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第一話 「夢の案内人」」(2006/07/12 (水) 11:42:46) の最新版変更点

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<p>迷宮~DREAM MEMORYS~<br> <br> <br> 第一話 「夢の案内人」<br> <br> 夢とはなんでしょうか?<br> 夢とは人の思いが見せる幻。<br> 思い出の幻、そしてそれは複雑で<br> まるで迷宮の様。<br> これはそんな迷宮に迷い込んだ<br> 一人の乙女の不思議な思い出のお話。<br> 最後までご覧あれ・・。<br></p> <p>「此処はどこ私はだぁれ?」<br> <br> それが目が覚めて最初に言ったことだ。<br> 後半はギャグで言ってるのだが。<br> しかし、本当に此処はどこなんだろう?<br> 周りを見回す。<br> 周りには何も無い、紫色の空間に私がただ一人<br> 浮いている状態。<br> 夢なのかな・・?にしては変だな。<br> 足をバタつかせながら考える。<br> 一体どうしてこんな所にいるのか?<br> 私はさっきまできらきーちゃんと一緒に<br> お買い物をしてた筈だ。<br> けど気がついたら此処、一体何があったんだ?<br> そしてきらきーちゃんは?<br> また周りを見回すがやはり誰も居ない。<br> と思ってたその時。<br> 紫色の空間にジッパーのような亀裂が入り<br> 段々ジッパーを下ろす要領で亀裂が広がっていく。<br> そしてその亀裂の中に誰かが居る。<br></p> <p>「・・あなたは誰?」<br> <br> というより何者なのだ?<br> この男、格好はタキシードを着てシルクハットを被り<br> 杖を持っている。そして顔は兎。<br> <br> 「あなたは誰?とは愚問ですな。<br>  私はあなた、あなたは私。私は誰でもあるのですよ。」<br> <br> ・・何を言ってるのだ?この兎は。<br> <br> 「おやおや、理解できなかったみたいですね。<br>  まぁそれはさておき何か聞きたい事はありますか?<br>  何しろ暇なのでお話がしたくて。」<br> 「・・・あなたは誰?」<br> 「ほほう、またその質問ですか。<br>  まぁよろしいでしょう。私はいわゆる“思い“ですね。」<br> 「・・・思い?」<br> <br> さっきから疑問系でしか話してないね私。<br> まぁそれだけこいつの話がわかりにくいって事なのだけど。<br> <br> 「ええ、思想の“思い“です。<br>  人の“思い“そのものです。<br>  名前は無いのですが自分で勝手に名付けた名前があるので<br>  それを名乗っておきましょう、私はラプラスの魔。<br>  以後お見知りおきを・・。薔薇水晶さん。」<br></p> <p>何で私の名前を知っているのだ?<br> こいつ・・・ラプラスには言った覚えが無いのに。<br> <br> 「何で私の名前知ってるの・・?」<br> 「私は全ての人の思いの結晶、つまりは全ての人の事を知ってるのですよ。」<br> <br> うーん・・。よくわからないが悪い奴では無さそうだ。<br> とりあえず色々と話してみよう。<br> <br> 「全てを知ってるて・・・あなた神様?」<br> 「そうですね、神とは人を創りし者でなく人が創りし者。<br>  昔から人は救世主なるものを求めていた。<br>  結果色んな人が独自の神を自分の頭の中で創りあげたのですよ。<br>  悪魔だって同じです、同じく人が敵を欲したので頭の中で<br>  創りあげたのです。どちらも思いの結晶。<br>  人が創りあげたものです。私の存在はまさにそれですね。<br>  悪魔と言う人も居る、神と言う人も居る、そして<br>  或いは思想や全、救世主などと言う人も居る。」<br> <br> 三行でおk、と言いたい所だけどラプラスには何を言っても<br> 最低その三倍以上で返事を返されそうだ・・・。<br> まぁようするにこいつは人の思想ってことでいいんだよね?<br> 人の思いだから誰でもあるって事で。<br> <br> 「で、その神様が・・ラプラスが何故此処に居るの?」<br> 「ここは思いが集いし場所だからです。」</p> <br> <p>思想そのものだから思いの集う場所に居るのか。<br> って・・・思いが集いし場所って?<br> <br> 「ここはどこなの・・?」<br> 「まぁ簡単に言えば“夢“の中でしょうか。<br>  “夢とは思いがみせる幻ですから。<br>  私は“夢“の住人ですよ。」<br> <br> そういえば夢は人の思ってる事を映すって聞いた事があるな・・。<br> <br> 「そういえば私は何故夢の中に居るの・・・?<br>  寝た覚えが無いんだけど・・。」<br> 「おや、覚えてなかったのですか。」<br> 「・・・何を?」<br> 「今からそれをお見せします。」<br> <br> ラプラスは杖を空中で一振りする。<br> すると空中に何やら映像が浮かんでくる。<br> <br> 「あなたの“思い出“を映してみましょう、あなたに<br>  何があったのか。」<br> <br> 私は映像に近付く、そしてそこに寝転がって映像を見始めた。<br> これは・・・私ときらきーちゃん?<br> 買い物をしてた時の様子だ、ここから覚えていないんだ。<br> 欠落した記憶が気になり目を釘付けにする。<br> すると映像の中の私はおもちゃ屋に向かって走り出す。</p> <br> <p>確か・・・そうだ、アッガイのプラモを見つけて・・<br> それで・・・。<br> そして私はおもちゃ屋に着こうとした瞬間<br> 横からバイクが突っ込んできた。<br> !<br> 私はそれに当てられ・・そして倒れた。<br> 思わず目を背ける。<br> <br> 「お分かりいただけたでしょうか?」<br> 「・・・死んだの?私?」<br> 「いいえ、ちゃんと生きてますよ。」<br> 「・・・え?」<br> 「そんな漫画みたいにすぐ死ぬ訳ないじゃないですか。<br>  原付きに引かれただけですのに。」<br> <br> 一気に力が抜ける。<br> なんだ・・・というような感覚だ。<br> <br> 「じゃあこれは死後の世界とかじゃなく<br>  ただの夢なの・・・?」<br> 「ええ、これはただの夢です。<br>  しかし死後の世界も夢も同じ様なものなのですよ。」<br> 「どういう事・・?」<br> 「死とは本来“無“なのです。皆平等の死なわけです。<br>  無の世界に私達の魂、“有“の存在が生き<br>  何時しか自然に消え失せて行く訳です。」<br></p> <p> 確かにデスノートでもそんな事言ってたな、仏教でも死は無とか。<br> ん・・?けどそれじゃあ・・。<br> <br> 「じゃあ死後の世界なんてないんじゃ・・?」<br> 「お察しの通り死の世界などございません。<br>  “無“から“有“の世界が出来る事無いのです。<br>  しかし“有“から“有“は作り出せるのです。」<br> 「“有“から“有“・・?」<br> 「ええ、さっきも言った通り魂とは“有“の存在。<br>  それには記憶が含まれています。<br>  記憶とはつまり思い、思いとは“思い出“、つまり死後の世界とは<br>  “思い出“が構築する世界なのですよ。<br>  夢というのも思いが見せる幻、つまりは思いが構築してる訳ですから<br>  死後の世界というものと似たような物なのです。」<br> 「へぇ・・・。」<br> <br> まぁ兎に角死んでないようで良かった・・・。<br> さっきの映像を見る限りじゃきらきーちゃんは何もなってないようだし・・。<br> ん・・?もし夢なら・・。<br> <br> 「夢だったら覚める事も出来るのじゃないの・・?」<br> <br> どっからか取り出した布で杖を拭いているラプラスに尋ねる。<br> ラプラスは杖を拭きながら語る。<br> <br> 「中々お察しが良いですね、その通りあなたの夢なのですから<br>  何だって出来ます、目を覚ます事を。<br>  しかしあなたは覚めれません。」<br></p> <p>「何で・・?」<br> 「体の方がまだ意識不明の状態なのです。<br>  だから暫くは目覚めれないわけです。<br>  ご心配なく、死んでる訳じゃないのでいずれ覚めれますから。」<br> <br> はぁ・・・要するに私は暫く寝たきりで<br> この夢の中に居ないといけない訳かぁ・・。<br> <br> 「・・・暇を持て余す。」<br> 「でしょうね、ではちょっと暇つぶしでもしましょうか?」<br> 「例えば・・?」<br> 「夢の中とは楽しいものですよ、自分の思い出を覗いていけるし<br>  色んな人の思いが交差する場所や自分への重いが綴られた場所、<br>  それにうまく行けば他人の夢だって見れるのですよ。」<br> 「へぇ・・・楽しそうだね。」<br> 「ええ、だから暫くこの夢の“迷宮“を巡って暇を潰しませんか?」<br> 「・・・悪くないね。」<br> 「でしょう、では行きましょうか。<br>  まずは・・・第0世界へと行きましょうか。」<br> <br> さて・・・暫くは夢ライフな訳だね・・・。<br> まぁラプラスも居る事だし・・暇もしなさそうだからいっか。<br> 私はラプラスが空間にジッパーのように<br> 穴を開けるとラプラスについて行く。<br> さて・・・どんな所だろう?<br> 0世界とは・・?<br> <br> 不思議な長い長い暇つぶしが始まった。<br></p>
<p>迷宮~DREAM MEMORYS~<br> <br> <br> 第一話 「夢の案内人」<br> <br> <br> 夢とはなんでしょうか?<br> 夢とは人の思いが見せる幻。<br> 思い出の幻、そしてそれは複雑で<br> まるで迷宮の様。<br> これはそんな迷宮に迷い込んだ<br> 一人の乙女の不思議な思い出のお話。<br> 最後までご覧あれ・・。<br></p> <p>「此処はどこ私はだぁれ?」<br> <br> それが目が覚めて最初に言ったことだ。<br> 後半はギャグで言ってるのだが。<br> しかし、本当に此処はどこなんだろう?<br> 周りを見回す。<br> 周りには何も無い、紫色の空間に私がただ一人<br> 浮いている状態。<br> 夢なのかな・・?にしては変だな。<br> 足をバタつかせながら考える。<br> 一体どうしてこんな所にいるのか?<br> 私はさっきまできらきーちゃんと一緒に<br> お買い物をしてた筈だ。<br> けど気がついたら此処、一体何があったんだ?<br> そしてきらきーちゃんは?<br> また周りを見回すがやはり誰も居ない。<br> と思ってたその時。<br> 紫色の空間にジッパーのような亀裂が入り<br> 段々ジッパーを下ろす要領で亀裂が広がっていく。<br> そしてその亀裂の中に誰かが居る。<br></p> <p>「・・あなたは誰?」<br> <br> というより何者なのだ?<br> この男、格好はタキシードを着てシルクハットを被り<br> 杖を持っている。そして顔は兎。<br> <br> 「あなたは誰?とは愚問ですな。<br>  私はあなた、あなたは私。私は誰でもあるのですよ。」<br> <br> ・・何を言ってるのだ?この兎は。<br> <br> 「おやおや、理解できなかったみたいですね。<br>  まぁそれはさておき何か聞きたい事はありますか?<br>  何しろ暇なのでお話がしたくて。」<br> 「・・・あなたは誰?」<br> 「ほほう、またその質問ですか。<br>  まぁよろしいでしょう。私はいわゆる“思い“ですね。」<br> 「・・・思い?」<br> <br> さっきから疑問系でしか話してないね私。<br> まぁそれだけこいつの話がわかりにくいって事なのだけど。<br> <br> 「ええ、思想の“思い“です。<br>  人の“思い“そのものです。<br>  名前は無いのですが自分で勝手に名付けた名前があるので<br>  それを名乗っておきましょう、私はラプラスの魔。<br>  以後お見知りおきを・・。薔薇水晶さん。」<br></p> <p>何で私の名前を知っているのだ?<br> こいつ・・・ラプラスには言った覚えが無いのに。<br> <br> 「何で私の名前知ってるの・・?」<br> 「私は全ての人の思いの結晶、つまりは全ての人の事を知ってるのですよ。」<br> <br> うーん・・。よくわからないが悪い奴では無さそうだ。<br> とりあえず色々と話してみよう。<br> <br> 「全てを知ってるて・・・あなた神様?」<br> 「そうですね、神とは人を創りし者でなく人が創りし者。<br>  昔から人は救世主なるものを求めていた。<br>  結果色んな人が独自の神を自分の頭の中で創りあげたのですよ。<br>  悪魔だって同じです、同じく人が敵を欲したので頭の中で<br>  創りあげたのです。どちらも思いの結晶。<br>  人が創りあげたものです。私の存在はまさにそれですね。<br>  悪魔と言う人も居る、神と言う人も居る、そして<br>  或いは思想や全、救世主などと言う人も居る。」<br> <br> 三行でおk、と言いたい所だけどラプラスには何を言っても<br> 最低その三倍以上で返事を返されそうだ・・・。<br> まぁようするにこいつは人の思想ってことでいいんだよね?<br> 人の思いだから誰でもあるって事で。<br> <br> 「で、その神様が・・ラプラスが何故此処に居るの?」<br> 「ここは思いが集いし場所だからです。」</p> <br> <p>思想そのものだから思いの集う場所に居るのか。<br> って・・・思いが集いし場所って?<br> <br> 「ここはどこなの・・?」<br> 「まぁ簡単に言えば“夢“の中でしょうか。<br>  “夢とは思いがみせる幻ですから。<br>  私は“夢“の住人ですよ。」<br> <br> そういえば夢は人の思ってる事を映すって聞いた事があるな・・。<br> <br> 「そういえば私は何故夢の中に居るの・・・?<br>  寝た覚えが無いんだけど・・。」<br> 「おや、覚えてなかったのですか。」<br> 「・・・何を?」<br> 「今からそれをお見せします。」<br> <br> ラプラスは杖を空中で一振りする。<br> すると空中に何やら映像が浮かんでくる。<br> <br> 「あなたの“思い出“を映してみましょう、あなたに<br>  何があったのか。」<br> <br> 私は映像に近付く、そしてそこに寝転がって映像を見始めた。<br> これは・・・私ときらきーちゃん?<br> 買い物をしてた時の様子だ、ここから覚えていないんだ。<br> 欠落した記憶が気になり目を釘付けにする。<br> すると映像の中の私はおもちゃ屋に向かって走り出す。</p> <br> <p>確か・・・そうだ、アッガイのプラモを見つけて・・<br> それで・・・。<br> そして私はおもちゃ屋に着こうとした瞬間<br> 横からバイクが突っ込んできた。<br> !<br> 私はそれに当てられ・・そして倒れた。<br> 思わず目を背ける。<br> <br> 「お分かりいただけたでしょうか?」<br> 「・・・死んだの?私?」<br> 「いいえ、ちゃんと生きてますよ。」<br> 「・・・え?」<br> 「そんな漫画みたいにすぐ死ぬ訳ないじゃないですか。<br>  原付きに引かれただけですのに。」<br> <br> 一気に力が抜ける。<br> なんだ・・・というような感覚だ。<br> <br> 「じゃあこれは死後の世界とかじゃなく<br>  ただの夢なの・・・?」<br> 「ええ、これはただの夢です。<br>  しかし死後の世界も夢も同じ様なものなのですよ。」<br> 「どういう事・・?」<br> 「死とは本来“無“なのです。皆平等の死なわけです。<br>  無の世界に私達の魂、“有“の存在が生き<br>  何時しか自然に消え失せて行く訳です。」<br></p> <p> 確かにデスノートでもそんな事言ってたな、仏教でも死は無とか。<br> ん・・?けどそれじゃあ・・。<br> <br> 「じゃあ死後の世界なんてないんじゃ・・?」<br> 「お察しの通り死の世界などございません。<br>  “無“から“有“の世界が出来る事無いのです。<br>  しかし“有“から“有“は作り出せるのです。」<br> 「“有“から“有“・・?」<br> 「ええ、さっきも言った通り魂とは“有“の存在。<br>  それには記憶が含まれています。<br>  記憶とはつまり思い、思いとは“思い出“、つまり死後の世界とは<br>  “思い出“が構築する世界なのですよ。<br>  夢というのも思いが見せる幻、つまりは思いが構築してる訳ですから<br>  死後の世界というものと似たような物なのです。」<br> 「へぇ・・・。」<br> <br> まぁ兎に角死んでないようで良かった・・・。<br> さっきの映像を見る限りじゃきらきーちゃんは何もなってないようだし・・。<br> ん・・?もし夢なら・・。<br> <br> 「夢だったら覚める事も出来るのじゃないの・・?」<br> <br> どっからか取り出した布で杖を拭いているラプラスに尋ねる。<br> ラプラスは杖を拭きながら語る。<br> <br> 「中々お察しが良いですね、その通りあなたの夢なのですから<br>  何だって出来ます、目を覚ます事を。<br>  しかしあなたは覚めれません。」<br></p> <p>「何で・・?」<br> 「体の方がまだ意識不明の状態なのです。<br>  だから暫くは目覚めれないわけです。<br>  ご心配なく、死んでる訳じゃないのでいずれ覚めれますから。」<br> <br> はぁ・・・要するに私は暫く寝たきりで<br> この夢の中に居ないといけない訳かぁ・・。<br> <br> 「・・・暇を持て余す。」<br> 「でしょうね、ではちょっと暇つぶしでもしましょうか?」<br> 「例えば・・?」<br> 「夢の中とは楽しいものですよ、自分の思い出を覗いていけるし<br>  色んな人の思いが交差する場所や自分への重いが綴られた場所、<br>  それにうまく行けば他人の夢だって見れるのですよ。」<br> 「へぇ・・・楽しそうだね。」<br> 「ええ、だから暫くこの夢の“迷宮“を巡って暇を潰しませんか?」<br> 「・・・悪くないね。」<br> 「でしょう、では行きましょうか。<br>  まずは・・・第0世界へと行きましょうか。」<br> <br> さて・・・暫くは夢ライフな訳だね・・・。<br> まぁラプラスも居る事だし・・暇もしなさそうだからいっか。<br> 私はラプラスが空間にジッパーのように<br> 穴を開けるとラプラスについて行く。<br> さて・・・どんな所だろう?<br> 0世界とは・・?<br> <br> 不思議な長い長い暇つぶしが始まった。<br></p>

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