短編「図書館」シリーズミニ
短編「図書館」シリーズミニ金「小説を書くかしら!」紅「唐突ね…」金「文芸部の友達に、ページが足りないから部誌に出す話を書いて、って頼まれたかしら」紅「…まあ、たくさんの本を読んでいるのだから書くのもある程度は出来ると思うのだわ。頑張って」金「もちろんかしら!」そして、金糸雀の奮闘が始まる。図書室の勉強スペースでノートに向かい、資料はすぐに探しに行く。借りて帰る本も、多分書いているものに必要な資料の類が増えてきた。…多分紅「金糸雀…これは、一体何に使うの…?」今日も図書室で何かを書く金糸雀の横に立って、あきれ顔で真紅が手に取ったのは…日本の四季折々の草花や動物、保存食の資料に混じって、何故か置いてあった「トイレは笑う」と題された本金「書いているのは時代物かしら!それで、おトイレのシーンがあって…少し時代考証とかが気になって、 調べてみたのかしら」紅「…その辺りは別に調べなくても、適当にイメージでお茶を濁して良いと思うのだわ。 そんな、文芸部の部誌に細かい時代考証を気にしたりする人なんていないのだわ」金「それでも、気になったらつい調べてしまうものかしら。おかげでちゃんとそのシーンが書けたのかしら!」紅「で、その調べもので、ここ3日くらい頑張っているのに…まだこれだけしか出来上がっていないのね」真紅は金糸雀のノートの最初の2,3ページをぺらぺらとめくる。金「あう、それは…」とたんに冷や汗をかく金糸雀。確かに、話はまだ最初の辺りしか出来上がってない。金糸雀の奮闘は、まだまだ続く事になりそうだ…。
短編「図書館」シリーズミニ紅「書き始めてから一週間たったけど…調子はどう?何を机に突っ伏しているの?」金「真紅ぅ~きわめて重大な局面にでくわしたかしら~~~!」紅「何があったの?」金「これかしら~…」金糸雀が真紅に手渡したのは、一冊の本。紅「『下着の流行史』…?前にも思ったけれど、一体あなたどういう内容の話を……」金「それは秘密で完成してのお楽しみかしら!で、問題は…日本の昔の女性の下着って腰巻なのかしら」紅「そうね…それが?」金「イメージに合わないのかしら」紅「……」金「絵が…大人の方は普通の着物のイメージだから腰巻で大丈夫かしら。でも、若いほうが…! 着物の丈が短いイメージなのかしら!!」紅「…金糸雀?」金「だからこの形状では腰帯は無理かしら…こうなったらもう伝家の宝刀「ぱんつはいてない」を…!」紅「金糸雀。そもそも短い丈の着物って言う時点で激しく時代を無視しているのだけど…」金「でもでもっやはり下着にはこだわりたいかしら!こう…和服のエr(ぐに)いひゃひゃひゃひゃ」紅「金糸雀。此処は図書室なのだわ。最近あなた、みっちゃん先生に似てきたわね… だから、そもそも女性が丈の短い着物という時点で時代とか丸無視しているのに そのうえ下着に拘っても意味がないでしょう。そもそも前にも言ったとおり、 文芸部の部誌にそんな細かいこと気にする人なんていないのだわ。」金「うぅ、ほっぺがいひゃいかしら…、でも中にまで拘ってこそ女の子、ってみっちゃんが言ってたかしら」紅「…あのマニア司書…いらないことを…」ため息をつく真紅。金糸雀の奮闘はまだまだ続いてしまうのかもしれない。
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