週刊文春臨時増刊『東西ミステリーベスト100』への投票に際して行われた、サークル内でのオールタイム・ベスト選出。(2012年)

<国内>
1位 麻耶雄嵩『翼ある闇』(講談社文庫)
2位 舞城王太郎『ディスコ探偵水曜日』(新潮文庫)
3位 京極夏彦『魍魎の匣』(講談社文庫)
4位 横溝正史『獄門島』(角川文庫)
5位 連城三紀彦『戻り川心中』(講談社文庫)
6位 伊藤計劃『ハーモニー』(ハヤカワ文庫JA)
7位 島田荘司『占星術殺人事件』(講談社文庫)
8位 山田風太郎『明治断頭台』(ちくま文庫・角川文庫)
9位 鮎川哲也『人それを情死と呼ぶ』(光文社文庫)
10位 泡坂妻夫『妖女のねむり』(創元推理文庫)

選定方針は秘す。というか、忘れた。一作家一作品。まず作家を決め、それから作品を選ぶ格好に。比較的すんなり投票作が確定していったのだが、麻耶のみ『翼ある闇』派と『夏と冬の奏鳴曲』派でまっぷたつに意見が分かれ、決選投票の結果一票差で『翼ある闇』に軍配があがった。他はその作家に一家言を持つ会員の鶴の一声で決定していった感がある。
『ハーモニー』については誰かが「だったら、『ハーモニー』だろ」と言い、いつのまにか紛れ込んでいたように思う。何が「だったら」だったのかは思い出せない。


<海外>
1位 エラリー・クイーン『ギリシア棺の謎』(創元推理文庫)
2位 アントニイ・バークリー『ジャンピング・ジェニイ』(創元推理文庫)
3位 ギャビン・ライアル『深夜プラス1』(ハヤカワミステリ文庫)
4位 ジョン・ディクスン・カー『火刑法廷』(ハヤカワミステリ文庫)
5位 エリック・マコーマック『ミステリウム』(国書刊行会)
6位 クリスチアナ・ブランド『ジェゼベルの死』(ハヤカワミステリ文庫)
7位 ダシール・ハメット『マルタの鷹』(創元推理文庫)
8位 フレッド・カサック『殺人交叉点』(創元推理文庫)
9位 シャーロット・アームストロング『毒薬の小壜』(ハヤカワミステリ文庫)
10位 シェイマス・スミス『Mr.クイン』(ミステリアス・プレス文庫)


選定方法は国内に同じ。もう少し空気が緩かった気もする。
上位三人は当時の四回生三人組それぞれのプッシュ作品だったはずだが、結局誰が言い出そうがこの辺に落ち着いていただろう。
古典の鉄板が並んでいて、今こうして見てもあまり感慨もコメントも沸かない。
比較的最近の作品だと『ミステリウム』と『Mr.クイン』が目に付く。
『ミステリリウム』は前年度に各種ランキングで年度一位に推した雰囲気の継続、
『Mr.クイン』は会内屈指の現代翻訳読みU氏のプッシュであった。
個人的には(U氏も好くところであったはずの)ディーヴァーやテランを押しのけてまでなぜシェイマス・スミスだったのかはわからない。わからないが、専門家の愛情は尊重したかった。