真紅短編28
紅「もうっ!1ヶ月経ったのにちっとも変化なしなのだわ!」蒼「どうしたんだい?えらくご機嫌斜めじゃないか。」紅「これよこれ!」蒼「これって…」つ【ビリーズ○ートキ○ンプ】紅「すごい効果があるっていうから試してみたのに……頭きたから通販会社に文句言ってやるのだわ!」蒼(真紅、腹筋でも鍛えてたのかな?)紅「水銀燈ったら、最新のバストアップ体操だなんて言っといて…ちっとも効き目がないじゃないの!」蒼「あの…それって多分騙されてるんじゃないかな?」
不愉快なのだわ。汗がだらだらと出て来て下着が素肌にへばりつくような気配も。少し窓から入ってくる生暖かい風も。さっきからぴったりと引っ付いたままの下僕さえも。私はずっといらいらしてるのだわ。だからこんなにも顔が熱くてこんなにも息がきれてこんなにも胸が早鐘をうつようでジュンを睨み続けているジュンはそれでも向き合った私を体ごと抱えたままでにこにことしている。だけど私は不愉快なのだわだからそれを伝えるために不愉快な下僕の顔をゆっくりと引き寄せて耳元でこう囁いた『ほ、ほしゅ』
「ふぅ」少し小柄な少年が、溜め息を吐きながら椅子にどかっ、と座る。すると、何処からか小さな少女が出てくる。背丈は掌程で、背中には透き通った羽がついている。簡単に言えば、「妖精」と呼ばれる少女だった。「お疲れね、マスター」「あぁ。今回の事件はちょっと厄介だからな。早く犯人を捕まえないと…」「…正義を貫くのは良いけれど、倒れられるのは困るわね…」 「……ありがとな」少年が、柔らかな笑顔を向けると、妖精の少女は顔を赤らめ、無言で去っていった。湯気がたつ、暖かな一杯の紅茶を残して。少年はくすっ、と笑い、無言で紅茶のカップを傾ける。「…いつも紅茶を頼んではケチつける癖に、まだまだだな……ま、良いか」再びくすっ、と笑うと、一気に飲み干す。そして、机の上に乗っている、大量の書類に向き合うのであった。…真紅がジュンをマスターなんて呼ぶわけ無いか……orz
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