「雪華綺晶的な保守2」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら
「雪華綺晶的な保守2」(2010/03/25 (木) 23:57:44) の最新版変更点
追加された行は緑色になります。
削除された行は赤色になります。
<p>雪華綺晶的な思考保守<br /><br />
「寒いね~、ピチカート」<br />
凍える空の下、傍らの彼女が呟く。ロングコートを纏い直しながらそうですね、と白い息を吐きながら答えた。<br />
気が付けばもう10月も終わる。冬が近いことを冷たい風が伝え始めているのが分かる。<br />
「葉っぱさんも寒い寒いって顔、赤くしてるね」<br />
彼女、いやベリーベルの視線の先には見事に紅葉した木々がある。寒さに葉が凍えているのか、そういう発想を出来る彼女が羨ましく、とても愛おしい。<br />
「コートが曲がっていますよ、ベル」<br />
「ん」<br />
彼女の曲がった黒いショートコートを直す。ありがとう、というベルの笑顔にくらり、と意識を持っていかれながら私はにこり、と笑い返した。<br />
「風邪を引いては大変ですからね」<br />
「ピチカートの方が寒がりのくせに」<br />
と、私の手を握ってくれる。<br />
温かい。冷え性の私の身体に彼女の温かさが染み入れていくような、そんな感じ。<br />
「……よく分かりましたね、私が冷え性だって」<br />
多分、金糸雀さんだって知らないのに。<br />
「だってピチカートの顔、あの葉っぱさんみたいに真っ赤だもん」<br />
「それは……寒いからです、はい」<br />
私は彼女の手を握り返す。また温かさが染み入る。<br />
「だけど」<br />
ベリーベルが私の顔を覗き込んだ。<br />
「ピチカートの顔、もっと赤くなっちゃった」<br />
「ベルこそ」<br />
そりゃそうですよ、ベリーベル。<br />
私はベルと顔を見合わせながら、笑い合った。<br /><br />
冷たい風、凍える空。<br /><br />
その下に笑い合う私達。<br /><br />
それはある秋の一時。</p>
<hr /><p>眠りの姫を起こすには愛するもののキスが必要。<br />
この前キラキショウさんに聞かされたことをこの状況で思い出すとは自分の方向性になにやら迷いが生じているのだろうか。<br /><br />
対面に気持ちよさそうな寝顔を見せるは小さな眠り姫で、<br />
それを見守る私は王子様というわけだろうか。<br /><br />
「ベル、風邪を引きますよ」<br />
コタツの魔力に負けた彼女を揺さぶるが、<br />
「ん~……」<br />
と、かわいらしい返答しか得られない。ああ、可愛らしい可愛らしい可愛らしい可愛らしい可愛らしい可愛らしい可愛らしい可愛らしい可愛らしい可愛らしい可愛らしい。<br /><br />
…コホン。<br /><br />
さて、どうしたものか。このままでは彼女が風邪を引いてしまう。<br />
不可抗力だ、誰がなんと言おうとも。<br />
私の視線は自然に彼女の柔らかそうな唇へと向かっていて、<br />
ついでに私の顔も彼女へと近づいていき……<br /><br />
「あら、ピチカート。こんなところで破廉恥な」<br />
「!!!!!!!!!!」<br /><br />
振り向けばそこにはニヤニヤと厭らしい笑いを浮かべたキラキショウさんが立っていて。<br /><br />
「いや、これはその」<br />
「眠りの姫は王子様の熱いキスで目が醒めるなんて、さてこのベルに糸車の針を刺したのは誰なんだか」<br />
私はベリーベルの頭を軽く撫でる。<br />
「さぁ、もしかしたら彼女が愛しくて愛しくてたまらない魔女ではないでしょうか」<br />
それはまた、と笑うキラキショウさんを傍目に私はベルを見つめる。<br />
そんなある眠りの季節の一時。<br /></p>
<hr /><br /><br />
「そういえばピチカートは八方美人に見える」<br />
なんですか、それ? と私は暖かなリビングでキラキショウさんとココアを飲みながら尋ね返した。<br />
「あら、ピチカート知らないの、八方美人って」<br />
「ええ。私もまだまだ知らない日本語は多いのです。只でさえ日本語は奥が深くて……三種の言語を扱う言葉なんてなんて複雑怪奇でしょうか」<br />
「とりあえずその日本語非難は置いておいて」<br />
キラキショウさんはココアをテーブルに置き、足を組み返す。<br />
「八方美人っていうのはどこから見ても美しい人って事よ。貴方にピッタリ」<br />
「じゃあキラキショウさんは十方美人ですか」<br />
「あとの二方向はどこから見られているのよ」<br />
にやけた笑顔からやや引きつった苦笑に変わった彼女の表情を見ながらココアを口へ運ぶ。<br />
「で、本当の意味というのは」<br />
「だれに対しても如才なく振る舞うこと。また、その人。非難の気持ちを込めて用いることが多い」<br /><br />
成程。誰にでも優しい人ということか。<br /><br />
「それならば現代の社会人は殆ど八方美人じゃないですか」<br />
「まぁ、それはそうなんだけど。今の社会八方美人っていう『ペルソナ』が無きゃ生きていけないから」<br /><br />
それはそれで今は良いのかもしれないが。<br /><br />
「それいけ八方美人」<br />
「本当の自分を手に入れるために」<br /><br />
「「なーんて」」
<hr /><p>「乙女の歌声が聞こえますか?」<br />
11月、病院の受付前に設置してあるソファで、私は一人周りの重苦しいどうしようもない空気の中、適当な雑誌を捲っていた時である。<br />
「聞こえますか、歌声が」<br />
「いいえ、ここに歌声は似つかわしくないもの」<br />
「けど私には聞こえるのです、歌声が」<br />
私は顔を上げることなく、またページを捲る。もちろん、このページに載る経済云々には全く興味が無いのだが。<br />
「あの歌声は全ての人を癒します。それは私も、貴方も例外ではないのです」<br />
「しかしそういうものは時には不幸に繋がるものよ」<br />
「私はそれでも構わないわ。私は今、幸せだもの」<br />
「私は唄を歌う少女を知っているわ」<br />
「……そう」<br />
「彼女は何を思って唄を歌っているかは分からない。そもそもそんなこと分かるはずないのだけど。私は彼女ではないのだから」<br />
「私には分かるわ。だって彼女は私だもの」<br />
私は顔を上げた。目の前には一人の少女が立っていた。病院服で、青白い顔をして。<br />
「私には分かるのよ、私にしか分からなくても、彼女の歌が私にしか分からなくても」<br /><br />
『乙女の歌声は今日も響いている』<br />
――――――――――――――――――――――――<br />
「雪華綺晶、こんなところにいたのね。三時に来るって言うから待っていたの……どうしたの? 変な顔して」<br />
「御免なさい。少し呆けていたみたい」<br />
「そう、珍しいわね。貴方らしくない」<br />
私は片手に持ち、ソファから立ち上がった。<br />
「そういえばめぐ」<br />
私はめぐの手を掴みながら口を開く。いつも通り、彼女の手は冷たい。<br />
「貴方の歌は今日も響いていたわね」<br />
「嘘、こんなところまで聞こえたの? もう少しボリューム考えなくちゃ」<br />
いや、そうじゃないと呟くと彼女は不思議な顔をする。これは彼女の寿命の為に黙っておくことにしよう。<br />
「あれ、歌が聞こえる」<br />
めぐが呟き、私は目を上げる。<br />
そこにはあの『彼女』が誰に聞かせるわけでもなく、誰もが気づくわけも無く、ただ聞こえない歌声を奏でていた。 </p>
<hr /><p>ある日、ある時間。詳しくいえばちょうど小腹に何か入れたくなる時間帯。<br />
私は甘いものでも食べようか、と最愛の妹である薔薇水晶とラブラブ、もといブラブラ散歩をしているととあるカップルが揉めていた。<br />
ここで、その揉めていたカップルがピチカートとベリーベルだったとかだったらおもしろいのだが、そう人生上手く行かずまったくの赤の他人であった。<br /><br />
なにやらもめ事は分からないが女性が不利な感じがする。浮気でもしたのであろうか?それとも遅刻?<br /><br />
そんなことは私にとって関係はないのだが、少し様子を見守ることにしよう、私はお店を探すふりをして立ち止まった。<br /><br />
男性、怒る。<br />
女性、怯む。<br />
男性また怒る。<br />
女性、泣く。<br />
男性、怯む。<br /><br />
あら、形勢逆転ホームラン。<br /><br />
涙は誰の為??<br /><br />
それは女性の為。女性最大の凶器なりえるもの。<br /><br />
どうやら古来から男性は女性の涙に弱いのは性らしい。</p>
<hr /><p> 雪「と、いうことがこの前あったのよ、というか今さっき」<br />
金「髪は女の命で、涙は女の武器かしら」<br />
ピ「確かにそうですよね。女性に限らずとも表情で一番困惑するのは泣き顔だと思います」<br />
雪「けどやっぱり泣く、っていう行為は自分が、不利、負けているみたいな印象があるから私は好きじゃない」<br />
金「それは雪華綺晶が負けず嫌いなだけかしら~。だってカナ達は何かに感動したりしても涙を流すかしら 」<br />
ピ「確かにカナリアさんの言う通りそういった感情でも涙を流しますよね。あと、恥ずかしかったり、びっくりしたり」<br />
雪「ならやっぱり涙は心のSOSよね」<br />
ピ「それならばカナリアさんは心のSOSが多いことになりますね。ほら、昨日の晩だって」<br />
金「あ~、ピチカート!それ以上は言わないのが約束かしら!」<br />
ピ「これは失礼しました。いや、けどテレビみながら号泣するカナリアさんは……もうなんていいますか」<br />
金「感情豊かということかしら!」<br />
雪「感動で泣く、か。私はもうそんなこともなくなってしまったわ」<br />
ピ「キラキショウさんがテレビを見ながら感動しているシーンなんて想像ができませんよ」<br />
雪「いや、私だって昔は水銀燈のお姉様と一緒に映画みたりして感動に頬を濡らして……たことはないか」<br />
金「カナも雪華綺晶が泣いてるとこなんて見たことないかしら~。雛苺や薔薇水晶はよく泣いてるけど」<br />
雪「私は涙も枯れた冷たい女になってしまったのよ……嘘だけど。だけど成長するにつれて泣く機会は無くなってくるわよね」<br />
ピ「ある一定のピークを越えればまた涙もろくなりますから」<br />
金「みっちゃんも最近泣いてばかりかしら~。通帳を見ては涙を拭う日々かしら」<br />
雪「それはまた……誰が原因だか」<br />
ピ「まぁ、私たちでしょうね。特にカナリアさんは食べ盛りですから」<br />
金「ピチカートだってカナの二倍食べるかしら」<br />
ピ「いや、日本食はおいしいのでつい……分かってはいるんですが」<br />
雪「それ以上どこを成長させるつもりなんだか全く……」<br />
ピ「って何背後に忍び寄るんですかキラキショウさんッ!」<br />
雪「いやね、またには成長具合を確かめようと……成長期だし」<br />
ピ「それはカナリアさんですからッ!」<br />
金「カナは大器晩成型だからいいのかしら~」<br />
雪・ピ「「あれ、目から涙か……」」<br />
そんなスレタイネタ</p>
<p> </p>
<hr /><p><br />
「電気は消す派? それとも消さない派? 」<br />
なんの話ですか、とピチカートが露骨に嫌な顔する。おや、そこに少しの羞恥心が入っているのは気のせいだろうか。<br />
といいますか水銀燈のお姉さままでそんな顔を赤くして……なにか変な質問だっかカナかしら~、じゃなくてかな、と私こと雪華綺晶は頭を巡らせていたある日の午後。<br />
外ではちらほらと雪が降り始め、水銀燈のお姉さまの教会は今日も厳かな雰囲気、言い方を変えれば開店休業状態であった。<br />
「いや、それはもちろん寝るときのお話で」<br />
「……キラキショウさんはバラスイショウさんがいるのでそのお話は需要があるのかもしれませんが、あいにく私はまだそこまでの関係の者がいなくてですね。ベリーベルに手を出したら何かヒトとして終わりを告げそうですし」<br />
「そうねぇ~、私もそんな相手はいないからパスよ」<br />
百合にロリコン疑惑絶賛営業中のベリーベルは置いておき、水銀燈のお姉さまには相手がいてもいいのだが。近頃はわが愛しの薔薇水晶までもあの眼鏡野郎に色恋沙汰の雰囲気を持っているし<br />
……姉としての威厳やなにやらは一体どこに向かってしまっているのだろうか。<br />
「って、いつの間にそんなお話に」<br />
「キラキショウさんの電気の話ですよ、まったく」<br />
「電気の話って就寝時に電気を消すか消さないかの話?
実は薔薇水晶はなんだか怖いやら何やらで電気つけっぱなしで寝るんだけど、最近一緒に寝てるからどうも気になってね。私は小さなオレンジ色の明かりも普段はつけないから余計ね」<br />
「なんだそんなお話だったんですか。私はてっきり」<br />
「わ、私は気が付いていたわよぉ」<br />
ああ、なるほど。と今更頷いてみる。<br />
日本語の分かりにくさのせいなのか、それとも歳を重ねたせいで汚れてしまったのか。<br />
隠語とはかくも面白き。<br />
「なかなかスケベなのですね、お姉さま。ピチカートはもとからムッツリ助兵衛だからいいけど」<br />
だってこの前もなんか寝言であんな言葉やこんな言葉やああ、口には出せない乙女の純潔かっこわらい。<br />
顔を赤らめるお姉さまも眺めることが出来たし、私としては日本語に感謝したい今日この頃。<br />
まだ雪は止みそうにはない。</p>
<hr /><p>「クリスマスねぇ」<br />
水銀燈のお姉様は呟く。<br />
「クリスマスですねぇ」<br />
私こと、雪華綺晶は呟く。<br />
「「なんで私達一緒にいるんでしょうねぇ」」<br />
聖夜、この時間恋人たちは聖人の誕生前夜に愛を育んでいる時間帯。<br />
何故か私と水銀燈のお姉様は静かな礼拝堂に二人、真っ赤な体液のようなワインが入ったグラスを傾けながらクリスマスイブの空気に浸っていた。<br />
心の奥底の寂しい気持ちを抑えつつ。<br />
「昼間はあんなに騒がしかったのにねぇ」<br />
「ホントですよねぇ。近所の子供達が集まって、ばらしーちゃんやお姉様がミニスカサンタになって」<br />
「あれは少し恥ずかしかったわぁ。子供の目がプレゼントに向いていたとしても周りの大人がねぇ」<br />
「違う魅力でメロメロでしたね」<br />
ワインを口に含む。アルコールの独特の感覚が舌に痺れるような感覚を残す。<br />
「お互い寂しいわねぇ。女二人で寂しいパーティなんて」<br />
「ばらしーちゃんも紅薔薇のお姉様のお家にいってしまうし、全く姉は寂しくて寂しくて」<br />
「わたしだってメグは病院だし、あんまり遅くまでいるのもねぇ」<br />
「寂しい者同士お似合いですね」<br />
私はお姉様に笑顔を向ける。そんな私を見てお姉様は少し微笑むと、グラスを一気に傾けた。<br />
「ドメーヌ・ド・シュヴァリエの1954年産。この時代どんなことがあったのかしら」<br />
「さぁ、想像もできませんよ。このワインを飲んでいる私たちが言うことでもないのですが」<br />
しかし良くありましたねぇ、と私はワインを深く味わうように口に含んだ。<br />
まさかビンテージワインを味わえるとは思ってなかった。<br />
「教会の倉庫から出てきたのよぉ。前の神父はよほどの酒好きだったのねぇ」<br />
「いいクリスマスプレゼントですよ。ほんと」<br />
そういえば、と私は少し赤らんだ顔のお姉様を見た。<br />
「今年はサンタに何を頼むんですか、プレゼント」<br />
「そうねぇ、ガス代電気代半年間無料とか」<br />
「なんて夢のない」<br />
「もう夢なんてどこかにおいてきたわぁ」<br />
と、笑う。それは嘘だ、と私は思ったのだがそれは心の奥底にしまっておくことにした。<br /><br />
「貴方は何を頼むのよぅ」<br />
「ん、世界の平和とかですかね」<br />
「嘘ばかり」<br />
サンタなんて信じていないから、私は去年のクリスマスまでは思っていたが、今年は違う。<br />
去年の素晴らしきクリスマス。サンタに出会ったあの日は私の思い出として一生残っていくのだろう。<br />
「さて、そろそろ時間ねぇ」<br />
「ですねぇ」<br /><br />
カラン<br /><br />
扉が開く。<br /><br />
そこには見事な金髪の美女とその腕に抱きつく黒髪の小柄な乙女。<br /><br />
そう、今宵はクリスマス・イヴ。<br /><br />
「お待たせしました。キラキショウさん、スイギントウさん」<br />
「お久しぶりぃ~二人とも去年ぶり~」<br />
「あら、もうワインは無くなっちゃたわよ」<br />
金髪美女、ピチカートは笑う。スイドリームは相も変わらず、か。<br />
「大丈夫ですよ、フィンランドの美味しいお酒をスイドリームが持ってきてくれましたから」<br />
「あらぁ、いいわねぇ。一仕事したらまた一杯やりましょうかぁ」<br />
私と、お姉様は立ち上がる。<br />
おっと、いい忘れていたが私たちの格好は今だにミニスカサンタ服だ。そう、今日はは世界の子供に夢を与えなければ。<br />
「さて、行きましょうか。赤鼻のトナカイと共に」<br />
世界の子どもたちへ、メリー・クリスマスと笑顔を配る夢の旅へと。<br />
今宵、世界に、貴方に、メリー・クリスマス。</p>
<p>~とあるカラオケルーム~<br /><br />
金「一番ッ、金糸雀! 星間飛行、行くかしら!」<br /><br />
雛「あっ、金糸雀ずるいのーヒナもヒナもぉ~」<br /><br />
真「雛苺、私は先よ。まったく下僕の癖に生意気なのだわ」<br /><br />
翠「何言ってるですか! 次は翠星石の鳥のように美しい歌声を披露してやるから覚悟しやがれですぅ! 」<br /><br />
蒼「ハハハ……真紅も翠星石も落ち着いて、時間はたっぷりあるんだから」<br /><br />
水「……何で私までいるのかしらぁ。真紅、いい加減リモコン貸しなさいよぉ」<br /><br />
薔「(何歌えばいいんだろ……)」<br /><br />
真「あら、薔薇水晶はカラオケ初めて? 」<br /><br />
薔「歌、得意じゃありませんから……」<br /><br />
金「キラッ☆かしらー」<br /><br />
ピ「み、皆さん一応今日はキラキショウさんの退院祝いなんですけど……」<br /><br />
雛「ねーねー、ピチカート、ヒナ、ジュース取りに行きたいのー。一緒に行こッ? 」<br /><br />
ピ「え、あっ、そうですね……皆さんの分もお持ちしますよ」<br /><br />
真「悪いわね、ピチカート。私は紅茶で、って水銀燈まだ私、曲入れていないのだからリモコン返しなさいッ! 」<br /><br />
翠「翠星石はオレンジジュースがいいですぅ。早く持ってきやがれですぅ」<br /><br />
蒼「あっ、僕は温かいお茶で」<br /><br />
水「私はぁカルピスよぉ、って真紅、何貴方勝手にリモコン取っていってるのよぉ」<br /><br />
薔「……私、あったかいココアで」<br /><br />
金「カナッ☆かしらー」<br /><br />
ピ「は、はい……キラキショウさんどうします? 」<br /><br />
雪「私も手伝うわ、ピチカート」<br /><br />
ピ「いえ、一応キラキショウさんの慰安カラオケですから、主役は楽しててください」<br /><br />
雪「……じゃあ薔薇水晶と同じでお願いしますわ」<br /><br />
ピ「はい、かしこまりました。ヒナイチゴさん、行きましょう」<br /><br />
雛「うぃー」<br /><br />
ガタン<br /><br />
金「カナなりに最高の歌唱力だったかしらー」<br /><br />
真「歌ったのなら早くマイクを回しなさい、次は私の聖少女領域よ」<br /><br />
翠「って真紅、リモコン確保しながらマイク握るの止めるですぅ! って水銀燈もいつの間にか翠星石を差し置いて入れやがってるですぅ! 」<br /><br />
水「早い者勝ちよぉ」<br /><br />
蒼「実は僕もどさくさに紛れて入れていたり……」<br /><br />
翠「蒼星石までっ! 翠星石は悲しいですぅ」<br /><br />
水「ちゃっちゃっと入れて薔薇水晶に渡しなさぁい」<br /><br />
薔「あっ、いや、私は……///」<br /><br />
水「恥ずかしがることないわぁ。どうせ知り合いばかりだしぃ」<br /><br />
薔「じ、じゃあ……」<br /><br />
真「ふぅ……誰も聞いていないなんて……まったくだから貴方たちはブツブツ」<br /><br />
水「フフフ、歌唱力の違いを見せてあげる。この薔薇獄乙女でねぇ」<br /><br />
翠「因みに蒼星石は何入れたんですか? 」<br /><br />
蒼「僕? 青いイナズマだよ。ジャニーズ歌い易いし」<br /><br />
翠「何だかすごく違和感がなくて対応に困るですぅ」<br /><br />
ガシャ<br /><br />
雛「あっー、雛次入れるのぉー! 」<br /><br />
ピ「ヒナイチゴさん、苺ジュースが零れますからあんまり暴れないで……あと次、リモコン貸してください」<br /><br />
薔「おねーちゃん、お帰り」<br /><br />
雪「はい、ばらしーちゃん、ココア」<br /><br />
ピ「皆さんの飲み物置いておきますから」<br /><br />
金「か、カナの分が無いかしらー!! 」<br /><br />
ピ「あっ、忘れてた……」<br /><br />
金「かしらーッ!! 」<br /><br />
もしかしたら続く<br /></p>
<hr /><p>~とあるカラオケルームにて その2~<br /><br />
水「どう、真紅ぅ~、私の歌の上手さは」<br /><br />
真「同じアリプロでもあそこまでジャンクな歌い方とは……同情するわ、水銀燈」<br /><br />
翠「(真紅の歌なんて聞いてられなかったですぅ)」<br /><br />
蒼「よし、次は僕だね、水銀燈、マイク貸して」<br /><br />
金「馬鹿ぁ、ピチカートの馬鹿ぁかしらぁぁん」<br /><br />
ピ「か、カナリアさん、そんな泣かなくても……今、取りに行きますから」<br /><br />
金「カナは……コーンポタージュがいいかしらぁ……ぐすん」<br /><br />
ピ「はいはい……(あの今にも泣きそうなカナリアさん可愛すぎるなぁ )」<br /><br />
ガシャ<br /><br />
金「……行ったかしらー、計画どおりかしらぁー」<br /><br />
雛「ホントに泣いてたくせに、なのー」<br /><br />
金「う、うるさいかしらー、次は雛苺の番かしらー」<br /><br />
雛「うぃー、蒼星石、マイク貸してほしいのー」<br /><br />
真「しかし雛苺に歌える歌あったかし……ら……!?」<br /><br />
薔「あっ、くんくんだ」<br /><br />
真「ひ、ひ、雛苺ォ!! それは最後に私が歌おうと思っていたくんくんのオープニング曲……」<br /><br />
水「さ、先に越されたわぁ」<br /><br />
薔「そういえば、おねーちゃんは歌わないの? 一応、主役なんだけど」<br /><br />
雪「うーん……今日はなんだかみんな張り切ってるからやりにくくて」<br /><br />
薔「と、言いつつ入れるんだね」<br /><br />
ガチャ<br /><br />
ピ「カナリアさん、コーンポタージュです」<br /><br />
金「ありがとうかしらー……って冷たいコーンポタージュ持ってこられたかしらぁ~」<br /><br />
ピ「あ、アハハハ(困ったカナリアさんもいいなぁ……あっ、こればミッチャンさんの気持ちか)」<br /><br />
雛「くんくん可愛かったのー。次は、薔薇水晶なのー」<br /><br />
薔「は、はい……」<br /><br />
雪「ばらしーちゃん頑張れー」<br /><br />
水「……」<br /><br />
真「……」<br /><br />
水&真「(なぜに椎名林檎……マッチし過ぎて逆に違和感が)」<br /><br />
雪「あぁ……リンゴのやつか」<br /><br />
ピ「カラオケ初心者とは思えない歌唱力ですね。さすがバラスイショウさん」<br /><br />
金「か、カナの方が上手かしらー」<br /><br />
翠「おっと、ついつい聞き入って空気になっていたですぅ」<br /><br />
蒼「僕、もうなんだか胃が痛いよ……」<br /><br />
翠「あと歌ってないのはピチカートと雪華綺晶ですか」<br /><br />
蒼「次は何歌おうかなぁ……キンキとかいや、オーソドックスにSMAPとか」<br /><br />
翠「何が胃が痛いですか、結構楽しんでいやがるですぅ」<br /><br />
薔「……お粗末さまでした」<br /><br />
ピ「次は私ですか……ではでは」<br /><br />
水「あの子、日本の歌歌えるのかしらぁ」<br /><br />
真「洋楽なら大丈夫だわ、多分」<br /><br />
金「QUEENかしらぁ」<br /><br />
蒼「メイディンヘブンぅ~、メイディンヘブンー」<br /><br />
翠「翠星石は洋楽が分からないですぅ」<br /><br />
薔「発音上手……」<br /><br />
雪「さすがは本場……」<br /><br />
金「(兄弟船じゃなくて良かったかしらぁ)」<br /><br />
ピ「Thank You……でした」<br /><br />
雪「ついに私まで回ってきてしまったのね」<br /><br />
薔「頑張れー、おねーちゃん」<br /><br />
真「……!!あ、アリプロ」<br /><br />
水「しかもこれは……」<br /><br />
薔「亡國覚醒カタルシスの特別番? 」<br /><br />
水「しかもプロ並だわぁ」<br /><br />
翠「真紅や水銀燈とは比べものにならないですぅ」<br /><br />
薔「(そりゃあおねーちゃん、毎日お風呂で大合唱してるからなぁ)」<br /><br />
ピ「嘆きの壁は突き崩されてー♪」<br /><br />
金「愚かな民は皆殺されるかしらー♪」<br /><br />
翠「よくよく聞くと凄い歌詞ですぅ」<br /><br />
雪「……終わりと」<br /><br />
薔「次は何歌おうかなぁ……あっ、スガシカオとか……」<br /><br />
完走めざして保守</p>
<hr /><p>~とあるカラオケルームにて 気が付いたら辺りは~<br /><br />
雪「結局、フルタイムで歌って」<br /><br />
薔「終電逃してしまいました」<br /><br />
ピ「す、すいません……ついつい歌いすぎてしまって」<br /><br />
金「多分、一番歌っていたのはピチカートかしらー」<br /><br />
水「終盤に掛けてマイク離さなかったものねぇ」<br /><br />
真「聞き入っていた私達も私達なのだわ」<br /><br />
雛「ピチカート上手だったの~」<br /><br />
ピ「……///」<br /><br />
翠「これからどうするんですか。家までタクシーは高いですし」<br /><br />
水「じゃあ居酒屋に行きましょうよぉ。知ってるお店は朝までやっているから便利よぉ」<br /><br />
翠「い、いや水銀燈、まだ私達未成ね……」<br /><br />
真紅「余計な事はいわなくていいのだわ」<br /><br />
ピ「どうしましょうか、キラキショウさん」<br /><br />
雪「(前回の件があるけどまぁ、ピチカートがいるし)いいんじゃない? 」<br /><br />
薔「……決定ですね」<br /><br />
水「よーし、じゃあ今夜は飲み明かすわよぉ」<br /><br />
真 金 翠 雛 雪 薔 ピ「おおぅ~(かしらー)(なのー)」<br /><br /><br /><br />
蒼「まったくお会計はボクに押しつけるんだから……あ、あれみんなは……?」<br /><br />
雛「保守なのよー」</p>