「本当のこと教えると、あなた妖怪ね」
俺は、いきなり会った少女にいきなりそう言われた。
「いや・・・妖怪って」
「なに?本当のことを言っただけよ?」
冗談で言っていると思った、この世の中に妖怪なんているはずがない。いやいないと思いたい、しかもそれが自分という事も認めたくはない。

事はほんの数時間前に起こった
普通の朝、普通の登校日にいつもの登校路、それを俺はだるいながらも、とぼとぼ歩いていく
「おはよ~~」
男の幼馴染、弘之(ひろゆき)がたっていた、女の幼馴染といえばフラグの一つくらい立ちそうなものだが。
「なに~~?俺が女であってほしかった?」
いやだれもお前が、女だったら女だったでこんな性格の悪い女はいやだ
「俺が女だったら、そうだな・・・弘子かな?」
想像してみる
弘之の顔にロングヘアー・・・
「う゛え゛え゛ぇ゛」
吐き気がする、想像しなきゃよかった・・・
信号の赤で止まる
「なにその言い方は~~」
「お前が女だったとしてもぜっっっったいに、フラグなんかたたなかったな」
弘之は不満そうな顔をしたが納得したようだ
信号が青に変わる
俺は横断歩道を渡ろうとして

「危ない!!!」

「へ?」
横を見ると超高速で走ってきた車がもう2メートルないくらいに迫っている
「うぎゃああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!」
町に断末魔が響いた・・・

----聞こえますか?
え?
唐突に何者かの声が響く
----私の声が聞こえますか?
聞こえるけども
----重要な事をいいます。あなたは死にました
あっさりといってくれたもんだなおい
直前で起こったことを思い出す・・・俺は交通事故にあいそうになったな
----そうです、あなたはその後見事に高速な車に轢かれて死にました
ああやっぱりかと思う
----そこであなたに問います 生きたいですか? それともこのまま天国に行きたいですか。ただし、生きるためにはそれ相応の代償がつきます
・・・・
俺はしばらく悩む。
その代償とは何だろう?考えてみてもさっぱりだ。
その代償って何ですか?
----残念ながらその質問には答えられません
不親切な声の主だな、おい
不親切な声は役立たないとして、よく考えてみる
俺はまだ高校生だ、夢もある
やる事もいっぱいあったはずだ
俺は・・・俺は・・・俺は生きたい!!
----・・・それはいかなる代償があろうともですか
もう心に決めたんだそれを曲げる事はできない
たとえいかなる代償があろうとも!!
----わかりました、ではそのようにさせていただきます
と不親切な声は言うと何も聞こえなくなった
なんだったんだいったい・・・


・・・ここはどこだ?
「目を覚ますとそこは森の中だった・・・ってなんだこの某小説みたいな起き方は」
周りを見ると森、森、森である・・・いや森 喜朗 元総理ががいっぱいいるわけではない、そこは勘違いしないでほしい。
どこを見渡しても森はまずいいとして、ここはどこの森なんだ? 第一俺は交通事故を起こして死んだはずだ・・・
あの不親切な声を思い出す、声は(そこであなたに問います 生きたいですか? それともこのまま天国に行きたいですか。ただし、生きるためにはそれ相応の代償がつきます)
と言った、大きな代償って何だろうってかそれも考えずに入っていったのか俺は・・・
我ながら頭の悪いことをしてしまったようだ、その「代償」とやらを考えてみる
・・・もしかしてこの森で目を覚ます事?そして狼によって食われるんだ
ってなに考えてるんだ俺、ひとまず周りを見渡してみる・・・
近くにくに小さな小屋が・・・という事もなく回りは森のほか何もない、逆に小屋があったとしてそこに人食いババアがいてもそれはそれで遠慮していただきたいが・・・
結局いくら考えても解決策は見つからない。
ふと思う、
・・・森の中&連絡つかない&迷っている
明らかに遭難コース一直線、中央線の東中野から立川間(一応全国で3番目に長い直線区間らしい)ぐらいに一直線である、これはぐずぐずしていられない状況になっているのはあきらか。
こうしちゃおれん!!
俺は人工物を求めて歩き出したのだった。

・・・疲れた
約数時間ほど歩き回ったが、一向に人工物なんか現れない
(まもののむれがあらわれた)
(まものたちはいきなりおそいかかってきた)
とならないのが幸いだが、このままでは
このままでは、食料にありつけずう飢え死にしてしまう
・・・代償って・・・これ・・か・・
そのまま意識を失う・・・
俺は思わなかった、声の言った代償とはそれよりも比べ物にならないほど大きなものだったとは・・・


なにやら体全体が暖かい、ここはどこなのだろう
目をあけてみる
どうやら布団に寝ているみたいだった
「ようやく起きたわね、しかし男の人がいるなんて珍しいわねえ」
そこには見慣れない巫女装束(?)の少女がいた
巫女装束(?)の少女は俺の寝ている横でお茶(抹茶)を飲んでいた
俺は勢いよく起き上がった
「わぁ!」
どうやら巫女装束(?)の少女をびっくりさせたみたいだ
「急に起き上がらないでよね」
「ああ、すまん・・」
「今度から気をつけることね」
ごめんなさい・・・
しかし、よく考えてみると
「なんでこんなところで寝てるんだ?」
「もうあんた重かったんだから・・・」
どうやらこの巫女装束(?)の少女が俺をこの家まで運んでくれていたようだ
ありがとうこの家まで運んでくれて。礼を言う
「ここは家じゃないわよ、神社」
「へ?」
「だからここは博麗神社っていう神社」
「神社か・・・」
どうりで日本風なつくりなわけだ、しかも少女が巫女装束(?)だったのもうなずける
ここで疑問がわいてきた、神社の外を見回すと森(林か?)しかない、家の近所にそんな所はなかったはずだ。
「ここはどこなんだ」
「幻想郷よ、そうねあなたは新たに来た新米さんみたいだから、わからなくて当然ね」
「げんそうきょう?」
「そうよ」
幻想郷ってなんだ?ってか日本にそんな場所はあるのか?
「ここは日本か?」
「まあ日本だわね」
日本らしい、まあ神社があるから予想はついていたが・・・
「あ、そうそうあなたはどこの世界から来たの?」
「は?」
いきなりわけのわからない質問を飛ばしてきやがった
世界なんだそりゃ?
「だからどこの世界から来たのって」
「どこの世界って・・・」
わけわからん
「まあ雰囲気からしてわかるけど・・・」
だったらきくなよ・・・って世界ってことは
「俺は世界を超越したのか?」
「ま、そういうことね」
はあ?なんで世界なんか超越でたんだ?おれ?
「まあ、あなたは幽霊だからね」
へ?
「うそうそw」
なんだびっくりした、てっきり俺はそのあたりをさまよう幽霊になったのかと思った
しかし、その安堵は一瞬の気休めでしかなかった
「本当のこと教えると、あなた妖怪ね」
俺は、いきなりそう言われた。
「いや・・・妖怪って」
「なに?本当のことを言っただけよ?」
冗談で言っていると思った、この世の中に妖怪なんているはずがない。いやいないと思いたい、しかもそれが自分という事も認めたくはない。
「俺が・・・妖怪・・・・」
「そ」
「う」
うそだああああああああああああああああああああああああああああああ
・・・・
---------------------------------------------------------------------

「俺が・・・妖怪だって?」
巫女装束(?)の少女は俺が妖怪といった、いくら何でも冗談だろ?
「本当よ、あなたには霊力がある、でも霊でもない、だから妖怪よ。」
君はいったい・・・なんなんだ?
「私は博麗神社の、巫女よそれ以外でもなんでもないわ」
巫女・・・そう少女は巫女である、霊感が少しぐらいあっても不思議ではない
でもやはり自分が妖怪って事は死んでも認めたくはない
「死んでも?なに言ってるの?妖怪は誰かに滅ぼされるまで不死身よ」
不・・・死・・・身・・・?
用するに(死んでも認めたくない→死ねない→生きるしか方法は無く、目の前の事実も認めなくてはならない)
ということか?(かなり面倒)
今になってあの声の代償という言葉の意味を完全に理解したのであった・・・
とにかく今は自分が妖怪になって、不死身になってしまったということを素直に受け入れるしかできないようだ
ここでちょっと気になったことがあった。
「あなたは妖怪なんですか?」
妖怪がいるとわかったんだ、妖怪が神社の巫女をやっていてもおかしくはない
「私は妖怪ではないわ、ただの人間ね」
何だ人間か・・・、俺と同じ妖怪じゃないんだな。
そういえば少女の名前を聞いていなかった
「私の名前? 博霊 霊夢よ」
名字に神社の名前が付くなんて結構珍しいことだなあと思う
そして俺の名前を言おうとする
「俺の名前は、・・・」
「ストーップ!!」
なんだ?
「その名前は今の君の名前じゃない、正確には前の体の名前で、妖怪になったいまのあなたの名前ではない、だってもうその体は死んでいるのだもの、だからあなたにはいま名前がない」
驚きの連続で驚く気力もない
「だから、今のあなたの最重要課題は、名前の決定ね」
いやそんな唐突に言われても・・・
「仕方ないじゃない、あなたは妖怪になってしまったんだもの。それより名前を早くきめないと」
名前って言われてもそう簡単に決まるもんじゃないからなあ
でも妖怪の名前って普通の人間と同じ感覚でつけていいのかな?
なにか例みたいな物は無いのだろうか
「妖怪っていったらチェンとかみすちーとか射命丸とかいろいろ居るわね・・・」
いろいろ居るらしい
「そうそうあなたって、どういう妖怪なの?」
いやそれはこっちの台詞だ
「人間の妖怪って聞いたこと無いからねえ」
おれは相当珍しい人・・・いや妖怪らしい
「これは実際やってみないと・・・」
するとこんなことを言ってきた
「気持ちを集中させてみて」
集中すると何が起こるんだ?
「その妖怪に似合った何かが変化を起こす、わたとえば天狗だったら『風がおきる』みたいにね」
そうなのか?
「だから、そのときにあなたが何の妖怪なのかわかるわ」
どうやら俺は妖怪になった際、何か異端な能力を得てしまっているらしい。
それが知りたいから集中させて自分の能力を出せと言う訳だ
「わかった」
おれは集中しようとして
「ああここではだめ、広いところでやらないと。あなたによってなにが変化するかかわからないんだから」
おれは、神社の表に出て、言われたとうり気持ちを集中させてみる。
・・・
何も起きない
「集中するだけじゃ変化は起きないわよ。これはどういう属性かによって違うんだけど、風だったら『動け』って思うと、周りの風が動いたりするわね」
そういうことらしい
要するに心で思ったことを、俺の属性の物質が反応して何かを起こすってことだ
おれは試しに『動け』と念じてみる
すると・・・
体全体にぴりぴりと電気のような感触が伝わる。
これはもしやと思い『ためろ』と念じてみる
自分に電気がたまっている感覚になる
やはりそうだ、俺は電気の妖怪だ、間違いはない。
「なんにも変化無いわね」
と霊夢がいう
「ちょっとまって」
「はい?」
自分ではもうわかっているこの体にたまった電気が、雷さえも上回るということを
「何か、壊していい物はないか?」
ここで俺は試したかった、この体にたまったエネルギーがどのくらい強力なのかを
「何でそんなこと聞くのよ。」
「いや試してみたいことがあってさ」
すると霊夢は何かを察したようだった
「んじゃ・・・そこの大きい岩ならいいわよ」
そこには直径一メートルくらいの岩があった
「霊夢さん、離れてください」
俺は霊夢が離れたことを確認する。
そして
俺は叫ぶ
「行けえええええ!!!」
次の瞬間
『ドーン!!!!』
近くに雷が落ちたかのような轟音、そして閃光、明らかに超高電圧が近くで放電した音だ
「・・・」
二人とも黙り込む
ターゲットとなった岩は粉々に砕け、岩のあった場所にはころ焦げた地面だけがあった
霊夢は、目を丸くしている。驚愕を隠しきれないようだ
いや一番驚いてるのは俺なんだが・・・

俺の体から放たれたのは紛れもなく電気、それ以外の何でもない
「あんなの部屋の中でやられたらひとたまりもなかったわよ、よかった外でやれって言って」
確かに雷が落ちて火事になることだってある、きわめて危険である
「あなたなら、どんなやつが来ても勝てそうだわね」
いや勝てるって誰と戦うつもりだ
「あなたもその内わかるわよ、ずっと幻想郷に居るわけだし」
その内って・・・そんな俺をよそに霊夢は話をつづける
「あなたが電気の使い手って事はわかった、それをふまえて名前どうするの?」
「うーん」
これからずっと使っていく名前だ適当な名前は付けたくない。
どうしようか・・・
俺と霊夢はそのことで3時間も相談していたのだった・・・

いろいろな名前が出されたが
三時間の及ぶ名前決定会議は終了した
そして俺の名は・・・

「天雷(てんらい)」

天雷という風に決まったのであった
天雷の名前の由来を説明すると
天は雷は天から発生する事からつけられ雷はもう漢字そのままである
そして何より俺の気持ちにぐっと来た何かがあったのは確かだ
「これからよろしくね、ライ」
霊夢はそんなことを言うと、優しく笑った
「しばらくここに居なさい、慣れるまでまだ時間もかかるでしょうから、あとほかのやつにも自己紹介にいってきなさいよ、幻想卿にはほかにもいろいろなやつがいるから」
それはそうかもしれない、挨拶は基本中の基本だ
「それじゃあ、夕食の準備してくるわね」
外を見るとあたりは夕焼けに染まっている夕飯の準備もそろそろしなくてはならない時間である
霊夢は和室の奥へと消えていった

それから一時間後、部屋いっぱいに夕飯の香りが立つ
「腹減ったなあ」
そういえばこちらの世界に来てから何も食べていない、腹が減って当然である
「ちょっとまってもうすぐできるから」
奥から霊夢の声が聞こえてくる
思えば向こうの世界にいたとき、こういう経験ってあったのかなあと思う
誰かに助けられるなんて今まであまり体験したこと無い事であった

俺は物心が付いたときには託児所にいた。
親の顔もわからなかった。
託児所の人たちは確かに優しかったが、何かが足りなかった用に思えた。
今思うと、彼らは仕事のために俺たちと向き合っていたのかもしれない。
そして今まで、このような心からの優しさには触れたことが無かったのかもしれない
「ライ」
今の俺は初めてそのような体験をしているのかもしれない
「ライ~」
こっちの世界に来てよかった・・・
(ゴン!)
「イタッ!」
「なに、ぼーっとしてるのよ、ご飯が冷めちゃうでしょ」
いやだからって殴ることは・・・
「ほら食べるわよ」
霊夢はそういうと自分と向かいの席へ移動する

・・・うめえ
普通に霊夢の作った夕食はうまかった、
高級料理店のような上品さはないが、家庭の優しい味っていう感じの料理だった
「普通にうまいなこれ」
「そう?そうでもないと思うわよ」
ほんとにうまい、俺のしたがよっぽどへたれであるならそういう勘違いも出るだろうが、そんなに味覚がへたれだっ
た覚えはない
「そうそう、あなたのいた世界ってどんな世界だったの?」
そう霊夢は聞いてきた
「どんな、というと?」
「たとえば、どんな感じの建物とかがあったとか」
「うーん」
国によって違うからなあ、でもここは日本のことを言うべきであると思ったので
「ビルとかがいっぱい立ってたな、でも田舎の方はここみたいな感じだな」
「ふーん、んじゃあさ、ビルってなんなの?」
そんな感じの会話で夕食は続いた。
そしてそうしている間に夕飯を食べ終えたのだった。
「博霊の神様に感謝しなさい」
と霊夢は御馳走様をいってからそんなことをいったのだった。

まあそんなこんなで夕食が済み、この神社で寝る事になった
でここからが問題である
「何でおまえが俺の隣で寝なきゃならないんだ?」
それである、なぜか霊夢は
「誰かが襲ってきたら困るでしょ?」
といって、聞かないのである
「その内わかるわよ」
いや教えてくれても良いだろ
「いや体験したほうがはやいから」
というわけで隣で霊夢が寝ているわけだが
この状況、並みの男なら変な事を想像してしまいまともに寝れるわけがない
「明日は寝不足だな・・・」


二日目
何かいい香りが漂ってくる
女の子のいいにおい
そしてなにやら柔らかい

「って・・・はあ!?」
おれは急いで目を開ける
やはりそこには霊夢がいた
「お・・・俺はなんと人・・・いや、妖怪として最低なことを」
いやちょっと待てよ
「おまえ・・・何でそこで寝てるんだ」
霊夢は自分の布団から俺の布団まで寝ている間に入ってきたようである
「・・・寝相わる」
とりあえず霊夢を起こしにかかる
「おい、起きろ」
すると
「ん~・・・あ・・ライ、おはよ・・・」
「おまえはどこで寝ている」
「え?自分の布団で・・・って何でここで寝てるのよ!」
いやそれこっちの台詞
「ライ引きずり込んだでしょ?」
いやそんなことはだんじてありまへん
「添い寝料金とるわよ」
いやいや、あなたから入ってきたんでしょ?
「え?」
いやいやそうですから
「そうなの・・・」
はあ疑いは晴れか
まだ夜だし二度寝をしようとすると
「どれもうそろそろ起きるか」
霊夢がそんなことをいった
えもう起きるのかよ
「私も、そんなに暇じゃないのよ」
昨日の様子を見ているとそんな忙しそうには見えなかったが、それなりに忙しいらしい
「あなたはまだ寝てていいわよ」
そんなに朝に強い方ではないので、お言葉に甘えて俺は寝ることにする

目を覚ますと朝食のいい香りがしていた
「いい匂いだなあ」
あっちの世界ではこういう事はなかった
目がさめたら朝食の香りが漂っていて
「ライ、おはよ」
なんて挨拶を交わすなんて事は・・・
「おはようってば」
おっと、また考え込んでいたようだ
「ああ、おはよ」
「まったくなに考えてるんだかわからないんだから・・・」
すみません
「ほらご飯が冷めるわよ」
そうだな、いただくことにする

ごちそうさまを言った後、やはり
「博麗の神様に感謝しなさい」
といっていまから去るのであった

「結構忙しいものだな巫女さんって」
霊夢をずっとみているとやることが山詰みでかなり忙しそうだった
「なに?怠け者の巫女だと思ってた?」
いやそういうわけではないんだが
「それにしても誰も来ないな・・・」
そう、昨日からずっとここにいるが参拝者はおろか客人まで一切来ないという感じだ
「最近はぜんぜんなのよねえ・・・」
これはこれは大変ですこと・・・
「全く信仰心が足りないわ!!」
いきなり怒り出す霊夢
「お、おい、そんな怒るなって」
「だって!!」
暴れ出しそうな霊夢を必死に止めていると
「よお」
誰か知らない人の声がする
霊夢が言う
「あらマリサ、どうしたの?」
「いやあ、霊夢の新しい恋人とやらをな見に来た訳なんだが・・・」
恋人ってどう言うことだ
「見ない顔の妖怪を連れ込んで一緒に添い寝をしたとか・・・」
おいそれってまさか
「俺のこと!?」
「そうだぜ」
ちょっとまってくれ、おれは恋人じゃないぞ
「だったらこれはどう説明する?」
マリサ(って霊夢が読んでた)が取り出したのは

------------------------------
号外

霊夢に恋人か?
神社に見ない顔の男の妖怪を連れ込み・・・・

------------------------------
・・・盛大に勘違いされてないか?これ?
しかも写真までしっかり乗ってやがる
「いや・・あの・・・」
霊夢はなんか顔を真っ赤にしている
そんな顔をするな、よけい勘違いされるだろうが!!
「そ、そうよ!!」
いやなんにもフォローになってませんから
「でもまた、男の妖怪なんて珍しいものだなあ」
やっぱり俺は珍しいらしい
「男の妖怪なんて幻想郷には一人もいないぜ」
そうなのかなあ
「またあの天狗は変な記事かきおって」
霊夢がつぶやく
天狗とはなんだろう?この新聞を書いた人だろうか
「とにかく、男の妖怪が博麗神社に泊まってるって事は確かみたいだな。そうだ私の名前を言ってなかったな、私は霧雨 魔理沙 これからよろしくな!」
「こちらこそ俺は天雷だ、ライって呼んでくれ」
「どれ・・・」
そう魔理沙がつぶやくと
「勝負だぜ!」
・・・はあ?誰と勝負するって言うんだ?
おれは不思議そうな顔をしていると
「ライ、幻想郷をまだ知らないな?新人さんが来たときはその力を知る、それがスタンダードさ」
いやいや、そんなの聞いたこと無いですから
「ライ、あなたの能力はやりようには魔理沙にでも勝てる能力よ、自信を持って。そしていろいろな物が飛んでくるからそれをよけるのが最優先ね」
いや避けるって・・・
「大丈夫、たぶん魔理沙も手加減してくるはず相手は新人さんだし。気を集中させれば大丈夫よ」
「ルール説明は終わったか?」
魔理沙はまるで初めて麻雀をする人に問いかけるように言った
「いいわよ」
あなたが答えるんですか!?普通俺が答えるもんだろ?
「それじゃあ行かせてもらうぜ!」
魔理沙がそう言った瞬間
『バシュン!』
いきなり光の玉が目の前に現れた
「うわあ!!」
なんだこれは思う暇もなく、次の光の玉が次々と襲ってくる
「くっ・・・」
避けるので精一杯だ、頭を下げたり、体を移動させたりして避ける
「霊力を使うのよ、反射神経が上がれってね」
そう俺は妖怪、霊力を持っているそれを利用しろと言うことか
「くっそっ・・・」
俺は気を集中させる
「俺の反射神経・・・隠された能力を発揮するんだ!」
そう叫んだ、俺の反射神経よ頼む
すると
「なんか玉が遅くなってないか?」
なぜか光の玉は、そんなに早くなく見える
いやそう感じるだけかもしれない、しかし結果的に避けやすくなったのは確か
よっしゃこれなら・・・
俺はこの前のあの電撃をやろうとして電気をため始めたが
「言っておくけど昨日の電撃はだめよ、魔理沙が死んじゃうじゃない」
そうあの攻撃は明らかにまずい、いくら相手から売られた喧嘩でも人殺しはよくない
「お、おいどんな攻撃だそれは?」
魔理沙は一瞬だけ困惑した声を出したが、相変わらず攻撃をやめない
どうしたものかと考える
・・・
一つ名案を思いつく
そうだ、魔理沙は人間、そして人間は電気で神経の情報伝達をしているはずである。
そうその電気の流れを止めてやれば、相手は行動不能になり勝手に攻撃はやむはずである、しかし一歩間違えれば心臓を止めかねない、とても危険である。
とりあえず魔理沙の中の電気の動きを探ってみる、そんなことができるのかどうか心配だがそんなことはどうでもよかった
「うわあ・・・」
なんかごじゃごじゃとしてわけのわからん情報が入ってきた、これは脳の神経だと予想し、今度は腕の神経を探ってみる
「おお?」
そこには言葉にできないが明らかに手先に信号を送っている電気だとわかった
「よしこれを止めてやれば・・・」
俺はその電気を止めてみる
と・・・
魔理沙の攻撃がやむ
「なんだ・・・これ?急に力が抜けて・・・」
「その辺にしておきましょうか、魔理沙さん。でないと今度はあなたの心臓を麻痺させることになりますよ?」
「・・・わかった」

「いやあ急に力が抜けてビビったぜw」
さっきまで喧嘩を売ってきたやつが急に仲がいいような口調で話しかけてくる
「何でさっきは喧嘩なんかしようとしたんだ」
「いやあこれは遊びみたいなもんだよなあ、霊夢?」
「そうね、私も時々そんな感じで弾幕撃ってるし・・・」
何とも危険な遊びだなあ、おい・・・
「ところで?さっきあなたはどうやったわけ?人の体を麻痺させるなんて」
「これは電気で説明できるんだけど・・・」
おれは理由を説明する。
しかし
理屈を話したはいいが全く理解してなかったようで
「よくわかんないや・・・」
「ちんぷんかんぷんだぜ・・・」
「とにかくすごいわねえ、他人の体を操れるなんて」
と霊夢が言ってくる。
しかし電気はそこら中に電子という形で存在している
応用次第では大変なことができそうである

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最終更新:2008年08月24日 23:25