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3088 名前:以下、VIPACからの避難民がお送りします[sage] 投稿日:2014/05/23(金) 04:19:22 ID:fRcwB9yU0 [2/8]
 家のことを放り出してどこかに消えた父さんを探している内、レイヴンとしてならもう少し情報を得られると思い始めた。
そんな軽い気持ちで受けた試験だったけど、爆撃機が飛来し他のACが頭上を飛び交う中で初めて死と無力感を覚えた。
不慮のトラブルで再試験になったけれど、私はそれに辛くも合格しコーテックスからACの使用許可を得て、初めての仕事も完遂させた。

 危ない仕事だけれど、やはり実入りはいい。他のバイトをしているよりも遥かに生活が楽になった。
しかし報酬と弾薬費がトントンくらいでは命を懸けている意味がない。
修理費がかからず、弾薬費も抑えて、火力を最大限発揮する……そんな難題に私はひとつの答えを見出した。

 修理費がかかるなら被弾しなければいいだけなんだ。と、いうことは軽量級のACで回避することを念頭に置く。
弾薬費は一撃必殺を考えればいい。でも、キサラギのブレードは扱いが難しそうだから、グレネードライフルで。
これ一本だと明らかに弾と火力が足りてないから、補助火力にトリプルロケット。

 エネルギー兵器はジェネレーターの管理がむずかしいし、回避に専念するためには積み難い。
弾薬費を考えるなら間違いなくレーザーライフルにすべきだろうけど、直撃せずとも爆風で破壊できる
グレネードライフルが私みたいな初心者にはちょうどいいはず。二脚型である以上は肩に積めないし……

 アセンブルを考えて、コーテックスの提供する試験場で様々な動かし方を模索したり弾薬管理にも慣れてくると欲が出る。
他のレイヴンはどんな動きをするのか、私の操作は本当に通用するだろうか、と。

「……賞金も出るし、アリーナに参加してみようかな。」

3089 名前:レジーナVSアップルボーイ in アリーナ[sage] 投稿日:2014/05/23(金) 04:20:09 ID:fRcwB9yU0 [3/8]
 初めてレイヴン試験を受けたとき、僕は本当にただ『レイヴン』というものに憧れていただけだった。
幼い頃に見たACの姿は脳裏に焼き付いて離れず、僕もあんな風に自由にACに乗れたら、と思っていた。
実際にACに乗ってみて分かる居住性の悪さ、そして自分がレイヴンになってみて痛感する残虐さ。

 華々しい思い出が急に色を失って、音も立てずに砕けていくように思えた。
巨大な機動兵器でデモやストを鎮圧し、銃口の先に怯える顔を撃ち抜いたときはさんざんに吐き戻した。

 僕にACを動かす素質なんてないんじゃないか。僕がやりたかったのはこんな悪魔の様なことだったのか。
自分に対して自信が持てなくて、自分の無力さを棚に上げてそういう簡単な依頼ばかり請けていた自分を嫌悪した。

 「僕と一緒に試験に受かった彼は、やっぱり天才ってやつなのかな……」

 コーテックスの発表に時折名前が出ているけれど、まるで自分とは違う華々しい活躍の記録。
毒ガス事件の未然阻止、企業からのテスト依頼、そして何よりもアリーナで頭角を現して今やBランクの頂点に君臨している。
人と自分を比べることはしたくないけれど、同期と並べることで浮かんでくる自分の頼りなさ。

 「そういえば、この前の試験で巻き込まれたレジーナって子は、次の対戦相手か……」

 レイヴン試験の護衛という依頼が舞い込んで来て、僕はそれを請けた。
何事も無く終わるはずだった試験で爆撃機が飛来してきて、僕は辛くもそれの撃墜に成功した。

 その後に彼女は遅れてレイヴンになったけれど、請ける依頼はどれもテロの鎮圧とか、格好いいものが多いみたいだ。
まるで僕が幼い頃に憧れた存在そのものだ。いつまでも失敗を引きずらないし、前に、前にという気迫も感じる。

 「たまにはアリーナに出場するのもいいかもしれないな。僕と、エスペランザが変わるためのいい機会だ。」

3090 名前:レジーナVSアップルボーイ in アリーナ[sage] 投稿日:2014/05/23(金) 04:20:37 ID:fRcwB9yU0 [4/8]
 アリーナのマッチング当日、この日の戦いはドーム型の会場で行われることになっていた。
程よく広く、障害物が何もない。互いの実力がよく発揮される場所として人気が高い場所だ。

 「中身も甘いリンゴならいいけど、手加減はしないからね。」

 不敵な声がレジーナのAC『エキドナ』から発せられる。

 「爆撃機でうろたえてた子とは思えないな。いい勝負にしよう。」

 挑発気味にいなす声がアップルボーイのAC『エスペランザ』から返る。
オーソドックスな中量二脚ACに垂直ミサイルに連動垂直ミサイル、レーダーに加えて強化型のライフルと継戦性能に重きをおいた構成だ。

 両者が定位置に着き、カウントダウンのブザーが鳴り響く。
カウントゼロの轟音と共にオーバードブーストを起動したエスペランザが左に大きく回りながらエキドナへ突撃する。

 「新人だからって、ナメるんじゃない!」

 ターンブースターで急旋回し、エスペランザを追うエキドナからロケット砲が乱射される。
しかし、レジーナの未熟な腕とエスペランザの速度が相まってロケット弾は全てあさっての方向へ飛んでいった。

 「ここまで接近すれば相手もブレードを狙ってくるはず、だけど僕は!」

 予想通りにブレードで斬りかかるエキドナをエスペランザはオーバードブーストを切り、跳び越えた。
あっという間に背後を取られたエキドナにエスペランザは容赦なくライフル弾を叩き込みながら、下がる。

 距離を取られたエキドナはこれを猛追するも、ロケット弾が当たらない。
試合開始からまだ数分と経っていないが、経験の差が如実に現れていた。

3091 名前:レジーナVSアップルボーイ in アリーナ[sage] 投稿日:2014/05/23(金) 04:20:57 ID:fRcwB9yU0 [5/8]
 エスペランザがライフル弾を撃ち続け、エキドナの攻撃をほとんど躱して無駄弾を使わせる。
そんな地味な戦いに観客も冷めきった頃、エキドナがトリプルロケットの一方をパージした。

 「私にはまだEOとグレネードがある……一気にラッシュかけてビビらせてやるんだから!」

 エキドナのコアから飛び出したイクシードオービットがレーザーを連射する。
隙間なく放たれる光弾はエスペランザを捉え、確実なダメージを蓄積させていく。

 「ダメージも熱量も大したことはない……こちらもプレッシャーを与えなくちゃ。」

 エスペランザの右肩武器とエクステンションが展開し、ミサイルが一気に放たれる。
垂直ミサイルは認識が遅れるうえに、避けにくいという特徴がある。新人であればなおさらだ。
弱点といえば天井が低い場所では無意味だということだが、このドーム型会場では性能を十分に発揮できる。

 オーバードブーストで一気に距離を取ってミサイルを降らせたかと思えば真上に陣取りライフルを当てていく。
まるで低ランクと思えない動きでエキドナを翻弄し続けるエスペランザが地面に降り立ったその瞬間をレジーナは見逃さなかった。

 「グレネード!直撃か……!」

 ガクン、とエスペランザの動きが一瞬だけ止まる。

 「このチャンスは逃せない!」

 続けざまに撃たれたもう一発がエスペランザを爆風に包む。
自爆を防ぐために攻撃をロケット砲に切り替え、イクシードオービットも起動しひたすら接近していく。
逆転のチャンスはブレードによる一撃しか残されていない。レジーナは鳴り響くアラートも聞こえないほどに焦っていた。

 「もらった!」

3092 名前:レジーナVSアップルボーイ in アリーナ[sage] 投稿日:2014/05/23(金) 04:21:19 ID:fRcwB9yU0 [6/8]
 試合終了を告げるブザーが会場を満たす。
立っていたのは、エスペランザだ。エキドナは大破し、膝をついている。

 「どうして?なんでなの……」

 エキドナが最後の攻撃をしかけようとしたとき、ブースト移動とイクシードオービットの攻撃が重なりエネルギーは尽きかけていた。
その状態でブレードを振ってしまったことでエネルギーが尽きてしまい、そこへカウンターを決められたということだった。

 「勝った……けど、もう彼には追いつけないかな。」

 武装の面ではかなり優位に立てるはずだった試合でここまで押されてしまったこと。
何よりも経験の差があるはずの試合で僅差で勝利ということがアップルボーイの心に暗い影を落としていた。

 「つ、次はこうはいかない!必ず勝ってやるんだから!!」

 大破したエキドナから涙声が飛び出す。
こんなときでもレジーナは勝ち気を忘れていなかった。

 「次は負けない、か……次があればいいけどね。任務では会いたくないな。」

 コアの中でレイヴンとしての在り方を再認識するかのようにつぶやいた。
そしてアップルボーイはひとつの答えを見出した。

3093 名前:レジーナVSアップルボーイ in アリーナ[sage] 投稿日:2014/05/23(金) 04:21:46 ID:fRcwB9yU0 [7/8]
 「依頼…巨大兵器の迎撃ですか。」

 コーテックスのオペレーターだというレイン・マイヤーズという人から依頼が来た。
暴走する管理者の機動兵器を居住区に侵入される前に叩くという作戦。
そして、このレインさんが担当しているのが他でもない、彼だということ。

 彼と会うのは初めて出会ったとき以来だけど、あの時のように足手まといにはならない。
僕だって一端のレイヴンなんだ。いつまでも巣立ちの出来ない雛じゃない。
この任務で、それを証明してみせる。そして僕は僕なりのやり方で思い出の中のACのようになってみせる。

 「僕のエスペランザは援護に重点を置いた機体です。任せて下さい。」

3094 名前:以下、VIPACからの避難民がお送りします[sage] 投稿日:2014/05/23(金) 04:22:22 ID:fRcwB9yU0 [8/8]
おしり

なんかメインの部分がすっげー薄いしこれじゃアップルボーイのお話になってる
やはり俺にSSは無理だ撤退する!




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