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**天羽奏&バーサーカー ◆7CTbqJqxkE  魔術都市ユグドラシル。  ムーンセルが此度の聖杯戦争の舞台として作りあげた架空都市。  生活の基盤を科学に代わって魔術が支えるその都市で、怪事件が起こった。  一般住宅街、特級住宅街、学術地区の三つの地域を掠める程度の小規模なものであるが、停電が発生したのだ。  ユグドラシルのインフラの比重は魔術による産物が多く、電線は存在せず魔力の伝達によって家々に灯りを点す。  そのためユグドラシルから滾々と湧き出す魔力が尽きない限りは停電などあり得ない。  そして、被害は停電だけではなかった。  停電が発生した時間に該当地域にいた住民全員になんらかの健康被害が起きていた。  その症状は軽度の者は立ち眩みから、重度の者は意識不明まで。  被害者を検査したところ、体内の魔力の瞬間的な消失が全員から確認された。  ここで問題となったのが、消失という点である。  警察は当初、魔力の伝達先を誰かが操作し、停電発生前に確認されたという魔力砲の実験に用いられたと考えていた。  しかし調べてみると魔力経路を弄った痕跡はなく、住民同様に該当地域内で経路が消失していることがわかった。  平時からやる気のない警察は、多少の調査と見回りの増員程度で今回の事件を終わらせることにした。  魔術師という人種が多く存在するこの都市で、怪奇な事件など毎日のように発生している。  ユグドラシルの警察に、たかだか停電の一つや二つに頓着するような者は存在しない。  しかし――――もしこの事件の話を専門家が耳にしていれば、顔色を青白く変えることになっていただろう。  魔力を消滅させるナニカ。生活を魔術によって支えられているこの都市において、そのチカラは間違いなく災厄を齎す。  都市機能がすべて麻痺する程度ならばまだマシな方だ。もしもそれが恵みの源である世界樹に向けられたとき――――この都市(せかい)は死ぬこととなる。  ユグドラシルの小さな地域を襲った謎のチカラ。  それは紛うことなき『世界を殺す猛毒』である。    ● 「聖杯戦争、か……」  曇りなき青い空を見上げながら、少女は独り言ちた。  神話や伝説、歴史上の英雄偉人その他もろもろのデータを再現した存在、サーヴァント。  そのサーヴァントを使役し、他のサーヴァントすべてを退け聖杯を手にするための戦い。  それが聖杯戦争。過去の魔術師たちが行ったという万能の釜の争奪戦。  どのような意図があるかは不明だが、ムーンセルはそれを再現し、そして少女――天羽奏をマスターの一人としてこの地へと招き入れていた。 「死人の願いまで叶えてくれるたぁ、お月様も随分と優しいんだな」  しかし月に招かれた少女は、既にその生を終えていた。  彼女はある聖遺物の起動実験の最中に突如出現したノイズからひとりの少女を救うために命を燃やし、歌った。  世界から消えたはずの彼女は、どういうことかユグドラシルの上で再びその意識を覚醒させたのである。 「なあ、お前はなにか叶えたいことってあるか?」 「……………………」  少女は隣に立っている少年へと語りかける。自身の使い魔(サーヴァント)である少年へ。  月に招かれた者がマスターとして本来の記憶を取り戻した時に月より授けられる、マスターを護る最強の矛にして盾――――サーヴァント。  姿こそ少女よりも年下の少年であるが、それが彼の正体であった。 「……やっぱ答えられないか」 「……………………」  少女の問いかけに、少年は口を開くことはなかった。  別に意地悪で口を閉ざしているとか、少女のことが嫌いで沈黙を貫いているわけではなく、そもそも少年は問いかけに答えることができないのだ。  少年の赤い目には狂気のみが渦巻いており、そこに理性は一欠片たりとも見ることはできない。  少年はバーサーカーのサーヴァント。  目の前にあるすべてを壊し、障害が無くなるまで止まることのない理性無き怪物のクラス。  故に少年が少女の問に答えることは不可能であり、そのことは彼女も理解していた。 「まったく……、こちとら訳がわからないまま連れてこられたっていうのに、頼れる相手がこんなんじゃどうしたらいいのかもわからねえ」 「……………………」 「いっそ本当に聖杯を手に入れてみるか?」 「……………………」  冗談めかしながら奏はバーサーカーに聖杯を手にするかどうか提案してみるが、実のところ奏自身乗気ではなかった。  といっても、願いがないわけではない。そうでなければ聖杯に招かれ参加者となることなど、そうはない。  奏にも、確かな願いはあった。  例えばすべてのノイズの駆逐。  場所、時間を問わず突如出現し、人間のみを襲って炭素の塊に変えてしまう特異災害――ノイズを世界から消滅させる。そうすれば自分と同じ経験をする者もいなくなる。  例えば自分自身の蘇生。  落命した身であるが、聖杯が本当になんでも叶えられるならば蘇ることだってできる。そしたら、またあの泣き虫で弱虫な相棒と共に一対の翼となって、歌うことができる。  若くして亡くなった奏に願いがない、なんてことがあるわけがない。  彼女にはこれから先にもすべき事、したい事が山のようにあったのだから。  だから彼女が聖杯を求めることはなにもおかしなことではない。  だけど奏は、聖杯で願いを叶えることを善しとは思わない。  なぜなら。 「やっぱ違うよな」  なぜなら、彼女は自分の信じたことを果たしてきたのだから。 「全部のノイズをこの手で倒せなかったのは悔しいし、翼とツヴァイウィングを続けられないことは嫌だ。  でも最期に思いっきり歌うことはできたし、あの子も生きることを諦めてなかったんだから、きっと助かってる。  このロスタイムが終了すれば今度こそ御陀仏なんだろうけど、なんだかんだであたしがやるべきことはやってきたんだ。  だったら、聖杯に願うことは死ぬ前のことじゃなくて、死んだ後(いま)のあたしがしたいことであるべきだ。そうだろ? バーサーカー」 「……………………」  返事をすることのない従者に、それでも奏は語りかける。  いつか相方が狂気から解放され、話し返してくれると奏は信じている。少年の人生を夢で見たから。  大半は狂気の渦の中で覗き見ることはできなかったが、自分と同じように復讐のために力をつける努力をしている姿や、助けを求める声のために無茶をやらかす姿を見た。  出会いで変わって、大人たちに支えられて、どことなく自分に似た頼りなくも強い芯を持つ少年のことを、奏は信じると決めていた。 「じゃあ、やることは簡単だな」  この街でやりたいことがあるとすれば、災害に比肩する程の脅威であるサーヴァントから人々を助けることだけ。  昨夜はやりすぎで停電を引き起こしてしまったが、それでもサーヴァントを一騎退かせることには成功した。  少年そのものもサーヴァントであり――ある意味では、この地に招かれた災厄の中でもとびきりの“猛毒”である以上、周囲への被害を考えると極力戦闘は避けていくべきだが、そうも言ってはいられない事態に直面することはこの先も多々あるだろう。  シンフォギアさえあれば、巻き込まれた人が逃げる程度の時間は稼げるだろうが、無い物ねだりをしても仕方ない。  今の自分にできる限りのことを尽くして、今の自分の願いを叶えると、奏はそう決めたのだから。  可能な限り人々を守ることが第一で、後は…… 「……だから、よろしく頼むぜ」  他にやりたいことがあるとすれば――狂気の檻に囚われ、本来の自分を見失ってしまっている相方に自分の歌を聞かせたい。そんなところだろうか。  人生最期に思いっきり歌いはしたが、如何せんオーディエンスがノイズだったということに不満がないわけでもない。  だから今度こそ最期となるこの場所で、自分の相棒として召喚に応じた少年に歌を聞いて欲しいのだ。  だったらやっぱり聖杯なんて必要ない。そんなものなくても、自分たちだけで叶えることはできる。  だからこそ。 「壊すことも殺すことも本当はやりたくないくせに、狂気になんて負けてんじゃねえ。はやく目ぇ覚ませよ、バーサーカー」  少女はただ、少年に語りかけ続ける。 【クラス】バーサーカー 【真名】トーマ・アヴェニール 【出典】魔法戦記リリカルなのは Force 【性別】男性 【属性】秩序・狂 【パラメーター】 筋力:B+ 耐久:A+ 敏捷:B 魔力:A 幸運:C 宝具:C 【クラススキル】 狂化:A  大半の理性を失う代わりに全ての能力値が上昇する。  本来ならばバーサーカー適正は低かったが、歯止めが効かなくなった殺戮衝動を取り込んだことにより最高ランクの狂化を得ている。 【保有スキル】 ゼロ因子適合者:A  ECウィルスに感染、適合したEC感染者の中で、ゼロ因子を起動する資質を持つ者。  この「ゼロ」の起動によりバーサーカーの肉体は大幅に強化され、高い自己再生能力と生体魔導融合による物理エネルギー生成能力を得る。  ただしその強大な力の代償にバーサーカーは通常の視覚や聴覚、触覚といった五感を喪失している。 魔力分断:A  魔力の結合を分断し、同ランク以下の魔術を完全に無効化する。事実上、現代の魔術師では、魔術で傷をつけることは出来ない。  Aランクの魔力分断ともなると、近接戦闘においてサーヴァントを構成するエーテル結合にも作用し相手の耐久を1ランクダウンさせることも可能である。 殺戮衝動:-  EC感染者に発生する殺人、破壊への激しい欲求。  狂化により理性が喪失したことで最高ランクまで高められたが、同時に狂化の一部として取り込まれ消失している。 【宝具】 『銀十字の書』 ランク:D 種別:管制宝具 レンジ:1~99 最大補足:1000人  バーサーカーの行動を取り仕切る武装端末及び独立管制ユニット。  これによりバーサーカーは狂化しながらも魔術の行使が可能となっている。  自身とバーサーカーの安全を確保することのみを至上としており、マスターはバーサーカーの現界に必要なため攻撃対象となることはないが、場合によってはマスターの命令に背き行動することもある。  また高い索敵能力と付近の物体の解析などの能力も有している。 『分断領域・界蝕零魔(ディバイドゼロ・エクリプス)』 ランク:A++ 種別:対魔術宝具 レンジ:1~40 最大補足:400人  バーサーカーの闘争本能が最高潮に達したときに発動する究極の分断。  レンジ内のあらゆる魔力要素に分断が働き、範囲内に存在する存在にダメージ判定が発生し、それがサーヴァントクラスの魔力で身体を構成している存在の場合は5ターンの間、耐久を1ランクダウンさせる。  あらゆる魔力要素に分断が働くこの宝具の真価は、範囲内に存在するサーヴァントやマスターの契約や魔力供給のパスをLUC判定によって分断する点にある。  なお、このパスの分断に関してのみ、自身も効果の対象として含まれている。 【weapon】 ディバイダー996 【人物背景】  エクリプスウィルス感染者の少年。幼少期に住んでいた村が壊滅しており、その事故現場にいた犯人と思しき二人組に復讐するためにひとりで鍛えていた。  しばらくして近くに特訓に来ていたスバル・ナカジマに拾われ、孤児院で生活を送ることになる。その後もスバルたちと交友しており、学校に通うと同時にナカジマ家の養子にならないかという提案を受ける。しかしその幸せを得ることに抵抗を感じたトーマは過去を払拭するための旅に出る。  世界各地を巡る旅の終盤、宝探しと写真撮影に向かった遺跡にて怪しげな集団を発見する。その際助けを求める声を耳にし、遺跡内の施設へ侵入する。そこで出会った少女、リリィを助けたことにより、少年はエクリプスウィルスとそれを取り巻く問題の中心人物となった。  犯罪一家に勧誘を受けることもあったが、特務六課の一員として自身と同じ病気を持つ者を保護する仕事についた。  そして―― 【サーヴァントとしての願い】  ?????????? 【基本戦術、方針、運用法】  敵意がない者に対してはマスターからの命令がない限り襲うことはしないが、敵意を持つ者には自動で攻撃をしてしまうというメリットかデメリットか判断し難い性質を持つ。  銀十字の書による索敵や魔力分断、魔力弾などにより、騎士クラス以外のサーヴァントにはほぼ有利を取ることができる。  三騎士相手では真正面から切り結ぶには技量面に不安があるが、高いパラメーターと再生能力で力押しすることも可能。接近戦で不利となる場合は対魔力を貫通するディバイド・ゼロなどで攻撃を加えていくことが望ましい。 【マスター】天羽 奏 【出典】戦姫絶唱シンフォギア 【性別】女性 【令呪の位置】左手の甲 【マスターとしての願い】  人々を守り、バーサーカーに自分の歌を聞かせたい。 【weapon】  なし 【能力・技能】  死人ゆえに膨大な量の魔力を供給することが可能。  しかし素質があるわけでもなく、無茶をすれば魂の焼失が訪れることとなる。 【人物背景】  ツインボーカルユニット「ツヴァイウィング」の1人で、シンフォギアシステム3号「ガングニール」の装者。  ノイズに家族を殺された過去を持ち、自らの手でノイズに復讐すべくシンフォギア装者となった。本来ならば適合係数が低く、ギアを纏うことは適わなかったが、適合制御薬「LiNKER」を過剰投与することによってシンフォギア適合者となる。当初は復讐の為だけに歌を歌い槍を振るっていたが、とある戦場で助けた自衛官の言葉から「自分達の歌は誰かを勇気付け、救うことが出来る」事を知り、復讐のためだけではなく、人々をノイズから護るために歌う事を決意する。  完全聖遺物「ネフシュタンの鎧」の起動実験の際、ツヴァイウィングのライブ中に出現したノイズとの戦いで重症を負った立花響を守るために絶唱を使用し命を落とす。 【方針】  聖杯戦争に巻き込まれる一般NPCをサーヴァントから守る。そしてバーサーカーの狂化が解ける方法を探す。

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