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<p>【恋愛百景】Little Player<br>
第四話</p>
<br>
<p>「ヘブンズ・ドアーなの~」<br>
「ちょ、俺の顔に落書きするなッ!」<br>
何故こうなっているか、これを説明するには少々時間を逆上らなければならない<br>
きっかけはジョジョ四部<br>
ま、大方予想がつくわな<br>
そう。彼女はスタンド使いという事で、只今俺に落書きしまくりなんです<br>
「よりによってヘブンズ・ドアーとは…」<br>
「隙ありなの~」<br>
「モルスァ」<br>
あちゃ、やられちまった…<br>
「雛苺!
ちょーっと顔洗って来るから…大 人 し く 待 っ て な さ い」<br>
「う…うぃ」<br>
よろしい。では、洗面所へ…一体なんて書いたんだか…<br>
鏡を覗き込むと…<br>
-部長が真面目に部活をやる<br>
-うにゅーを買って来てくれる<br>
ふと、笑みがこぼれる<br>
「高校生にもなって…」<br>
顔を洗いながら、もう一つ<br>
見つかりにくい所にある落書きを見つける<br>
-部長がヒナの事を好きになる<br>
…開いた口が塞がらないとはまさにこの事か<br>
いや、確かに雛苺はかわいいよ。お持ち帰りしたいよ<br>
でも…それは幼馴染みだからであって、一人の女性としては…<br>
いや、でも雛苺は魅力的だし…<br>
でも…(以下エンドレス)</p>
<br>
<p>つまり<br>
彼女は俺の事が好きと<br>
いう事かなぁ…<br>
嬉しさ半分、でも不安も半分<br>
とりあえず…様子を見てみますか</p>
<p>「雛苺」<br>
「う…うぃ!」<br>
「駄目だぁ…可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い(ry」<br>
「ぶ、部長、どうしたの~?」<br>
作戦1 かぁいい作戦<br>
某キャラクターの如く、かぁいいかぁいい連呼してお持ち帰りを狙う作戦<br>
「うゅ、部長…」<br>
なんだか表情が暗くなったので終了</p>
<p>作戦2 三倍アイスクリーム作戦<br>
まぁ…甘いもので釣る作戦<br>
「とりあえず、苺ムース食おうぜ!」<br>
「うよ? 確か甘いものが何も無い筈なの…」<br>
作戦2…失敗</p>
<p>「部長…」<br>
「どうしt…」<br>
雛苺が急に抱き付いてきた<br>
「ごめんなさいなの…部長の顔に落書きなんかして…ごめんなさいなのぉ…」<br>
「雛…」<br>
彼女は、泣いていた<br>
「こっちこそ…ごめん」<br>
そう言うと俺は抱き返していた<br>
「雛苺の落書きを見てたら…急に雛苺をいじりたくなって…こっちこそ…ごめん」<br>
「落書き」に反応したのか、雛苺の顔が赤くなっていく<br>
「うゆ、もしかして…」<br>
「うん、見ちゃった」<br>
しばしの沈黙<br>
「部長!」<br>
気がつくと…<br>
俺は<br>
押し倒されていた<br>
「分かっているなら早いの」<br>
「へ? あの?」<br>
急な事なので頭が追いつかない<br>
「部長…大好きなの」<br>
そう言うと彼女は俺に唇を落とす<br>
「む…んぐ…」<br>
急な事なのでもうだめぽ<br>
「やめ…これ以上は…らめ…」<br>
最早舌も回らない<br>
雛苺は艶やかな笑みを浮かべている<br>
「部長…」<br>
「おっやすみなさーい」<br>
「あ痛」<br>
雛苺はそのまま眠りについてしまった<br>
「…とりあえず、俺の貞操は守られたの…かな?」<br>
よく分からない<br>
だが、彼女の感触が忘れられない<br>
駄目だ、理性を失いそうだ<br>
でも…いや、まだ我慢できる<br>
「雛ちゃん…おやすみ」<br>
そう言って俺は彼女に唇を落とした<br>
「ちぇ…」<br>
そんな声が聞こえた気がした</p>
<p><br>
第四話・完</p>