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ある日の放課後の事だった。帰ろうとする俺を制止する声が聞こえた
ひより「先輩、待ってください」
ひよりだった。なにやら慌てた様子だが?
「どうしたのひより?」
ひより「実は、先輩に頼みたいことが…」
「どうしたの?」
ひより「えっと…ここじゃちょっとアレなんで、部室に来てもらえますか?」
「う、うん」

ひよりにつれられて部室に行くと、そこには八坂さんの姿があった
こう「ひよりん、助っ人見つかった?」
ひより「えっと…まだ未承諾の人なら…」
こう「それじゃあダメじゃん…」
「えっと…とりあえず説明してもらえないかな?」
ひより「あ、すみません」
ひとまず落ち着いて三人座って話し始める
こう「実は今度イベントがあってですね」
「イベントって…同人誌か何かの?」
ひより「そうっす。そこで売り子をやる子が急に来れなくなってしまって…」
「で、俺に助っ人を頼んだと」
こう「先輩お願いします!かわいい彼女とその先輩の為に」
「そう言われると断りにくいな…」
こう「じゃあ?」
「まあ、いいよ」
こう「ありがとうございます!」
ひより「ちょ、こうちゃん先輩、あのこと言ってないっすよ!?」
あのこと?何やら不穏な感じもするが
「あのことって?」
ひより「実は、今回の売り子にはコスプレをしてもらうことになってて…」
「それって…俺にコスプレをしろと?」
ひより「端的に言えばそうっす…」
こう「大丈夫ですよ、先輩なら似合いますよきっと」
何を根拠に言っているのだか…
こう「だから本当に、お願いします」
「……条件つきで」
俺が出した条件は2つ。女装はNGということ。
それと、似てないなどの苦情があっても一切の責任をとらないこと。
こう「それなら平気です。今回は男性キャラですから」
ひより「それに、コスプレに苦情出すような不届き者はいないから大丈夫っす」
「参考までに聞きたいんだけど、なんのキャラ?」
ひより「そういえば私も聞いてないっす」
こう「まあ、今回の同人誌のキャラの誰かって事は確かね」
ひより「その口ぶりだと、決まってないんすね…」
こう「しょうがないじゃない、サイズだって計ってないんだから」
「まあ、確かに」
こう「てなわけで、先輩はこのあと身長やら股下やらスリーサイズやら計りますよ」
ひより「つかイベント明日っすよ?」
「え!?間に合うの?」
こう「正直ギリギリですね。だから早速計りますよ」

そう言うと八坂さんは慣れた手つきでさっさと計った。
こう「そんじゃ、今から店行ってくるわ」
ひより「私も行きましょうか?」
こう「大丈夫大丈夫。それよりたまには愛しの彼氏と一緒に帰りなって」
ひより「ちょ、こうちゃん先輩////」
「あははは…////」
とりあえず笑うくらいしかリアクションが浮かばなかった
こう「いや~二人とも初々しいねぇ」
「からかうのはそのへんにして行ったらどう?」
こう「はいはい、おじゃま虫は退散しま~す」
もう一言くらいツッコミを入れる前に、八坂さんはそそくさと行ってしまった。
部屋には俺とひよりの二人だけ
ひより「先輩、えっと…//」
「まあ、最近あんまり一緒に帰れなかったし、一緒に帰ろっか」
ひより「はいっす」
嬉しそうにひよりは頷いてくれた。
コスプレは正直少し不安だが、この笑顔を見るとやる気も起きてくる
ひより「本当にすみません、受験勉強で忙しいのに」
「まあ、いい息抜きになるんじゃない?それに…」
ひより「それに?」
「他ならぬひよりの頼みだしね」
ひより「先輩…//」
「でも出来るかなぁ売り子なんて」
ひより「実際そんなに難しい作業とかは無いから安心してください」
「なら良いけど。あとはどんなコスプレなのか…」
ひより「そればっかりは、私も…」
「そういえば今回はなんの本なの?」
ひより「えっと…コード○アスっす」
「だとすると結構限られそうだけど」
ひより「まあ、2つくらいに絞れますかね?」
「主人公かその友人あたり?」
ひより「恐らくはそうかと」
「まあ、考えても仕方ないね…そんじゃ、この辺で」
ひより「あ、はいっす。イベントの場所は後でメールで送りますね」
「はいはい」




翌日、会場にはひよりと八坂さんが着いていた
「お待たせ」
こう「先輩、早速ですがこれに着替えてください」
そう言って八坂さんは俺に衣装が入った袋を渡した
「これって、どこで着替えるの?」
こう「あ~…時間も無いんでもうトイレかどっかで着替えちゃってください」
「えぇ!?」
もう少しちゃんとした所で着たかったが仕方ない。
鏡が無いので、変なとこがあったら後で二人に直してもらおう。
黒い衣装とマントを身につけ、二人のもとにむかった
「着てきたよ」
こう「お、来た来た。」
ひより「こ、これは…//」
「○ルーシュの方だったか…」
こう「○ザクの方が良かったですか?」
「いや、そういうわけじゃないけど」
こう「仮面つけるから恥ずかしさも減ると思って」
「あ~なるほど」
どうやら八坂さんなりに気を使ってくれたようだ
ひより「………」
こう「お~い、ひよりん?」
ひより「はっ、はい!?」
「どうしたのぼ~っとしちゃって」
こう「はっは~、先輩に見とれてたね?」
ひより「こ、こうちゃん先輩…」
こう「違うの?」
ひより「うぅ…違わないっす…//」
見とれてくれるのは正直嬉しいが、やっぱり照れくさい
こう「さ、そろそろ始まりますよ。持ち場に着いてください」
「あいよ」
ひより「はいっす」
最初は少し戸惑ったりもしたが、案外慣れてくるもので、
終わりの頃には楽しくも感じたほどだ。
ひよりの本も順調な売れ行きだったようで、
予定していたよりも早く終わった。
こう「いや~二人ともお疲れ様~」
「いや~、結構疲れたねぇ」
ひより「でも結構楽しんでるみたいでしたけど?」
「あ、解った?」
こう「ホントありがとうございました。あ、私ジュース買ってきますね。」
「衣装はどうすればいいの?」
こう「あ、脱いだら入ってた袋に入れてください。たたみ方はひよりんが知っるんで」
それだけ言い切って八坂さんは行ってしまった

ひより「どうします?もう着替えます?」
「う~ん、せっかくだからもうちょっと着とくかな」
ひより「先輩…意外と気に入ってます?」
「いや~ちっちゃい頃になんとなくマントに憧れたことがあってね」
ひより「マントっすか?」
「バサーって感じ?あれかっこいいと思わない?」
ひより「まあ、なんとなく解るような、解らないような…」
「うん、いいよ、無理しなくて…」
ひより「で、でも衣装はすごく似合ってましたよ」
「まあ、主人公みたいにかっこよくはないけどね」
ひより「そんなことないっすよ…」
「え?」
ひより「私にとってはどのキャラよりも先輩はかっこいいっす…////」
「2次元のキャラと比べられてもねぇ」
ひより「そ、それは言わないお約束って前にも言ったじゃないっすか…」
「冗談だよ。ひよりにしたら最高の誉め言葉だろうし」
ひより「そうっすよ。結構恥ずかしいんすから////」
「…俺さぁ、マント着けたら一度やってみたいことがあったんだよね」
ひより「なんすかそれ?」
「やっていい?」
ひより「え?」
答えを聞く前に俺はマントを拡げ、マントの内側にひよりを寄せてみた
ひより「ちょ、せ、先輩////」

恥ずかしがるひよりを気にせずにそのままギュッと抱き締めた。
「こうされるの嫌だった?」
ひより「うぅ…嫌じゃないっす…//」
「よかった。それじゃ…」
抱き締めるだけじゃまだ足りない。俺はそっとひよりの頬に手をやる。
ひより「え?」
ひよりは驚いたようにこっちを向いた。その瞬間にそっと唇を重ねる……
ひより「ん……ふぅ……」
唇を離すと、ひよりは恥ずかしさと驚きとが混ざったような顔をしていた
ひより「せ、先輩…////」
「なに?」
ひより「………ドS…////」
「でもそんな俺を好きになったって事はひよりってMなの?」
ひより「うぅ…先輩限定っすよ…//」
こう「ジュース買ってきましたよー」
あ…
こう「えっと…私かなりお邪魔な感じですか?」
「いや、えっと~…せ、せっかくだから写真撮ろうかなと思ってね」
ひより「写真っすか!?」
こう「いいですね。じゃあ私デジカメ持ってますから撮りますね~」
とっさの言い訳でひよりと写真を撮ることに。そういえばこういう機会は初めてだ
こう「ひよりん、もっと先輩にくっついてよ」
ひより「え~?まだ足りないっすか?」
こう「恋人なんだからもっとねぇ…」
「そんじゃ俺が…」
またひよりをそっと抱き寄せた

ひより「ちょ、せんぱ…」
こう「今だ!」

カシャッ

こう「いや~、いい写真が撮れました」
ひより「こうちゃん先輩…一応確認を…」
こう「プリントしてからのお楽しみって事で。明後日には渡しますね」
「うん、楽しみにしてるよ」
ひより「先輩までそんな~」
「そんじゃ、早く着替えて帰りますか」
こう「そうですね」
ひより「う~…//」
こうして、イベントは無事に終わった。


後日、プリントした写真を見たひよりは、また顔を赤くしていた