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ローゼンの創世神話」(2007/09/02 (日) 00:13:27) の最新版変更点

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<p>ローゼンの創世神話<br> <br> 昔々、この世界が出来る前、ここには《世界》はなく《場所》だけがありました。<br> そこにはたくさんの神々と、神が暇をもてあまして創った生き物だけがいました。<br> 神様の中で一番えらいのは《お父様》と呼ばれる神様です。<br> 《お父様》は、7人の完全な少女を作り、自分の娘としてかわいがっていました。<br> 少女達の名前は、《アリス》といいます。<br> アリスは、人間にして人形で、そして、天使で神様でした。<br> 《お父様》は退屈でしたが、アリスたちと楽しい楽しい日々を過ごしていました。<br> あるとき、神様がどんどんいなくなりだしました。<br> 《お父様》は不思議に思い、ある神様に尋ねます。<br> 「いったいどうしてみんないなくなるんだい?」<br> その神様は答えます。<br> 「別の、世界とやらから兎の神様がきたんです。<br>  みんな、その人の来た、《世界》とやらの話を聞いているんです」<br> 《お父様》も、その兎の神様に会いに行きました。<br> 兎の神様は、とても不思議な人でした。<br> 兎の神様は世界について教えてくれます。<br> 兎の神様は、世界に案内してくれます。<br> たくさんの神様達が、《世界》へと引っ越していきました。<br> 兎の神様とすっかり仲良くなり、《世界》の話を詳しく聞いた《お父様》は、自分も《世界》を作ってみようと考えました。<br> 兎の神様に《お父様》は尋ねます。<br> 「いったいどうすれば、《世界》を作ることが出来るんだい?」<br> 兎の神様は答えます。<br> 「《世界》を作るには、一回この《場所》を壊さなければいけません。<br>  そして、場所がなくなったところに、広がりと、時、そしてたくさんの生き物を与えればいいのです。」 <br> <br> 「《場所》を壊すとどうなるのかな?」<br> 「神様と天使は助かりますが、生き物は皆消え去ります。<br>  消え去るときに納得して消えてもらえないと、次にそこに《世界》はうまく作れません。」<br> 《お父様》はそう聞いて、さっそく生き物達の説得にかかりました。<br> といっても、みんな《お父様》や、他の神様が創った生き物なので、生き物達を説得するのはとても簡単でした。<br> そして、ついに最後の一人の番になりました。<br> その最後の一人は、人間の、少年の姿でした。<br> 《お父様》は尋ねます。<br> 「新しく世界を作りたいんだ。そうすると君は消えてしまうけれど、いいかい?」<br> 少年は答えました。<br> 「いやです。僕は消えたくありません。」<br> 《お父様》はそんなことをいわれるとは思いませんでした。<br> だから、一生懸命説得します。<br> けれど、少年は頑として首を縦に振りません。<br> 《お父様》は困ってしまい、兎の神様を振り返りました。<br> 「大丈夫です。一人ぐらいなら納得していなくても。多少不完全な世界になりますが。」<br> 《お父様》は、その言葉に安心し、早速《世界》を創り始めました。<br> まず《お父様》は《場所》を壊します。<br> すると、生き物は消え去りました。<br> 少年も、《お父様》をにらみながら消えていきました。<br> 兎の神様が囁きます。<br> 「次は、広がりをお創りなさい。」<br> 《お父様》は広がりを創ります。<br> 《お父様》のまわりは、とてもとてもひろくなりました。 <br> <br> 「次は、時をお創りなさい。」<br> 《お父様》は、ときを創りました。<br> すると、時は思ったようには創れず、流れになってしまいました。<br> 進むことは出来ても、戻れなくなってしまったのです。<br> 兎の神様は又囁きます。<br> 「仕方ありません。一応時は出来たんですから。それで良しとしましょう。<br>  次は、生き物をお創りなさい。」<br> 《お父様》は生き物を創りました。<br> すると、見たことも無い不思議な生き物がたくさん生まれてきました。<br> 《お父様》は思わず目を見張ります。<br> 香りのついた花も、《お父様》には始めて見るものでした。<br> 広さと時と生き物を眺め回した後、《お父様》は尋ねました。<br> 「これが《世界》かい?」<br> 「はい。そうですよ。多少不完全ですけれど。」<br> 「なぜ?」<br> 「世界とは本来それを作った神の思う通りになるもの。<br>  けれど、あそこを御覧なさい。」<br> 《お父様》は、兎の神様の指差した先をご覧になりました。<br> すると、あの少年がいたのです。<br> その少年は《お父様》のほうに向き直ると、こう叫びました。<br> 「僕はここを《世界》と認めない!あなたも神と認めない!」<br> 《お父様》は、狼狽されました。<br> しかも、よく目を凝らすと少年のほかにもたくさんの人間が見えました。<br> それは、お父様の創った人間ではなく、勝手気ままに動き回る、『人』でした。 <br> <br> 「どうしたらいいんだろう?」<br> すっかりこまってしまった《お父様》は兎の神様に助けを求めます。<br> 「どうしようもありません。<br>  まさかここまで不完全な世界になるとは。<br>  まあ、初めて世界をおつくりになられたんだから仕方ありませんよ。」<br> 兎の神様はそういって《お父様》を慰めます。<br> 仕方が無いので、《お父様》はもう一度、世界を創り直しました。<br> 今度は生き物達を納得させないで。<br> けれどちっともよくなりません。<br> 前と全く同じです。<br> 「ほらほら。納得させないで消し去ったから、世界はますます酷くなりましたよ。」<br> 兎の神様の言う通りでした。<br> 生き物達には寿命が出来、人間達は神様達をあがめなくなりました。<br> そして、アリスたちは人形へと変わってしまいました。<br> 「ああ、なんていうことだろう。」<br> 《お父様》はお嘆きになり、《世界》の隣にもう一度、《場所》をおつくりになられました。<br> そしてそこで、人形となってしまったアリスたちに言いました。<br> 「もう一度、君たちがアリスになれたらここにおいで。<br>  又、楽しく暮らそう。」<br> 元アリスたちは必死に考えます。<br> どうしたらもう一度アリスになれるのか。<br> 少女達は、兎の神様に助けを求めました。<br> 「君たちがアリスから人形になってしまったのは、人間のせい。<br>  だから、人間とすごしなさい。<br>  そしてお互いに少しづつ残っている、アリスの欠片を集めなさい。」 <br> <br> 少女たちは悲しみました。<br> 人間と過ごさなければいけない上、お互いにアリスの欠片の奪い合いをしなければいけないなんて。<br> けれど、《お父様》はアリスにもう一度なれたら一緒にすごそうといわれました。<br> 少女達は嘆きながら、人と共に殺し合いを始めました。<br> いつかアリスになれる日を夢見ながら。<br> 人間達は少女達の力を求めました。<br> そして、兎の神様に手伝ってもらって一人の少女を作り上げました。<br> なんで、兎の神様が手伝ったのかはわかりません。<br> 単なる気まぐれなのでしょう。<br> 世界は支持する少女と共に、八つに分かれます。<br> 最初は互いに戦っていました。<br> 同じ《世界》で。<br> けれどいつしか繋がりは薄まり、少女を通してしか接点を持つことの無い、全く別の次元、全く別の世界へとなって行きました。<br> 《お父様》は驚きました。まさか自分があんなに苦労して創った世界を、少女達と人間達がバラバラの、八つの世界に分けてしまうなんて。<br> しかたがないので、兎の神様に頼みます。<br> 「僕の居る場所の隣に、八つの世界の重なるもう一つの世界を新しく創ってくれ。」<br> 兎の神様は言うとおりにしましたが、もはやその世界は少女達と人間の世界。<br> 《お父様》の力は及びません。<br> もう、少女達の戦いをとめることすら出来ません。<br> 兎の神様は時々顔を見せますが、《お父様》はほとんどいつも一人です。<br> 《お父様》は兎の神様と違って、《世界》の間を動けません。<br> 新しく作った《場所》にいくことが出来るだけです。<br> お父様はいくつもいくつも《場所》を創り、少女達の面影を求めます。<br> 少女達も、いろんなところから《お父様》の創ったたくさんの場所に入って《お父様》の面影を求めます。<br> 人間達はすべてを忘れ、無知の幸せを享受しています。<br> いまだに、この鬼ごっこは続いているのでしょう。<br> 人間達の知らないところで。</p>

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