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ローゼンさん、これは嫌がらせというやつですか?<br> そういえば後で聞いた話なのだか柏葉とのお見合いの日、別室のモニターで姉妹に僕らを見せていたのは(後で知って愕然とした)姉妹の僕への思いを測るためより姉妹が慌てるのを楽しむことがメインだったとか。<br> まさか僕の婚約をあのタイミングで知らせたのはこのためなのか?<br> 僕の目の前にはスイートルームの間取り図がある、それにはとっても素敵なことが書いてあり僕を悩ませる、<br> 「ジュン、ご飯かしら〜!」<br> 金糸雀が呼んでいる、とりあえず今はこのことは気にしないこととして飯を食べるか。<br> 「わかった、今行く」<br> 食事はホテル内のレストランを使用する、ここの評価も視察の一つだがとてもそんなことが頭に入らないので内装は部屋の調度品の趣味がいい水銀燈に、食事はグルメさんの雪華綺晶にチェックを頼もう…<br> 食事中も上の空の僕、心配なのか姉妹が声をかける<br> 「ジュン、大丈夫ですの?」<br> 「………えっ……うん…まぁ」<br> 「相当ヤバいかしら…」<br> 「やっぱり真紅のコークスクリューで廃人になったんですぅ、カ○ロス・リベロみたいに」<br> 「そ…そんなこと無いのだわ、私はホセ・メ○ドーサじゃないの。」<br> 「そんな…昔の…名作…今の世代には…わかりづらいよ」<br> 「やっぱり蒼星石とのキスがショックだったんだわぁ。」<br> 「えっそんなぁ…本当なのジュン君?」<br> 「いや……違うよ……」<br> 「ジュンピンチなの〜!」<br> 「ジュンくん、大丈夫?」<br> 「いや…余裕だよ、気にしないで」<br> この調子で食事をして風呂に入ったらしい、気づくと僕はホテルの浴衣に着替えていた、あきらめてそろそろ姉妹にバラすかな。<br> 「ジュン、本当にコークスクリューのせいなの?」<br> 「ジュン君、やっぱりキスのせい?」<br> 「…いや…これを見てくれ…」<br> 紙面に目が釘付けになる姉妹、間取り図には寝室が5つでダブルベッドも5つと書かれていた…<br> 今回の人数は姉妹八人、柏葉、僕の10人……あはは…全員分ピッタリじゃん…<br> 無論僕の隣を狙って姉妹+巴の闘いが始まる。<br> 「やはりここはローゼン家の家訓に沿ってアリスゲームをするしかないのだわ。」<br> 「望むところですぅ!」<br> 「カナが楽してズルして頂きかしら〜」<br> 「ジュン君の隣がかかっているなら僕も手加減はしないよ」<br> 「あらぁこの水銀燈に勝つつもり?」<br> 「私だって負けませんわよ。」<br> 「ジュンの…ため…負けられない…」<br> 「ヒナが勝つの〜」<br> 「ジュンくん、アリスゲームってなんなの?」<br> 「ああ柏…巴は初めてだったな、アリスゲームって言うのは互いの信念(ローザミスティカ)をかけて闘うゲームでローゼン家において譲れないものがあるとき行うんだ、具体的にはTVゲームとかじゃんけんとかを行って総合成績の優れた人が勝者(アリス)となるローゼン家の伝統ある闘いだよ」<br> ああ…僕はこのまま貞操の危機を指をくわえて見てるしかないのか…<br> 僕はソファーにすわりボンヤリN○Kのニュースを見ている、「景気は回復傾向か…」<br> 「じゃんけんポン!」<br> 今回の第一種目はじゃんけんらしい。今の内に逃亡するか?<br> 「ジュン、カード引いて欲しいかしら」<br> 金糸雀が九枚のカードを差し出してくる、カードには名前でも書いてあるのだろう、右端の一枚を引く。<br> 「あれ、どうやら僕のようだね」<br> 「くぅ、次行くわよ、次!」<br> 今の内に逃げるか…僕はドアに向かう………家具やらでバリケードがはってある、これでは出れないじゃないか…後ろで声がする、<br> 「ジュン、あなたに逃げ道はないわよ」<br> 「ちょっと眠っててもらうですぅ」<br> 「えっ?グフ!」<br> 腹部に鈍痛がしたかと思うと意識が薄れてきた<br> 「私たちが…愛してあげた…ジュンは死んだ…何故だ?」<br> 「坊やだからですわばらしーちゃん」<br> 「ジュン君は死んでないよ」<br> <br> <br> しばらくして目が覚める、どうやらアリスゲームは終わったらしく静かになっていた<br> 「…トイレにでもいくか…」<br> 僕は立ち上がる。ここのホテルはユニットバスのようだ、僕が中に入るとバスを誰かが使っているらしい、カーテン越しにシルエットが見える。こういう時は鍵を閉めてくものだけどな、このまま用を足すのも気まずいので僕は出ようとする、とバスに入っているであろう人物が僕に声をかける、<br> 「どなたですの?」<br> 「きっ雪華綺晶!」<br> 「まあジュン、やっぱり四年前(ep16)といい私の肌が見たいのですね?」<br> 「いや…間が悪いだけで…」<br> 「ふふ、冗談ですわ、バスタオルをとってくださらない?」<br> 「あ…はい、雪華綺晶」<br> 「ありがとうですわ」<br> 僕はこの間にでようとすると雪華綺晶が言う<br> 「あら、まだ受け取ってませんことよ」<br> 「えっバスタオルは渡したけど?」<br> 「お礼ですわジュン、」<br> そう言うと僕にタックルを食らわせてきた、<br> 「うわ!」<br> そのまま押し倒されて地面に転がる僕、真上には雪華綺晶が覆い被さる。<br> 「ジュン、フレンチキスは誰としましたの?」<br> 「翠星石と…蒼星石…」<br> 「そう…三番目ですの…」<br> 「三番目ってな…うぶ」<br> まだ言い終わらないうちに雪華綺晶が僕の唇を奪う、やはり口の中に異物を入れてくる、僕はなすすべなくそれに絡ませる、聞こえるのは風呂では有り得ない水音、ようやく唇が離れたとき雪華綺晶の口からは唾液の糸が僕の口へと垂れていた、<br> 「三番目ですか……まあキスが最後だったことを考えればまあまあですわね」<br> 「雪華綺晶…」<br> 「ジュン、その……セッ……スは誰かとしましたの?」<br> 「いやまだだけど……」<br> 「では一番は私が頂きますわ。」<br> 「えっ、雪華綺晶何を?」<br> 雪華綺晶の手がゆっくりバスタオルに手をかける、止めようにも例の物を押さえるので精一杯だ<br> 「ジュン…『きらきー、そろそろ消灯するわよぉ』<br> このタイミングで水銀燈が入ってくる、<br> 「ジ…ジュンどうしたの襲われてるじゃない!水銀燈が助けてあげるわぁ!」<br> 「お姉様のお出ましではしかたありませんわね…まあジュンとフレンチキス出来ましたし…」<br> 「あなたジュンとキスを…」<br> そして僕から離れるときぼそりと言った<br> 「でも一番は私が頂きますわ」<br> 「ジュン!あなた何人とキスしたのぉ!」<br> いまは雪華綺晶のセリフより水銀燈を鎮めるのがさきだな<br> <br> 数十分後にやっと水銀燈が落ち着いて消灯となった、どうやら勝負に勝ったのは蒼星石らしい、まぁ蒼星石なら貞操も安全だろう。しかし次の日の朝、僕のあんな癖がわかってしまうとは(自分も知らなかった)<br> <br> fin.

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