僧正の冒険


ここは愛鳴之藩国第三層
寺院(※2)の地下にある地下迷宮である


寺院地上部は観光客に公開されているが
その地下は厳重に警備がされ、
子供が一人も迷い込まないような警備体制を敷いている。

藩国第四層へ孤児院が移設されたのは
新たに地下迷宮が発見されたことで、
子供達の身を案じたためである。
またそこに寺院が建てられたのは
その地下迷宮を見張るためであった。


そして今日も地下迷宮では
特訓と治安維持をかねた迷宮探査が行われている。





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その冒険チームはちょうど地下迷宮のボスを倒した所であった。
一人目は剣神隊と呼ばれる「はてない国人+剣士+大剣士+騎士」を着た旦那さん
二人目は奥さんアイドレスを着た文字どうりの奥さん。
そして奥さんのバトルメード仲間から
箒型銃を持った若い僧侶となりたて僧正の四人である。


四人とも満身創痍で傷も深かったため、
僧正がみんなの傷を癒して回っていた。


「その治療能力、すごいですね」
僧侶が感心する。


「頑張って手に入れた能力ですから」
人のいい顔(※1)を、満面の笑顔にしながら
旦那さんの傷をてきぱきと治療する。

「私も、旦那も癒してくれてありがとう♪」
奥さんのお礼の言葉を貰いながら、
奥さんの傷を治療する。


そして、少しだけ真剣な面持ちになりながら、
少し深い僧侶の傷口に向かい合う。




「私も、あなたみたいになれるかしら。」
尋ねる僧侶。

「やる気があればきっと出来るわ」
答える僧正。
「目標を決めて、諦めることなく続けていければきっとね」
そして過去を懐かしむ。


その僧正が、高い治癒能力を望んだのは不幸な事故が原因だった。
しかし原因がどうあれ、明確な目標を持ち努力することが、
結果に繋がることには変わりない。


「人それぞれ、僧正を目ざる理由は違うわ。
 でも、本当に僧正になりたいと言うあなたの動機が見つかったら諦めないで。
 努力をしても出来ないことなんてそんなに多くないのよ。」


「ハイ」
元気良く答える僧侶。


そしてイチャイチャしながらそれを見つめる夫婦。


ダンジョンの中、周りにモンスターが居るような状況でも、
一人僧正が居るだけで、
愛鳴之藩国らしい独特であったかな雰囲気が漂うのであった。





(イラスト:山吹弓美、文章:くぎゃ~と鳴く犬)





要点他


要点
僧衣:イラスト内
人のいい顔:イラスト内、文中(※1)
長い帽子:イラスト内

寺院:文中(※2)


L:僧正 = {
 t:名称 = 僧正(職業)
 t:要点 = 僧衣,人のいい顔,長い帽子
 t:周辺環境 = 寺院