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三日目」(2007/04/25 (水) 20:43:58) の最新版変更点

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それぞれが違和感を抱えながら迎えた金曜日の朝。 夜に降られた雨に濡れているアスファルト。定休日の花屋。そんな景色。 「おはよう、翠星石。今日も一人か。」 「…」 「なぁ、蒼星石にちゃんと謝ってくれたか?」 「…ですか」 「何だ?どうしたんだ?」 何かが、翠星石の中で吹っ切れた。 「ジュンは…ジュンは、こーんなに元気のない翠星石よりも、蒼星石のことのほうが気になるのですか?」 皆から、物腰の柔らかい蒼星石からさえ「鈍感」と称される彼には、全く意味深な言葉だった。 「…は?何言ってるんだ?昨日から…お前何か変だぞ?」 「全く…ジュンはとっくの昔に気づいてると思っていましたけど…やっぱりお前は翠星石も驚くほどのニブチン野郎なのです!」 「だから…いったい何が」 「蒼星石もお前のことが好きなのです!」 ジュンは混乱していた。 単なる幼馴染、家も近く、小学校のころから一緒で。 そして今は、自分の大切な恋人の、双子の妹。 だからそんなことを聞いたとき、ジュンは非常に困ったのだ。 「…そう、なのか?」 「一昨日ハッキリ言われたです…。蒼星石は翠星石に、ジュンか蒼星石かどちらかを選べと言ってきたです…。」 「どうするんだよ?お前はそれで、蒼星石と離れ離れでいいのか?」 「よくないですぅ…。よくないですが…。翠星石にとってはお前が一番大切なのです…。」 「よう、蒼星石」 あ、ジュン君だ♪ 話しかけてくれるのはいつも通りのコトかも知れないけど、やっぱり嬉しい。 でも…一昨日の翠星石との事、ジュン君は知ってるのかな? 少しでもジュン君によく見られたくて、僕は飛びっきりの笑顔を浮かべた。 わかるよね?女の子が、好きな男の子に良く見られたい気持ち。 「あ、ジュン君。おはよう♪」 「…何で…そんな元気そうなんだよ。」 うーん、間違いなく知ってる。昨日は知らなかったみたいだけど… 「翠星石から聞いたぞ。」 そう言って、ジュン君はこう続けた。 「説明してもらおうか」 「…大体聞いた通りさ。きっとね。でも、それなら話は早いや。僕と付き合って欲しい」 「断る」 「…なんで?ねぇ?僕だってジュン君の事好きなんだよ?ずっと僕はジュン君の方を見てたんだよ?なのに…」 「僕は…翠星石と一緒に居たお前が好きだった。友達として。なのに今のお前は…らしくない」 真紅にも言われたセリフだ。 「らしくない?」 「ああ、らしくない。翠星石を傷つけるなんて。そんなお前は…嫌いだ。」 ああ、また涙が止まらないや。 居た堪れなくなって、僕は走り出した。どこへ?知らないさ。 ジュン君は僕を呼び止めてはくれない。 あの時と一緒だなぁ。屋上で抱き合ってる二人を見て、慌てて走り去ったとき。 やっぱり涙が溢れてくる。 夢中で走って辿りついたのは、僕が昨日まで住んでいた家だった。 昨日の夜にはここを出て行く決心をしたのにね。自分でもおかしいと思う。 でも、これだけは信じたい。 ジュン君が居ない世界でも…きっと翠星石は僕の傍に居てくれる。 僕があんなことを言ってしまったあとでも、彼女は笑って許してくれるのかもしれない。小言の一つはもらうだろうけどね。 「ふふっ」 楽しげに小言を言う翠星石を想像して、思わず笑みがこぼれた。 翠星石、君は…許してくれるよね? 「ジュン、ちょっと付いてくるですぅ」 次の休み時間、翠星石が教室を訪れたかと思えば、僕の腕を引いて屋上近くの踊り場まで連れて行った。 蒼星石に呆れていて、気が立っていて。 「いきなりなんなんだよ。もし蒼星石の話ならしないでくれないか。」 思わず冷たい反応を返してしまう。 「そのことです!お前は蒼星石に何を言ったのですか!」 「嫌いだって言ったんだ。」 「…ジュン、翠星石と別れるですぅ。やっぱりお前みたいなチビは翠星石には吊り合わないのですぅ。」 「ちょ…何だよそれ…大体お前から告白してきたんだろ」 僕も思うよ。いかに問題アリな反応だったかってね。 「ふざけるのも大概にするです!さっさと蒼星石に謝りに行くです!」 僕の胸ぐらを掴んで、そうまくしたてる翠星石。 少し咳き込みながらも、僕には僕の主張ってものがあるんだ。 「何で僕があんなやつに…。僕はお前を傷つけるやつなんか嫌いだ。」 ああ、大嫌いさ。 でも…なんだろう。 「蒼星石は…お前も翠星石も両方とも好きなのですよ!どれだけ蒼星石が悩んだと思ってるんですか!このチビ!」 そうか。 ようやくわかった。 今回のコトで一番傷ついているのは蒼星石だ。 自惚れじゃなく言えるが、蒼星石は僕の事が好きだ。恐らく双子の姉と同じほどに。 ならば、何故彼女は翠星石にあんなことを言ったのか。 それは…僕が彼女を悩ませ続けたからだ。 なのに僕は…なんてことを言ってしまったのか。 「蒼星石のことですから…もう、チビ!早く謝りに行くです!」 そう言って、僕の腕を引く翠星石。 「ちょ、お前、腕放せよ。謝りになら行くから…」 「お前は体調が悪くて早退するんですよねぇ?チビ?蒼星石より授業が大切とは言わせねぇですよ?」 真剣な、どこまでも思いつめた目で、そう言う翠星石。 瞬間、僕は悟った。翠星石はやっぱり、すごく優しいんだ。 ものすごく口が悪くて、普段そうは見えないけど…。 僕も、きっと彼女のそんなところを好きになったんだ。 でも…今ならわかる。僕は翠星石よりも… 「ああ。わかった。案内してくれ」 「合点承知ですぅ♪」 校舎を出てしばらくした。普段はゆっくりと眺める景色が嘘のように速く流れている。 「ジュン」 僕の手を引く翠星石が、呼んだ。 「何だ?」 「翠星石も…やっぱりジュンのことが…」 その声は、どこか悲壮めいていて。 幾ら鈍感な僕でも、彼女が何を言おうとしているのかはわかる。 「…でも…蒼星石を傷つける奴なんか許さん!です!」 今ほど彼女を愛しいと思ったことはない。 今ほど彼女を抱きしめたいと思ったことはない。 でも、重要案件はまだ済んでいないんだ。 「そこの角を曲がって、3軒目ですぅ。しっかりするですよ!」 そういって僕の手を離し、学校の方へ踵を返そうとする翠星石。 「ちょ、お前、一緒に来てくれるんじゃないのか?」 「はぁ?何言ってるですかこのチビ?」 僕のほうを向いて、でも僕から眼を逸らし、翠星石は言った。 「…翠星石が一緒に行くだなんて…とんだ茶番ですぅ。二人で…二人で…グスッ…」 僕は何も答えられなかった。 でも、走り去っていく彼女の背中に、そっとこう言った。 「ありがとう」 翠星石。どこまでも優しく、僕を愛してくれた人。 「はい」 聞きなれた声と共に、ドアが開かれた。 「よう」 「ジュ、ジュン君…」 「悪いな、上がらせてもらうぞ。」 僕にしては強引だったかなぁ…。 「…何の用…?まぁ、リビングでどうかな?」 そういってゆっくり歩んでゆく蒼星石。しわの入った制服姿。ブレザーさえ脱いでいない。 いつも僕らは仲良く3人でいた。そう、翠星石と僕が付き合っていたときだって。 登校していたとき。 昼休み、お弁当を食べたとき。 花壇の手入れをしたとき。 隣町まで買い物に出かけたとき。 僕は、今目の前にいる彼女のことをいったいどう思っていたんだ。 ただの幼馴染?恋人の妹?それとも…? 「蒼星石」 そっと名前を口にする。いい響きだよね。 姉との違いはほんの少しさ。そう。ほんの少し。髪の長さ、眼、性格…。 でも、それは決定的な差だ。 蒼星石がゆっくり振り向いた。諦観の漂う瞳は、僕のせいなのか。 「蒼星石」 そして一歩踏み出す。 彼女の栗色のショートヘアが、開けなたれたドアから差す光に煌く。 どことなく不安げな瞳に、吸い込まれてしまいそうで。 「蒼星石」 そしてもう一歩。 ああ、やっとわかったよ。 今なら思い出だせる。 3人でいたときのことではっきり覚えているのは、蒼星石の姿ばかりだ。 優しい笑顔、控えめに姉をたしなめる姿。 そして、僕をずっと見つめていたのかもしれないそのオッドアイ。 蒼星石、蒼星石、蒼星石。 無意識…だったのかな。気づいたら、僕は蒼星石を抱きしめていた。半ば飛びかかるような形で。 そして、とても強引に―キスをした。 唇を離したあと少しして、蒼星石に突き飛ばされた。 よろめいて、でもリビングのドアを掴んで、なんとか転倒を防いだ。 蒼星石は、僕を押しのけた反動でへたり込んでいる。 「ちょ、ちょっとジュン君!」 叫ぶ蒼星石。でも…元気になったんだ。 「僕と付き合ってくれ」 「い、い、いきなり押しかけてきて何なのさ!」 「それに…翠星石が…悲しむと思うな…。」 ああ、やっぱり蒼星石はこうでなくちゃ。姉さん思いで、皆に、自分にさえもストイックで。 「翠星石とは別れた。ってか、振られたんだ。僕じゃ吊り合わないそうだ。」 そうだ。ここからが本題だ。 翠星石が僕に、本当にして欲しいこと。 こういうことなんだろ? 「いろいろあってやっと気づけた。僕は、最初からお前のことが好きだったんだよ。」 「ずっと違和感があったんだ。僕の傍にいるのがお前じゃなくて、なにか変な感じがしてた。」 「僕は…僕はもう純粋な子じゃないんだ…。翠星石にひどいことを言ってしまった…。帰ってくれない?」 でも、僕はこう言えるんだ。自惚れじゃないんだろう? 「…僕のことが好きなんだろ?」 「こ、こんなのフェアじゃないよ!姉さんは僕を気遣って君と別れたんだよ?」 更にまくしたてようとする蒼星石。反則だよ。そんな必死そうな目は…。 「翠星石はいっつも君の話ばっかりしてたんだよ?なのに君は…」 まだ何か言いたいのか…?蒼星石。 「姉さんに謝っ…」 「もう、うるさいぞ」 僕はまた蒼星石を…抱きしめていた。 「翠星石は…もう一人で歩いていける強さを持ってるよ。そもそも、僕らは3人だろ?お前だけ一人だなんて…ダメだ。」 「もう一度言うぞ。お前のコトが好きだ。僕と付き合ってくれ」 「うぅ…ジュン君…」 僕が優しく頭を撫でたら、蒼星石はしばらく泣き続けたんだ。 彼女がこんなにストレートに感情を表現したのは初めてなのかもしれない。 そんな蒼星石が愛おしくて。どうしようもなく可愛くて。 僕は彼女を抱きしめていた。 「うぅ…グスッ…」 その時、翠星石は近くの公園のベンチで一人泣いていた。 「…ジュン…蒼星石…グスッ…」 そんな時、背後から近寄る陰が一つ。 息を切らせて、もはや傷だらけになった革靴を履いている女性だった。 「翠星石?やっと見つけたのだわ。」 「真紅…」 そして、反対を許さない口調で、真紅は言った。 「…いいわ。あなた、今から私の家に来なさい。少し遠いけど。」 「…なーんで真紅の家なんかに」 「首に縄かけても連れて行くのだわ」 目が本気だった。 「そ、そこまで言うんなら…行ってやらなくもないですぅ…。」 そうして翠星石が連れてこられたのは、いわゆる高級住宅街である。 真紅が一人暮らしだということは知っていたが、一度も彼女の家を訪ねたことはなかった。 それは翠星石にしても、蒼星石にしても、彼女達の他の友人にしてもそうだ。 オーク材の扉をあけ、真紅は翠星石を招き入れた。 「ちょっと座っていて頂戴」 あまりにも綺麗過ぎるリビングに通されて、翠星石は少し戸惑っていた。 一人で暮らすには明らかに広い。 大き目の赤いソファーが二つ。そして洒落たクロスの掛かったテーブル。そこには、四脚の椅子。 その上、さっき少し通った廊下からは、上に階段が伸びていた。 真紅が紅茶を入れている間。 やることもない翠星石はリビングを眺め始めた。 真紅がそれこそ愛を注いでいる、くんくんの人形で溢れている。 本棚には、紅茶関係の本やくんくんのファンブック等が丁寧に整理され、並べられている。 ふと、テレビの上の写真立てに気がついた。 そこに入っていた写真は、幼い日の真紅と、一人の少年との―ジュンとの、ものだった。 恐らくジュンの姉がこっそり撮り、後で真紅に渡したものだろう。 真紅が本を手に、目を閉じてジュンの膝に頭を乗せている。そのジュンもまた、斜め上を向いたまま目を閉じていた。 場所は、恐らくこの家だ。 目を凝らして、写真の日付を見る。今からおよそ10年前のものだった。 「待たせたのだわ。ダージリンのオータムナルよ。とても深い味わいなのだわ」 カップに口をつけ、ゆっくりと紅茶を啜る二人。 翠星石は、率直においしい、と感じていた。 たしかに深い味があり、独特のマスカットフレーバーも心地よかった。 静かな時が流れる。 先に沈黙を破ったのは、翠星石の方だった。 「一体ここまで連れてきて、何なんですか」 「見ていられないのだわ。だって…今のあなた、とても悲しい目をしてる。」 優しく、真紅が言った。 その瞳は、まるで遠い記憶の彼方の母親のようであった。 黙りこくっている翠星石に、ふと真紅が言う。 「広すぎる、そう思ってるんでしょう?」 「は、はいですぅ…。」 「そうね。広すぎるかもしれないわ。広くて、とっても寂しい。」 真紅は一人暮らしではあるが、両親がいないわけではない。 両親はともに多忙で、今は確かヨーロッパにいる。 「でも、こうして椅子を、場所をちゃんと用意しておいたら、いつでも皆帰って来てくれる気がするのだわ。」 ふと、翠星石はあることに気づいた。並べられている椅子は四脚である。これは… ―真紅も、ジュンのことが好きだった― 翠星石も、その事は知っている。 が、その証拠を、改めて突きつけられた気がした。 「あなたは強い子…。本当に周りの幸せを願っているのね。でも…私の前でくらい素直になって欲しいのだわ」 「うぅ…真紅…翠星石だって…ジュンの事が好きなのです……妹と争ってまで欲しいわけじゃないですけど…でも…」 「いい子ね。翠星石。でも…泣きたいときには…泣いてもいいのだわ」 「なっ!翠星石は…全然へーきなのです…でも…真紅がどうしてもって言うなら、そうしてやってもいいのです…」 「ふふ♪」 楽しげにに真紅は笑って。 「しっ、真紅?何が面白いのですか?」 「いいわ。あなたは元気な方がいいわよ。例え素直じゃなくたって。」 だから、と真紅は続ける。 「笑顔でいて頂戴。それから、家に帰るのね。ジュンも蒼星石も、あなたを心配してるはずよ。」 「わかったです…でもその前に…ちょっとその貧乳を貸すです…。」 目に涙を溜めて、でも、友に向けられるものとしては最高の笑顔で。翠星石は言った。 「ひ、貧乳とは失礼なのだわ!でも…ええ。」 翠星石は静かに泣いた。真紅の胸には、安心できる豊かさがあった。 お昼を二人で適当に済ませて、しばらくした。 「んー。蒼星石、そろそろ帰るよ」 「えー…も、もうちょっと一緒にいたいなあ…なんて…ダメ?」 あの蒼星石と同一人物とは思えない。 でも可愛いよ。上目遣いでそう頼む蒼星石は。 僕は、ソファーに座る彼女の肩を抱くんだ。 そう、僕の彼女の。 彼女も肩をこっちに寄せて。すごく幸せさ。 そこに闖入者が一人。 「ただいま帰ったですぅ♪」 ドアは開け放しで、二人が気づかないうちにリビングに入ってきた翠星石。 こ、このシチュエーションは不味いか…。蒼星石も凍ってるよ…。 「あ…すいせ…」 「いやあのこれはそのなんていうか」 「ジュン…?」 「な、何だ?」 「…翠星石の大事な妹を泣かせたら許さんですよ…?」 向き直って、翠星石はまた喋り始めた。 「蒼星石?何かいかがわしいことされなかったですか?チビ人間は野獣ですからね!」 「その…キス、くらいは…」 「…あ、あー、し、心配して損したです!蒼星石、晩御飯作るですよ?チビも食ってけですぅ。」 「あ、ああ。どうもな。俺も手伝おうか?」 「お前は足手まといになるに決まってるです!テレビでも見ておとなしくしてろですぅ♪」 今、僕ら姉妹は台所に立っている。 ジュン君が来たときは本当にビックリしたよ。 何より、夢じゃなかったってことがはっきりしたのがショックだった。 …でも、結局今は幸せだよ。 翠星石は普通に人参を切っているように見える。見える、だけだ。 たまには…姉さんをからかってもいいよね? 苦笑しながらこう言う。 「翠星石、君、玉ねぎは切ってないよね?」 「う、うるせえです!翠星石は目に涙なんか溜めてないのです!ちゃっちゃとお湯沸かしてろコンチクショーです!」 思ったより怒らせちゃったかな。でも必死になる翠星石も可愛くて。 「ふふっ。ごめんね」 「そ、蒼星石が謝るんなら特別に許してやってもいいのですぅ♪これがチビなら半殺しです♪」 相変わらず素直じゃないな。でも、いつもの彼女だ。 ふと思った。 ―翠星石の、この十数年間でまだ見たことのない姿も見てみたい― だから僕は、こんな風に言ってみる。 「僕の彼氏にそんな言い方はないんじゃないかな…」 姉さん、必死で謝るかもしれないな。ふふっ。 「ご、ご、ごめんなさいですぅ。。で、でも、あいつはチビで…その…」 「ふふっ。最初から気にしてないよ」 もじもじしながら謝ってきたと思ったら、また顔色が変わった。 ころころ表情が変わって、本当に見ていて飽きない。 「なっ、なっ、なっ…」 「ごめんね。ちょっと困った翠星石も見てみたかったんだ」 あ、コレは本音だよ。 こう言いながら、彼女の頭を撫でる。とても長く、柔らかい、僕と同じ栗色の髪。 僕にはやっぱり、翠星石が必要だ。 「蒼星石…?」 …ホントに怒らせたかな? 「…幸せに、なるですよ。」 「…うん」 ありがとう、翠星石―僕の、大切な姉さん―

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