる気だなぁ、かなり。
「ふっ、俺の凄さを見せてやるぜ。」
べジータも意気込んでいく。まぁ、あいつは脳味噌まで筋肉だからな。
さて、僕がやる事と言えば椅子にでも座ってクラスの奴を応援するくらいだ。性格だよなぁ……こういうの。
「あれ?JUM君は出ないのかな?」
ふと、後ろから声をかけられる。すると、蒼姉ちゃんが立っていた。
「僕が100Mに出るわけ無いでしょ。蒼姉ちゃんは出るの?」
「うん、僕は選手だからね。今日は結構やる気だよ~、僕。」
グッグッとその場でストレッチをしてみせる蒼姉ちゃん。伸び縮みする筋肉と、腕や脚のラインが何とも言えない。
「あ、そうだJUM君。お願いがあるんだけど……いいかな?」
蒼姉ちゃんが少しだけモジモジしながら言う。う……可愛い。
「ん?何?無茶なお願いじゃなければいいよ。」
「うん、そのぉ……これで髪の毛結って欲しいなって……」
蒼姉ちゃんが手におさめてた青色のゴムを僕に出した。言っておくけど、ヘアゴムだからね。


「うん、それくらいならいいよ。えっと……じゃあ僕の椅子に座って。」
蒼姉ちゃんはありがとうと言って、僕の椅子に座る。僕は蒼姉ちゃんの後ろに立つと、手櫛で少しだけ
蒼姉ちゃんの髪を整える。サラサラと僕の指を流れていく髪。綺麗だな……ホント…
「あ、そ、そ、そ、そ、蒼星石先輩~。100M出られるんですか!?オ、オ、応援してましゅ!!」
「こんにちは、桑田さん。うん、ありがとう。」
蒼姉ちゃんのファンの桑田さんが胸の前で両手を組んで乙女な目で蒼姉ちゃんと話してる。
う~ん……アッチ系じゃないよね?うん……まぁ、それでも僕は何の問題も無いけど。
蒼姉ちゃんの髪を纏めて、ゴムでキュッと縛る。露になったうなじが色っぽい。
「よし、これでいいよ蒼姉ちゃん。」
蒼姉ちゃんは自分の手で、チョコンとだけ飛び出した結われた髪を触ると満足気に笑う。
「えへへ、ありがとうJUM君!じゃあ、僕頑張ってくるね!!」
キュッとハチマキを巻いて蒼姉ちゃんは集合場所に向かっていく。風に吹かれてなびくハチマキが妙に
印象的だった。お?そろそろ100Mが始まるな。先ずは1年の女子からか……
「いちについて……パーン!!」
競技銃の音が響く。うん、体育祭って感じだな。薔薇姉ちゃんを先頭に5人の少女が走っていく。
秋空でも太陽がまぶしい。ははっ、何か臭いケド。もしかしてこれって青春って奴なのかな?
END

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