雛苺短編10
ある晴れた日曜、ジュン達は湖にバス釣りに来ていた…翠「きぃ~!一投目からバックラッシュなんてありえんですぅ!!」ジ「無理してベイトリールなんて使うからだぞ…」翠「うっせぇです!!2インチセンコーのダウンショットしてるセコセコチビ人間は黙ってやがれですぅ!!」ジ「うっさい!釣れるからいいんだよ!!」雛「う~、ジュンちょっと投げさせてなの~。」ジ「あぁ…ってお前そのロッドは!!」雛苺の持つ竿はエバーグリーン社のコンバットスティック・タクティクスTR・FR…2.2mの長さと現在の日本記録である8.6キロのバスを釣り上げた剛竿である… 翠「よく見るとそのタックルは…」リールはシマノ社が誇る大遠投、パワーフィッシング用に開発されたスコーピオン・アンタレス5、ルアーは20cmを超える巨大ルアー、ティンバーフラッシュだ…雛「私はそこらの坊やに興味はないわ…私が欲しいのはロクマルだけ…」翠「キ…キャラが違うですぅ!!」ロクマルとはバス釣り師が一生で一匹釣れるかどうかの60cmを超える大物のことである…釣り人A「おい…あの人…」釣り人B「あぁ…間違いない…かつて日本中を駆け巡り幾多の巨大魚を仕留めてきた伝説の女釣り師…桃色の魔女・モンスターゲッター雛苺さんだ!!」ジ「雛苺…お前…」雛「ふっ…昔の話なの…」翠「ちび苺…やっぱり侮れねぇです…」
桃色の魔女 第2話雛「うよ~い♪いい天気なの~。」蒼「ふふっ。でも雛苺が釣りできたなんて知らなかったなぁ。」雛「うん。でもヘラブナ釣りは始めてなの~。」蒼「ふふ。釣りはヘラに始まりヘラに終わる…だよ?さ、始めよっか。」ヒュン…雛「うよ~い。」ヒュン…蒼「まずはバラケを打ってヘラを寄せ…最適のタナと餌の調整を…」ビシィ!!蒼「!?」雛「来たの!!」蒼「まさか…こんな早く…有り得ない!!」雛「ふふ…私の竿から逃げるつもり?無駄なあがきはお止めなさい…坊や…」蒼(えぇ~!?誰?この人…)数時間後…雛「いっぱい釣れたの~♪」蒼「…有り得ない…初めての雛苺に倍以上の差を付けられるなんて…orz」雛「ふふっ。ヒナには対象の習性を理解すれば周囲の状況とカンで魚の位置と状況がある程度推理できるのよ~。…それに…秘密はこの餌にもあるの~。」蒼「こ…これは!?」雛「練り餌にうにゅーを混ぜ込んだの~。人間が食べておいしいものは魚もおいしいって釣りキチ○平にも書いてたの~。」蒼「そ…そんな馬鹿なああああああぁぁ~!!!!」実際ヘラ師の中には練り餌に香水やらマヨネーズやらを混ぜ自分だけの秘密の調合をする人もいるそうです
翠「ま~ったく、これだからちびちび苺は…」銀「おはよぉ~、雛苺。今日もちっこいわねぇ。」薔「あ…ごめん、背が低いから見えなかった…」雛「う~!!みんな酷いの~!!ヒナもう子供じゃないの~!!」一同『どこが?』雛「orz…」雛「ふふふ…どうせヒナなんか…ヒナなんか…」巴「ひ…雛苺、元気出してよ。…そうだ!なら子供っぽくないようイメチェンよ!!とびっきり綺麗に決めてみんなを驚かせてあげましょ。」雛「いめちぇん…うん!!わかったの!ヒナやってみるの!」ダッ…巴「あ、雛苺…行っちゃった…」翌日…ジ「……なぁ、雛苺?」雛「気安く話かけんじゃねえの~!!ぶっ殺すぞなの~!!」ジ「柏葉…あいつ何があったんだ?」巴「私はただ…雛苺を元気付けようと…」ジ「学ランにグラサンに木刀…イメチェンにも程があるだろ!?」雛「ふぅ~朝の一服はたまんねぇの~。」ジ「はぁ…」ツカツカ…ヒョイ雛「あぁ!返してなの~!!」ジ「どこの世界にシガレットチョコ食わえた不良がいるんだよ…ったく、お前は無理に変わらなくてもいつものままが僕は好きだぞ?」雛「ジュン……うん♪ありがとなの。やっぱジュン大好きなの~♪」ピョンジュン「こら!いきなり飛びつくな!」雛「や~なの。これはヒナの特権なの~♪」翠・銀・薔「きいいいぃぃぃ~!!」
もしも雛苺と水銀燈が入れ替わったらめぐ「からたちの花が咲いたよ白い白い花が咲いたよ…」雛苺「めぐは歌が上手なのね」めぐ「そんなことないわよ」雛苺「そんなことあるのよ!ヒナはね、ジュンに子守唄歌ってあげたことあるけど煩いって言われるのよ」めぐ「クス…たしかにあの年齢じゃあそう言ってしまうのは自然かもね。ねぇ私にも歌ってくれる?」雛苺「うん、いいのよー!ねむれ~よいこよ~すこや~か~にぃ~!」雛苺「くぅ…くぅ…」めぐ「で自分が寝ちゃったってオチなのね…」眠っている雛苺にめぐは自分のシーツを被せるめぐ「こういう可愛らしい天使もいるのね。」 オチがねぇぇぇえええええええ!!
スレタイだけにKanonから…雛「ジュ~ン、ヒナちょっと買い物に行ってくるの~。」ジ「じゃあついでに本屋でエロ本買ってきてくれ。」雛「えろほん?…何なの?それ。」ジ「素敵なものだ。分からなければ店員さんに聞くんだぞ?」雛「わかったの♪行ってきま~すなの~。」ジ「ふふふ…アイツの反応が楽しみだなぁ。」数時間後…雛「ジュ~ン!!」タタタ…ジ「来た来た…お帰り、エロ本は買えたか?」雛「うん♪いっぱい買ってきたの~♪」どさどさどさぁ…ジ「ちょっ…おま…wwww」
ジ「う~寒くなってきたなぁ…カイロカイロっと…」もみもみ…ジ「カイロはこの温まるまでの時間がもどかしいんだよなぁ…」もみもみ…雛「ジュン、何してるの~?」ジ「あぁ、カイロを揉んで温めてんだよ。」雛「温める…それなら簡単なの~♪ヒナに貸してみるの~♪」ヒョイジ「あ、何すんだよ!?」雛「いーからいーから~。よいしょっと…」ジ「何フライパンなんか持って……まさか!!」雛「こうすれば早く温めるの~♪」シュボッジュンが思ったとおり雛苺はコンロにかけたフライパンにカイロを投下した…ジ「わあああぁ~!!馬鹿あああぁ~!!」雛「ほえ?」どしゃ~…ジ「あぁ…フライパン一面に酸化鉄が…orz」雛「ほ…ほえ?てっきりカイロってあったかくなるから熱には強いんじゃ…」ジ「ンな訳あるかあああああああああああぁぁぁぁ~!!!生尻百叩きじゃあ!そこになおれええぇ~!!」雛「びえええぇ~ん!!許してなの~!!」
雛「今日もうにゅ~美味しいの~♪…痛ッ!!」巴「どうしたの?雛苺…」雛「うぅ~…歯が痛いの~…」巴「見せて…大変!虫歯になってるじゃない!…歯医者に行かないと…」雛「えええぇ!?嫌なの!!前に金糸雀と翠星石が言ってたの…歯医者さんはおっきなドリルで歯をゴリゴリ削られて死ぬほど痛いって…」巴「でもこのままじゃずっと苺大福食べれないわよ?」雛「うゆ…それはもっと嫌かもなの…」というわけで2人は近くの歯科医に来たのだが…歯科医「は~い、お口を開けてくださいね~…」キュイィィィィン…雛「う…!!いーやーなーの~!!!!」バタバタ巴「こら!雛苺!!」雛「悪魔なの~!!鬼畜なの~!!びええええぇぇん!くんくん助けてなの~!!」巴「…仕方ない…ごめんね、雛苺…ふんっ!!」とすっ雛「はうあっ!!」ガクッ…巴「お願いします…」歯科医「は…はい。」数時間後…雛「…うよ?トモエ…?」巴「目が覚めた?もう終わったよ。ほら。」巴はティッシュにくるまった雛苺の虫歯を見せた巴「信じられないけど…これ乳歯…つまりは子供の歯だったみたい。だからこれから雛苺には新しい歯が生えてくるのよ…だから今度は虫歯にしないようにね?」雛「ほぇ……うん♪」その後抜けた虫歯は屋根の上に投げられしばらくすると雛苺に新しい歯が生えましたとさ。
雛「うわ~い♪ジュン、次はあれ乗るの~!!」ジ「はいはい…」久々の休日、僕は雛苺と2人きりで遊園地に来ていた雛「きゃはははは、楽しいの~♪」屈託なく笑う雛苺の表情は不思議と僕の胸の淀みを奪ってくれる…雛「ジュ~ン、次はあれ乗るの~♪」ジ「観覧車か…よし、行くか。」雛「うん♪」雛「うわ~い、高い高~い♪」無垢な瞳と穢れない笑顔…僕はもしかして雛苺のことが…雛「すごいの~、人がゴミのようなの~♪」ジ「!!」雛「うゆ…?ジュン、どうかしたの?」ジ「い…いや…別に…」僕は…聞いてはいけないものを聞いてしまったのだろうか…?兎「昔より男は獣…女は魔物と申します…どちらが怖いと思うかは貴方のご自由ですが、どちらにせよ…御用心を…」
ジ「雛苺は可愛いなぁ…」プニプニ銀「えぇ、本当に可愛いわねぇ…」ナデナデ巴「はぁ、私のヒナ…」スリスリ雛「うにゅ~…」ベ「……」ジ「ん、どうした?ベジータ。」ベ「あの…俺にも…」雛「…ぺっ!!」銀「嫌だってぇ。」ベ「うわあああああああああぁぁん!!」ダーッがしぃっベ「?」梅「僕で…よければ…」ベ「ここからが本当の地獄だ…」
その日、ジュンは風邪をこじらせ床に伏せていた雛「うゆ…ジュン大丈夫?」巴「体の調子はどう?」お見舞いにきていた雛苺と巴が心配そうにジュンを覗き込むジ「まだ結構熱っぽい…薬…飲まないと…ゲホッ!ゴホッ!」巴「ああ、無理しないで、今お薬と何か食べるもの持ってくるから。」雛「ジュンはいーこいーこしててなの。」ジ「す…すまない。」軽くジュンに笑いかけると2人は部屋を出て台所へと下りていった…ジ「ふぅ…」一つ大きく息を吐きジュンは目を閉じた…その時『ドドドド…ガッシャ~ン!!』ジ「!?」突如一階から聞こえた爆音にジュンは飛び起きたジ「あいつら…何やってんだ?」その時ジュンの脳裏に先ほどの「何か食べるものを持ってくる」という言葉が再生された…ジ「まさか…いやいや、柏葉もついてることだし…」数分後…雛「はい♪ジュン、ヒナ一生懸命お粥作ったの~。」ジ「お粥ってこのピンク色でやけに甘ったるい臭いがする物体がか…?」雛「うにゅ~にマポロチョコにマムシドリンクと…元気になるものい~っぱい入れたの♪」ジ(か…柏葉…助け…)←目で合図巴(…ごめんね…)←目をそらす雛「はい♪ジュンあ~~んするの…」雛苺が満面の笑顔でスプーンに乗せた物体Xを差し出す…ジ「ここからが本当の地獄だ…」
ローソンメイデン「いらっしゃいませなのー」これ温めて下さい「はいなのー」え、ちょっそれアイ「お待たせしましたなの~」ホッカホカだぁー!
甘々なヤツ投下しまーす体はうにゅーで出来ていた血は白くてふわぁーとして心はにゅーってして黒い赤い「しょくん、雛はうにゅーがすきなのーこんびにで、おかしやさんで、せいぞうこうじょうで、とらっくのなかで(ry」うにゅーの空より来たりて―――正しきうにゅーを胸に―――我等は(ry「パラメデック」「スネークそれはうにゅーなの~」「うにゅー?」「白くて黒くてうにゅーとしてるの~」「食べられるのか?」「とっても美味しいの~」「もっと食わせろ!」「あー雛も食べたいの~」
私は郵便ポストだ。 うんざりするほどの平凡と一握りの奇跡のごった煮であるこの都市の一角に屹立する、いささか金属疲労の進んだ、鋼鉄製の郵便ポストだ。日々少なからぬ数の人間が、激情に任せた空回りの書簡を、あるいは商魂逞しい大文字のメッセージを、私の口に放り込む。そして蜂蜜色の豊かな巻き髪をもつ彼女もまた、私の口に手紙を差し入れる。 筆まめと言って差し支えないだろう。電気信号を羅列して情愛を語らうこの時世に、週に一度は何某かを私に託してゆくのだから。それは例えば月夜のサヴァンナに佇むキリンを描いた葉書であったり、鮮やかな紅色の千代紙をあしらった封筒であったりする。凡百の工藝品より余程精緻で、しかも並々ならぬ丹誠が込められたそれらを、彼女は惜しげもなく送りつける。この街を離れていった、愛すべき者たちに向けて。 私を命あるものとして遇することを、彼女はやめようとしない。誰に吹き込まれたか、昔は私のことを人肉を喰らう血染めの化物か何かと勘違いして酷く怯えていたものだった。やがて事実を悟り、背丈が私を追い越し、恋を知り、それに破れ、さらに幾年かが過ぎた今に至っても、いまだに彼女は無機物である私をさん付けで呼ばわる。人目がないことを確かめると、接吻でもするかのように顔を近づけ、囁きかける。その吐息からはかすかに初摘みの苺の香りがする。「ポストさん。今日もお手紙、よろしくなの」 伝わるはずもない諾の答えを返し、私は呑み下した封書を「安全地帯」にしまい込む。水濡れからも端折れからも守られる、絶好の位置だ。そして私は独りごちる。伝達機関の末端に連なる者として、その思いの丈、確かに次なる者に伝えよう。
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