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*刻まれるカウント ◆nig7QPL25k  例の通り魔の目撃証言は、ほとんどが夜に集中している。  当然だ。日本の東京に比べればだいぶ田舎だが、それでも白昼堂々人を襲って、全くバレないような土地ではない。  故に忌夢は、一夜明けた朝を、大学の図書室で過ごしていた。 (ゼイラムに、衝撃ゴウライガン……何だこれは)  ぱらぱらと本をめくりながら、呆れ顔でため息をつく。  自らのサーヴァントについての情報を、もう少し調べてみようと思ったのだが、それがこの有様だ。  魔戒騎士などという存在の資料は、本棚には一冊も見つからない。  それらしいものを集めてみても、載っているのは見当違いの名前だ。 (ムーンセルとかいうのが、こいつらの世界について知っているのなら)  その情報を何らかの形で、提供する義務があるのではないか。  英霊の真名を知ることが、アドバンテージになるのなら、それに付随する情報は、きちんと開示するべきではないのか。  これでは通り魔のヒントも、得られるかどうか怪しいかもしれない。  街に出よう。もはやここで油を売るよりも、敵を探すことの方が急務だ。  そう考えると、忌夢は席を立ち、本を抱えて歩きだした。  元あった本棚へと戻し、踵を返す。そのまま棚と棚の間を進み、外へと出ようとした瞬間。 「――お前だな。夕べ白いサーヴァントを狙ったのは」  声が、背後から響いた。  闇の奥底から響く、獣の唸りのような声だった。  ぞくり――と背中に怖気が走る。  襲いかかったプレッシャーに、体をびくりと震わせる。  一瞬の驚愕と戦慄を受け止め、何者かの存在を背後に意識し、意を決して視線をそちらへ向けた。  そこに立っていたのは、一人の男だ。  鋭い傷の刻まれた隻眼で、忌夢を高みから見下ろす、筋骨隆々とした大男だ。  ただの人間では、ない。マスターとなった彼女の視覚は、キーパーという未知のクラスの名を、その姿と共に認識している。 「何の用だ」  間違いなく、こいつはサーヴァントだ。  にもかかわらず、倒すべき敵である自分に対して、この男は攻撃を仕掛けてこなかった。  そこには何の意図がある。忌夢は睨みと共に問いかける。 「あの女は俺の獲物だった。次こそケリを着けてやろうと、そう思っていたその矢先に、お前が割り込んできた。  だから文句の一つでも、言ってやろうと思ってよ」 「ハ……あんな奴を取り逃がした程度の男が、偉そうに。お前も同じ所に送ってやろうか」  キーパーの返事に、更に挑発で返した、瞬間。  びゅんっ――と吹いた剣風が、顔のすぐ横をすり抜けた。  突き出された刃と腕は、黒い。  忌夢の傍らに現れたそれが、視線の先の存在目掛けて、剣を鋭く突き出したのだ。  標的は門番の名を冠する大男。  攻撃を仕掛けたのはバーサーカー・呀だ。 「俺もそうしてぇのはヤマヤマだが、あいにくとそうもいかなくってな。だから今回は挨拶だけだ」  されども、男は沈黙しない。  漆黒の切っ先は男の体を、刺し貫いていなかったからだ。  キーパーは呀の黒い篭手を、その右手でがっちりと掴んでいる。  突きを繰り出される瞬間、その懐へと潜り込み、剣を振るう腕を封じ込めたのだ。 「次だ。次にお前と会った時には、この俺が容赦なくブチのめす」  せいぜい首を洗って待っていろと。  鋭くひと睨みをくれると、来訪者は身を霊体に変え、たちどころにその気配を消した。  右手を解放された呀は、剣と共に、その手を戻す。 「奴を追え、マスター。あれは俺が斬る」 「どう探せっていうんだ、まったく」  要求にツッコミを入れると、忌夢は呀に命令し、目立つ姿を霊体化させた。  それからやや間を置いて、一呼吸すると、ようやくその場から離れる。  軽んじた発言をしてみたが、あれはかなりの強敵のはずだ。  スペックで他より優位に立つ、バーサーカークラスの力と速さに、真っ向から対抗してみせた。  であれば、直接刃を交える時には、相応の覚悟が必要だろう。 (課題は山積みか)  あの男、ただの荒くれ者ではない。  射竦められた忌夢が感じたのは、呀に対して抱いたそれと、同等の畏怖の感情だ。  得体の知れない狂気とは違う。であれば、敵であればこそ向けられた、殺意か。  予選で戦ったような雑魚や、たまたま戦いに持ち込むことなく倒せた、夕べの敵の時とは違う。  英霊と真っ向から向き合い、戦うというのは、こういうことなのだ。  行く先に立ち込める暗雲の深さに、忌夢は改めて、気を引き締めた。 【D-5/学術地区・魔術大学・図書室/一日目 午前】 【忌夢@閃乱カグラ SHINOVI VERSUS -少女達の証明-】 [状態]健康 [令呪]残り三画 [装備]如意棒 [道具]秘伝忍法書、外出鞄、財布 [所持金]普通 [思考・状況] 基本行動方針:優勝し、聖杯を雅緋に捧げる 1.街に出て、敵マスターを探す。キーパー(=ハービンジャー)のマスターも知っておきたい 2.夜になったら、また街を出歩き、『魔術礼装を持った通り魔』を誘き出す 3.呀には極力そのままで戦わせる。いざという時には、装着して戦う 4.そこらのNPCでは、呀を使いこなせないらしい。無理に代わりの体を探すことはしない 5.呀を再び纏うことに、強い恐れ [備考] ※特級住宅街以外のどこかで暮らしています。詳細な家の位置は、後続の書き手さんにお任せします ※『魔術礼装を持った通り魔(=鯨木かさね)』『姿の見えない戦闘音(=高町なのは)』の噂を聞きました。  後者の主がなのはであることには気付いていません。 ※両備が本物であること、キーパー(=ハービンジャー)のマスターであることに気付いていません ※殺人鬼ハリウッドの一人を倒しました。罪歌を受けなかったため、その特性には気付いていません ※魔術大学の図書室に、サーヴァントとなった英霊に関する書籍が、置かれていないことに気づきました 【バーサーカー(呀)@牙狼-GARO-】 [状態]健康、魔力増(一般人の魂二つ分) [装備]魔戒剣、暗黒斬 [道具]なし [所持金]なし [思考・状況] 基本行動方針:聖杯を手に入れる 1.戦う 2.キーパー(=ハービンジャー)と戦いたい [備考] ※殺人鬼ハリウッドの一人を倒しました。罪歌を受けなかったため、その特性には気付いていません ◆  暢気な。  いやむしろ、貧弱と言うべきか。  何しろ両備は好き好んで、朝寝坊をしているわけではない。  それは彼女の姉だという、NPCの二人の女が、寄ってたかって起こしに来ても、全くの無反応であったことからも分かる。  夕べの戦いで、魔力を大量に搾り取られ、衰弱しきったマスターは、未だ眠りについていた。  駆けつけた医者は、栄養剤を注射した後、あとは安静にしておくようにとだけ言って立ち去っている。  緊急入院などということにならなかったのは、聖杯戦争的には、幸いと言えるかもしれない。 (あるいはルーラー連中が、そう意図して動かしたのかもしれねぇな)  戦いを妨げるファクターを、NPCの操作によって、避けているのかもしれない。  大学の図書室から帰還し、ベッドで眠る両備を見ながら、ハービンジャーはそう思考した。 (しかし、これでアイツはクロか)  であれば、考えるべきは別の用件だ。  先ほど挨拶をしてきた、あの眼鏡の女についてだ。  彼女のことは知っている。確か忌夢とかいう名前の、両備の元の世界での仲間だ。  本人としては、殺り合いたくはなさそうにしていたが、今回の件があったことで、完全にマスターだと確定してしまった。 (この俺と張り合うとはな……半端な覚悟で勝てる相手じゃねえぞ、アイツは)  右掌を疼かせる、あの鎧の手応えを、覚えている。  最初は完全に抑えたと思ったが、あの黒いサーヴァントは、それでもなお抵抗を示してきた。  力と破壊を司る、牡牛座の黄金聖闘士の握撃を受けて、なおも抜け出そうと張り合ってきたのだ。  恐らくあれは、夕べ戦った、二人のサーヴァントのどちらよりも強い。  腕力だけなら己と互角――あるいは全くのイーブンの勝負も、覚悟しなければならないだろう。 (見極め時だな)  目を覚ました両備は真実を知って、どのように立ち回るのか。  彼女はかつての仲間との戦いに、臨むのか、あるいは避けるのか。  そう遠くないはずの目覚めが、このマスターの器をはかる、最大のタイミングとなるだろう。  剛力無双のハービンジャーは、しかし今は息を潜めて、静かにその時を待っていた。 【F-2/自然保護区・両備の家/一日目 午前(放送直前)】 【両備@閃乱カグラ SHINOVI VERSUS -少女達の証明-】 [状態]気絶、魔力残量3割 [令呪]残り三画 [装備]なし [道具]秘伝忍法書、財布 [所持金]やや貧乏(学生の小遣い程度) [思考・状況] 基本行動方針:優勝し、聖杯を手に入れる 1.……… 2.復讐を果たすこと、忌夢と戦うことに迷い [備考] ※『魔術礼装を持った通り魔(=鯨木かさね)』の噂を聞きました ※忌夢が本物であるかどうか、図りかねています。また、忌夢の家が特級住宅街にはないことを調べています 【キーパー(ハービンジャー)@聖闘士星矢Ω】 [状態]ダメージ(小) [装備]『牡牛座の黄金聖衣(タウラスクロス)』 [道具]なし [所持金]スナイパーライフル [思考・状況] 基本行動方針:両備について行き、共に戦う 1.両備が目を覚ましたら、忌夢の正体を明かす 2.メンター(=高町なのは)を横取りした忌夢を許さない。次に会ったら倒す 3.両備の迷いに対して懸念 4.黒い鎧のサーヴァント(=呀)を警戒 [備考] ※『魔術礼装を持った通り魔(=鯨木かさね)』の噂を聞きました ※忌夢が黒い鎧のサーヴァント(=呀)のマスターであると知りました ---- |BACK||NEXT| |[[ホライズン]]|[[投下順>本編目次投下順]]|-| |-|[[時系列順>本編目次時系列順]]|-| |BACK|登場キャラ|NEXT| |[[不屈]]|[[忌夢]]|-| |~|バーサーカー([[呀]])|-| |~|[[両備]]|-| |~|キーパー([[ハービンジャー]])|-|
*刻まれるカウント ◆nig7QPL25k  例の通り魔の目撃証言は、ほとんどが夜に集中している。  当然だ。日本の東京に比べればだいぶ田舎だが、それでも白昼堂々人を襲って、全くバレないような土地ではない。  故に忌夢は、一夜明けた朝を、大学の図書室で過ごしていた。 (ゼイラムに、衝撃ゴウライガン……何だこれは)  ぱらぱらと本をめくりながら、呆れ顔でため息をつく。  自らのサーヴァントについての情報を、もう少し調べてみようと思ったのだが、それがこの有様だ。  魔戒騎士などという存在の資料は、本棚には一冊も見つからない。  それらしいものを集めてみても、載っているのは見当違いの名前だ。 (ムーンセルとかいうのが、こいつらの世界について知っているのなら)  その情報を何らかの形で、提供する義務があるのではないか。  英霊の真名を知ることが、アドバンテージになるのなら、それに付随する情報は、きちんと開示するべきではないのか。  これでは通り魔のヒントも、得られるかどうか怪しいかもしれない。  街に出よう。もはやここで油を売るよりも、敵を探すことの方が急務だ。  そう考えると、忌夢は席を立ち、本を抱えて歩きだした。  元あった本棚へと戻し、踵を返す。そのまま棚と棚の間を進み、外へと出ようとした瞬間。 「――お前だな。夕べ白いサーヴァントを狙ったのは」  声が、背後から響いた。  闇の奥底から響く、獣の唸りのような声だった。  ぞくり――と背中に怖気が走る。  襲いかかったプレッシャーに、体をびくりと震わせる。  一瞬の驚愕と戦慄を受け止め、何者かの存在を背後に意識し、意を決して視線をそちらへ向けた。  そこに立っていたのは、一人の男だ。  鋭い傷の刻まれた隻眼で、忌夢を高みから見下ろす、筋骨隆々とした大男だ。  ただの人間では、ない。マスターとなった彼女の視覚は、キーパーという未知のクラスの名を、その姿と共に認識している。 「何の用だ」  間違いなく、こいつはサーヴァントだ。  にもかかわらず、倒すべき敵である自分に対して、この男は攻撃を仕掛けてこなかった。  そこには何の意図がある。忌夢は睨みと共に問いかける。 「あの女は俺の獲物だった。次こそケリを着けてやろうと、そう思っていたその矢先に、お前が割り込んできた。  だから文句の一つでも、言ってやろうと思ってよ」 「ハ……あんな奴を取り逃がした程度の男が、偉そうに。お前も同じ所に送ってやろうか」  キーパーの返事に、更に挑発で返した、瞬間。  びゅんっ――と吹いた剣風が、顔のすぐ横をすり抜けた。  突き出された刃と腕は、黒い。  忌夢の傍らに現れたそれが、視線の先の存在目掛けて、剣を鋭く突き出したのだ。  標的は門番の名を冠する大男。  攻撃を仕掛けたのはバーサーカー・呀だ。 「俺もそうしてぇのはヤマヤマだが、あいにくとそうもいかなくってな。だから今回は挨拶だけだ」  されども、男は沈黙しない。  漆黒の切っ先は男の体を、刺し貫いていなかったからだ。  キーパーは呀の黒い篭手を、その右手でがっちりと掴んでいる。  突きを繰り出される瞬間、その懐へと潜り込み、剣を振るう腕を封じ込めたのだ。 「次だ。次にお前と会った時には、この俺が容赦なくブチのめす」  せいぜい首を洗って待っていろと。  鋭くひと睨みをくれると、来訪者は身を霊体に変え、たちどころにその気配を消した。  右手を解放された呀は、剣と共に、その手を戻す。 「奴を追え、マスター。あれは俺が斬る」 「どう探せっていうんだ、まったく」  要求にツッコミを入れると、忌夢は呀に命令し、目立つ姿を霊体化させた。  それからやや間を置いて、一呼吸すると、ようやくその場から離れる。  軽んじた発言をしてみたが、あれはかなりの強敵のはずだ。  スペックで他より優位に立つ、バーサーカークラスの力と速さに、真っ向から対抗してみせた。  であれば、直接刃を交える時には、相応の覚悟が必要だろう。 (課題は山積みか)  あの男、ただの荒くれ者ではない。  射竦められた忌夢が感じたのは、呀に対して抱いたそれと、同等の畏怖の感情だ。  得体の知れない狂気とは違う。であれば、敵であればこそ向けられた、殺意か。  予選で戦ったような雑魚や、たまたま戦いに持ち込むことなく倒せた、夕べの敵の時とは違う。  英霊と真っ向から向き合い、戦うというのは、こういうことなのだ。  行く先に立ち込める暗雲の深さに、忌夢は改めて、気を引き締めた。 【D-5/学術地区・魔術大学・図書室/一日目 午前】 【忌夢@閃乱カグラ SHINOVI VERSUS -少女達の証明-】 [状態]健康 [令呪]残り三画 [装備]如意棒 [道具]秘伝忍法書、外出鞄、財布 [所持金]普通 [思考・状況] 基本行動方針:優勝し、聖杯を雅緋に捧げる 1.街に出て、敵マスターを探す。キーパー(=ハービンジャー)のマスターも知っておきたい 2.夜になったら、また街を出歩き、『魔術礼装を持った通り魔』を誘き出す 3.呀には極力そのままで戦わせる。いざという時には、装着して戦う 4.そこらのNPCでは、呀を使いこなせないらしい。無理に代わりの体を探すことはしない 5.呀を再び纏うことに、強い恐れ [備考] ※特級住宅街以外のどこかで暮らしています。詳細な家の位置は、後続の書き手さんにお任せします ※『魔術礼装を持った通り魔(=鯨木かさね)』『姿の見えない戦闘音(=高町なのは)』の噂を聞きました。  後者の主がなのはであることには気付いていません。 ※両備が本物であること、キーパー(=ハービンジャー)のマスターであることに気付いていません ※殺人鬼ハリウッドの一人を倒しました。罪歌を受けなかったため、その特性には気付いていません ※魔術大学の図書室に、サーヴァントとなった英霊に関する書籍が、置かれていないことに気づきました 【バーサーカー(呀)@牙狼-GARO-】 [状態]健康、魔力増(一般人の魂二つ分) [装備]魔戒剣、暗黒斬 [道具]なし [所持金]なし [思考・状況] 基本行動方針:聖杯を手に入れる 1.戦う 2.キーパー(=ハービンジャー)と戦いたい [備考] ※殺人鬼ハリウッドの一人を倒しました。罪歌を受けなかったため、その特性には気付いていません ◆  暢気な。  いやむしろ、貧弱と言うべきか。  何しろ両備は好き好んで、朝寝坊をしているわけではない。  それは彼女の姉だという、NPCの二人の女が、寄ってたかって起こしに来ても、全くの無反応であったことからも分かる。  夕べの戦いで、魔力を大量に搾り取られ、衰弱しきったマスターは、未だ眠りについていた。  駆けつけた医者は、栄養剤を注射した後、あとは安静にしておくようにとだけ言って立ち去っている。  緊急入院などということにならなかったのは、聖杯戦争的には、幸いと言えるかもしれない。 (あるいはルーラー連中が、そう意図して動かしたのかもしれねぇな)  戦いを妨げるファクターを、NPCの操作によって、避けているのかもしれない。  大学の図書室から帰還し、ベッドで眠る両備を見ながら、ハービンジャーはそう思考した。 (しかし、これでアイツはクロか)  であれば、考えるべきは別の用件だ。  先ほど挨拶をしてきた、あの眼鏡の女についてだ。  彼女のことは知っている。確か忌夢とかいう名前の、両備の元の世界での仲間だ。  本人としては、殺り合いたくはなさそうにしていたが、今回の件があったことで、完全にマスターだと確定してしまった。 (この俺と張り合うとはな……半端な覚悟で勝てる相手じゃねえぞ、アイツは)  右掌を疼かせる、あの鎧の手応えを、覚えている。  最初は完全に抑えたと思ったが、あの黒いサーヴァントは、それでもなお抵抗を示してきた。  力と破壊を司る、牡牛座の黄金聖闘士の握撃を受けて、なおも抜け出そうと張り合ってきたのだ。  恐らくあれは、夕べ戦った、二人のサーヴァントのどちらよりも強い。  腕力だけなら己と互角――あるいは全くのイーブンの勝負も、覚悟しなければならないだろう。 (見極め時だな)  目を覚ました両備は真実を知って、どのように立ち回るのか。  彼女はかつての仲間との戦いに、臨むのか、あるいは避けるのか。  そう遠くないはずの目覚めが、このマスターの器をはかる、最大のタイミングとなるだろう。  剛力無双のハービンジャーは、しかし今は息を潜めて、静かにその時を待っていた。 【F-2/自然保護区・両備の家/一日目 午前(放送直前)】 【両備@閃乱カグラ SHINOVI VERSUS -少女達の証明-】 [状態]気絶、魔力残量3割 [令呪]残り三画 [装備]なし [道具]秘伝忍法書、財布 [所持金]やや貧乏(学生の小遣い程度) [思考・状況] 基本行動方針:優勝し、聖杯を手に入れる 1.……… 2.復讐を果たすこと、忌夢と戦うことに迷い [備考] ※『魔術礼装を持った通り魔(=鯨木かさね)』の噂を聞きました ※忌夢が本物であるかどうか、図りかねています。また、忌夢の家が特級住宅街にはないことを調べています 【キーパー(ハービンジャー)@聖闘士星矢Ω】 [状態]ダメージ(小) [装備]『牡牛座の黄金聖衣(タウラスクロス)』 [道具]なし [所持金]スナイパーライフル [思考・状況] 基本行動方針:両備について行き、共に戦う 1.両備が目を覚ましたら、忌夢の正体を明かす 2.メンター(=高町なのは)を横取りした忌夢を許さない。次に会ったら倒す 3.両備の迷いに対して懸念 4.黒い鎧のサーヴァント(=呀)を警戒 [備考] ※『魔術礼装を持った通り魔(=鯨木かさね)』の噂を聞きました ※忌夢が黒い鎧のサーヴァント(=呀)のマスターであると知りました ---- |BACK||NEXT| |[[ホライズン]]|[[投下順>本編目次投下順]]|-| |-|[[時系列順>本編目次時系列順]]|-| |BACK|登場キャラ|NEXT| |[[不屈]]|[[忌夢]]|[[空白の騎士と暗黒の騎士]]| |~|バーサーカー([[呀]])|[[空白の騎士と暗黒の騎士]]| |~|[[両備]]|-| |~|キーパー([[ハービンジャー]])|-|

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