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さよなら…大好きな人…」(2006/12/15 (金) 23:49:13) の最新版変更点

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<p>いつものようにすぐにケンカをして…<br> <br> 「まったく…使えない下僕なのだわ…」<br> 「…おい、終いには怒るぞ…?」<br> 「なに?下僕のくせに主人に反抗するの?」<br> 「お前…いい加減にしろよ!?」<br> 「何よ!?私が悪いっていうの!?下僕が主人に従うのは当然でしょ!?」<br> <br> いつものように軽い口づけをして…<br> <br> 「ごめんなさい…私が悪かったのだわ…」<br> 「…」<br> 「…もう寝ましょ」<br> ……ちゅっ<br> 「…」<br> <br> いつものように朝寝ぼけてみても…<br> 「ん…ジュン…おはようなのだわ…」<br> 「ジュン?どこにいるの?」<br> <br> <br> いつもと違う…貴方が私の傍にいない…?</p> <br> <br> <p>あぁ…そうか、私は彼に捨てられたのか…<br> …当然と言えば当然よね。<br> 彼の気持ちも考えずにいつもワガママばっかり…<br> <br> 「ううっ…ジュン…私が悪かったから…謝るから…素直な女の子になるから…帰ってきてぇ…」<br> 女々しいヤツ…と思われるかもしれないけど、私はまだ彼を愛している…この想いは決して消えない<br> 「お願いだから…私をもう一度愛して…」<br> <br> <br> 貴方が部屋を出ていく気配はわかってた。<br> ただそのときはどこかに出かけるのだろうと思い、帰ってきた貴方を驚かそうと思って寝たフリをしていた。<br> 何故あのとき寝たフリなんてしたんだろう…あのときに起きていたらもしかしたら…<br> <br> 「今なら…まだ間に合うかしら?」<br> そう思って携帯に手を伸ばし、かけ慣れたNo.000(メモリー)を押し掛けて………静かに指を止めた。<br> </p> <br> <p>忘れたいから普通に振る舞う<br> <br> 「あら、水銀燈?久しぶりね」<br> 「久しぶりぃ~…あらぁ?今日はジュンは一緒じゃないのぉ?」<br> 「……私…ジュンに振られちゃった…」<br> 「えっ…真紅…それホントぉ?」<br> 「ホントよ…でも私は大丈夫。全然気にしてないわ。あ、じゃぁ仕事があるから…また今度ご飯でも食べましょ?じゃあね。」<br> 「あ、真紅…」<br> <br> 忘れたいから貴方の写真も捨てる<br> <br> 「…(ぽいっ)」<br> 「こうしてみたら…貴方との写真ばっかりだったのね…」<br> <br> 忘れたいから酔いつぶれてみる<br> <br> 「んぐっ……ぷはぁっ…すいません、もう一本欲しいのだわ…」<br> 「真紅まだ飲むのぉ?そんなに飲んだら体壊しちゃうわよぉ…」<br> 「大丈夫…これくらい水よ…」<br> 「そんなこと言ってぇ…もう顔真っ赤じゃなぁい…」<br> 「大丈夫って言ってるでしょ!?」<br> 「真紅…」<br> 「ご、ごめんなさいなのだわ…」<br> 「……気にしないでぇ」<br></p> <br> <p>忘れたいのに…気付けば貴方のことばかり思いだす…<br> <br> 貴方は私の最初にできた恋人だった…いっぱい笑いあって、いっぱい泣いて、いっぱいキスして、いっぱいケンカして……もうあの頃には戻れないの…?<br> ねぇ…応えてよ…<br> <br> "考えない"と思うことは"考える"と同じコト…<br> 貴方を失って今気づいたわ…私は自分で思ってた以上に脆く、儚い人間だったのね…<br> 「今なら…まだ間に合うかしら?」<br> そう思って貴方の帰り道を探しかけて、ため息で目を伏せた…<br> </p> <br> <p>「真紅…ホントに行っちゃうのぉ?」<br> 「えぇ…ごめんね水銀燈…いっぱい迷惑かけて…」<br> 「何言ってるのぉ。私たちは友達でしょぉ?」<br> 「…ありがとうなのだわ」<br> <br> 貴方と二人で過ごしたこの街は、どこにでも貴方が溢れてる。<br> 貴方と一緒にご飯を食べたレストラン、貴方と一緒に買い物をしたブティック、貴方と初めてキスをした公園……<br> この街にいると貴方のことをまた思い出してしまう…辛すぎるから、私は今日この街を出ていく…肌寒い朝を待たずに。<br> 「今ならまだ…」<br> なんて言葉は結局最後まで言えなかったわね…<br> <br> さよなら…大好きな人…</p>

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