毎朝僕の、私のそばにいて 一週目 ♯1
真「だめだわ、どう考えてもあなたのことが好きみたい…」この遠まわしな告白プライドが邪魔するのか、本当に自分の気持ちが信じられないのかどちらにせよ返答に困る告白僕は今まさにそんな告白をされた相手は隣のクラスの女の子金色の髪を二つに結わえた蒼眼の女の子ジ「う、ん。。。」一瞬の間ホントに一瞬だったただ、その一瞬は世界を止めるには十分な一瞬だったお互いの間に漂う空気が止まる方や半信半疑、方や不安それぞれが思う思うに感情を錯綜させていた
真「す、すすす、好き!」ジ「ぼ、僕も好きかな…」なんて情けない返事だと思った女の子の告白に対する返事が『ぼ、僕も好きかな…』氏ね!ってか死ね!僕死ね!なんともいえない雰囲気が沈黙に拍車をかけるそんな雰囲気に僕は黙るという方法しか見出せなかった彼女を見るともじもじして顔を赤らめているすごく可愛いそれしか頭に浮かばなかった真紅という名の女の子前から気になっていた、むしろ好きだった真「じゃ、付き合ってくれるわよね?」ジ「う、うん。」僕の頭は真っ白だ今ならどんなことされても怒らないどうやって教室に戻ったかも覚えていない
べ「で、どうだったよ?w」ジ「なにが?」べ「真紅嬢の呼び出しだよ!お前さっきまで一緒だっただろ?」笹「告白されたの?」ジ「ばっ、馬鹿!!何いってるんだよ、お前たち!」べ「その慌てよう、告白されたんだな!?」僕は事の経緯をすべて話した包み隠さずだ今更恥ずかしがって隠すような仲ではないべ「か~っ、情けない!それでも男か?女に告白されて返事がそれか?」ジ「仕方ないだろ。突然だったから…」笹「恋は突然」ジ「わかったような口利くな!」やんややんやと会話は弾み、帰るときには時計は19時を指していたべ「明日から楽しい人生が待ってるな!最愛の友よ!」笹「幸せにな!」ジ「うるせぇ!さっさと帰れ!!」途中で二手に別れ、僕は一人アパートへと向かうさっき、というか5限終わりの重大事件で頭が一杯だホントに告白されたのか?夢じゃないだろうな?そんな質問を暗闇へ問いつつ歩いた
ジ「ただいまぁ」まだ姉は帰ってきていないバイトが長引いてるのかな?僕は姉とアパートで二人暮らしだ二人とも生活のためにバイトをしてる当分訪れることは無いと踏んでいた出来事が、鈍い疲れとなって肩に伸し掛かった気付いたら夢の中でまた告白されていたの「おはよう、ジュン君」ジ「あれ?もう朝なの?」の「あまりにも気持ちよさそうに寝ていたから、起こせなかったの」そんなに疲れてたのか…予想だにしない出来事は精神的に疲れるあー…。夢なら覚めるなよぼそぼそと呟きながら、ずいぶん久しぶりの食事(そう感じた)を取るそして、シャワーを浴びて学校へと向かった
普通に授業を受け、べジータ達の冷やかしを交わしていたら昼だったいつものように購買へパンを求めに行った真「ジュン!やっぱりここにいたのね」パンを手に取り並んでいたら、息を切らして僕を呼び止める声心臓が一気に踊りだす激しい血流が喉を押しつぶすジ「えっと、あのっ…」真「お弁当を作ってきたわ。中庭で食べましょう」誘いに無言でうなずき、彼女の後ろをついていくまたもや頭は真っ白だそして、昨日の沈黙再び僕は雰囲気に気圧された黙々と手作りの料理を口へと運ぶ
真「どう?朝早く起きて作ったのだわ」ジ「う、うん。美味しいと思うよ…」真「昨日は突然ごめんなさい。でも、どうしなきゃいけないような気がしたから…」ジ「…」真「迷惑ならいいの。昨日の返事も突然のことでつい答えてしまったのでしょう?」ジ「そんなんじゃない!」本気だ正直好きだったちょっと高飛車なところを差し引いても有り余るぐらい好きだっただから、混乱する頭でも答えることができた真「ふふ、そういう不器用な所が好き」ジ「からかうなよ!」告白されるまでは普通に友達だっただから、気持ちに整理さえつけばいつもの調子に戻る好きな人との楽しい食事はあっという間に終ったチャイムが席に着けとうるさいのだ真「今日、一緒に帰ってくれる?」ジ「うん。もちろん!」小さな幸せを約束して教室へ向かった手にはパンが握られているジ「あっ、金払ってないや」一週目 #1 終わり
このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー と 利用規約 が適用されます。
1文字以上入力してください
本文は少なくとも1文字以上必要です。
1文字以上入力してください。