立花響&キャスター組 ◆nig7QPL25k


 夢を見た。
 私ではない誰かの夢を。
 私と違う時間を生きた、違う場所での誰かの夢を。

 その人が力を求めた、最初のきっかけは憧れだった。
 燃える炎に囲まれた中から、救い出してくれた恩人のように、強くなりたいと願ったからだ。
 魔法の力を身に付ければ、あんな風に、誰かのために戦えるかもしれない。
 呪われた兵器の体でも、あの人のようになれたなら、誰かのために役立てられるかもしれない。
 少女は憧れた背中を追いかけて、誰かを守れる力を欲し、そして遂に夢を叶えた。

 彼女は自分の願いを形にするため、災害救助の現場に立った。
 彼女は大勢の人を救うため、常に危険な現場へと飛び込み、救いの道を切り拓いていった。
 そうして彼女は多くの人を、その手で救い続けたけれど、時にはそれが叶わないこともあった。
 尊い成果のその影には、間に合わず手遅れになってしまった人々が、同じくらいに大勢いた。
 彼女は犠牲に向き合うたびに、悲しみ、涙し、自分を責めた。

「『助けたかった』って思ってる。だから、ここで一人で鍛え直してるんだ」

 それでも、彼女は立ち止まらなかった。
 犠牲から目を背けて現場を離れれば、見たくないものを見ずに済む。
 だとしても、そうして助けられたはずの命すらも、見捨てて死なせてしまうことの方が、もっと辛くて許せない。
 自分が傷を負うことよりも、誰かが傷つくことを恐れた彼女は、きっとそう考えて踏みとどまっていた。
 それはどちらを選んでも、己を傷つけることしかできない、呪いのようなものだったのかもしれない。

「うんと鍛えて、もっと速く、もっと強くなれれば、きっともっと助けられる」

 彼女にとって幸福だったのは、そんな彼女を慕う友や、家族達に囲まれていたことだ。
 彼女もそのことを理解し、大切な仲間達に感謝していた。
 だからこそ心配をかけさせまいと、自分の傷を隠し続けた。
 今にも泣きそうな笑顔を浮かべて、強がった言葉を口にしていた。

「助けてって泣いてる人を、ちゃんと助けてあげられるから」

 義務感による自己犠牲は、遠回しな自殺衝動に近い。
 そんなことを言われたことがある。
 きっとその時の私の顔も、夢の中のあの人のものと、同じように見えていたのかもしれない。


 ジェットエンジンの音が聞こえる。
 マフラーのはためく音が聞こえる。
 ウルズの泉から引かれた水路を、一直線に突き抜ける、オレンジ色の人影がある。
 月下に爆音をかき鳴らしながら、水しぶきを盛大にぶち上げながら。

「うぉおおおおーッ!」

 立花響は戦っていた。
 神話の装束・シンフォギアを纏い、調べを奏でながら戦っていた。

「りゃあッ!」

 加速から拳を叩き込む。
 魔力が弾け光が煌めく。
 防御の魔法陣を展開したのは、敵サーヴァントを従えるマスターだ。
 高位の魔術師であるらしい。神の携えた撃槍(ガングニール)の拳を、受け止め防ぐほどの手練だ。

「ぎゅっと握った拳、1000パーのThunder……ッ!」

 言葉を紡ぐ。
 歌を唱える。
 シンフォギアは音楽の鎧だ。
 装束が演奏する音に合わせ、心に湧き上がる歌を歌うことで、その真髄を発揮するのだ。

「3ッ! 2、1、ゼロッ!」

 防御を弾く。
 追撃を放つ。
 神秘の力を拳に乗せて、次々と攻撃を叩き込む。
 熱を纏った響の拳と、敵マスターの盾の衝突が、宵闇にいくつもの光を散らせた。

「何故私、でッ!?」

 はっと気配を感じ取った。
 条件反射的に構えを取った。

「なくちゃ――ッ!」

 瞬間、響の体は吹き飛んでいた。
 防御を無視するほどの衝撃が、サッカーボールのシュートのように、オレンジ色の肢体を弾いたのだ。
 苦悶に顔を歪めながら、衝撃の飛んできた方を見る。
 マスターとは異なるもう1つの影が、こちらに向かって突っ込んでくる。
 神々しい槍を携えたのは、敵の操るサーヴァントだ。
 槍の聖遺物を持つこの身が、初戦でランサーと相対するとは、皮肉と言うべきかなんとするべきか。

「道無き道ッ!」

 このままではやられる。態勢を立て直して迎え撃たなくては。
 腰のジェットを勢いよく噴かせ、減速と同時に姿勢制御。
 地についた足からパワージャッキを打ち込み、直立の姿勢で強引に固定。

「答え、はッ!」

 迫り来る英霊の手首を、掴んだ。
 一瞬のタイミングを見極め、敵をその手に捉えたのだ。

「なぁぁぁぁーいッ!」

 直前に拘束は解いている。両足はフリーの状態だ。
 敵の勢いに乗せたまま、響は水面へと倒れこんだ。

「っ!」

 柔道の巴投げという技だ。
 敵サーヴァントは勢いを利用され、そのまま思いっきり投げ飛ばされた。
 ざばっと水の音が鳴る。膝までの高さの水路へと、沈んだ響が上体を起こす。

「キャスターさんッ!」

 呼んだのは己の相棒の名前だ。
 さながら影から飛び出すように。
 立花響の声に呼応し、背後から現れたのは女性の姿だ。
 たなびくものは白い鉢巻。月光を浴びるのは純白の装束。
 青いショートヘアの下で、エメラルド色の双眸が、姿勢を崩したランサーを睨む。

「おぉりゃあああっ!」

 クラス・キャスター――魔術師の称号。
 しかしそれとは裏腹に、響のサーヴァントの武器は、マスターと同じ鉄拳だった。
 唸りを上げる漆黒の手甲が、風を切り裂く一撃となって、ランサーを水路へと叩きつけた。

「チッ!」

 敵マスターが舌打ちをする。
 苦々しげな顔をしながら、魔力の光弾をキャスターへと放つ。
 しかし、無駄だ。届かない。キャスターが立ち上がるよりも早く、響が前に出て弾き落とした。

「リボルバーシュート!」

 その背後から更に飛び出し、キャスターが拳を突き出した。
 どうっと光弾が放たれる。今度はキャスターの攻撃の番だ。
 紙一重でマスターがかわし、青い流星の着弾点に、盛大な水しぶきが上がった。
 キャスターが響より前に出れば、必然背面をランサーに晒す。
 ランサーが立ち上がる前に、その死角をカバーするように、響が向き直って構えを取る。
 青とオレンジの2色の影。
 拳を構え背を合わせるのは、マスターとサーヴァントのペア同士。
 背後から指示を出すべき主君が、従者と背中を預け合っているという、奇妙な光景がそこにはあった。
 さりとて両者の表情は、それが当然と言わんばかりに、燃える戦意に満ち溢れていた。

「ッ!?」

 その時だ。
 不意に異変が起こったのは。

「ぐ、ぁ……ッ!?」

 呻きと共に、水音が鳴る。
 くわと両目を見開いた響が、崩れ落ちて膝をつく。
 半身まで浸かった響の体が、強く光を放ち始めた。
 それは神秘的というより、むしろ魔的と評すべきものだ。
 爆弾の導火線の火が、一層その激しさを増して、火薬へと迫らんとするような光だ。

「!? ひび……!」
「ぁあああああああーッ!」

 瞬間、響は絶叫していた。
 キャスターが声を上げるより早く、より強い光と共に叫んでいた。
 ごきん、ばきん――と異音が鳴る。
 硬質な音を伴いながら、オレンジ色のスーツを破り、内側から現れたものがある。
 響の体から生じたものは、黄金色の結晶だ。
 水晶が岩場から覗くように。
 寄生虫が体内から、宿主の体を食い破るように。
 少しずつだが確実に、響の体を金色の石が、じわじわと覆い始めていく。

「いけない……!」

 それが危険な状態であることは、誰の目に見ても明らかだった。
 最初に行動を起こしたのは、傍らに立っていたキャスターだ。
 敵が隙に付け入ろうとする前に、響に向かって手を伸ばす。

「ぐっ……!」

 じゅうっ、と焼ける音と共に、女の顔に苦悶が浮かぶ。
 高熱を発する響の体を、それでもと左手で抱え込んだ。

「ディバイン……バスタァァァーッ!」

 空いた右手が放つのは、極大まで高められた魔力の波動だ。
 どうっ――と音が鳴り響き、水路の水が爆裂した。
 自らの足元に向けられた、魔力の光線が炸裂し、飛沫と粉塵を巻き起こしたのだ。
 キャスターは技の勢いで、遥か上空へと吹き飛ばされる。
 敵は闇へと飲み込まれ、ターゲットの逃走を見失う。

「しっかりして、響! すぐに変身を解いて!」

 闇が晴れるまでが勝負だ。キャスターは主へと声をかけながら、空中で身じろいで着地点を探った。


 最近、腕や足が太くなってきた気がする。
 体脂肪が増えたわけではない。流線を描くシルエットは、筋肉の発達によるものだ。
 女子としてどうなのだろうとは思うが、人助けという使命を果たすためには、必要な鍛錬だったと断言できた。

「すみません、キャスターさん……」

 学術区画に存在する、ハイスクールの学生寮。
 その自室のシャワールームで、熱い雫を浴びながら、響は室外のサーヴァントに言った。
 汗を流すためにと勧められたが、今は湯船に湯を張って、ゆっくりと体を預ける気分にはなれなかった。

「いいよ。それよりも、無事に済んでよかった」

 ガラス戸越しに聞こえてくるのは、年上のお姉さんの優しい声だ。
 伝説の英霊と言われている割には、響に与えられたキャスターは、随分とフランクなキャラをしていた。

「にしても、あんなに早く進むなんて……」
「あんなに? まさか響、ああなることを知ってたんじゃ……」
「わぁッ! すす、すみませんッ! 面目ないですッ!」

 口を滑らせた響の言葉を、目ざとく聞きつけたキャスターが、ドアを開けジト目で響を睨む。
 裸身をビクリと跳ねさせながら、響は上ずった声を上げ、必死に謝罪の言葉を並べた。

「……まぁいいや。それよりも、あの現象のことを知っているなら、そのことを詳しく教えて」

 ため息をつきながら、キャスターは身を引っ込めると、シャワールームのガラス戸を閉めた。

「分かりました」

 立花響は病気だった。
 彼女の纏うシンフォギアは、通常のそれとは大きく異なり、体と融合したものだ。
 それが許容限界を超え、遂に宿主である響の体を、逆に取り込もうとし始めた。
 このまま融合が進行すれば、響はシンフォギアの一部と成り果て、命を落としかねないのだという。

「ただ、前にもああいうことはあったんですけど、あんなに早くってことはなかったはずなんです」

 思い返すのは、テロ組織・F.I.Sの科学者――ウェル博士と対峙した時のことだ。
 あの時にも体に不調は感じたし、事実倒れるところまでいってしまったのだが、それまでにはもっと猶予があったはずだ。
 ましてや体内のガングニールが、結晶化するまでの現象は、その時には発生してすらいなかった。
 異変が出るまで猶予があるなら、劣勢だったキャスターの、力になれるかもしれないと思い変身したのだが。

「……響はさ、ユグドラシルの名前の由来って知ってる?」

 思案する響に対して、キャスターが尋ねた。
 神話に出てくる名前だったはずだが、あいにくとそちらには詳しくない。響はすぐに否定する。

「ユグドラシルっていうのは、響の世界の、北欧神話ってものに出てくる、大きな樹の名前なんだ。ちょうど、この街のある樹みたいな」

 これはあたしも、英霊の座についてから知ったんだけどね、と付け足しながら、キャスターが言った。

「その神話に出てくる、オーディンっていう神様が、ユグドラシルの枝を折って、1本の槍を作ったの」
「1本の槍って、まさか……」
「そう。槍の名前は……グングニル」

 グングニル。
 すなわち、撃槍・ガングニール。
 響のシンフォギアの元となった、古の聖遺物の名前だ。
 さすがにその名前は知っていた。だからこそ響の双眸は、驚きに大きく見開かれた。

「この樹がそのユグドラシルと、同じものなのかは分からない……
 でももし、そうだったとしたら、響の中のガングニールが、その本体と共鳴して、元に戻ろうとしているのかもしれない」
「私の体から自由になって、樹と一つになろうとしてる、ってことですか?」
「ユグドラシルそのものも、ガングニールを求めてて、引き寄せているのかもしれない」

 昔の劇には、枝を失った傷がきっかけで、ユグドラシルが枯れてしまったって謳っているものもあるからと。
 未だ仮説に過ぎないが、そういう可能性もあるかもしれないと、キャスターは響に対して言った。
 もちろん証拠などないが、ガングニールの急激な活性化の理由としては、納得のできる話はあった。

「……まぁ、そういうわけだから。響は今後変身禁止。戦いはあたしに任せて、無理をしないようにしててね」
「でっ、でも……ッ!」
「響には助けたい子がいるんでしょ? だったらこんなところで無理して、倒れるわけにはいかないよね?」

 それを言われると返す言葉がない。
 キャスターに対して、響は、困り顔で沈黙するしかなかった。
 響には助けたい者がいる。
 F.I.Sに捕らえられた友人――小日向未来を救いたいという願いがある。
 そのためには本当であれば、こんな所で足踏みはできない。
 だが、もしも聖杯を手に入れることができれば、ガングニールの過剰融合を、その力で抑制できるかもしれない。

(私の勝手な願いのために、誰かを傷つけるなんてことは、許されないとは思うけど……)

 未だ戦うことに迷いはある。
 できることなら、穏便な形で、片付けられないものかとは思う。
 それでも言えることは一つある。
 他のマスターは、そんな迷いなどお構いなしに、響を潰しに来るということだ。

(それでも、生きることだけは諦めないから。待ってて、未来)

 むざむざ殺されるつもりはない。
 仮に聖杯を諦めるとしても、生き延びることまでは諦められない。
 必ずこの戦いを生き抜き、元の世界へと戻ってみせる。
 そして未来を救い出し、この胸に抱き止めてみせる。
 シャワーに濡れた右の拳を、ぎゅっと強く握り締めた。
 手の甲に刻まれた令呪が、赤い彩りを放っていた。


 響が風呂から上がり、敵を振り切ったことを確認して。
 そして多めの夕食を済ませ、疲労を溜め込んだ響が、早々にベッドへと倒れこんで。

「どう思う、マッハキャリバー?」

 食卓の椅子に腰掛けたキャスターが、胸元のペンダントへと問いかけた。

『魔力の量は相当なものです。体内に融合しているというガングニールが、結果として相棒への魔力の供給源となっています』

 明滅する青水晶が言葉を発した。
 キャスターの宝具――『進化せし鋼鉄の走者(マッハキャリバーAX)』は、意志を持ち言葉を話す宝具だ。
 科学テクノロジーによって制御された、キャスターの世界の魔術の象徴。
 AIを有し、自らの意志で術者をサポートする、インテリジェント・デバイスである。

「そうじゃなくて、どういう人間かってこと」
『生前の相棒に、よく似ていると思いました』
「……やっぱ、そうだよね」

 言いながら、キャスターはため息をつくと、椅子の背もたれにもたれかかった。

(あの子の在り方は、きっとあたしと同じだ)

 ベッドで寝息を立てる響を思い、キャスターは思考を巡らせる。
 マスターがどういう人間なのかは、魔力バイパスを介して、ある程度把握させられていた。
 怪物事件に巻き込まれ、異形の力をその身に宿し、奇跡的に生き残った少女。
 他の人間を踏み台にしたと、謂れのない迫害を受け、生きることに罪悪を覚えた少女。
 喪われた命に報いるためにと、せめて人助けをしなければと、強迫観念に囚われた少女。

(細かい部分は違うけど、おおよその部分は、よく似ている)

 それはキャスターの半生と、鏡写しのようだった。
 呪われた兵器の体で生まれ、その力を災いと見なして、誰かを傷つけることを恐怖した己と。
 殺戮のために与えられた力も、人助けのために使えるのなら、意味があるはずだと考えた己と。
 自己犠牲の傷を身に受けて、それでも救えなかった犠牲の重みに、心まで傷つけ続けた己と。

「でも多分、あの子はまだ大丈夫」

 あたしが仲間達のおかげで、救われて踏みとどまったようにと。
 今の彼女の様子なら、取り返しのつかないような事態を、未然に防ぐこともできると、言った。
 響の歪んだ自己犠牲は、仲間によって諌められ、なりを潜めたのだそうだ。
 風呂を出た後の様子を見る限りでも、生き残り元の世界へ帰ることについて、前向きに考えているように見える。

「だったらあたしが頑張って、無事に送り届けてあげないとね」

 キャスターのサーヴァント――その真名を、スバル・ナカジマ。
 機械の体を持って生まれ、人殺しのために与えられた力を、人助けのために振るった女。
 多くの人々の命を救い、救世主とまで謳われた、生まれながらのレスキューフォース。
 ぎゅっと右手の拳を握り、決意を固めた彼女の仕草も、響と瓜二つのものだった。



【クラス】キャスター
【真名】スバル・ナカジマ
【出典】魔法戦記リリカルなのはForce
【性別】女性
【属性】中立・善

【パラメーター】
筋力:B 耐久:C+ 敏捷:C+ 魔力:A 幸運:C 宝具:C

【クラススキル】
陣地作成:C
 魔術師として、自らに有利な陣地を作り上げる。
 小規模な”工房”の形成が可能。

道具作成:D
 魔力カートリッジなど、魔術的な道具を作成する技能。

【保有スキル】
戦闘続行:B
 瀕死の傷でも戦闘を可能とし、決定的な致命傷を受けない限り生き延びる。

振動破砕:C
 戦闘機人・タイプゼロセカンドのIS(インヒューレント・スキル)。
 四肢を超速振動させ、破壊力を向上させることができる。
 発動時には打撃攻撃力に補正が生じ、特に無機物に対しては、その補正値が2倍となる。

地形適応:C
 特殊な地形に対する適応力。
 戦闘機人の頑丈な肉体と、レスキュー仕込みの技術により、複雑な地形や火の海でもポテンシャルを発揮できる。

自己改造:E
 自身の肉体に、まったく別の肉体を付属・融合させる適性。
 このランクが上がればあがる程、正純の英雄から遠ざかっていく。
 スバルは自分自身の肉体を改造することはできないが、戦闘機人としての出自から、このスキルを保有している。

【宝具】
『進化せし鋼鉄の走者(マッハキャリバーAX)』
ランク:C 種別:対人宝具(自身) レンジ:- 最大補足:1人
 スバルが魔術を行使する際に触媒とする、ローラーブレード型のインテリジェント・デバイス。
 並外れたスタミナを持つスバルの体質に合わせてチューンされており、燃費を食う分高い出力と強度を実現している。
 スバルとマッハキャリバーのAIとの絆は深く、グリップ制御や足場形成のタイミングなど、
 一部の判断をAIに委ねており、状況に応じた高い対応力を発揮している。
 更にフルドライブ「ギア・エクセリオン」時には、瞬間突撃システム「A.C.S」を展開。
 更なる加速力を得ると同時に、魔力・戦闘機人エネルギーの同時発動も可能となる。
 魔力の使用効率を向上させるための宝具であり、これ自体が特別な性質を持っているわけではない。

【weapon】
リボルバーナックル
 スバルの右前腕に装着される、グローブ型のアームドデバイス。『進化せし鋼鉄の走者(マッハキャリバーAX)』発動時に、同時展開される。
 スバルの攻撃の要であり、同時に魔力カートリッジの運用を受け持っている。AIは搭載されていない。
 魔力や衝撃波を発する補助装置として、「ナックルスピナー」と呼ばれるタービンが搭載されている。

ソードブレイカー
 スバルの左前腕に装着される、長手袋型の装備。『進化せし鋼鉄の走者(マッハキャリバーAX)』発動時に、同時展開される。
 「格闘戦技使用者向けの防衛装備」とされており、装備者のエネルギーを体内循環させることで、防御力を効率的に高めることができる。
 更には、スバルの振動破砕をチューニングすることによって、敵の武器を破壊し、武器攻撃に対する迎撃効率を高めることが可能。

【人物背景】
時空管理局員で、ミッドチルダの港湾警備隊防災課特別救助隊セカンドチームに所属する防災士長。21歳。
コールサインはソードフィッシュ1。
ソードフィッシュ隊の分隊長を務めているが、これは単独行動をしやすくするための措置であり、事実上のワンマンアーミーである。
優れた身体能力と魔力は、「人命救助のために生まれ育った」とすら称されている。
純粋な人間ではなく、生まれつき機械改造を施された「戦闘機人」であり、要するにサイボーグである。

明るく社交的な性格で、誰とでも打ち解けることができる。
10代の頃にはやんちゃな側面もあったが、現在はやや落ち着いており、面倒見のいいお姉さんといった様子になっている。
一方、元々は気弱で臆病な性格だったこともあり、精神的な打たれ弱さは、未だに尾を引いている部分がある。
そのため、レスキューの現場で助けられなかった人間に対する後悔の念は強く、犠牲が出る度に無力感を覚えている。
おまけにそうした苦しみを、あまり人には見せず1人で抱え込もうとするため、かえって周囲を心配させてしまうことも。
人が傷つくくらいなら、自分が代わりに傷つくことで、その人を守ることを選ぶタイプ。
表向きには切り替えは早い方であり、後悔をバネに更なる研鑽を積み、1人でも多くの人を助けられるよう努めている。

格闘技法「シューティングアーツ」を駆使した、近接戦闘型の魔導師で、特に打撃のパワーに優れる。
魔力により肉体を強化し、一気呵成に攻め立てるスタイルを取っている。キャスターらしからぬ殴り型サーヴァント。

【サーヴァントとしての願い】
響を支えたい。聖杯を自分で使うのではなく、響に使わせてあげたい

【基本戦術、方針、運用法】
魔術のほとんどを身体強化に割り当てている、珍しいタイプのキャスター。
使用可能な技やステータスも、前衛型のものになっているが、さすがにセイバークラスには力負けしてしまう。
陣地作成を活用することで、ステータスを補えるように立ち回りたい。



【マスター】立花響
【出典】戦姫絶唱シンフォギアG
【性別】女性
【令呪の位置】右手の甲

【マスターとしての願い】
ガングニールの過剰融合を抑えたい

【weapon】
ガングニール
 北欧の軍神オーディンの槍から生み出されたシンフォギア。通常のシンフォギアと異なり、響の肉体と融合している。
 本人の潜在意識により、アームドギアは具現化せず、四肢のパワージャッキを活かした格闘戦を行う。

【能力・技能】
融合症例第一号
 シンフォギアと人体が融合した状態を指す。
 起動や運用方法については、通常のシンフォギアと変わらないが、
 聖遺物のエネルギーが直接人体に行き渡っていることもあり、通常以上の出力や回復力を発揮している。
 しかし現在はその融合が、必要以上に進行してしまっている。
 その分出力は高まっており、下級のサーヴァントにすら匹敵するものになっているが、
 反面変身状態を維持し続ければ、逆にシンフォギアに同化・吸収されてしまうというリスクを孕んでいる。
 更にこの聖杯戦争の舞台においては、その速度が加速しているようだが……?

シンフォギア適合者
 神話の遺産・聖遺物から生み出された、FG式回天特機装束・シンフォギアを扱う技術である。
 元々二課からはノーマークであったことから、融合症例となる以前の適合係数は、それほど高くなかったものと思われる。
 しかし今より未来においては、その必要に迫られた時、火事場の馬鹿力的に必要適合係数を獲得したという。

格闘術
 師匠・風鳴弦十郎の下で磨き上げた格闘術。
 元々弦十郎の格闘術自体が、映画のアクションシーンを模倣・再現したものなので、特定の流派に依るものではない。
 ボクシング、ジークンドー、果ては中国拳法の八極拳まで、様々な拳法のスタイルがごちゃ混ぜになっている。

【人物背景】
「私は立花響、16歳ッ!
 誕生日は9月の13日で、血液型はO型ッ! 身長はこの間の測定では157cmッ!
 体重は、もう少し仲良くなったら教えてあげるッ! 趣味は人助けで、好きなものはごはん&ごはんッ!
 後は……彼氏いない歴は年齢と同じッ!」

特異災害対策機動部二課に協力する、第3号聖遺物・ガングニールのシンフォギア装者。
2年前のツヴァイウィングのライブに際し、胸に聖遺物の破片を受け、融合症例第一号となる。
その後は誤解から迫害を受け、心にも深い傷を負ったが、
友人・小日向未来の献身もあり、反対に「人のぬくもり」の尊さを知ることになった。

かつてのトラウマは乗り越えており、底抜けに明るく元気な性格。
困っている人を放っておけず、率先して誰かの助けになろうとするタイプ。
しかしその性質は、ライブ会場で他の犠牲者の代わりに生き残ってしまったという認識に端を発しており、
戦いから遠ざけられた時には、反動で強い無力感に囚われてしまう。
また、迫害を苦に蒸発してしまった父親との関係は、壊れたまま取り戻すことができず、抜けない最後の棘として心に刺さり続けている。

【方針】
聖杯に魅力は感じるが、そのために聖杯戦争に乗るのが正しいのかどうかは悩み中。
それでも生きることだけは諦めない。敵が襲ってくるのなら立ち向かう。