犬吠埼風&ライダー組 ◆nig7QPL25k


 夢を見た。
 私ではない誰かの夢を。
 私と違う時間を生きた、違う場所での誰かの夢を。

 その男の人の境遇は、おおよそまともなものではなかった。
 私が最初に見たものは、培養液に浸されて、眠るその人の横顔だった。
 そして同じ横顔が、10も20も並べられていて、まるで倉庫のようだった。
 同じ顔をした人間が、まるで物を扱うように、無数に並べられていた。

 戦うために生まれた存在。
 人類を脅威から守る兵器を、ただ動かすためだけに作られた人間。
 自分の命と引き換えに、敵を殺すためだけに、大量生産されたクローン兵士。
 それが私が夢に見た、その男の人の在り方だった。

「無様だ? 死だぁ? リスクが怖くて戦えるかっ!」

 それでも、その人は戦った。
 嘆きも悲しみもすることなく、胸を張って戦い続けた。
 プログラムされたからでもなく、自分自身の意志の下に、平和のために戦い続けた。
 それは自分の出自を知っても、決して変わることはなかった。

「グレートと俺は、受けた仕事はきっちりやり切る!
 どんなにボロボロになろうが! 死ぬ寸前だろうが! 最後は必ず勝利を掴む!」

 彼は自分を勇者と呼んだ。
 人類を守る盾として、偉大な勇者の名を名乗った。
 きっと彼のような人間こそが、本物の勇者なのだろう。
 どれほどの死の恐怖に晒されても、どれほどの死を味わっても。
 たとえその戦いが、誰かの都合で強いられたものでも。

「プロ勇者――なめんなぁあっ!!」

 それでもと。
 それでも自分は戦うと。
 そう言い続けられる彼は、たとえどんな生まれであったとしても、本当の勇者に他ならなかった。


 犬吠埼風は勇者である。
 侵略者・バーテックスの脅威にさらされ、明日をも知れない人類を守るべく、神樹様から選ばれた戦士である。
 彼女は持ち前の人の良さから、その使命を素直に受け止め、勇者として戦い続けてきた。
 学友達を同じ勇者として、戦いに巻き込まなければならないことへの負い目を押し殺し、懸命に剣を振るってきた。
 犠牲を伴う真実を知らされ、道に迷い暴走した時も、仲間達に助けられ、許された。
 多くのものを失いながらも、大切なものを手に入れたのだと、そう語る仲間達の胸の中で、彼女は涙を流し叫んだ。

「ライダーッ!」

 そしてそんな犬吠埼風は、今まさに殺されようとしていた。
 願いを叶える聖杯を賭けて、使い魔を操り戦う戦場。
 その聖杯戦争に巻き込まれ、使い魔・サーヴァントを与えられた風は、しかし早々に手札を失い、脱落の危機に立たされていた。

「そんな……」

 爆発の余韻が耳に残る。
 左目を眼帯で覆った、緑の単眼が見開かれる。
 空には既に何も残らず、ただ煙と鉄屑の雨だけが、サーヴァントの死を物語っていた。
 風が召喚したライダーのサーヴァントは、敵サーヴァントとの戦いの末に、空中で爆発四散したのだ。

「終わりだな」

 がちゃり、と具足の音が鳴る。
 鎧を纏った使い魔が、風の目の前に降り立つ。
 鋭い双剣を輝かせるのは、最優と謳われたセイバーのサーヴァントだ。

「くっ……!」

 苦々しげな顔をしながら、風は自らの得物を構える。
 勇者・犬吠埼風の武器は、黒光りする幅広の大剣だ。
 大きさだけを見るならば、敵のサーヴァントの宝具よりも、風のそれの方が圧倒的に大きい。

「無駄だと分かっているだろうに」

 それでも、セイバーは取り合わない。
 やれやれといった身振りを取りながら、ため息混じりにそう呟く。
 事実として、このサーヴァントなる存在の強さは、今までの敵とは桁違いだ。
 風自身も戦闘には参加していたが、自分の攻撃のことごとくを、あの細い刀に弾き返されてしまった。
 神話の双剣に比べると、自分の握るこの剣の、なんと頼りなく感じることか。

(怖い)

 意図せず、半歩後ずさる。
 圧倒的な脅威への恐怖が、冷や汗となって頬を伝う。
 あるいは孤独な戦いという、これまでに体感したことのない状況もまた、それを助長しているのかもしれない。

(戦うことに意味なんて、あるかどうかは分からない)

 自分達勇者は生贄だ。
 体の機能を奪われながら、決して死ぬことも許されず、戦いを強いられ続ける道具だ。
 こんな風にして死を恐れても、何の意味もないかもしれない。
 たとえ元の世界へ戻れても、利用されたという虚しさが、胸を苛むだけかもしれない。

(それでも)

 だとしても、あそこには樹がいるのだ。
 一番大事な声をなくしても、勇者になってよかったと、そう言った妹がいるのだ。
 勇者部に入ることがなければ、弱い自分は生まれ変われず、後ろに立っているだけだったと、笑顔でそう言ってくれたのだ。

(だったら……!)

 だとすれば、死ねない。
 彼女を、勇者部の仲間達を、あの町に取り残してはおけない。
 自分は勇者部の部長なんだ。皆を戦いへと巻き込んだ張本人で、皆をまとめるリーダーでもあるのだ。
 これから先どうするにしても、その責任は果たさねばならない。
 そしてそれ以上に、あの愛おしい仲間達と、永遠にお別れすることなんてできない。

(やるっきゃ、ないっしょ!)

 だからこんなところでは死ねない。
 殺されるわけにはいかないのだ。
 命の終わりを受け入れることなく、みっともなく恐れながらでも、立ち向かわなければならないのだ。
 震える両手で剣を握り、かすかに涙の滲んだ瞳で、風が敵サーヴァントを睨んだ瞬間。

『――ボサッとしてんじゃねえ!』

 大音量の怒鳴り声が、頭上から戦場に響き渡った。

「えっ!?」

 聞き覚えのある声だ。
 もう聞こえないはずの声だ。
 驚いた風は反射的に、声のする方を見上げる。
 しかし声の主を見るより早く、体は何かに攫われていた。

「う、うわぁっと!?」

 ぎゅうんと大気を切り裂く音が、正面から叩きつける風が、風の体を鋭く揺さぶる。
 視界に広がったのは、赤だ。
 鋭角的なラインを有した、真っ赤な戦闘機の姿だ。
 そのコックピットから伸びた手が、風を空へと引っ張ったのだ。

「ら、ライダー!? あんたどうして……!?」
「んなもん後からいくらでも説明してやる! それより今は目の前の敵だ!」

 戦闘機のシートに身を預け、赤いパイロットスーツを纏った男は、間違いなくライダーのサーヴァントだ。
 先ほど敵の攻撃を受け、この戦闘機ごと爆散したはずの、犬吠埼風のサーヴァントだ。
 それが何故か、生きている。
 自らの戦闘機に乗って、ピンピンした状態でここにいる。

「いいか! 奴にはブレーンコンドルじゃ歯が立たねぇ! 俺の宝具を使う必要がある!
 必要な魔力は、今までとは桁違いだ! そいつを受け止める覚悟はあるか!?」

 そんな疑問を受け付けず、ライダーは風に向かって尋ねた。
 勝つためには無茶をする必要がある。
 それをする覚悟はあるのかと。

「……あーもう分かった! やったるわよ! こうなりゃ何でも来いだっつーの!」

 答えなど当に決まっていた。
 生き残るための手段があるなら、他に選択肢などなかった。
 ライダーの言うとおり、考えるのは後だ。今はこの戦いに勝利し、生き残ることが先決なのだ。
 覚悟を決めた犬吠埼風は、ライダーの問いに大声で答えた。

「了解だ! 巻き添え食わないようにじっとしてろよ!」

 ライダーはそれを引き届けると、掴んだ風の手を払う。
 手頃な建物へ向かって、思いっきり風を投げ飛ばす。
 最初の一瞬は驚いたが、連れ出す時も強引だったのだ。すぐに状況を理解し、建物の屋根へと着地した。

「何をする気だ?」

 追いついたセイバーが呟いた。
 ブレーンコンドルなる戦闘機は、どんどん高度を上げていく。
 距離を詰めてきたセイバーとは対照的に、ライダーはどんどん離れていく。
 一体何を考えているのか。
 そもそも彼の宝具とは何だ。それはブレーンコンドルではないのか。
 セイバーのみならず風の中でも、疑問が渦を巻いた瞬間。

『よっしゃあ! マジィィーン――ゴォッ!!』

 戦場に轟く雄叫びが、大地を揺るがす地鳴りとなった。
 突き上げるような震動が、突如として風の足元を襲った。

「えっ、なっ、なに!?」

 思わず態勢を崩して、座り込む。
 狼狽しきった犬吠埼風は、周囲をきょろきょろと見回す。
 瞬間、瞳に映ったものは、地面から湧き上がる光だ。
 さながら大地を割るように、石畳から放たれた魔力の光だ。
 その奥底に、何かいる。
 何か黒くて巨大な影が、光の中からせり上がってくる。

『ファイヤー・オンッ!!』

 ライダーの叫びが轟いた時、その正体は明らかとなった。
 急降下するブレーンコンドルを、迎え入れたのは巨大な顔だ。
 さながら西洋の兜のような、鉄で作られた顔面だ。
 いいや、あるのは顔だけではない。
 肩が、腕が、胴体が――鋼の光を放つ体が、地の底から姿を現してくる。
 巨人? 違う、ロボットだ。
 漫画の世界に出てくるような、人間の十倍はあろうかという、巨大なロボットの姿だ。

「これって……!」

 瞬間、脳裏にビジョンが浮かぶ。
 フラッシュバックのような映像が、風の記憶から湧き上がる。
 あれを見たのは初めてではない。あれは夢の中で見た、ライダーの駆っていたロボットだ。
 であれば、あの黒い巨体こそが。
 さながら神話の魔神のような、威容を放つ姿こそが。

『見やがれ! これこそ偉大な勇者――俺のグレートマジンガーだッ!!!』

 ライダーのサーヴァント。
 その真名は、剣鉄也。
 ミケーネ帝国が率いる、七つの軍団と戦うために、鍛え上げられた戦闘のプロ。
 その剣鉄也の愛機こそ、人類の叡智と勇気の結晶。
 天下無敵のスーパーロボット――『偉大な勇者(グレートマジンガー)』である。

「馬鹿な……!」

 これには敵のサーヴァントも驚いた。
 当然だ。身長20メートルもの巨体が、いきなり姿を現すなどと、想定できる方がおかしい。
 鋭角的なラインを有した、漆黒のスーパーロボットは、金の瞳でセイバーを睨む。
 全身から滲み出る気迫が、光となって突き刺さり、歴戦の勇士をたじろがせた。

『悪いがこんな前哨戦で、マスターに無理させるわけにもいかないんでな! 一発で決めさせてもらうぜ!』

 光が奔る。
 炎が唸る。
 鉄の魔神のその胸の、赤いV字の装甲板が、眩い光を放ち始める。
 灼熱を宿した輝きが、周囲の気温を上昇させる。

『ブレストバァァァ―――ンッ!!!』

 剣鉄也の雄叫びが、三度戦場を揺るがした時、世界は光で満たされた。


「――バックアップ?」

 静けさを取り戻した街で、風が鉄也へと問いかける。

「ああ。元々剣鉄也ってのは、個人を指す名前じゃねえ……無数のクローン人間の集団こそが、剣鉄也って英霊なのさ」

 パイロットスーツを脱ぎ、ジャケット姿になった鉄也が、風の問いかけに答えた。
 元々剣鉄也とは、まともな方法で生まれた人間ではない。
 戦闘のために作り出された、量産クローン人間なのだ。
 そしてここにいない「剣鉄也」も、次元の向こうに存在している。
 ここにいる「剣鉄也」が死んだ瞬間、その記憶と経験を引き継いだ、新たな「剣鉄也」が召喚される。
 先ほどの劇的な復活劇も、そういう理屈だったのだそうだ。
 やろうと思えば、複数の「剣鉄也」を、同時に召喚することもできるらしい。

「なんというか、すごいのね、アンタ……」
「もっともその入れ替わりもタダじゃねえ。俺が飛んできた瞬間、それに必要な魔力が、マスターの体から抜け落ちたはずだ」

 だからもったいない使い方はするなよと、鉄也は風に釘を差した。

「いやいや、しないわよおぞましい」

 速攻でそれを否定する。
 右手を左右にブンブンと振って、それだけはやらないと強く言い切る。
 そりゃあ確かにハーレムというのは、犬吠埼風の夢の一つだ。
 素敵な異性と巡り会うべく、日々女子力アップに努めている風には、願ったり叶ったりの展開だ。
 だが、さすがに風と言えど相手は選ぶ。
 モミアゲの濃い厳つい男が、周囲をびっしりと囲んだ光景――そんなものは想像したくもない。

「ま、それは別にいいけどよ」

 しないならそれで構わないと、鉄也は言う。

「で、どうだった。初の対サーヴァント戦は」

 そしてそのように、続けた。
 先の戦いの感想を、自らのマスターに対して、尋ねた。

「………」

 返ってきたのは、沈黙だ。
 片目の瞳を下へと伏せて、風は静かに押し黙った。

「まぁ、無理もねぇか。なにせマスターとサーヴァントとでは、地力が違いすぎるんだからよ」
「うん、まぁ……怖かったのはそうなんだけど……私が気にしてるのは、別のこと」

 言いながら、風は顔を上げ、彼方を見やった。
 緑の視線の先にあるのは、先程まで戦っていた場所だ。
 敵マスターが操るサーヴァントを、『偉大な勇者(グレートマジンガー)』が撃破した戦場だ。

「相手のマスターにも、叶えたい願いがあったんだよね」
「だろうな」
「私は生き残れたけれど……結果的にその人の願いを、踏みにじっちゃったんだよね」

 冷静になってみて、気になったのはそこだ。
 聖杯戦争の戦いは、人類を守るためのものだった、バーテックスとのものとは全く違う。
 襲ってくるのも人間ならば、自分が傷つけるのも人間なのだ。
 相手を脱落させるということは、それと同じ数だけの夢を、叶えられなくしてしまうことなのだ。
 犬吠埼樹の抱いた夢が、無慈悲な神の意志によって潰されたように。

「つらいんなら、やめるか」

 このまま戦いを避けて、引きこもる道を選ぶかと。
 鉄也は無感情な声で、風に向かって問いかけた。

「ううん……多分、そういうわけにはいかないと思う」

 それはそんな選択肢などないと、突きつけているようにも聞こえた。

「どう足掻いたって、きっと見つかって、襲われることはあると思う。
 その時には、きちんと戦うわ。私もまだ生きることを、諦めるわけにはいかないから」

 逃れられないのなら、戦うしかない。
 振りかかる火の粉を払うしかない。
 愛すべき勇者部の仲間達のもとへ、再び帰るためならば、風は夢とも戦える。

「それに私にも……叶えたい夢くらい、あるからさ」

 だから勝ちたいと願う自分も、心のどこかにはいるのだと、風は鉄也へと言った。
 あらゆる願望を叶える聖杯。
 きっとその力さえあれば、満開の代償を取り戻せる。
 戦いの中で失われた、自分達の体の機能を――樹の声を取り戻すことができる。
 神樹様によって奪われた、最愛の妹の夢を、もう一度掴み取ることができるのだ。

(それにしても、世界樹か……)

 ふと、そんなことが気になった。
 何の脈絡もないことだが、風は自分のいる場所が、巨大な木の上であることを思い出した。
 魔術都市ユグドラシルを支える、巨大な世界樹。
 どうしてもその存在からは、あの神樹様の存在を、連想せざるを得なかった。

(私がここに呼ばれたことと、何か関係があるのかな)

 神樹の勇者である自分が、世界樹の聖杯戦争に招かれた。
 2つの木の間には、何か関係があるのだろうか。
 そしてその関係性こそが、自分をマスター候補として選び、この地へ誘ったのだろうか。
 そんなことを、ぼんやりと、犬吠埼風は考えていた。



【クラス】ライダー
【真名】剣鉄也
【出典】真マジンガーZERO VS 暗黒大将軍
【性別】男性
【属性】秩序・善

【パラメーター】
筋力:D 耐久:E+ 敏捷:E 魔力:E 幸運:C 宝具:A

【クラススキル】
対魔力:E
 魔術に対する守り。
 無効化は出来ず、ダメージ数値を多少削減する。

騎乗:B-
 騎乗の才能。大抵の乗り物を自在に操れる。
 ただし動物に関しては、野獣ランクの獣は乗りこなせない。

【保有スキル】
戦闘続行:EX
 往生際が悪い。
 瀕死の傷でも戦闘を可能とし、決定的な致命傷を受けない限り生き延びる。
 また、後述した宝具の特性により、「完全に死亡することがない」。

勇猛:A
 威圧・混乱・幻惑といった精神干渉を無効化する能力。
 また、格闘ダメージを向上させる効果もある。この効果は宝具にも適応される。

専科百般:D
 戦闘のプロ。
 様々な戦闘技術を修め、あらゆる状況に対応することができる。

【宝具】
『偉大な勇者(グレートマジンガー)』
ランク:B 種別:対城宝具 レンジ:1~70 最大補足:1000人
人が創りし鋼の魔神。魔術との垣根を踏破した、科学と叡智の結晶体。
剣鉄也が乗り込み操る、くろがねのスーパーロボットである。
今回のグレートはそれまでの平行世界の中でも最強と謳われた、
「マジンガーZEROがミケーネ帝国と交戦した世界」のものであり、
ダメージを修復する「再生」機能・エネルギー攻撃を「吸収」する機能・
機体スペックそのものを「強化」する機能・より強力な形態へと「変態」する機能の、
計4つの「魔神パワー」を制御下に置いている。
しかしこの宝具の性能は、これだけには留まらない。後述した宝具と組み合わせた時、勇者はその真の姿を現す。
……なお、そのすさまじいスペックの代償として、魔力消費量も相当に多く、
更には搭乗者にかかる負荷も殺人級のものとなっている。
そのため乱用はおすすめできないし、マスターをコックピットへ匿うことも推奨できない。

『皇の翼(グレートブースター)』
ランク:A 種別:対城宝具 レンジ:- 最大補足:-
グレートの背部にドッキングされる、銀色の巨大な戦闘機。
その最大の真価は、2基積まれた光子力エンジンにより、魔神パワーを文字通り増幅(ブースト)できることにある。
この機能によってグレートマジンガーは姿を変え、勇者を超えた偉大な皇「グレートマジンカイザー」へと進化を果たす。
この宝具の解放――すなわちグレートマジンカイザーの顕現のためには、令呪3画分の魔力が必要となる。

『魔神戦線(アンリミテッド・ブレイドワークス)』
ランク:- 種別:対人宝具(自身) レンジ:- 最大補足:-
剣鉄也というサーヴァントを、完全に殺しきることはできない。
剣鉄也は個人ではなく、戦闘用クローンの群体を指す呼称だからである。
仮に戦闘中に鉄也が死亡したとしても、その記憶と人格を引き継いだ新たな鉄也が、
次元の彼方からブレーンコンドルに乗って飛来するようになっている(死亡した鉄也の分のブレーンコンドルは消滅する)。
その気になれば全ての鉄也を同時召喚し、無数のブレーンコンドルで空を満たすことも可能。
とはいえそのための魔力はマスターが負担する必要があり、新たな鉄也が召喚された分だけ消耗することになる。
ちなみにこの宝具は完全なバイオテクノロジーの産物であり、一切の神秘性を持たない。
またこの宝具特性をもってしても、完全に破壊された『偉大な勇者(グレートマジンガー)』『皇の翼(グレートブースター)』は再生できない。

【weapon】
ブレーンコンドル
 『偉大な勇者(グレートマジンガー)』のコックピットを兼ねた戦闘機。
 頭部にドッキングすることで、グレートの戦闘準備が完了する。
 ミサイルとレーザー砲を搭載しており、これ単体でも戦うことが可能。

【人物背景】
科学要塞研究所に所属するパイロット。
「戦闘のプロ」として鍛えられた生粋の戦士であり、スーパーロボット・グレートマジンガーを駆ってミケーネ帝国と戦う。
グレートの「偉大な勇者」という通称を、自らも度々自称している。2つまとめると、「プロ勇者」である。

豪快で好戦的な性格。青春よりも恋よりも、悪との戦いを優先する正義馬鹿である。
自分の実力に絶対の自信を持っており、それ故にプライドが非常に高い。
自分とグレートがいかに優れているかを、前任者・兜甲児とマジンガーZを引き合いにして語るなど、
ややナルシルト気味な面や子供っぽい面も見られる。
ただしプロとしての自負と、人類を守らんとする正義感は本物であり、受けた仕事はきっちりとこなす人物。

その正体は科学要塞研究所の所長・兜剣造博士を元にした戦闘用クローン。
生身の人間ではグレートの負荷に耐えられないため、それに耐えうる肉体・精神力を与えられ生み出された経緯を持つ。
更に科学要塞研究所には、彼のスペアが大量に保管されており、
鉄也が戦闘で死亡する度に、記憶や人格・戦闘経験が新たな鉄也に与えられ、復活する仕組みになっている。
当初鉄也自身はこのことを知らなかったが、事実が明かされた時には、
「生身の限界を超えて戦える体であれば、思う存分に戦うことができる」と全肯定していた。

今回召喚された鉄也は、繰り返される平行世界の中で、「マジンガーZEROと闇の帝王が一体化した世界」までを経験している。

【サーヴァントとしての願い】
とりあえず思いつく願いもないし、サーヴァントとしての仕事を優先する。

【基本戦術、方針、運用法】
間違っても『偉大な勇者(グレートマジンガー)』を常用しようと思ってはいけない。
一瞬で勝負を決しうる宝具ではあるが、それ故に消費も馬鹿にならず、あっという間にガス欠になってしまう。
目立ちすぎる巨体を隠すという意味でも、普段はブレーンコンドルで戦った方がいいだろう。
幸いにして、しぶとさは折り紙つきなサーヴァントであるので、宝具を使わずともそれなりに継戦能力は高い。




【マスター】犬吠埼風
【出典】結城友奈は勇者である
【性別】女性
【令呪の位置】右の太もも(ニーソックスで隠れる位置)

【マスターとしての願い】
勇者達が散華によって失った、身体機能を取り戻したい

【weapon】
スマートフォン
 コンピューター内蔵型の電話端末。電波圏外であるため、通話やインターネット機能は使用できない。
 勇者への変身能力は、このスマートフォンのアプリケーションによって発動できる。

精霊
 大赦から贈られた生命体。勇者をサポートする存在であると銘打たれている。
 現実には、貴重な戦力である勇者の損耗を避けるための安全装置であり、
 勇者に危害が及ぼうとした場合には、たとえ本人が自殺しようとした場合であっても、無条件に勇者の身を守るようになっている。
 風の精霊は、「犬神」と「鎌鼬」の2匹。普段は勇者システム同様、スマートフォンに入っている。

【能力・技能】
神樹の勇者
 日本の神族の集合体・神樹様によって、侵略者バーテックスと戦うために選ばれた戦士。
 黄色い戦闘装束に変身することによって、戦闘能力が飛躍的に向上する。
 風は大剣を扱う勇者であり、高い攻撃力と広い攻撃範囲を活かした、面制圧を得意とする。

満開
 勇者の力を最大限に発揮する姿。
 しかしこの姿になった勇者は、戦闘後に「散華」と呼ばれる現象によって、身体機能の一部を喪失してしまう。
 風は既に一度、この満開を行っており、左目の死力を失っている。

家事
 炊事洗濯、料理など、家事全般のスキル。
 両親が他界して以降、風が家事を一手に引き受けていたため、見た目によらず高水準。

【人物背景】
讃州中学校に通う3年生の少女。
同時に、世界を守護する神樹様を管理する組織・大赦から、バーテックスを倒すために選ばれた勇者でもある。
讃州中学校の勇者のリーダーとして、候補者達を集めた部活「勇者部」を結成。
その真意を伏せながら、「人々が喜ぶ活動を勇んで行う」ボランティア部として活動していた。

明るく活発な性格で、ノリで周囲を引っ張っていくタイプ。
常に「女子力」を高めることを気にかけており、恋に憧れる乙女だが、高望みしがちな傾向もあるようで、浮いた話はほとんどない。
一方で、妹の樹の親代わりをしていることもあってか、実は責任意識が強い。
勇者の存在を隠していること、それが露見した後には仲間達を巻き込んでしまったことについて、一人で思い悩むことも多かった。
そして散華によって失われた身体機能が戻らず、結果樹の夢を潰してしまったと知った時には、遂に限界を迎えて心が壊れてしまう。
暴走する風は、復讐のために大赦を潰そうとしたのだが、樹や仲間達の必死の説得によって思いとどまり、初めて仲間の前で涙した。

【方針】
敵が向かってくるなら戦う。欲を言うなら、聖杯は欲しい