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サバス「俺は御免だぜ」
サバス「こんなフザけた依頼ばかり…」
サバス「…犬死だけはしたくねぇ…」

特攻兵器が主要都市を攻撃し初めて、アークのレイヴンが上位から順に特攻兵器の「盾」として死んで行った頃、サバスにも「盾」の依頼が来た。
今まで盾の依頼を受けた者は、誰一人生き残って居ないばかりか、誰一人施設の防衛に成功していない。
あのジノーヴィを殺し、巨大兵器をも破壊した新たなトップですら、真っ先に盾にされ、死んで逝った。

そんな依頼は…まっぴらだ。
アークに何を言われようと、もうアークに以前の統率力は無い。
ただ死の依頼を発信し続ける、壊れた呪の人形のような物だ…
企業も施設や戦力を破壊され、死者の数は増え続ける。生き残るのが精一杯な中、わざわざ死にに行くのは、絶望した、弱い人間だけだ。
そんな物にはなりたくない…諦めて自殺行為なんて…余りにも惨めで格好悪い。

サバス「企業もアークもアテにならねぇ…自分の身は自分で守るしか…」
しかしアークを離れて野良のレイヴンとして生きるにも、いつ特攻兵器が襲って来るか、この混乱に乗じた賊がいつ俺のガレージに火をつけるか…
一人では…生き残れそうになかった。
この御時世、ACが一機でも充分武装勢力を名乗れる…しかしそれは余りにも拙い…

だが他のレイヴンと徒党を組んだところで…この混乱期…信用できた物じゃない…
何より…それではアークと同じ事だ…

サバスはとりあえずガレージの隅に座り込むと頭をかきむしりながら目をつぶる。
とりあえず落ち着こうとするサバスだが、頭が疼くような感じがして、後頭部をガレージの壁に打ち付ける。
サバス「もう…嫌だ…」

そんな折、サバスの頭にある「プラン」が浮かんだ。
嫌な予感ばかりするが、このプランが閉鎖的な状況をなんとかしてくれるような気がしていた。
ただちに通信を始めるサバス
サバス「もしもし…依頼は…見たか?」
ガク・キリシマ「あぁ…「盾」の依頼だろ…」

サバス「今アークはジャック・Oの失踪で執行部が実質機能しなくなり、各勢力の依頼を出鱈目にレイヴンに送っている。これら依頼は本来レイヴンにこなせる依頼でないのだが、それを確認する術はアークに無いようだ。」
サバス「…そのお陰で多くのレイヴンが尊い命を無駄にした…」
サバス「…自分の身は自分で守るしかない。アークから脱退し、ひとまず特攻兵器の飛来数の少ない場所を選び、二人で武装勢力として各勢力から逃げよう。」
ガク・キリシマ「…」
サバス「緊急の事だからな…無理なら無理で構わない。だが、生き残るにはこの方法しかない、良く考えてくれ」
もしかしたらキリシマは、俺の事をアークの再興を目指す集団の一人で、このアークへの「踏絵」によってアークの統制を取ろうとしてると思うかもしれない。
疑われる材料なら他にいくらでもある。その武装勢力を立てる場所にでもおびき寄せて殺そうと言う策略だと思われるかもしれない。その場合俺がどの企業の犬でも納得が行く。
だが…

ガク・キリシマ「その話、了解した。直ちに目標地点へ向かう。」

キリシマにはそんな疑いは毛頭なかったんだろう。

サバス「感謝する、私も目標地点へ向かおう。私の居る場所もそろそろ危ないらしいからな…」ガチャン
ガク・キリシマ「…」
電話を終えて彼が嫌に無口だった事に気付く。
何故か。人を疑わないからだろうか、確かに今は危機的状況だからこそ、手を取り合おうというのは自然だ。
だが…しかし…

サバスはもう考える事に嫌気がさしてきた。なるようになる。いつかは死ぬ。それだけで充分な気がして来た。

サバス「とりあえず…」
ACに搭乗し機体の万全を確かめるサバス。一呼吸置くと、無意識に眉をしかめた表情になりながら、通信を始める。

同じ時刻。とあるガレージで先程と似たような会話が続いて居た。
サバス「アークの執行部はもう…」
サバス「一緒に武装勢力を立ち上げて、自分の身は自分で守るべきだと思うんだ…」
タタラ「そうか…」
タタラ「生き残るにはその方法が一番確実だろう。賛成だ、直ちにそちらに向かう」
サバス「ありがとう…こちらもすぐそちらに向かいます…」ガチャン
タタラは素早くACを起動すると、出撃して行った。

ガク・キリシマ「目標地点に到着…」
ガク・キリシマ「…」
ガク・キリシマ「…何か来る!」
とっさに障害物を探し、何かに向かって通信をするキリシマ。
ガク・キリシマ「何をしに来た…」
タタラ「こちらはタタラだ…お前こそ何をしに…」
ガク・キリシマ「サバスが…」
タタラ「サバス…という事はお前もここに避難してきたのか?」
ガク・キリシマ「…あ、ああ…」
タタラ「ここで争う理由もない…少し彼の情報伝達にミスがあっただけだ…」
タタラ「大人しく彼を待とうじゃないか」
ガク・キリシマ「…ああ…」

全くおかしな事になる。
タタラと話したがサバスと話した内容は全く同じ、そしてサバスはまだここに来ない…
タタラ「もしかすると…ここに居るのも危険か…」
タタラ「今日の所はお互いガレージに帰るとしないか…」
ガク・キリシマ「…」
タタラ「…私は帰りますよ…」
ガク・キリシマ「…あぁ…」
タタラ「では。」

ガレージへ帰投中のタタラ。そこに何かが迫る。
タタラ「ははぁ…そういう罠でしたか…」
タタラ「サバスさんは仲間にほんの少しの自由すら許さないんですね…」

タタラは突如現れたACと交戦を始めた。
タタラ「効率良く…忠誠のあるレイヴンだけをふるいわける…」
タタラ「そこまでしなくても良いと思うんだがなぁ…」
タタラはバズーカを構え、OBを起動する。
対してACは奇妙な形のライフルを構えながら、ECM装置をその場に射出する。

タタラ「勿体ないなぁ…良い腕なのに…」

タタラは相手がECMをさらに強化する前にOBで一気に懐へ入ると、バズーカを当てると共に、左手の強力なブレードでACを切り裂く。距離を取ろうとするACに大量のミサイルを放つと、二度目のOBで再びACの懐に潜り込むと、ブレードを振り抜いた。

爆散するAC。
そのACから凄まじい断末魔が聞こえてくる様な気がした。
「犬死だけはしたくねぇ…死にたくねぇ…こんなの、信じられねぇ…」

タタラは引き返しガク・キリシマの所へ戻って行った。

ガク・キリシマ「…タタラ…帰ったんじゃなかったのか?」
タタラ「帰る途中にACに襲われてましてね…やむをえず殺しました…」
ガク・キリシマ「お前まさか…」
タタラ「サバスはもう来ませんよ。彼は自分にとって安全な人間を探したかったようでしたが…」
ガク・キリシマ「…やはりお前が…」
タタラ「伝えたい事はそれだけです。」


タタラ「ではあなたにも死んでいただきます。」
ガク・キリシマ「なんだと?!」
タタラ「アークに仇なす危険因子は、いずれ危害を加えるに違いない…」
タタラ「叛逆の芽は事前に摘み採りましょう…」

タタラ「私も…生き残りたいんですよ!」

素早くミサイルをロックし発射するタタラ、ジャンプでそれを躱し、頭上から両肩ロケットを構えるガク・キリシマ
ガク・キリシマ「何故そこまで人を疑うんだ…」
キリシマは唇を血が出るほど噛み締めながらロケットのトリガーを引く。
特攻兵器が何かを壊してしまった。人の心を壊してしまったようだ。
ガク・キリシマも生き残る為にトリガーを引く。
タタラはブレード主体の戦闘スタイルだが、EN消費の激しいブレードを当てに近付くと火炎放射機の餌食になり直ちに熱暴走してチャージングに陥ってしまう。
その為タタラは高火力なミサイルとバズーカを軸とした中距離戦を展開する。
それに対してキリシマは、ハンドガンとEOで牽制しながら、近距離での火炎放射機と中距離での両肩ロケットで迎撃している。

不毛だ、ただただ無為だ。ガク・キリシマはそう思いながら、死にたくないという本能だけで戦っていた。

お互い回避力のある二脚での中距離戦で膠着状態だったが、ガク・キリシマのロケットが弾切れし、戦況はタタラの側に傾く。
タタラ「あなたが悪い訳ではない…ただ信用できないだけですよ…」
隙を突いてOBで接近し至近距離でガク・キリシマにバズーカを構えるタタラ。
もうタタラの勝利は確定していた。後はそのトリガーを引けば全てが終わる。
タタラ「生き残る為の…賢い手段ですよ…」
ガク・キリシマ「…そうか…」
タタラはトリガーを引く。ガク・キリシマの機体が崩壊していく。だがそれと同時に、上空に不吉な機影が現れた。
タタラ「まさか…サバスは…」

言い終える前に。タタラとガク・キリシマの機体は大量の特攻兵器の雨に覆い潰された。




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