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ジュンは何とか回復しており、急いで走り蒼星石達の所に向かった。
フレンジィはにんまりと、満足そうに笑みを浮かべ。
蒼星石達を意にも介さず、ジュンの方に走っていった。


フ「ヒャッハー!!!」


其れは狂気の賜物なのか、戦闘による強者の渇望なのか判らない。
しかし、すぐさまジュンとフレンジィは戦闘を繰り広げる。
先ず、フレンジィはジュンの腹にナイフを投げ込み。
周りには逃げられないように、ナイフを飛ばす。
しかし其れをジュンは、指先の力の流しでナイフを逸らし。
周りのナイフを巻き沿いにして、全てのナイフを避けきった、筈だった。


J「クッ!カッ!・・・ふはは・・・!」


しかし数本のナイフが、視界の死角から入り込み。
ジュンの腹と、右肩を抉り取る。


赤黒くなった鮮血と共に、誰にも気が付かれずに微量に、青い血が出る。
その事に関しては、まだ誰も気が付いていなかった。


フ「フッ・・・ハッ!!」


しかし、呻き声を上げる前に、鋭い一撃が前方から飛んでくる。
其れをかわすと、其れが何か判る。
血だった、指先から心拍5000~7000/秒程の圧力で、噴出されたのだ。
その一撃は、かすかに髪を切り裂き、頭を割ろうとする。
しかし、ラグナロクを使った斬撃により、血は風圧で飛ばされる。
続けざまにジュンは、剣技を繰り広げるが。
ナイフの表面の摩擦を使った、流しにより一撃が入らない。
5~60発打った所で、少し離れて体の具合を確かめる。


J「スゥー・・・ハァー・・・」


既にさっきの傷は癒え、準備万端とでも言わんばかりに脈を打つ。
其処で気が付く、俺はこの戦闘で何を思っているんだ?
もしかしたら・・・微妙に・・・歓喜しているのか?
しかし、そんな事を考えている間にも、フレンジィは間合いを詰めてくる。


フ「おっ!お前も好き者だな!?嬉しそうな顔をしやがって!」
J「五月蝿い!黙れ!」
フ「厭よ厭よも、好きの内ってな!」


そう言うと、フレンジィはナイフを煌かせ、風を切りながら襲い来る。
そこでジュンは荒業だが、糸を取り出す。
先程の様に、糸で超音波を繰り出すが、吹っ飛んだのはジュンだけだった。


フ「ふー、あぶねぇあぶねぇ、すっかりその事忘れてた・・・」


フレンジィは、紙一重で其れをナイフを身代わりにして、ダメージを最小限にした。
ジュンに続けざまに、連撃を加えたのだ。
ナイフを通じて加えられる、その一撃は強大で。
ジュンはそのまま、気を失いかけていた。


J(あ・・・や・・・ばい・・・あい・・・つ・・・く・・・r・・・)


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・タッタッタッ・・・・・・・タッタッタッ・・・・・・・
・・・タッタッタッタッタッ・・・
ペタッ・・・ペタッ・・・
・・・ペタッ・・・ペタッ・・・
ペタッ・・・ペタッ・・・ギギィ・・・バタン。


そのままフレンジィは、止めとでも言わんばかりに、次々攻撃を加える。
手を千切り、足を?ぎ、臓器をかち割り、頭を割り。
心臓を貫き、5体を完璧なまでに、破壊しようとしていた。


フ「アッハッハ!こいつミスってやーんの、馬鹿でぇ。」


そう言うと、次々と肉溜まりにナイフを投げ込む。
しかし、其処で気が付いた。
赤い血に混じって、青い血が出ていることに。
青い血と共に、殺気が周りを満たしていくのに。
其れは、遠くの水銀燈達にも届いており。
バスの所の真紅達の動きさえも、完全に止めていた。
止めたというよりも、其れは、恐怖で射抜くだけであったが・・・


真「な、何が・・・起こって・・・」
翠「わ、判らないで、です、けどコレは・・・」
雛「あっあ・・・こ、来ないで・・・来るなぁ!!」
金「ひ、雛!如何したのかしら!?」


そして、蒼星石達は全身が震え、体中に寒気が迸っていた。
足が萎えて尻餅をつき、分けの分からぬ憎悪に塗れていた。


蒼「こ、怖い・・・何かが・・・」
水「こ、この寒気は・・・な、何だって言うのよ!?」
薔「・・・怖い・・・何か・・・」
雪「来てしまいましたか・・・アレが・・・」


水銀燈は、雪華綺晶にこの殺気が何なのか、聞こうとしたが。
その瞬間、月夜に照らされながら、ジュンが立ち上がる。
しかし、その双眸は青白く光り。
全身からは、肉から骨が突き出し、武具と化し。
筋肉は膨張と硬化し青白い血で濡れ、サファイヤと見違えるほどの淡い光を出す。
しかし、姿形は既に異形の物であり、顔は幽鬼のように変形し。
全身は光沢を持った筋肉と、青白い血で蒼で染まった骨が、変な所から筋肉を突き破り。
腕先の骨が、腕と剣の両方と成り。
全身武器と化したかのような、そんな状態でジュンだった者が現れた。
寧ろ、其れはジュンと異なった、別質のモノだったのかもしれない。


J「・・・オマエハ、ダレダ?」
フ「ふ、ふざけるな!俺とお前は戦闘中だったんだろ!?」
J「・・・・・・イタダキマス。」


其れが戦闘の合図となったのか、ジュンとフレンジィが飛び掛りあう。


雪「此処から先は・・・生物の戦闘ではありません。」
銀「一体どういうこと!?」
雪「彼は・・・言わば、単細胞生物を、無理に人化させたものです。」
薔「・・・?」
雪「彼の戦闘能力は、ある一定まで、リミッターが外れない様になっているのですが。」
雪「彼は、一定値になると、異常に生存本能が活性化し、精神状態が単細胞生物までに成るのです。」
蒼「其れは・・・」
雪「そうです、単細胞生物の食べる本能、そして殺す本能だけに成るのです。」
銀「!!!」
雪「彼は、この状態になると、気分が済むまで暴れ続けます。」
雪「戦闘能力は、雲泥の違いです・・・」


そう言うと、4人は絶望に身を震わせた。
その頃フレンジィは・・・


フ「くそッ!早すぎる!」


ジュンの圧倒的スピードと、異常なほどの力に押され、後ずさりを始めていた。
ジュンは、既にナグナロクを指輪に戻し。
腕の剣で、フレンジィを圧倒していた。
一撃一撃の破壊力も然る事ながら、瞬間に打ち出す数が、25~30発から徐々に上がりつつあり。
フレンジィの体は、徐々に切り刻まれ。
フレンジィの回復力でも、中々きつい所まで来ていた。


フ「ハッ!!」


指先から血圧を圧縮し、飛び出させるものの。
其れすらも、悉くジュンの剣技に打ち飛ばされる。
そして、最後の一撃が打ち込まれる。


フ「う、ああああああああああぁぁぁぁぁ!!!!!!」


ザクッ・・・ドス・・・グシャッ・・・
鈍い音と共に、フレンジィは真っ二つに裂かれ。
内容物を撒き散らした。


フ「あっ・・・あー・・・」
J「イイニクダナ、クケケケケケケ・・・」
フ「うあっ・・・あああああああ・・・!」


ジュンは既に息が絶え絶えのフレンジィを掴み。
頭からパキパキ・・・メキョ・・・グチョ・・・と、音を立てて食べ始めた。
まるで、その者の呻き声すら、意にも介さず。
まさに、世の果てとでも言っておこうか。
ジュンはフレンジィの体を、グシャグシャ・・・ズグッ・・・ニチャァ・・・と音を立てて。
頭、首、胸、腹、腕、下半身、足の先に至るまで、美味しそうに完食し。
グ、グ、グ・・・という音と共に、ジュンの体は変形し。
元の体に戻っていき。
ジュンの周りの瘴気は、打ち払われた。
ジュンは気を失って、元の姿に戻っていたが。
ジュンが倒れた所には、何も残っておらず。
フレンジィは液体を残し、消えていた。
運が良かったのは、暗闇の中。
誰もこの光景を見えていなかった、唯其れだけだった。
そして不運なのは、その姿の本能を見れていなかった。
唯其れだけだった。


――――ピチャッ・・・ピチャピチャッ・・・
其処に雪華綺晶が現れた、辺りの液体を不快そうに踏み鳴らしながら。
ジュンをバスに続く移動穴に入れて。
こう呟く。


雪「また成ってしまわれたか・・・」
雪「それでも今回は、コレだけで済んで良かった。」
雪「運が悪かったら・・・今頃数人は、ジュンのお腹の中でしょうね・・・」


そう言うと、雪華綺晶は穴からバスに戻り。
穴を消した。


後に残っていたのは、ジュンが周りに振りまいた。
青くて濃い血だけだった。
其れは、死臭を振りまき、土に吸われていった。


其れから約、半日。
大阪に向けて、一台の車が走る。


・・・地面が揺れている―
此処は何処だろう?フレンジィと戦闘途中から、意識が無い。
・・・また成ってしまったのか?
異形のアレに・・・
取り敢えず、今は眠い・・・
また後で起きて考えよう・・・
―ここでジュンの意識は途切れた。


此処は陸上自衛隊、大阪支部。
ジュン宛に、一つの小包が届いていた。
送り主は、柴崎と書いてある。
包みはガサリと音を立てて、嬉しそうに震えていた。
其れを知るのは、生憎番犬しか居なかった。


―・・・アー
此処は・・・何処だロウ?
相方ハ何処ダろウ?
ケど近ヅイてル。
きット来ル。
マだカナ。
まダカナ。
僕は・・・君ノ―
君ハ僕の・・・―


此処で小包の中の、気配は途切れた。
隅では犬が唸っていたが。
誰も気にも留めなかった。

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